様々な食料品が並ぶデパ地下の食品フロア。各デパートが厳選した名店が軒を並べ、お惣菜や和洋菓子など、美味しそうな食べ物がズラリと並んでいます。目にも華やかで、美味しい匂いが心をくすぐるこのデパ地下は、とっておきの手土産を探すのに、ぴったりな場所と言えます。
さて、今回は東京から1時間程度の距離でありながら、東京とは一味違う異国情緒を感じさせる街・横浜ならではの手土産を探しに、LIVE JAPANではおなじみの中国人女性・秦さんとともに「そごう横浜店」にやって来ました。
2018年9月30日で33周年を迎えたそごう横浜店。地元にお住いの常連客や観光客など、常に多くのお客様でにぎわっています。特筆すべきは、通路の広さ。「お客様に商品をゆっくり選んでいただけるように」と通路の面積が広く取られており、歩きやすくなっています。年配や家族連れのお客様も多いというそごう横浜店ならではの配慮と言えるかもしれません。また、地下1階には免税カウンターがあり、英語・中国語・韓国語などが対応可能なスタッフも揃っているので、日本語が不自由な外国人でも安心してお買い物が可能です。
このそごう横浜店では、地元の方たちに愛されている“神奈川ブランド”の店舗が多数出店しています。神奈川県のアンテナショップ「かながわ屋」もあるので、神奈川県の美味しいものを探すにはぴったりのデパートなのです。
さて、そごう横浜店初体験の秦さん、地下2階の食品フロアで、何を手土産に選ぶのでしょうか?
【マーロウ】こだわりの国産材料とオリジナルカップで人気のビーカープリン
まず、秦さんが足を止めたのは、ハードボイルドな男性のイラストが印象的なプリン店「マーロウ」です。この「マーロウ」は、もともとは横須賀市秋谷のレストラン。1984年にオープンしたレストランでデザートとして提供されていた手作り焼きプリンが評判となりました。男性のイラストが入った200ccのガラス製ビーカーに、国産原料にこだわったなめらかでコクの深いプリンがたっぷり入っています。ひと口食べれば、こだわりの品質にも納得できるはず。
こちらのお店で外国人観光客に特にオススメしている商品は『抹茶のプリン(税込810円)』だそう。この抹茶のプリンに使用されているのは、京都宇治田原の抹茶。しかも、粉に挽いてから一週間以内の新鮮な抹茶を使っているそうです。挽きたての抹茶の香りと程よい苦味、そしてプリンらしいやさしい甘みが引き立て合う、本格的な抹茶プリンです。
さあ、抹茶プリンや期間限定商品など、店頭には約20種類のプリンが並んでいますが、秦さんはどのプリンを選ぶのでしょうか?
「うーん、悩む…。抹茶もいいけど、今回は『北海道フレッシュクリームプリン(税込810円)』にします!北海道の特選牛乳と生クリームが使われているっていう点に惹かれますね。私、中国では牛乳が飲めなかったんですけど、北海道の牛乳を初めて飲んだ時に衝撃を受けて、牛乳を好きになったんですよ。中国人にとって北海道牛乳は抹茶と並ぶ一大ブランドなんです!これを日本在住の中国人のお友達の家に手土産で持って行ったら、すごく喜ばれそう」
なるほど、確かに北海道は外国人観光客に大人気の観光地。北の大地ではぐくまれたフレッシュミルクの濃厚なおいしさは、他ではなかなか味わえないものなのかもしれませんね。
秦さん、マーロウでは『北海道フレッシュクリームプリン』をお買い上げです。
【卯花墻】厳選された諸国銘菓から神奈川ブランドのお土産をチョイス
さて、次に秦さんが訪れたのは、北海道から沖縄まで日本各地から取り寄せた銘菓が並ぶ諸国銘菓コーナー「卯花墻(うのはながき)」。バラ売りがされているので、気になる銘菓を一つから楽しむことができるのも、うれしいところです。日本各地の銘菓が取り揃えられたこのお店ですが、やはり一番力を入れているのは神奈川県発祥の銘菓です。“神奈川ブランド”だけを集めたコーナーには、約40種類の神奈川県を代表するお菓子の数々が並んでいます。
「あ、これ、小分けにされてて配り物のお土産にいいですね!」
ここで秦さんが選んだのは、『横浜金平塔(税込324円)』。横浜の象徴の一つ、横浜ランドマークタワーを形どった箱に、ブルーと白がさわやかな金平糖が入っています。
「青と白がきれい! 金平糖って、繊細で美しいですね。来週会う予定のお友だちに、初めて横浜に行ったことを報告しがてら、お土産に渡したいと思います」
【鎌倉まめや】いろいろ試食して楽しめる、バラエティ豊かな豆菓子専門店
次に秦さんが足を止めたのは、かわいい豆菓子がズラリと並んだ「鎌倉まめや」。昭和29年に創業されたこの「鎌倉まめや」は、鎌倉の長谷、小町通りなどに店舗を構え、多くの人に親しまれている豆菓子屋です。この横浜そごう店でも常に50〜60種類のカラフルな豆菓子が並んでいます。豆菓子と一言で言っても、落花生、大豆、そら豆、カシューナッツ、アーモンドなどさまざまな種類の豆が使われており、甘いもの、辛いもの、素材の味を活かしたものなど、バラエティ豊かに取り揃えられています。
こちらのお店で一番人気の豆菓子は、『マヨネーズピーナツ(税込216円)』。子どものおやつとしても、大人のおつまみとしても大人気だそうです。外国人観光客には『青さわさび(税込216円)』、『そら豆カレー(税込270円)』などの豆菓子が人気だとか。試食も可能だそうなので、気になった味がいくつかあった場合は、気軽に試食をお願いしてみましょう。にんにく好きの秦さんは『にんにくナッツ(税込432円)』を試食させてもらっています。
