東北地方の中枢都市・宮城県仙台市で毎年8月6~8日に開催される祭り「仙台七夕(せんだいたなばた)まつり」。青森県の「青森ねぶた祭」、秋田県の「秋田竿燈(あきたかんとう)まつり」とともに東北三大祭りと呼ばれ、毎年多くの観光客が訪れます。今回は、祭りの歴史や各イベントの見どころ、2024年のイベント日程や交通情報、周辺宿泊情報を紹介。
また仙台七夕まつりを開催する「仙台七夕まつり協賛会(事務局:仙台商工会議所)」の方に、彼らの思いと祭りへの期待をインタビューし、仙台七夕まつりの楽しみ方も聞いてみました! この記事をチェックして、仙台七夕まつりを徹底的に楽しみましょう。
TOP画像:仙台七夕まつり協賛会
2024年「仙台七夕まつり」開催状況
開催期間は、8月6日(火)~8日(木)の3日間。仙台駅近くの商店街をメイン会場として周辺地域でも開催され、仙台市全体が七夕色に染まります。
2024年仙台七夕まつり&関連イベントスケジュール
開催日:2024年8月6日(火)~8日(木)
会場:仙台駅周辺「ハピナ名掛丁」「ぶらんどーむ一番町」などのアーケード街
七夕飾り
8月6日(火)~8月8日(木)終日
仙台七夕花火祭
8月5日(月)19:15〜20:30(予定)
場所:仙台西公園付近一帯(予定)、打ち上げ場所は東北大学
仙台七夕ナイトフェス-宵灯り(よいあかり)
8月6日(火)~8月8日(木)20:00〜21:00(予定)
場所:仙台城跡、登城路、長沼
※最新の開催情報は、以下公式サイトをご覧ください。
「仙台七夕まつり」とは?
七夕(たなばた)とは、古代中国から伝わる行事と日本古来の伝承など、さまざまな事柄が混ざり合ったもの。現在では、短冊と呼ばれる紙に願いごとを書いて祈願する夏祭りとして、日本全国に知られています。
仙台では、初代仙台藩主・伊達政宗(だてまさむね)(1567~1636年)が、手芸の上達と豊作を願い七夕を奨励したことで根付き、毎年曜日に関係なく8月6~8日の3日間に開催。毎年約200万人が訪れる仙台の夏の風物詩になっています。
仙台七夕まつりに欠かせないのが、JR仙台駅の西口から続くアーケード街に並ぶ、豪華絢爛な笹飾りです。「吹き流し(ふきながし)」と呼ばれる長く垂れ下がる飾りの間を縫って歩くのが、祭りの楽しみのひとつ。笹飾りは、商売繁盛や健康長寿などの願いを込めて、地元の人が色とりどりの和紙で作ります。
担当者にインタビュー!吹き流しの楽しみ方と祭りへの期待
仙台七夕まつりの見どころの一つが、商店街に吊るされる美しい大型吹き流し。なんと1本およそ5kg、その制作費は1本数十万円~数百万円もすると言われています。
さらに、この吹き流しは地元の人たちによって1本1本手作りされています。店舗によっては七夕飾りを店主自らがデザインし、制作しているところもあります。それぞれ趣向を凝らした飾りが見られるのも、仙台七夕まつりならではの楽しみです。
2020年の中止は、戦後、七夕まつりが復活してから初めてのことでした。苦渋の決断でしたが、仙台七夕まつりは本来、「願い」と「祈り」の祭りであることから、七夕の伝統の継承と次回開催を見据え、商店街にはミニ七夕飾りと卓上飾りの配布を実施。また七夕飾りを掲げるために要する費用については支援金を交付するなどして、コロナ禍においても創意工夫を凝らして伝統継承と次回開催に向けた機運醸成を図りました。
仙台七夕まつりは、単に伝統を継承するだけでなく、地域経済にも大きな影響を与えます。毎年200万人が訪れる仙台七夕まつりが2020年に中止になったことで、地元の観光経済にも大きな影響を受けました。翌年の2021年には、コロナ禍でもできるだけお祭りを開催して、商店街に活気を与えることができたそうです。
おすすめの楽しみ方を担当者に聞いたところ「吹き流しの受賞作品を探してみてください」というアドバイスが!
