松島は、日本を代表する3つの景勝地・日本三景のひとつに選ばれている、東北地方の人気観光スポット。約260もの奇岩や島々が連なる松島湾の美しい景観が魅力です。今回は、そんな松島の絶景と歴史、グルメを堪能する日帰りモデルコースをご案内します。松島湾内を遊覧船で巡ったり、日本の国宝に指定されている寺院・瑞巌寺(ずいがんじ)を見学したりと、松島の旅を存分に満喫できますよ。
写真提供:宮城県観光課
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1「松島島巡り観光船」で島巡り
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2国宝「瑞巌寺(ずいがんじ)」を拝観
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3ランチには「洗心庵」の松島グルメを
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4散策しながら「五大堂」へ
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5「松島 雪竹屋」でみやげ探し
松島ってどんなところ?
松島は、大小約260もの島や岩々からなる景観が美しい景勝地。その景色の美しさは、古くから文化人により歌や紀行文に認められてきました。とりわけ有名なのが、俳句の聖人といわれた松尾芭蕉です。彼が東北を旅するきっかけは、松島に浮かぶ月を見たくなったからだと1702年刊行の自著『おくのほそ道』に記されています。
1714年ごろに、学者・林春斎(はやししゅんさい)が、特に景色の素晴らしい場所のひとつとして著書で記したことから、松島は日本三景のひとつに数えられるようになりました。
現在は、みやげ店やグルメスポット、史跡、観光名所などが駅から徒歩20分圏内に密集しており、観光地として人気を集めています。仙台中心部から電車1本で訪れることができるアクセスの良さも魅力です。
松島へのアクセス・交通機関は?
仙台駅から松島へ電車で向かうラインは、JR東北本線とJR仙石線の2つがあります。おすすめは、JR仙石線(片道約40分、片道420円)の利用です。主要観光スポットまで徒歩で約10分圏内の、松島海岸駅に停車します。
飛行機で宮城を訪れたなら、仙台空港から松島海岸駅への直通バス(約1時間、片道1,000円)が乗り換えがなく便利。
仙台とセットで観光するなら、フリーパスの利用がお得
また、仙台周辺を旅行する外国人観光客向けの、1日フリーパス「Sendai Area Pass」を購入すれば、松島を含む、仙台近郊を走る電車やバスが1,320円で1日乗り放題。購入の際には、JR仙台駅2F訪日旅行カウンターで、「一時訪問者ビザ」とパスポートを提示します。
松島や山寺、作並温泉などの仙台近郊を2日以上めぐるなら、1日フリーパスと同じフリーエリアの2日間連続版「仙台まるごとパス(2,720円)」が便利。こちらはパスポートなどの提示が不要で、フリーエリア内にあるJRの駅のみどりの窓口や仙台空港の「みちのく観光案内」などで購入できます。
どちらのフリーパスも、一部利用できない区間やバスがあるのでご注意を。
「松島島巡り観光船」で島巡り
松島に到着したら、まずは大型観光船「仁王丸」に乗り、美しい松島湾をクルージング。さまざまなコースがありますが、おすすめは「松島島巡り観光船 仁王丸コース」です。所要時間は約50分間。チケットは、松島海岸駅前をはじめ松島町内4カ所にある乗船券発売所で購入します。
今回のモデルコースでは、松島海岸駅前の売り場で購入するのがベスト。乗船したい日時が明確な場合は、インターネットから事前予約をしておくと安心。どちらの場合も、販売所で発券する必要があります。
チケットを手にしたら、時間に余裕を持って乗船乗り場の桟橋へ。飲み物の持ち込みは自由で、船内の売店で販売しているクラフトビール「松島ビール」も味わえます。ゆったりとした席で、くつろぎながら風景を眺めたいなら、2階のグリーン席を利用しましょう。
船内からは、2つの島が仲良く並んでいるように見える「双子島」や、浸食によって岩に4つの穴が開いた「鐘島」などを眺められます。船名にもなっている「仁王島」は、集塊岩の上に泥岩が乗った不思議な造形の名物スポットです。船内のガイド音声は、日本語と英語の両方が流れます。
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松島島巡り観光船
- 住所 〒981-0213 宮城県宮城郡松島町松島町内98-1
- 電話 022-354-2233
営業時間:9:00~16:00(11~3月は~15:00まで)
料金:1500円、2Fグリーンは2100円
定休日:無休(悪天候時は運休)
国宝「瑞巌寺(ずいがんじ)」を拝観
爽やかな潮風のなかをクルージングした後は、乗船所から徒歩で3分ほどの場所にある「瑞巌寺」を訪れましょう。日本の国宝に指定されている、重厚な佇まいの寺院です。1609年に、仙台藩(宮城県とその近隣)を治めていた伊達家の初代藩主・伊達政宗が自ら造営に関わって造られました。
総門から足を踏み入れたら、参道をそれて右側の小路へ。右手の岩壁に広がるのは、無数の洞窟に供養塔が彫られた「洞窟遺跡群」です。長く続く岩壁の前には観音像や菩薩像がずらりと並び、どこか神妙な心持ちにさせてくれます。
