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まるでラピュタ!? 新潟・佐渡金山と北沢浮遊選鉱場跡の大スケールを楽しむ

まるでラピュタ!? 新潟・佐渡金山と北沢浮遊選鉱場跡の大スケールを楽しむ

公開日: 2020/08/03
更新日: 2020/10/16

日本海に浮かぶ島・新潟県佐渡島はかつて「黄金の島」として栄えました。佐渡金山は国内最大級の金銀山。その規模は18世紀の世界地図に「金鉱山」と記載されるほどで、400年にわたり日本を支えてきました。今回は佐渡金山や北沢浮遊選鉱場跡を巡り、開山当時の手掘り坑道や先端技術を取り入れた近代的な遺産群など鉱山技術の変遷を見ることができる佐渡島をご紹介します。

目次
  1. 日本最大級の金山「佐渡金山」とは?
  2. 「史跡 佐渡金山」アクセスと見学コース
  3. 400年のタイムトラベル「金山」の坑道に潜入!
  4. (1)江戸金山絵巻コース「宗太夫坑(そうだゆうこう)」
  5. (2)明治官営鉱山コース「道遊坑(どうゆうこう)」
  6. 金箔アイスと黄金のお土産をゲット!
  7. その姿はまるでラピュタ⁉ ぜひ見てほしい遺跡群「北沢浮遊選鉱場跡」
  8. 400年のタイムトラベルを楽しんで!

日本最大級の金山「佐渡金山」とは?

日本最大級の金山「佐渡金山」とは?

佐渡は、平安時代(11世紀)に書かれた「今昔物語集」に「佐渡ノ国ニコソ金ノ花栄タル所」という記述があるほど、古くから金が採れた島です。相川地域にある佐渡金山は1601年に3人の山師によって開山されると1603年に徳川幕府の直轄地となり、江戸幕府の財政を支え続けました。

その後、日本の近代化とともに西洋から最新技術を導入。1989年に資源枯渇のため操業を休止するまで400年近く稼働してきました。その間に産出した金は78トン、銀2,330トン! 金を探して掘り進められた坑道は、アリの巣のように複雑に拡がり、総延長は約400km。なんと佐渡から東京までの距離に匹敵する驚きの長さです

そんな佐渡金山は現在「史跡 佐渡金山」として、長い歴史を物語る坑道や機械が、豊かな自然の中に溶け込みながら残されている観光スポットになっています。

「史跡 佐渡金山」アクセスと見学コース

「史跡 佐渡金山」アクセスと見学コース

観光客を迎えてくれるのは佐渡金山のシンボル「道遊の割戸(どうゆうのわりと)」。二股に割れた山は、なんと江戸時代に人力で掘り割った跡なのです。「史跡 佐渡金山」では金にかける人の執念と、400年の技術の変遷を感じることのできる2つの坑道散策コース、ガイド付きツアーなどが楽しめます。

■江戸金山絵巻コース「宗太夫坑(そうだゆうこう)」
手掘り坑道を実際に歩くことができます。地下深く掘り進んだ坑道跡には「佐渡金山絵巻」に描かれている採掘作業を忠実に再現。リアルな作業の様子から当時の苦労を知ることができます。
所要時間30分、通年営業、大人900円。

■明治官営鉱山コース「道遊坑(どうゆうこう)」
明治期に開削され休山時まで使用された坑道を歩き、近代的なトロッコや機械類を見ることができます。また、道遊の割戸を様々な角度から堪能できるコースです。
所要時間40分、通年営業、大人900円。

■ガイド付き「山師ツアー」 上級者向け(中学生以上)
江戸初期に開削され、学術的にも貴重な「大切山坑」と「無名異坑」を山師になった気分で本格探索できます。真っ暗闇の坑道をヘルメットとライト、長靴を借りて歩く上級者向けツアー。
所要時間100分、4~11月催行、大人2,400円。(要予約)、定員2名~10名未満

詳しくは、史跡佐渡金山のホームページからご確認ください。
http://www.sado-kinzan.com/course/

史跡佐渡金山は佐渡の両港から約30km。車では約60分で到着です。少し遠回りになりますが、途中から大佐渡スカイラインを経由すると約90分の道のり。両港でレンタカーを借りて佐渡の景色を眺めながらのドライブがおすすめです。

他にも、両港から出ている2本の路線バスで向かうこともできます。1本目は「佐渡金山」行。所要時間は約70分です。もう1本は「相川」行。約60分乗車し、「相川」で下車後「佐渡金山」行に乗り換えて約10分で着きます。
路線バスの時刻表や運賃は新潟交通佐渡のホームページからご確認ください。
http://www.sado-bus.com/

400年のタイムトラベル「金山」の坑道に潜入!

