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綺麗なだけじゃない!外国人に聞いた日本の打ち上げ花火大会で驚いたこと5選

綺麗なだけじゃない!外国人に聞いた日本の打ち上げ花火大会で驚いたこと5選

公開日: 2021/08/26

夏から秋にかけて開催されることの多い花火大会。近年は新型コロナウイルスの影響で中止や延期を余儀なくされていますが、秋田県の「全国花火競技大会 大曲(おおまがり)の花火」、新潟県の「長岡まつり大花火大会」など、日本では大規模な花火大会が数多く開催されます。ぱっと咲いて鮮やかに散る色とりどりの花火は、外国人の心も捉えているようです。

日本在住の外国人の皆さんに、「日本の打ち上げ花火大会でショックを受けたこと」を聞いてみると、さまざまな意見が続出! どんな点に感動したり、驚いたりしたのか、早速、回答を見ていきましょう!
(以下は、インタビューに答えてくださった方の個人的な意見・感想です)

来日前から憧れ!「浴衣で花火大会」はTHE 日本のイメージ

来日前から憧れ!「浴衣で花火大会」はTHE 日本のイメージ

花火大会に行くなら、やっぱり浴衣! 「浴衣で花火大会」の雰囲気に魅了される方が多数いました。

「花火大会がとっても楽しい! 日本のアニメでは、浴衣を着て、屋台でおいしいものを食べながら花火を見るシーンが多いから、ずっと経験したいと思っていました。コロナが終わったらまた花火大会に行きたい!」(ブラジル/20代/女性)

「浴衣を着て花火大会に行くのが大好き。コロナの影響で花火大会がないのが本当にさみしい」(インドネシア/10代/女性)

「初めて日本で夏を過ごしたとき、『今日はすごく浴衣の人が多いな』と思っていたら、花火大会のために着ていたと知って驚きました。今では浴衣=花火大会のイメージです」(メキシコ/30代/男性)

浴衣姿で打ち上げ花火を眺めるなんて、見慣れている日本人でもときめきます。男女ともに花火大会では浴衣を想起させるようで、特に女性は浴衣で花火大会に行くことが楽しいと思うようです。その気持ちは世界共通ですね。

え?夏に花火大会?……開催時期にびっくり!

え?夏に花火大会?……開催時期にびっくり!

意外と多かったのが、花火大会の開催時期や頻度についての声。

「イギリスでは11月上旬に『ガイ・フォークス・ナイト』という記念日があって、花火を打ち上げて平和を祈ります。花火は秋のイメージだから、夏に見るのは新鮮です」(イギリス/20代/男性)

「フランスでは花火といえば、ニューイヤーのお祝いに打ち上げるもの。日本の花火大会は夏、そして2時間近くいろんな種類の花火を打つことにびっくりでした」(フランス/30代/女性)

「アメリカでは独立記念日(毎年7月4日)のお祝いで花火を打つことが多いです。だから、毎週末に花火大会が開催されることがありません」(アメリカ/40代/男性)

世界各国で、祝日や記念日に合わせて打ち上げられる花火。アメリカでは初夏の記念日に打ち上げ花火が見られたり、イギリスやフランスでは秋冬に打ち上げられたりするとのこと。日本のように、夏の始まりから終わりにかけて、全国各地で頻繁に花火大会が開催されるのは珍しいと感じる外国人も多いようです。

花火の美しさより「人の多さ」に驚いた!

Osaze Cuomo / Shutterstock.com
Osaze Cuomo / Shutterstock.com

日本各地で行われているとはいえ、有名な花火大会には全国から人が押し寄せます。その様子に戸惑う人もちらほら。

「ふだんの東京も人が多いけど、花火大会は人が多すぎて『皆どこから来たの!?』と聞きたくなるくらい(笑)」(ロシア/20代/男性)

「花火大会では、花火の美しさより、人の多さに圧倒されました……」(中国/20代/女性)

ロシアと中国という人口の多い国出身の2人から、「花火大会は人が多すぎる」というコメントをいただきました。花火大会の混雑っぷり、コロナ禍の今では懐かしい記憶となっていますが、その賑わいも含めて、外国人にとっても花火大会の醍醐味と言えるのかも?

「花火」という言葉どおりの、美しいお祭りにうっとり

画像素材:PIXTA
画像素材:PIXTA

花火大会そのものではなく、「花火」という言葉に注目する人もいました。

「『花火』って言葉が詩的。その言葉どおり、日本の打ち上げ花火は、色とりどりで鮮やかなものばかりで、眺めるだけで心が洗われます」(エジプト/20代/女性)

「『火の花』という言葉のとおり、花火大会は夜に咲く花を眺めるみたい! 日本語はきれいでカワイイ」(ドミニカ共和国/20代/女性)

日本語を学び、初めて漢字に触れた外国人女性たちから、「花火」の漢字や言葉の意味が美しいといううれしいコメントがありました。「花火」という言葉、聞きなれていると当たり前にも思えますが、確かにロマンティックです。言葉の意味を感じながら眺めると、より一層美しく感じられそう。

ちょっぴり地味?あくまでも「ショー」ではない花火大会も

ちょっぴり地味?あくまでも「ショー」ではない花火大会も

夜空に浮かぶ花火と打ち上げ音。風情ある光景ですが、こんな声もありました。

「光や音の演出がないので、少々地味に感じました。日本ならではの『わびさび』が分からないと、物足りないかも」(ベトナム/40代/女性)

「スペインの花火大会は、ショーのようにとにかく賑やか。日本の花火大会はさみしい印象でしたが、鎮魂の意味が込められていることがあると知って納得。静かに打ちあがる花火が美しいと思うようになりました」(スペイン/50代/男性)

一部の外国人からは、日本の花火大会が地味に映るという声がありました。ライトアップや音楽での演出を組み合わせた「ショー」として楽しむ花火大会が根付いているというのが理由のようです。

日本の花火大会は、発祥は江戸時代と言われ、飢饉や疫病で亡くなった方の鎮魂や、お盆のご先祖様供養の意味を持つものもあります。そのため花火を眺めながら心静かにお祈りする花火大会の場合は、ショーのような派手さを感じにくいかもしれません。日本の花火大会もきれいですが、世界各国の花火大会も、ぜひこの目で見てみたいですね!


2021年もコロナ禍で開催中止とする花火大会が多くある中、日本の花火大会に対する外国人の新鮮な声を聞くと、ますます恋しくなります。また次の機会を心待ちにしながら、オンライン花火大会や動画鑑賞を楽しんでみるのもいいかもしれません。

※本記事の情報は2021年8月時点のものです。

Written by:

田中ラン

田中ラン

旅行会社に勤める現役会社員の日本人ライター。大手ウェブサイトで編集者として従事した後、旅行会社に転職。そのため、旅行系・グルメ系のジャンルを得意とし、日本全国47都道府県で取材実績あり。旅行会社勤務だからこそ知れる秘境や絶景、旅の裏ワザを伝えながら日々取材に奔走している。

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