節分とは、春の始まりの日を意味する「立春」の前日、すなわち冬の終わりのことを指します。鬼を追い払って新年（旧正月）を迎えるという古来の伝統が残っているため、現在でも節分には豆を撒いて鬼を払う風習があります。

豆まきのほかにも、地方によってはヒイラギの枝にイワシの頭を刺した「柊鰯(ひいらぎいわし)」を魔除けのために飾るなどの風習がありますが、中でも縁起物として「恵方巻き」を食べることが最近の日本では盛り上がりを見せています。

恵方巻きとは、「恵方＝その年の運が良いとされている方角」を向いて、太巻き寿司を、切らずに丸のまま食べるというちょっと変わった風習です。江戸時代から明治時代にかけて（現在から約110年以上前）、大阪の商人が商売繁盛を祈って食べたことに始まったといわれていますが、起源には諸説あり定かではありません。

日本全国に広がったのは最近で、1960年ごろに大阪で一大キャンペーンとして盛り上がりを見せました。その後大手コンビニエンスストアが1990年代頃から全国で販売を展開し、この風習が知れ渡ったとされています。

富と幸せの象徴の7柱の神「七福神」が日本では親しまれています。その七福神にあやかって7種類の具材を巻いて食べる巻き寿司が一般的です。具材の種類に決まりはありませんが、穴子やうなぎのかば焼き、卵焼き、シイタケの煮物がよく使われていて、具材とご飯を海苔で太く巻いて作られるのが「恵方巻き」です。「福やご縁を巻き込む」といった意味も込められています。

基本的な具材とその意味
•うなぎ：細くて長いため「長寿」。「うなぎのぼり」から「出世」の意も
•卵焼き：黄色を黄色に見立て「金運上昇」
•シイタケ：かさの形が陣笠に似ているので「身を守る」
•かんぴょう：細くて長いため「長寿」
•桜でんぶ：鯛などの白身魚をピンク色に着色したもので、「鯛（たい）」とかけて「おめでたい」
•きゅうり：きゅうり「九（きゅう）利（り）」から「九の利を得る」
•エビ：ヒゲが長く腰が曲がっているだめ、「長生き」

近年は、海鮮や肉などバリエーション豊かな恵方巻きが販売されています。中には、ロールケーキのようなスイーツなどの変わり種もあります。

2025年の恵方巻きを食べる方向は「西南西」！節分は旧暦の1年の始まりである「立春」の前日を指します。その年の福徳を司る歳徳神(としとくじん)のいる方角が「恵方」で、その方角に向かって事を行えば何事も吉とされています。そのため歳徳神のいる方角に向かって、商売繁盛や無病息災を願いながら恵方巻きを食べます。

方角は毎年変わり、2025年は「西南西」です。

恵方巻き最大の特徴は、何と言ってもそのユニークな食べ方です。
１．恵方巻きは縁が切れたり、福が途切れたりしないよう、包丁で切ってはいけません。1本丸ごと食べることが基本です。
２．食べる際は歳徳神がいる恵方をむいて、食べている間はその方向だけを見ること。よそ見をしてはいけません。
３．黙って食べましょう。喋ってしまうと運が逃げてしまうとされ、食べ終わるまで黙って一気に食べることで、ご利益を得られると言います。
上記の3つの基本をおさえて美味しくいただきましょう。

全国的に恵方巻きが広がったことで、最近は様々な店で購入することができます。確実な購入やフードロス削減の観点から事前予約必須の商品も多いため、注意が必要です。スーパーやコンビニだけでなく、高級ホテルやデパートなどでも販売しています。

今回は、海鮮や肉、スイーツなどバリエーション豊かな恵方巻きを、旅行中にも行きやすいエキナカショップやコンビニ、寿司チェーン店からピックアップしてご紹介。日本に旅行に来たついでに今しか食べられない恵方巻きを食べて、ぜひ日本の風習である節分を楽しんでみてください。気になる商品があったら事前に予約の要不要、販売方法などの確認を。

東京駅のエキナカといえば、グランスタ。ここグランスタでは、さまざまな店舗が恵方巻きを販売する予定です。ご紹介しているのはほんの一部ですが、当日いろいろな店舗の恵方巻きを見て選ぶのも楽しいですよ。

近大生まれの稚魚から育てた長崎県産「鷹島（たかしま）本まぐろ」の赤身・トロ身を贅沢に使用した恵方巻きです。対馬海流の早い潮流に乗って運動することで育つ、きめ細かい身質が絶品です。近畿大学が完全養殖した稚魚を徹底管理で大切に育てているため、安心安全で美味しい「近大生まれのマグロ」を堪能することができます。