「わー、すごくにんにくの風味が聞いていますね。やわらかなカシューナッツの甘みとにんにく風味があっていて、いくらでも食べられそう。家族へのお土産はこれにします!あ、この『珍味』も美味しそう!中国でも小魚をおやつに食べることはあるんですけど、こんなにお菓子みたいにきれいでおいしそうなのは見たことないです。これはとってもかわいい!それに、いろいろな魚がぎっしり入っていてお得な感じがしますね」
なんと秦さん、豆菓子屋にもかかわらず、豆菓子ではない『珍味(税込270円)』をピックアップ。実は、この『珍味』、中国系の観光客に人気の商品なのだそう。なぜこの商品が売れるのか、お店の方も不思議に思っていたそうなのですが、お菓子のようなかわいい小魚が、中国人には魅力的に映るようですね。秦さんは笑顔で『にんにくナッツ(税込432円)』と『珍味(税込270円)』をお買い上げしていました。
【香炉庵】目にも美しく、食べても美味しい、横浜元町の和菓子店
しょっぱい系の豆菓子を選んだ後は、甘いあんこ系の和菓子も見てみたい…と、「香炉庵」へやって来ました。この「香炉庵」は、横浜元町に本店を構える和菓子屋さん。平成16年開業し、今年で15周年を迎えるそうです。
こちらの香炉庵で一番人気の商品は、黒糖生地と甘さ控えめの粒あんがベストマッチの『黒糖どらやき(税込195円)』。一つから購入できるので、少しずつ何回も購入されるお客様が多いそうです。
見た目も美しい和菓子の並んだショーケースに見とれる秦さん、いったいどんな和菓子を選ぶのでしょうか。
「日本の和菓子って、本当にきれい。繊細で食べるのがもったいないですよね。この『花元町』ってチョコレートですか?え、違うの?あんこの入った最中なんですか?でもとってもきれいだから、これがいいと思います。女子会の手土産に良さそう。中国のお菓子って一つひとつが大きいんですけど、日本のお菓子は小さくて可愛くて、食べやすいですよね。女性には日本の和菓子の方が絶対に喜ばれます」
秦さんが選んだ和菓子は、『花元町(税込972円/6個入)』という一口サイズの最中。横浜港に浮かぶ“浮き玉”をモチーフにしているそうで、こしあん、白あん、あんずあんなど、6種類の餡がカラフルな最中種の中に入っています。さらに、お会計を待つ間にショーウィンドーを覗いていた秦さん、8月下旬から12月下旬までの期間限定商品だという『栗蒸ようかん(税込756円/1個)』を発見して、興奮し始めました。
「この栗蒸し羊羹、あんこがすごくたっぷりぎっしり詰まってるうえに、栗がゴロゴロ入ってておいしそう! 天津甘栗とかも有名ですけど、中国人って栗が大好きなんですよ。この栗蒸し羊羹、自分用に買っていきます!」
素朴な甘さが美味しい栗は、中国でも大人気だそうです。あんこと栗という最高の取り合わせに、ホクホクの笑顔でお買い上げしていました。
【ラ・マーレ・ド・チャヤ】フレッシュケーキから焼き菓子まで揃う、葉山の老舗パティスリー
最後にお邪魔したのは、「ラ・マーレ・ド・チャヤ」。1972年から葉山で営業している神奈川県では有名なパティスリーです。ショーケースには20種類以上のフレッシュケーキや、お土産にぴったりの焼き菓子などが並んでいます。
こちらのお店で販売されているフレッシュケーキは、原材料の中にリキュールなどをプラスして、味に深みを出しているのが特徴だそう。厳選した素材の持つ風味を生かしつつ、リキュールなどで複雑な味わいをプラスした、大人の楽しめるケーキなのです。グループでフレンチレストランも運営しているだけあって、紅茶やコーヒーだけでなく、ワインやウイスキーと合わせても楽しめるケーキなんですね。また、一つひとつのお値段も400円台が中心となっており、とてもリーズナブル。食後に気軽に食べられるケーキとも言えるでしょう。
こちらのお店で外国人観光客に人気のお菓子は、やはり日持ちのする焼き菓子だそう。手作りで一つひとつ焼き上げているというクッキー(税別1200円/140g)や、京都宇治抹茶と西京味噌という和の味わいが面白いフリアン(フィナンシェ)を、横浜土産に買って帰る方が多いそうです。
ここで秦さんが選んだのは、『抹茶フリアン(税別200円)』。試食させていただき、とても気に入った様子です。
「日本土産の定番の味といったらやっぱり抹茶だけど、この抹茶フリアンは本当に美味しい!抹茶が濃厚で、スペシャル感がありますね。これまで食べてきた抹茶のお菓子の中で、一番おいしかったかも…。ほろにがくってほろ甘い、中国の友だちに食べさせたいです」
濃厚な抹茶が味わい深い『抹茶フリアン』、秦さんのお気に入りのお菓子になったよう。「次に中国に一時帰国する際は、また横浜まで買いに来たい」と言うほど、大好きなお菓子の一つになったようです。
この「そごう横浜店」の地下2階食品フロアには、神奈川県のアンテナショップ「かながわ屋」などもあり、このほか神奈川県発祥のお菓子や食料品がたくさん揃っています。横浜に観光に来た際は、ぜひこの「そごう横浜店」へ、神奈川の美味しいものを探しに来てください。
家と映画館(試写室)と取材先と酒場を往復する毎日を送る映画ライター、WEBディレクター。2001年から約8年、映画情報サイトの編集者をやってました。2009年に独立し、フリーランスに。ライターとしての仕事の他、Webディレクションなど、もろもろお仕事させていただいています。
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