日本食は、外国人にとっても単なるブームではなく立派な食のジャンルとして定着しつつあります。その代表格といえば、日本人にとってお馴染みの「寿司」ではないでしょうか。
中でも、リーズナブルにおいしいお寿司が味わえる「回転寿司」は、私たちの日常生活に欠かせない存在。1958年に日本初の回転寿司店が大阪でオープンして以来、全国各地にお店が広がっていきました。
そんな回転寿司は、訪日外国人の間でも大人気。それに伴い今回は、日本在住の外国人たちに「回転寿司のネタ」に関するアンケート調査を実施しました。日本発祥の回転寿司は、彼等の目にどう映っているのでしょうか?
回転寿司人気No.1のネタは、日本人も大好きな「サーモン」
母国の食文化から「生魚が苦手」という外国人が多い中、「サーモン」が人気No.1の座を勝ち取りました。理由はさまざまありますが、生魚にしては食べやすく、母国でも食べ慣れていることが大きいようです。
「僕は『とろサーモン』が大好きで、この前なんて20皿も食べちゃったよ(笑)生魚だけど臭みはないし、脂がのっていて本当においしい!」(アメリカ/男性/20代)
「母国でも食べ慣れているから、シンプルな『サーモン』が一番好き。日本のソイソースとの相性も抜群だし、チーズやアボカドにあわせてアレンジできるのも面白いじゃない? あと、こんなにおいしいのに安いから驚きよね」(フランス/女性/20代)
「『炙りサーモン』を食べることが多いです。私は生魚が苦手で、回転寿司に行っても食べられるネタが少なくて……。唯一、半生状態の『炙りサーモン』はおいしく食べられます」(中国/男性/30代)
「炙りサーモン」や「サーモンオニオンマヨ」といったアレンジネタなどを気軽に楽しめるのも、回転寿司ならではの魅力だといえるでしょう。
日本の回転寿司ならではのユニークさ!好きな寿司ネタNo.2は「海老」
人気No.2の寿司ネタは「海老」でした。海老はサーモン同様、世界中で食べられている食材であるため、日本の寿司に馴染みのない外国人でも受け入れやすいのかもしれません。
「『海老アボカド』は最高!大好きなマヨネーズとの相性が抜群だし、見た目がSNS映えするから頼んじゃう。サラダみたいな寿司ネタがあるなんて、日本の回転寿司は本当に面白い」(アメリカ/20代/女性)
「名前は覚えていないのだけれど……海老の上にチーズをトッピングして軽く炙ったものが好き。中国にもたくさんの海老料理があるけど、こんなユニークなものは日本の回転寿司にしかないと思う」(中国/男性/20代)
「スタンダードな『蒸し海老』が一番好き。歯ごたえのある食感が大好きだし、ヘルシーだからダイエット中の強い味方なのよね(笑)」(タイ/20代/女性)
「蒸し海老」が人気である一方、「甘海老」をはじめとする“生の海老”は総じて不評でした。そもそも海産物を生食する習慣がない国も多いので、この結果には納得がいきます。
また、海老に関しても「炙りチーズ」や「海老アボカド」といったアレンジ寿司が大人気。その華やかな見た目から興味を持ち、ついつい手にとってしまう外国人が多い様子。同じ食材でも、調理法によって好みが大きく分かれる点が面白いですね!
寿司屋でラーメンが人気!?少数意見もチェック!
ここで、好きな回転寿司のネタに関する少数派の意見もご紹介。その回答は以下の通りです。
「回転寿司に『唐揚げ』は欠かせないよ!アメリカのフライドチキンとは違って、醤油の風味がするから好きなんだ。サイズも小さくて食べやすいし、ビールとの相性も抜群だね」(アメリカ/30代/男性)
「『メロン』とか『プリン』が流れてくると食べたいなぁって思う。お寿司以外のデザートもあるなんて、日本の回転寿司は何でも回しちゃうんだね(笑)」(中国/20代/女性)
「僕は回転寿司の『ラーメン』をスープ代わりに注文することが多いかな。味噌汁だと少し物足りなくて、いい感じにお腹がふくれるんだ。大好きな日本食を二つ一緒に味わえるのも嬉しいね」(アメリカ/20代/男性)
寿司ネタ以外のメニューが回転寿司で流れていることに驚くと共に、それをすんなりと受け入れ、日本人以上に楽しんでいる外国人が多いようですね。
あの高級食材がなぜ不評?外国人が嫌いな寿司ネタNo.1は「いくら」
「『いくら』は、見た目がどうしても好きになれなくて苦手だよ。いろいろと日本食を食べてきたけれど、あれだけは食べたいとは思わないな」(アメリカ/20代/男性)
「なんだかグロテスクで怖いから『いくら』は好きじゃない。目玉がいっぱい並んでるように見える!」(カナダ/30代/男性)
「食感が気持ち悪くて苦手。中から出てくる液体もしょっぱいだけで、あまりおいしくない……」(フランス/20代/女性)
海外の多くの国では魚卵を生食する習慣が殆どないのだそう。日本人が愛してやまない高級食材のいくらですが、今回アンケートを取った外国人たちからは、驚くほど不評でした。
また、回転寿司を含む日本のお寿司屋さんでは、いくらを軍艦巻として提供するのが基本ですが、それも不評を後押ししている要因のひとつ。というのも、日本以外で「海苔」を食べる習慣のある国は少なく、その真っ黒な見た目から、不吉なイメージを抱いてしまう外国人が多いのだといいます。
ポイントは食感にあった!外国人の嫌いな回転寿司のNo.2は「いか」
「中華料理で『いか』はよく使われているから、寿司でもおいしいはず……!と思ったんだけど、ちょっと食感が期待はずれだった。生で食べるからいけないのかな?」(中国/20代/男性)
「『焼きいか』は大好物だけど、生だと表面がヌルヌルしていて苦手。加熱した『いか』の寿司ネタがもっと充実してくれると良いのだけれど」(韓国/20代/男性)
「フランスでも『イカ』はよく食べていたわ。でも、生だと噛みきれないし、どうもおいしいとは思えない……」(フランス/20代/女性)
イカは世界各国で当たり前に食べられている海産物です。そのため、外国人にも受け入れられるはず……と思いきや、回転寿司ではまさかの不人気ネタに。その理由は生食ならではの食感や舌触りにありました。
生のいかはぬめりが強く身も硬いため、噛み切るのに苦労する食材。食べ慣れない食感の料理・食材に苦手意識を持ってしまうのは、私たち日本人も同じではないでしょうか。
固定観念に捕らわれず、もっと自由に寿司を楽しもう
LIVE JAPANでは過去にも「好きな寿司ネタNo.1・嫌いな寿司ネタNo.1」というテーマの外国人アンケートを取っています。それと今回を比較すると、好きな寿司ネタに関して、「炙りサーモン」をはじめとするアレンジ寿司の登場が目を引きました。これは回転寿司に的を絞ったからこそ得られた回答であり、外国人たちが日本の寿司を自由に楽しんでいるのだなと感じますね。
私たちの日常生活において、当たり前のように存在している回転寿司。いつも同じネタばかり食べてしまう方は「寿司屋だから○○を食べるべき!」という色眼鏡をぜひとも外してみてはいかがでしょうか?通い慣れた回転寿司店の新たな魅力や違った一面を発見できると同時に、日本の寿司に対する懐の深さを感じることができるかもしれません。
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