参道へ戻り受付を通ったら、庫裡(くり)と呼ばれる寺院の台所から本堂へ入ります。見どころは、極彩色で孔雀や松などが描かれた、黄金に輝く襖がある「室中孔雀の間」です。
部屋の奥には、本尊である聖観世音菩薩立像と、仙台を治めていた一族・伊達家の位牌を安置。続く「文王の間」、「上段の間」なども壮麗な襖絵で飾られ、その美しさに思わず息を呑んでしまいます。
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瑞巌寺
- 住所 〒981-0213 宮城県宮城郡松島町松島町内91
- 電話 022-354-2023
営業時間:8:00~17:00(受付は~16:30)、3・10月は~16:30(受付は~16:00)、12・1月は~15:30(受付は~15:00)、2・11月は~16:00(受付は~15:30)
料金:大人700円 小人400円
定休日:無休
ランチには「洗心庵」の松島グルメを
ランチタイムにさしかかったら、瑞巌寺の並びにある食事処「洗心庵」へどうぞ。瑞巌寺から歩いて1分ほどの場所です。店内では、笹かまぼこや牛たん、こけしをはじめとした、宮城のみやげも扱っています。
イチオシのメニューは、大きなアナゴを豪快に揚げた天ぷらが味わえる「穴子天丼」(1,300円)と、濃厚な旨みを感じられるカキフライを卵でとじた「かき丼」(1,100円)です。どちらも、松島の名物グルメで通年味わえますが、アナゴは夏、カキは冬が旬なので、訪れる季節によってメニューを選んでみて。
食後にお腹の余裕があれば、洗心庵特製のくずきりや、宮城名物のずんだ餅などの甘味もオーダーしてみましょう。ティータイムに訪れるなら、一緒にドリンクを召し上がれ。コーヒーのほか、抹茶や抹茶ビール、甘酒といった日本ならではのラインナップから選べます。
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洗心庵
- 住所 〒981-0213 宮城県宮城郡松島町松島町内67
- 電話 022-354-3205
営業時間:10:00~15:00
定休日:無休
散策しながら「五大堂」へ
お腹が満たされたら、広い参道をのんびり歩きながら総門の外へ。門前やメインストリートに並ぶみやげ処を眺めながら、5分ほど歩くとたどり着くのが「五大堂」です。
海にせり出した小さな半島のような場所にあります。五大堂にたどり着くまでに渡る朱塗りの「透かし橋」は、名前の通り床板の隙間から海が見えてとてもスリリングです。
島の真ん中に佇む五大堂は、東北地方に現存する最古の桃山建築といわれる、歴史のあるお堂です。中に安置されている五大明王像が名前の由来。
屋根の下には、蛇や龍などの彫り物があるので探してみましょう。拝観は無料ですが、日が暮れると門が閉じてしまうので、参拝時間には注意が必要です。
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五大堂
- 住所 〒981-0213 宮城県宮城郡松島町松島町内111
電話番号:022-354-2023(瑞巌寺)
営業時間:8:00~日没
料金:無料
定休日:無休
「松島 雪竹屋」でみやげ探し
五大堂から、歩いて2分ほど。黒塗りの塔のような建物の1Fに、せんべいを中心に菓子や雑貨を販売する「松島 雪竹屋」があります。店頭では日々醤油が香ばしい大きなせんべいが焼かれていて、できたてのアツアツせんべいを味わえます。
お店のコンセプトは、「日本の文化を伝えられる商品を提供」すること。店内には、みやげ用の袋詰めされたせんべいや、松島をモチーフにした手ぬぐいなどが所狭しと並んでいます。
注目は、「世界にここだけ」と書かれたマーク。世界でも雪竹屋でしか購入できない和雑貨につけられているので、オリジナリティのあるアイテムを探す目安にしましょう。
手ごろなみやげとして人気なのが「こけし箸置き(924円)」です。手作りのため、素朴でやさしい表情にはひとつひとつに若干の違いが見られます。松島を旅した思い出として、部屋に飾るのもいいですよ。
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松島 雪竹屋
- 住所 〒981-0213 宮城県宮城郡松島町松島町内109
- 電話 022-354-2612
営業時間:10:00~18:00
定休日:無休(12~3月は火曜)
松島から少し足を延ばして観光しよう
松島海岸駅から電車に乗り約10分。本塩釜駅で下車して「塩竈」の街なかを散策してみましょう。マストスポットは、地元で厚く信仰されている「鹽竈神社(しおがまじんじゃ/しわひこじんじゃ)」。
世界三大漁場である三陸沖の新鮮な魚介と、宮城県産の米で握る寿司を味わうのもいいですね。地酒の試飲ができる老舗酒造店にも訪れてみましょう。
時間にゆとりがあれば、「仙台うみの杜水族館」にも立ち寄ってみてください。松島海岸駅からは電車で20分ほど、中野栄駅で降りたら水族館へは直通のシャトルバスがあります。
広い館内では、約300種5万点もの生き物を展示。東北の海の生き物が泳ぐ巨大水槽や、イルカの大ジャンプを見られるパフォーマンスは迫力満点です。
松島の景色と歴史を楽しむ旅はいかがでしたか?松島にはほかにも、海産物の串焼をはじめとした食べ歩きグルメや、初夏のバラ園や秋の紅葉が美しい「円通院」など、魅力がたくさんあります。実際に訪れて、素敵な松島の旅をエンジョイしてみてください。
Text by:株式会社シュープレス
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