世界文化遺産にも登録された、日本一高い山である富士山。その雄大で美しい姿をひと目見に、富士五湖をはじめとした周辺の絶景スポットには毎年多くの観光客が訪れます。
そんな富士山の大絶景を独り占めできるプライベートグランピング施設があるのをご存知でしょうか? それが2021年3月にオープンした「マウントフジ里山バケーション」です。グランピングができるだけでなく、日本文化や自然体験ができるエコツアーも充実しているので、これまでとは違う日本での経験をしたい方にはぴったり。
今回はLIVE JAPAN編集部が、「マウントフジ里山バケーション」で1泊2日の宿泊体験を敢行! その魅力を余すことなくレポートします!
マウントフジ里山バケーションとは?
静岡県西部、富士宮市の名所「白糸の滝」そばに2021年3月にオープンした「マウントフジ里山バケーション」。富士山の大パノラマと、のどかな里山の田園風景を望める、「サステナブルツーリズム」をテーマとしたプライベートグランピング施設です。
1日1組(4~8名)限定の貸し切りで、寝具が用意されたグランピングテントや、木のぬくもり溢れるラウンジにカフェテリア、24時間利用できる2つのシャワールーム・トイレなど充実した設備のほか、富士見デッキ、日本庭園など随所にリラックスできるスペースが備わっています。
このグランピング施設をオープンさせたのが一般社団法人エコロジック。「エコツーリズムを通じて、世界の多様な自然環境、地域文化と人々の尊厳を守る」というミッションのもとに、世界各国のエコツーリズム開発経験から、富士宮市で訪日外国人向けのエコツアーの開発・提供するなどの事業を行っています。富士山の麓で、より質の高いエコツアーを国内外の方々に体験してほしいとの思いで、今回グランピング施設をオープンさせるに至りました。
そのため、電気はソーラーパネルを使用したり、無料のフェアトレードのコーヒーが用意されていたりなど、あらゆるところに地球環境に配慮しているのもこの施設の特徴。また、インテリアや内装などの多くが地元の人たちよって手掛けられています。
一般社団法人エコロジック代表理事である新谷さんが、世界各国を渡り歩いて手に入れたアート作品が飾られているのも見どころ。日本にいながら世界を感じられる空間が広がります。
マウントフジ里山バケーションまでのアクセスは?
今回編集部では、東京駅から公共通機関を利用して向かいました。
東京からは東海道新幹線・こだまに乗りましょう。もし指定席を予約するなら、進行方向向かって右側の座席をとるのがおすすめ! 途中で富士山の絶景を拝むことができます。
新幹線に乗って約50分で三島駅に到着。三島駅からはJR東海道線・在来線で富士駅まで行き、富士駅からはJR身延線に乗り換え富士宮駅で下車します(約40分)。
富士宮駅に着いたら、バスのロータリーに向かい、富士急静岡バス 休暇村富士行きのバスに乗って約1時間、「白糸の滝入口」で降りましょう。バスはSUICAやPASMOなど交通系ICカードが使えますので用意しておくとスムーズに乗降できて便利です。
白糸の滝入口からは15分ほど歩いて、マウントフジ里山バケーションに到着です。なお、バスは本数が少ないためスムーズに乗り継げるように事前に調べておくとよいでしょう。
車の場合は、新東名高速道路の新富士ICをおりて約30分で到着します。施設には無料駐車場(5台)もあります。
【1日目】富士山の大絶景を眺めながらワーケーションにバーベキュー!
LIVE JAPAN編集部による1泊2日のグランピング体験がスタート!
14:00 ワーケーション体験
マウントフジ里山バケーションでは、ワーケーションにもピッタリの環境です。施設はWi-Fiや電源も完備。また、52インチモニター、ZOOM用カメラも用意されているので、遠方とのテレビ会議もバッチリ。
新しい働き方が進んできた昨今ですが、こんな大自然に囲まれると五感が研ぎ澄まされ、創造力も育まれそうです!
17:00 夕食:バーベキュー
夕方になると、赤く染まる富士山を眺めながらバーベキューを楽しめます。その前に、施設の庭に生えているタケノコ狩り体験をさせていただきました!
バーベキューの食材はすべて地元で採れた食材ばかり。朝霧でとれたばかりの豚肉や牛肉、そして新鮮でたっぷりの野菜の数々。ボリューム満点です! もちろん、さきほど採ったばかりのタケノコもイン。
また、天気が良ければ夜になると満天の星空が眺められます。施設には望遠鏡もあるので、天体観測もできます。あいにくこの日は夜からは曇り空で星空はあまり見られませんでしたが、富士山と星空のコラボでより幻想的な夜となりそうです。
23:00 就寝
テントの中には、石油ストーブ(就寝時は要消灯)、ベッドには電気毛布が設置されています。3月下旬のこの日の夜は冷え込みが厳しかったですが、テントやベッドの中は暖かく快適にぐっすり眠ることができました。
【2日目】エコツアー体験へ!E-BIKEで富士山の自然と里山の息吹を体感
8:00 朝食
さて2日目。朝日に照らされた富士山を拝みながら朝食です。この日は、地元でとれた卵、トマト、ベーコンなどの食材を使ってホットサンドに挑戦! ホットサンドは焚火を使って焼いていきます。
火加減が難しく焦げてしまうこともしばしばありましたが……これも良い体験。こんなに美味しそうなホットサンドが出来上がりました!