それでは史跡佐渡金山の2つのコースと施設内を紹介していきます!

(1)江戸金山絵巻コース「宗太夫坑(そうだゆうこう)」

(1)江戸金山絵巻コース「宗太夫坑(そうだゆうこう)」

まずは、江戸金山絵巻コース「宗太夫坑」へ。入り口は2つのコースが左右に分かれているので、右に進みます。坑道内は、夏でも10℃以下の気温なので、アウターなどを羽織ることをお忘れなく!

初めに坑道までの道のりに金にまつわる様々な解説コーナーがあります。時代ごとに異なる大判小判の紹介や、佐渡金山の組織体制、作業工程と使われていた道具などを知ることができます。

宗太夫坑という坑道名は宗太夫(そうだゆう)という名前の山師(やまし)がこの採掘坑を取り仕切っていたことに由来しています。

通路を進んでいくと、ゴツゴツとした壁面と作業に励むリアルな人形たちの姿が! ここからはいよいよ、江戸時代の手掘り坑道の始まりです。坑道の中は昔の鉱山での作業の様子を描いた「佐渡金山絵巻」をもとに、当時の作業の様子を再現しています。これは、1653年頃から使われていた水上輪(すいしょうりん)と呼ばれる坑内排水ポンプで、溜まった水を坑外へ出す作業とのこと。

昔は、タガネと槌(つち)だけを使って鉱石を採掘していました。また、金脈を掘る人だけでなく、酸素欠乏を防ぐため坑内に新鮮な空気を送る人や、水上輪を操作する人、溜まった水を桶でかき出す重労働を担う人など様々な役割の人が金山で働いていました。ちなみに、給料や待遇はそれぞれ違ったそうですよ。

坑道内の随所にこうした解説看板や人形が展示されています。また、作業音や人形から「馴染みの女に会いてえな~」なんてセリフが聞こえてくるなど、実際に目の前で採掘作業がされているかのような演出も。所要時間30分ほどですが、江戸時代の人たちのたくましさと、金を得ることの苦労を感じる、見ごたえ十分のコースです。

(2)明治官営鉱山コース「道遊坑(どうゆうこう)」

続いては、2つ目のコース。時は1600年代から200年ほど進んだ、近代の技術に触れることができる明治官営鉱山コース「道遊坑」へ!

道遊坑は、2つに割れた山「道遊の割戸」の真下にある金鉱脈を採掘するために、1899年に開削されました。坑道内は、1938年から2トン蓄電池式機関車というトロッコが走り、多くの鉱山で鉱石や作業員を乗せた台車を牽引。休山するまで使われていたものが展示してあります。

坑道奥には最後まで採掘が続けられてきた日本最大の金の採掘跡が残っています。ここがまさに「道遊の割戸」の真下。山の地下にできた、広い空間とむき出しの岩肌に圧倒されました。

道遊坑を抜けて屋外へ出ると、1989年に休山するまで使われていた機械が展示された別棟があります。トロッコや、鉄の角材や鉄パイプの切断に使う高速切断機など黒光りした重厚な機械がズラリ。中には、今でも使えるものもあるのだとか。金の採掘がごく最近まで続けられていたことを実感します。

このコースでは、道遊の割戸のふもとまで散策することができますよ!

二股に割れた山の根元には、大きな穴が開いています。これは、金の採掘のためダイナマイトを使った跡です。穴の下に先ほどの大きな地下空間が広がっています。この景色は、1601年の金山発見の際に人力で掘られた跡と、近年の採掘跡が残る、佐渡金山の400年の歴史を一望できるシンボル的な遺跡です。

江戸時代と比べて技術と機械の進歩を感じる40分ほどのコースを経て、最後は道遊の割戸を眺められる広場で終了です。

さらに、史跡佐渡金山内には、展示資料館が併設されています。江戸金山絵巻コース、明治官営鉱山コースのどちらのコースでも見学することができます。

ここでは、金山で働く多くの人たちが暮らした町並みや、金を加工する過程が縮尺1/10の500体のミニチュア模型で再現されています。当時の生活や、賑わっていた町の様子が伝わってきますよ。

また、実際に使われた道具や佐渡で作られた小判も展示されています。さまざまな大きさの小判があり、種類の多さに驚きます。

取材時はCOVID-19の影響で中止となっていましたが、7,000万円相当の純金延べ棒を透明な箱から取り出すユニークな企画もあります! 金の延べ棒の重さは12.5kg。小さな穴から腕を入れて取り出すのは至難の業。成功者にはシリアルナンバー入りの「金箔カード」がプレゼントされます。力自慢の方はぜひチャレンジしてみてください。また、金塊に触れる貴重な機会でもありますので取り出ししない方でもぜひタッチしてみてはいかがでしょうか。(※再開は未定)

金箔アイスと黄金のお土産をゲット!