【購入場所】近畿大学水産研究所 はなれ（グランスタ東京／1F改札内 中央通路エリア）
【販売方法】店頭販売、ウェブ予約可能
【販売日】2025年2月2日（日）

ずわい蟹やいくら醤油漬を含めて、7種類の具材を一本ずつ丁寧に巻いた恵方巻きです。グランスタでは「てとて」と「TOUBEI」で販売しているほか、エキュート大宮、日暮里、品川、立川の「てとて」でも購入可能です。

【購入場所】てとて（グランスタ東京／B1改札内 スクエア ゼロエリア）、TOUBEI（グランスタ東京／1F改札内 中央通路エリア）
【販売方法】店頭販売、ウェブ予約可能
【販売日】2025年2月2日（日）

首都圏のターミナル駅構内にあるエキナカ商業施設、エキュート。エキュートの各店舗でも、さまざまな種類の恵方巻きを販売します。近くに行く予定があれば、ぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか？

見た目の迫力抜群！店内で切りたてのローストビーフで、菜の花のおひたしを丁寧に巻き上げたコダマオリジナル恵方巻です。（※価格は1本あたり、写真は1本のカットです）

【購入場所】バル マルシェ コダマ（エキュート品川）
【販売方法】店頭販売、ウェブ予約可能
【販売日】2025年2月2日（日）

三元豚のとんかつをまるまる1本巻いた、ボリューム満点のとんかつ恵方巻。果実たっぷりのフルーティーな特製ソースでシンプルに仕上げた、食べ応えのある一品です。

【購入場所】平田牧場（エキュート大宮）
【販売方法】店頭販売、ウェブ予約可能
【販売日】2025年2月2日（日）11:00～

ふわふわの生地に北海道十勝の100％生クリームと苺を巻き込んだかわいい鬼のロールケーキです。

【購入場所】パティスリーハルミエール（エキュート立川）
【販売方法】店頭販売、ウェブ予約可能
【販売日】2025年2月2日（日）

街のさまざまな場所にあるコンビニ「ファミリーマート」は、日本旅行中にいろいろなものが手軽に買えるため、足を運ぶ人も多いと思います。ファミリーマートでは、恵方巻きも買うことができます。全国のファミリーマート約16,200店およびファミペイWEB予約にて予約可能です。

【対象メニュー】
全11種類（恵方巻7種類、スイーツ4種類　※沖縄県では恵方巻8種類、スイーツ３種類）
【予約期間】
現在受付中～2025年1月30日（木）まで
※受け取り希望日によって〆切が異なるため、予約時に確認してください
【受け取り期間】
2025年1月31日（金）、2月1日（土）、2025年2月2日（日）節分当日

今回は、一部商品をご紹介します。

サーモンやまぐろたたき身など、人気の海鮮具材が詰まった恵方巻です。

【販売地域】全国のファミリーマート
【具材】漬けサーモン、まぐろたたき身、玉子焼、きゅうり、海老

ツナマヨネーズ和え、カニカマ、エビマヨネーズ和えなどで仕立てた恵方巻です。

【販売地域】全国のファミリーマート
【具材】ツナマヨネーズ和え（オニオン入り）、玉子焼、カニカマ、海老マヨネーズ和え、きゅうり

7種類のフルーツを使用した、見た目も鮮やかなロールケーキです。

【販売地域】全国のファミリーマート
【具材】イチゴ、キウイ、パイン、黄桃、みかん、バナナ、りんご

回転すしの「スシロー」では、毎年節分に合わせて、店内で一本ずつ巻いた「すし屋の恵方巻」を販売しています。豪華な具材を使用したハーフサイズの「海鮮上太巻」をはじめ、「上太巻」「キンパ太巻」「節分細巻セット」のラインナップ。詳細のご紹介は一部商品のみですが、ぜひチェックしてみてください。

なお、販売はお持ち帰りのみで、1月31日（金）・2月1日（土）は事前予約分のみのお渡しとなります。全国のスシローで販売しますが、一部店舗では取り扱いがないケースもあるため、事前に確認してください。

【販売店舗】全国のスシロー
【販売日】2025年1月31日（金）～2月2日（日）
【サイズ】ハーフサイズ（約9.5㎝）
【具材】まぐろ赤身、えび、いくら、生サーモン、穴子、ねぎまぐろ、玉子、中具（しいたけ・かんぴょうの甘煮）、きゅうり、桜でんぶ

【販売店舗】全国のスシロー
【販売日】2025年1月31日（金）～2月2日（日）
【サイズ】一本（約19㎝）
【具材】ねぎまぐろ、ツナ＆コーン、えび＆きゅうり

※状況により、予約終了や売り切れの場合などがあります。ご了承ください。
※本記事の情報は2021年1月に公開したものを、2025年1月に再編集しています。最新の情報は公式サイト等でご確認ください。