飲み物には牛乳と、地元特産のニンジンジュースが用意されます。天然の甘さとフルーティーな味わいのニンジンジュースは編集部メンバーにも大人気でした!
10:00エコツアー
お腹がいっぱいになったところで、さっそく午前中はエコツアーへ。
エコロジックが提供しているエコツアーには、富士山のパワースポットである宝永火口目指す「富士山トレッキング」や、富士山の森をガイドの案内で散策する「富士山フォレストウォーク」、地ビールのブルワリーや酒蔵を見学する「里の恵み満喫エコツアー」のほか、着物を着て町を散策したり日本文化を体験できたりするツアーなどもあり、バリエーション豊富なツアーがそろっています。外国人の受け入れ実績も多く、英語でのガイドも可能です。
今回、編集部が体験したのは、電動アシスト自転車・E-BIKEに乗って里山を巡る、「Satoyama Village Cycling Ecotour」です。
E-BIKEの乗り方も丁寧にレクチャーしていただけるので、初めて乗る方でも安心です。アシスト機能がついており急な坂道も楽々! 手荷物を収納するスペースはないため、バックパックやウェストバッグなどがあるとよいでしょう。
また、コロナ対策として原則マスク着用が必要ですが、眼鏡を使用している方はマスクで眼鏡が曇ってかえって危険。十分な距離をとっていればマスクを外してもOKです。
今回は、代表の新谷さんのガイドで、名所・白糸の滝をはじめ、里山を走りながら、数々の歴史的建造物や神社などを案内していただきました。
各スポットについても、しっかり時間をとってその場所のストーリーを伝えてくれるので、より理解を深めることができますよ。
古き良き日本の田園風景や富士山の絶景を楽しみながらも、この地域に根付いた文化や歴史の深さを学ぶことができました。
13:00昼食
昼食は、富士宮焼きそばを食べに「お好み焼き 和(かず)」へ。
富士宮焼きそばは、蒸したコシの強い麺に肉かすなどを入れた、富士宮市のB級グルメ。今回は、たっぷりのキャベツに蒸し麺、肉かす、ラードなどが入った、富士宮お好み焼きもいただきました。
カウンターからは調理の様子が見られます。見てください、このお好み焼きのキャベツの量! 見ているだけでおなかがすいてきます。
こんなにボリュームたっぷりで、焼きそばとお好み焼き(※スペシャルの場合)はいずれも650円という安さ。
メニューなどに外国語表記はありませんが、英語ができるツアーガイドさんがサポートしてくれます。
-
お好み焼き 和(かず)
- 住所 〒419-0305 静岡県富士宮市下柚野364-1
- 電話 0544-66-0155
15:00 酒蔵見学
ランチに大満足した後は、E-BIKEを返却し、車で「富士錦酒造」の酒蔵見学へ。
富士錦酒造は創業から300年以上歴史のある酒蔵。周辺の地下には富士山の伏流水が流れており、ここでは豊かな水の恩恵を受けて優しい味わいの地酒を作り出しています。
美味しいお酒には良質なお米と水がなければ作れないといわれており、富士宮の土地は美味しいお酒造りに最適なのです。
酒蔵見学では、清社長の案内のもと、丁寧な説明を受けながら進んでいきます。
見どころは蔵の中、昔は女性が入るのは厳禁とされていたそうでその理由や背景もわかりやすくお話いただきました。
今回は仕込みのタンクの上にも上らせていただきました。重厚感のあるタンクがずらり!
タンクの中をかき混ぜる櫂(かい)も持たせてもらいました。想像以上に重い……!
そのほか、酒に欠かせない麹を製造する麹室(こうじむろ)の中や倉庫、瓶詰の様子まで見せていただき、長い工程を経て美味しいお酒が造られていることを知ることができました。この日は仕込みが終わったばかりの時期でしたが、仕込み時期にはお酒を造っているところまで見られるようです。
見学には英語のガイドのほか、英語やフランス語で書かれた資料も用意されています。外国の方もたくさん見学に来られるそうですよ。
-
富士錦酒造株式会社
- 住所 〒419-0301静岡県富士宮市上柚野 532
- 電話 0544-66-0005
LIVE JAPAN編集メンバーに聞いた!「マウントフジ里山バケーション」おすすめしたいポイントは?
