寒い日々がが過ぎ、心待ちにしていた春がやってくると、なんとなく気持ちが弾みます。都会的でおしゃれな神戸は、国内外から多くの人が観光にやってきますが、春は気温の高低差が大きいので、どんな服装で行けばいいのか迷っている人も多いでしょう。そこで、3月・4月・5月の月ごとの気候や用意すべき服装、あると便利なものを地元ライターがアドバイスします。準備万端整えて、神戸の街を堪能しましょう。
メイン画像:Saruta / Shutterstock.com
■神戸ってどんな地域?年間を通してどんな気候?
神戸は北側に六甲山、南側に瀬戸内海を有する街です。六甲山が冷たい北風を遮るうえ、瀬戸内海の海水温度が高いため、気候は温暖で冬でもそれほど寒くありません。西の淡路や明石海峡方面から吹く浜風が強いのですが、これが空気の流れを作って、夏のヒートアイランド現象が解消しやすいというメリットも。
また、日照時間も長く、ほどよい湿度もあり、快適に観光できる環境だといえます。三宮がある市内中心部は公共交通機関が発達しており、電車、地下鉄、バスで動きやすい都会の街なので、多少天候が悪くても遊べるところはたくさんあります。
■神戸の3月の気候
3月初旬は三寒四温といって、3日寒い日が続いたら4日暖かい日が続き、また3日寒くなる…ということが繰り返されて徐々に暖かくなっていきます。気象庁の過去のデータによると、神戸の3月の平均気温は9.3℃。平均最低気温は6.0℃、平均最高気温は12.8℃です。朝晩は冷え込みが残りますが、昼の日差しはぽかぽかと心地よく感じられる日が増えてきます。
3月中旬頃から4月にかけて雨がしとしと降る日が続くことがあり、これを「春の長雨」といいます。人々が春の訪れを実感するきっかけのひとつですが、雨によって気温が下がるため、服装に注意が必要です。また、スギの花粉が飛ぶ季節なので、花粉症の人は花粉情報をチェックしておきましょう。
- 気温(℃)
- 9.3
- 最高気温(℃)
- 12.8
- 最低気温(℃)
- 6.0
- 降水量(mm)
- 98.5
- 湿度(%)
- 61
■神戸の3月の服装は?
3月初旬はまだ冬の寒さなので、ウールのセーターやカーディガン、裏地付きのコートや厚手のジャケットが必要です。スカートの場合、足元はタイツにショートブーツ。厚手のパンツならズボン下は不要ですが靴下は厚手のものがいいでしょう。下旬になると、トレンチコートやデニムジャケットでも寒くありません。
ただし1日の中でも気温の変化が激しいので大判のストールやマフラーを持参しておきましょう。ふいに降る雨に備えて折りたたみ傘も必須です。花粉症の人は、専用のマスクや眼鏡なども準備しておきましょう。
●着用アイテム
トップス:(男女) ショートコート、ジャケット、ウールのセーター、カーディガン
ボトムス:(男女)ウールのパンツ、(女)スカート+薄手のタイツ
靴:ショートブーツ、スニーカー
小物:ストール
■3月の神戸のおすすめ観光スポット&プラン
六甲山の山頂付近には、六甲山牧場、六甲高山植物園、バーベキューなどができる六甲山カンツリーハウスなど、自然の中で遊べる施設があります。レストランや宿泊施設もあるので、泊りがけでゆっくりすることもできます。
この季節におすすめは、山上から見る夜景です。神戸や大阪、そして大阪湾の向こうには紀伊半島の明かりも見えます。4月になるとモヤがかかる日があるので、3月中に行ってみましょう。
■神戸の4月の気候
3月下旬~4月初旬にかけて、桜が満開となり春の訪れを実感します。平均気温は14.9℃ですが、日中は20℃近くまで上がることがあり、春らしい陽気が心地良い時期です。ただし、夜は大きく気温が下がるので注意が必要。もともと強い風が吹く神戸ですが、その年一番の強い嵐は“春一番”と呼ばれ、これが来ると「本格的な春」です。
- 気温(℃)
- 14.9
- 最高気温(℃)
- 18.7
- 最低気温(℃)
- 11.3
- 降水量(mm)
- 101.6
- 湿度(%)
- 62
■神戸の4月の服装は?
春らしい陽気の昼間は綿のスプリングコートやジャケットで過ごせますが、夜は気温がぐんと下がるので、夕方以降に外出する場合は、インナーを1枚増やすか大判のストールなど羽織るものを持っていくほうがいいでしょう。
●着用アイテム
トップス:(男女)スプリングコート、ジャケット、カーディガン
ボトムス:(男女)ジーンズ、(女)スカート+ストッキング
靴:(男女)スニーカー、(女)パンプス
小物:(男女)大判のストール
■4月の神戸のおすすめ観光スポット&プラン
4月初旬は、日本人が心待ちにしている桜の季節です。満開の桜を見ながらお弁当を食べたりお酒を飲んだりして桜を愛でる時間を大切にします。桜の名所ではライトアップが行われ、夜桜を楽しむ人で賑わいますが、「花冷え」と呼ばれるほど夜は寒いのでカーディガンやジャケットを1枚余分に持っていきましょう。神戸近郊では、パンダが飼育されていることでも人気の神戸市立王子動物園の夜桜ライトアップがキレイです。
■神戸の5月の気候
5月の平均気温は19.4℃。最高気温は23.2℃、最低気温は16.2℃とさわやかで過ごしやすい日が続きます。ただし、近年は晴れた日の日中は気温がぐんと上がって30℃前後になる夏日もみられます。昼間は強い日差しで汗ばむほどなので、こまめな水分補給や紫外線対策も忘れないように。
- 気温(℃)
- 19.4
- 最高気温(℃)
- 23.2
- 最低気温(℃)
- 16.2
- 降水量(mm)
- 149.7
- 湿度(%)
- 66
■神戸の5月の服装は?
ジャケットなしでトレーナーやTシャツだけで過ごせる快適な季節です。晴れた日の昼間は半袖でいられることもありますが、日によって気温差があり、長袖のコットンパーカーやカーディガンが必要なこともあります。まぶしいくらいの日差しになり、紫外線が強くなる季節なので、帽子やサングラスを身につけたり日焼け止めを塗ったりして、お肌を守りましょう。
●着用アイテム
トップス:(男女)トレーナー、ポロシャツ
ボトムス:(男女)ジーンズ、(女)スカート+ストッキング
靴:(男女)スニーカー、(女)パンプス
小物:(男女)スカーフ
■5月の神戸のおすすめ観光スポット&プラン
さわやかな気候の5月は、神戸北野異人館をめぐってみませんか。神戸の中心地・三宮や元町から歩いて10分~15分で異国情緒漂うおしゃれな町並みが現れます。
各異人館のチケット販売所などで、複数の異人館に入れるお得なセット券を購入して、ゆっくりと異人館を見物しましょう。坂道が多いので歩きやすい靴、日焼け対策として帽子、サングラスや汗拭きタオルなどを用意してくださいね。
ぽかぽか陽気に心がはずむ春、お出かけに最適なシーズンですが、気温の変化が激しいので敏感に対応しないと、体調をくずしてしまうことに。まだ寒さが残る3月と夏日がある5月とでは気温がずいぶん違う点もふまえて、旅行の計画をたてましょう。
参考:国土交通省 気象庁ホームページ
松田きこ、木村桂子、都志リサほか、関西に精通した女性ライターチーム。食べること、飲むこと、旅することが大好き! 自ら体験した楽しい情報を発信しています
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