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母国では食べない!スペイン人が「ふぐ料理」にチェレンジしてみた!

母国では食べない!スペイン人が「ふぐ料理」にチェレンジしてみた!

更新日: 2021/02/12

大阪の名物料理の一つ「てっちり」。ご存じ「ふぐ」の身を昆布のエキスを抽出したダシで煮て、醤油と柑橘系の果汁を合わせたポン酢につけて食べる料理です。日本国内でふぐの消費量が一位になるほど大阪はふぐ好きです。そんなふぐですが、毒があって食べたら危ない、と思っている外国の方が多いんです。

そんな誤解を払拭してもらうべく、ふぐを食べたことがないスペイン人のマイさんに、大阪の人気ふぐ料理店「とらふぐ城(とらふぐじょう)」で実食レポートしてもらいました。

生簀で泳ぐふぐに興奮!初のふぐに挑戦

生簀で泳ぐふぐに興奮!初のふぐに挑戦

今回挑戦してもらったのは、スペイン人のマイさん。スペインに住む兄が見ていたアニメに興味を持ち、語学勉強のために来日。そのまま日本で就職しています。

日本食はこれまで多くトライしてきましたが、ふぐは未だ食べたことがないそう。
それもそのはず、スペインでは「ふぐを食べると死ぬ」と言われているそうです。そんな彼女を「ふぐは安全!」と説得し、はじめてのふぐに挑戦してもらいました。

免許を持った料理人が捌くので安心!

免許を持った料理人が捌くので安心!

ではさっそく試食!の、その前に、ふぐは食べても安全だと言う理由を説明しておきます。
ふぐは肝を含む内臓や卵巣など、毒のある部位を食べてしまうと舌や唇が痺れて体が麻痺し、最悪の場合は死に至ります。しかし、毒のある部位さえ食べなければ問題はありません。

ふぐを調理するために必要なふぐ取扱登録者証
ふぐを調理するために必要なふぐ取扱登録者証

日本では「食べてもよい部位」と「食べてはいけない部位」が国の機関によって決められていて、ふぐを捌くためには免許の取得が義務付けられています。ふぐ料理のお店では免許を持った料理人がさばいてくれるので、安心して食べられるのです。

てっさ、てっちり、コース料理でふぐを堪能!

てっさ、てっちり、コース料理でふぐを堪能!

今回は、大阪の心斎橋にある「とらふぐ城」にお邪魔しました。ふぐをはじめ、かにやうなぎなどが単品はもちろんコースでも楽しめます。
お店は3階建てで、1階がテーブル席、2階に個室の座敷、3階が大広間。ほとんどが2階の個室に案内され、他のお客さんとの距離が保てるのでコロナ対策としても安心です。

1階の生簀ではふぐが泳いでいて、はじめて見たマイさんも驚きの様子です。

そしてお店の一番人気の「本丸コース(1人前税込6,270円)」に挑戦してもらいました。メニューは英語、簡体語、韓国語が用意されています。

本丸コースは、ふぐの皮を湯がいてポン酢で合わせた「湯引き」、ふぐの皮を煮込んで抽出したコラーゲンを固めた「煮こごり」、ふぐの身を薄くスライスした「てっさ」、ふぐの身を揚げた「唐揚げ」、ふぐの身や野菜を一緒にで煮込む「てっちり」、てっちりの残ったダシにご飯と卵を入れて作る「雑炊」など8品のコースです。

熟成させているので、旨味が凝縮

熟成させているので、旨味が凝縮

まずは「てっさ」から。ふぐは身がしっかりしているため、生でも程よい食感で食べられるように薄く切られています。

透き通るような薄い身を珍しそうに眺めながらも、ポン酢につけて一口食べると、「おいしい!」とマイさん。「とらふぐ城」では、ふぐをさばいたあと2〜3日、身を熟成させるため、旨味が凝縮されています。「もっちりとしながらも歯ごたえがありますね」と、ふぐのおいしさに驚いていました。

フライドチキンのよう!と唐揚げを絶賛

フライドチキンのよう!と唐揚げを絶賛

続いては「ふぐの唐揚げ」。ぶつ切りにしたふぐの身を醤油ベースのタレに漬け込んで揚げているので、味はしっかり。骨が付いているので手で豪快に食べつつも「身がプリプリして、チキンみたい!」とマイさん。「これは外国人にも人気が出ると思います!」とお気に入りの様子でした。

ふぐのお酒、ヒレ酒にもチャレンジ

ふぐのお酒、ヒレ酒にもチャレンジ

ここで、炙ったふぐのヒレを熱い日本酒に入れたヒレ酒680円(税抜)にもチャレンジ。炙ることでヒレの香ばしさが際立ち、日本酒に香りと甘みを加えます。飲み方も独特で、お酒にマッチで火をつけて軽くアルコール飛ばし、さらに蓋をして蒸すことで、ヒレのおいしさを最大限に抽出します。

「クレイジー!」と火をつける様子を見ながら大喜びのマイさん。そして、一口飲んでまた大喜び。

お酒はあまり得意ではないというマイさんですが、「日本酒をこんな風に飲んだことはありませんが、とても香ばしくて驚きました。思ったよりアルコールがきつくなかったので飲みやすかったです」と、お酒がどんどん進みます。

身が柔らかくてふわふわの食感!

身が柔らかくてふわふわの食感!

そしてメインの「てっちり」に。昆布を入れた水をで沸騰させたら、ふぐの身と野菜を投入。てっちりと唐揚げを食べてすっかりふぐに抵抗がなくなったマイさん。火が通ったらポン酢をつけて口に運び「おいしいっ!」と一言。

「とらふぐ城」では、さばいたばかりの新鮮な身と、熟成させた身の2種類が食べ比べできます。「さばきたては弾力があって身がしっかり。熟成させた身は少しもっちりとして味が濃厚です」とどちらも好感触。

お米にふぐの旨味が染み込んで絶品!

お米にふぐの旨味が染み込んで絶品!

締めはもちろん「雑炊」で。「とらふぐ城」では、お店の人がの残ったダシにご飯や卵を入れて作ってくれるので、はじめてでも心配は無用。
「リゾットみたいだけど、リゾットよりさらさらと食べられておいしいです。お米にもふぐの味が染み込んでいますね」と満足の様子。雑炊まで綺麗に食べて、はじめてのふぐ体験が終了しました。

大阪にはふぐが食べられるお店がたくさん

諸外国では敬遠されがちなふぐですが、はじめて食べたマイさんが「ふぐを食べたら死ぬ!と思っているスペイン人は本当に損をしていますね。スペインに住む兄にも、ふぐは安全でおいしい食べ物だから、早く日本に食べにおいで!って教えてあげようと思います」と、いうほどおいしさは保証済み。

大阪には、とらふぐ城の姉妹店「ふぐ・かに・うなぎ 福乃城(ふぐのしろ)」をはじめ、安い店から高級店までふぐを食べられる店がたくさんあるので、大阪に来た際には、ぜひふぐを味わってくださいね。

  • 国産ふぐ料理 とらふぐ城
    • 住所 542-0083 大阪府大阪市中央区東心斎橋1-4-24
    • 最寄駅 長堀橋 駅 (堺筋線 / 長堀鶴見緑地線)
    • 電話 080-4828-2915

Text by:株式会社エフィール

※記事掲載時の情報です。
※価格やメニュー内容は変更になる場合があります。
※特記以外すべて税込み価格です。

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