1泊2日の体験を経て、LIVE JAPANの外国人スタッフ、ティモシーさん(写真左)李さん(写真右)に、外国人旅行者におすすめしたいポイントや感想を伺いました。
ティモシー「なんといっても富士山が目の前にあるというロケーションが素晴らしいです。1泊でも自分だけの特別な“マイキャンプ”ができます。かつ、料理からペットボトルフリーまで、“地方サステナビリティ+エコ”を考えたグランピングであるのがよかったです。
またスタッフが地元に住んでいて、かつ英語を使って自身の言葉で説明してくれるので、地域の歴史や文化など深い話が聞けるのは素晴らしいと思います。
“キャンピング”より“ちょっと富士宮の里山に住む体験”というイメージでしょうか。もちろん、自分の時間を大事にしながら楽しめるけれど、同時に富士宮のコミュニティを知ったり、つながったりできるチャンスもあるだろうと感じました。
富士山の独り占めできる贅沢な時間が過ごしたい方、地球に配慮したキャンプを楽しみたい、サステナビリティや環境について考えたいという方にはおすすめです」
李「富士山が最高でした! また近くには白糸の滝など大自然があり、プライベート感のある素晴らしい環境の中でグランピングができます。
バーベキューなどの食事も地元の食材を使ったり、エコツアーの際には気軽に町の人たちが挨拶してくれたり、富士宮という地域のあたたかさも感じることができました。
英語で対応していただけるのもよかったです。今後は中国語の対応もあると嬉しいです。台湾では、小学生~中学生くらいの子どもたちがいるファミリー層におすすめだと思います。のびのびと過ごせるほか地球環境やサステナビリティを学ぶきっかけになるのではないでしょうか」
迫力ある富士山の絶景を目の前にした、プライベートなグランピング体験ができる「マウントフジ里山バケーション」。大自然を満喫できるのはもちろんのこと、富士宮という地域に溶け込みながら、その暮らしや文化、歴史を知ることができるのがこの「マウントフジ里山バケーション」ならではの面白さではないでしょうか。
これまでのグランピングやキャンプとひと味違う、日本でしかできない体験も楽しみたいという方は、ぜひ「マウントフジ里山バケーション」に訪れてみてくださいね。
実施中の新型コロナ感染症対策
店舗・施設内や設備等の消毒・除菌・洗浄/除菌・消毒液の設置/お客様の入れ替わり都度の消毒/店舗・施設内換気の実施/スタッフのマスク着用・手洗い・消毒・うがい・検温の実施/体調不良のお客様の入店お断り/お客様へのマスク着用のお願い・検温の実施
-
マウントフジ里山バケーション
- 住所 静岡県富士宮市狩宿8-2
- 電話 0544-66-5722
営業時間:10:00~17:00
定休日:不定休
Text by:LIVE JAPAN編集部
※本記事の情報は2021年3月時点のものです。最新の情報は公式サイト等でご確認ください。
※撮影時の衛生管理は徹底して行っております。
※価格やメニュー内容は変更になる場合があります。
※特記以外すべて税込み価格です。
-
【2025年 最新情報】日本旅行のルールや制度はどう変わる?免税制度、事前通関などの動向を解説
by: LIVE JAPAN編集部
-
江戸時代から続く東京の銭湯文化を、外国人ネイティブが体験。古き良き昔ながらの銭湯と、現代風にリニューアルされた最新の銭湯を徹底レポート
by: 加藤 洋平
-
【2024年10月】食べて飲んで仮装して!グルメイベントやビールの祭典、ハロウィンなど、参加型イベントを楽しもう!東京近郊イベント&お祭り情報
by: 木村かおり
-
河口湖で食べるべきほうとう3選!富士山麓の絶品名店を食べ比べ
by: 島田みゆ
-
【2024年】クリスマスグルメやワイン、雑貨の販売も!全国のクリスマスマーケット情報
by: いとうみずえ
-
日本で活躍中の「福島もも娘」が体験! 4泊5日で行く福島県浜通りを満喫するおすすめプラン
by: LIVE JAPAN編集部
宿のテーマから探す
-
部屋から富士山を望む、美しい眺望が楽しめる箱根の宿ランキング(2024年)
-
東京滞在を快適に!空港シャトルサービス付きの便利なホテル
-
東京タワーの絶景を堪能!贅沢な東京の極上ホテル
-
東京ディズニーリゾートへ直行!無料シャトルバス付きの厳選ホテル
-
浅草のキッチン完備、長期滞在におすすめのホテル10選
-
一度は泊まってみたい!箱根の5つ星ホテル10選
-
富士山の紅葉を堪能!人気の紅葉スポット「もみじ回廊」近くの厳選ホテル
-
部屋から見る絶景!箱根の紅葉を満喫できる宿
-
贅沢なプライベート空間で富士山を満喫!部屋から富士山が見えるおすすめの旅館
-
富士山近くで贅沢リゾートステイ!家族連れにぴったりの長期滞在ホテル