その理由を聞くと、毎年、お祭りの初日の夕方に、たくさんの吹き流しの作品から、金・銀・銅賞の作品が選ばれるようです。その受賞作品を宝探しゲームのように自ら見つけるという楽しみ方ができるとのこと。受賞作品を探す途中で、さらに面白い飾りの発見があるかもしれませんよ!
「吹き流しとお祭りがない2020年は、とても寂しかったですね」と担当者は語ります。「ぜひ仙台七夕まつりにお越しください!」
「仙台七夕まつり」のアクセスや会場は
会場は、仙台駅西口から徒歩すぐの「ハピナ名掛丁(なかけちょう)」や、仙台駅から地下鉄東西線でひと駅、青葉通一番町(あおばどおりいちばんちょう)駅下車すぐの「ぶらんどーむ一番町(いちばんちょう)」など、アーケード商店街がメイン。
仙台駅を起点に、笹飾りを見ながらアーケード商店街を通り、「勾当台(こうとうだい)公園市民広場」へ向かうと効率良く楽しめます。商店街以外にも、開催中は市内中心部の至るところで笹飾りやイベントがあるので、あちこち巡ってみるのもおすすめ。公式ホームページでは、英語、繁体字、タイ語のガイドマップを掲載しているので、チェックしてみてください。
見どころ1:おまつり広場
仙台駅から地下鉄南北線に乗って、3分。勾当台公園駅の「公園出口2」を出てすぐの「勾当台公園市民広場」が「おまつり広場」のメイン会場です。会場には、歌やダンスのステージ、紙に願い事を書いて飾る「願い短冊記入コーナー」などを設置されます。
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仙台七夕まつり
- 住所 宮城県仙台市内中心部、周辺地域商店街
電話番号:022-265-8185(仙台七夕まつり協賛会)
見どころ2:瑞鳳殿七夕ナイト
仙台駅から観光バス「るーぷる仙台」に乗って15分、「瑞鳳殿前」で下車したところに、伊達政宗が眠る霊屋「瑞鳳殿(ずいほうでん)」はあります。ここでは、瑞鳳殿が七夕飾りで彩られる「瑞鳳殿七夕ナイト」を開催。
涅槃門前には伝統七夕飾りを展示するほか、営業時間を20時30分まで(最終入館時間20時)延長し、「幻想灯夜 瑞鳳殿七夕ナイト」と題して、表参道や本殿を含めた境内を竹灯篭などでライトアップを行い、篠笛演奏や森のコンサートを開催いたします。
森のコンサートでは、6日(火)は、ギター弾き語り、7日(水)は、ハンドネオンとアルパ、8日(木)は、鳴り物、和太鼓、篠笛といった和楽器によるコンサート演奏が行われます。
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瑞鳳殿七夕ナイト
- 住所 〒980-0814 宮城県仙台市青葉区霊屋下23-2
電話番号:022-262-6250(瑞鳳殿)
開催時間:8月6~8日、17:30~20:00
入館料:570円(るーぷる仙台1日乗車券(地下鉄共通券を含む)、仙台まるごとパス(ワイドを含む)持参の人は、団体20人以上の料金を適用)
見どころ3:仙台城跡ナイトフェス「宵灯り」
もうひとつ見逃せない夜のイベントが、仙台の定番観光スポット「仙台城跡(せんだいじょうあと)」で開催される「仙台城跡ナイトイベント」です。仙台駅から観光バス「るーぷる仙台」に乗って、約20分で到着。仙台城跡は、伊達家が代々住んでいた居城跡で、仙台の町を一望できるビュースポットでもあります。
祭り期間の20〜21時(予定)には仙台七夕ナイトフェス「宵灯り」を開催します。
