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日本伝統の春の行事に興味があったら、調布市で行われる「深大寺だるま市」を訪れてみてはいかが? 「達磨」とは縁起物の赤い人形のことで、「だるま市」とはその人形を売り買いする行事のこと。ちなみに達磨は「だるま市」でなくても、東京の至るところで買うことができる。日本文化に深く根ざしている「達磨」について知れば、お土産にももっと思い入れが生まれるはずだ。
菩提達磨の伝説
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「菩提達磨(Bodhidharma)」は5世紀頃に生まれたとされるインド人の仏教僧で、禅宗の開祖とされている。また中国では、仏教の六祖師の一人としても知られている。伝えられている達磨の最も有名な伝説の一つが、悟りを開くために9年もの間、洞窟の入り口に財前を瞑想をしたというもの。あまりにも長い間、座禅を組んでいたために、達磨は手足を失ったとされている。さらに瞑想中に眠りに落ちることを防ぐために、自らまぶたを切り取り捨てたという。そのまぶたを捨てた地面から1本の樹が生えて、それが茶の起源となったと伝わっている。そうした仏教に深く帰依した達磨の伝説から、丸みを帯びた手足のない体と大きく見開いた目の達磨人形が作られるようになった。
達磨人形は日本発祥
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達磨の伝説の多くは中国が起源だが、達磨人形が初めて作られたのは、日本の群馬県高崎市にある少林山達磨寺。1697年に寺を創建した心越禅師が、毎年正月に達磨大師の絵を描き、厄除けとして民衆に配ったのがその始まりとされている。その後、張り子の達磨人形が作られるようになったが、この頃はまだ人間の形に近かった。現在のような丸い人形が作られるようになったのは明治時代に入ってからのことで、これは達磨大師が瞑想している姿を模している。長く伸びた髭や眉毛は、長寿の象徴だ。また人形の丸みを帯びた底部には、傾けても常に直立姿勢に戻るように重しが付けられている。そのため、達磨人形は「何度、失敗しても諦めずに立ち上がる」という意味を持つ日本のことわざ「七転び八起き」と関連して語られることが多い。現在でも、達磨人形の約80%は、発祥の地である高崎市で生産されている。
達磨さんに願いを込めて
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通常、達磨人形は両目が描かれていない状態で売られている。達磨人形を買ったら、まずは願い事を込めて左目に黒く目を描いてあげよう。片目の達磨を見るたびに、そのときに込めた願いや目標を思い出し、気持ちが奮い立つはずだ。そして願いが叶ったら、幸運と成功を象徴する右目も描いてあげよう。新年にその達磨を寺に持参し、感謝を込めて焼く習わしがある。そして、また新しい達磨を買うのが日本の風習だ。
深大寺だるま市
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東京・調布市にある深大寺で3月3、4日に催される「深大寺だるま市」は、関東最大級のだるま市の一つ。また、深大寺は日本で2番目に古い寺でもある。当日は深大寺に祀られている元三大師の宝前に茶菓を供える「百味供養」のほか、厄除けや祈願成就などの行事が行われる。また達磨人形のほかにも、食べ物屋や土産物屋など何百もの屋台が立つ。さらに達磨人形に自分で目を描く代わりに、僧侶に梵字を書いてもらうこともできる。
ところで、深大寺の周辺はおいしい蕎麦屋が多いことでも有名。だるま市の帰りに、蕎麦を味わうのもオススメだ。
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深大寺
- 住所 〒182-0017深大寺元町5-15-1
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