金箔アイスと黄金のお土産をゲット!

佐渡金山に行ったなら、ぜひ食べたいのが「金箔ソフトクリーム」350円(税込)。すっきりとした甘さのソフトクリームにキラキラの金箔がたっぷりかけてあります。金を掘る苦労を知った後に食べると美味しさも一層増しますね!

お土産売り場もとても充実しています。ほとんどの商品が金色! まぶしい売り場です。入浴剤やお守り、お茶など様々なものが並んでいます。

なかでもお土産の一番人気は、ミルクチョコレートでできた「埋蔵金十両小判」小判10枚入りで1,000円(税込)。これは人にあげたくなるパッケージですね。十両の他にも、小判3枚入り280円(税込)や、本格的な木箱に収められた72枚入り26,000円(税込)もあります。

さらにこんな金山らしい珍しい品物も売っています。正徳佐渡小判1枚182,000円(税込)に、佐渡金山産の金鉱石! 小判は仕入れによって価格変動ありで、金鉱石はものによりますが、10,000円くらいから並んでいましたよ。

金づくしのお土産コーナーで、思い出となりそうな品を探してみてください。

  • 史跡佐渡金山
    • 住所 〒952-1501 新潟県佐渡市下相川1305番地
    • 電話 0259-74-2389
    • 営業時間:4~10月/8:00~17:30、11~3月/8:30~17:00
      料金:宗太夫坑/900円、道遊坑/900円、山師ツアー/2,400円
      定休日:無休

その姿はまるでラピュタ⁉ ぜひ見てほしい遺跡群「北沢浮遊選鉱場跡」

その姿はまるでラピュタ⁉ ぜひ見てほしい遺跡群「北沢浮遊選鉱場跡」

史跡佐渡金山に行ったなら、ぜひ立ち寄ってほしいのが「北沢浮遊選鉱場跡(きたざわふゆうせんこうばあと)」です。金山からは車で5分ほどの距離にあり、自由に見学することができます。ここは、日本で最初に金銀鉱石の浮遊選鉱という鉱物を取り出す工法を採用した施設。鉱石処理量は1か月5万トン以上で、「東洋一」とうたわれるほどの規模だったそう。

発電所やシックナーなど鉱山の近代化に貢献した施設群が密集していましたが、休山となり、役目を終えてからは、建物の基礎構造のみが残されました。今ではどれも、むき出しのコンクリートに植物が生い茂っています。廃墟のような人工物が自然に帰っていく姿は日本を代表するアニメ映画『天空の城ラピュタ』を思わせます。かつてこの場所でどんな営みがあったのかを想像するのも楽しい時間です。

期間限定で行っている夜のライトアップでは、北沢浮遊選鉱場跡にはこんな幻想的な姿も見せてくれます!実際に目の当たりにすると感動すること間違いなしですよ。

  • 北沢浮遊選鉱場跡
    • 住所 〒952-1539 新潟県佐渡市相川北沢町3-2
    • 随時見学自由

400年のタイムトラベルを楽しんで!

400年のタイムトラベルを楽しんで!

最後にもう一つ紹介したいのが、佐渡金山と北沢浮遊選鉱場跡の間にある「京町通り」。江戸時代から近代まで多くの鉱山関係者が暮らした鉱山町です。現在でも古い石垣や町家が残り、まち歩きにピッタリ。カフェや商店もあるので寄り道しながら散策するのがおすすめです。

今回ご紹介したところの多くが、解説看板などには日本語と共に英語の表記があります。海外からの観光客も訪ねる観光名所で、数か国語に訳したパンフレットなどもあり、各施設の展示物や雰囲気とあわせて、きっと楽しめるはず! 先人たちの日々の営みが積み重なってつくりだされた佐渡金山で、400年という時間を漂うタイムトラベルに出掛けてみてはいかがでしょうか。

佐渡を旅するにあたり、新型コロナウイルス感染症(COVID 19)の感染拡大にご注意ください。佐渡では独自の制度を設け、感染予防に努めています。みなさんも、マスクの着用や人と人との距離の確保、さらには手洗いの徹底などを行い、発熱時や体調不良の時には療養を優先するようにしましょう。

感染症防止のために佐渡で実施している「新しい生活様式」については、ぜひこちらの動画をチェックしてみてくださいね。

新型コロナウイルス感染症(COVID 19)の影響で、営業時間の短縮や、体験や展示を縮小している施設がある可能性があります。訪問の際にはご注意ください。

Text by:岩渕 直子
※本記事の情報は2020年7月時点のものです。

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