仙台城跡の石垣でのプロジェクションマッピングを実施する「伊達光路(だてこうろ)」、奥州・仙台おもてなし集団 伊達武将隊による演武などを行う「仙台城跡七夕ナイト」のほかに、謎を解きながら「宵灯り」を歩く「謎解きナイトウォ―ク」など、参加型の催しも開催します。
「仙台七夕まつり」地元の人の楽しみ方
仙台に住む人は、8月5日(月)に開催される「仙台七夕花火祭(せんだいたなばたはなびまつり)」から楽しむのが定番。仙台駅から地下鉄東西線に乗り、2駅目の大町西公園駅から徒歩すぐの仙台西公園周辺一帯を会場に、東北大学で約1万6千発の花火が打ち上げられます。西公園では、ステージイベントも催され多くの人でにぎわいます。花火がきれいに見える西公園内は人気があるので、早めに行くのがおすすめです。
笹飾りが並ぶ6日(火)からは、午前中から中心街に向かいましょう。10時頃から始まる飾り付けの場面に出会えるかもしれません。また、昼から夕方にかけては、通りを真っすぐに歩けないくらいの人で混雑します。人混みが苦手な人や笹飾りをゆっくり撮影したい人は、午前中を狙って訪れてみてください。
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仙台七夕花火祭
- 住所 仙台西公園周辺
電話番号:022-222-9788(仙台青年会議所)
営業時間:8月5日(月)、19:15~20:30(予定)
※雨天決行・荒天中止
東京から仙台七夕まつりまでのアクセス
東京から仙台七夕まつりの会場へのアクセス方法をご紹介します。東北新幹線で東京駅から仙台駅まで行き、仙台駅西口を出るとすぐに大型吹き流しのある商店街が見えてきます。仙台七夕まつりの飾り付けメイン会場へは徒歩数分です。
また、飾り付け商店街の先にはメインイベント会場があるので、吹き流しの装飾を見ながら歩いて行くことができるほか、仙台市地下鉄を利用して行くこともできます。七夕まつりに関連するイベントも行われるので、ぜひチェックしてみてください。
<会場までのアクセス>
1. 東京~仙台まで:東北新幹線を利用し東京駅から仙台駅へ(所要時間約1時間30分~2時間)
2. メインイベント会場(おまつり広場)まで:徒歩や仙台市地下鉄を利用
3.関連イベント会場まで:徒歩や仙台市地下鉄、市内循環バス「るーぷる仙台」を利用
仙台七夕まつり会場周辺のおすすめ宿泊施設
東北屈指の繁華街であり大都市である仙台にはホテルや旅館が多いです。お祭りシーズンは料金が高くなる場合がありますが、部屋を探すのは難しくありません。しかし仙台駅周辺は、最も人気のある場所なので、宿泊施設を探す場合は、早めに予約することをおすすめします。
仙台駅から少し離れた場所であれば、日本三景の一つである松島周辺の施設をおすすめします。JR仙石線を利用したら、仙台駅から松島海岸駅まで約40分ほど。日本三景の美しさを楽しめます。
最もロマンティックな仙台七夕まつりへ
仙台七夕まつりでは、豪華絢爛な吹き流しが仙台の美しさを引き立て、ロマンティックな雰囲気で盛り上がります。また、仙台には㈱鐘崎が運営する「七夕ミュージアム」もおすすめです。お祭りの期間外でも仙台七夕まつりの素晴らしさを体感し、仙台七夕まつりの主役である「吹き流し」をさらに知りたいなら、ぜひ寄ってみてください!
㈱鐘崎「七夕ミュージアム」公式サイト
Written by:SHOE PRESs/下町貴族(仙台商工会議所のインタビュー内容,または更新情報の部分 )
※本記事は2020年5月に公開したものを2024年5月に再編集しています。最新の情報は公式サイト等でご確認ください
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