
日本の東北地方は冬になると雪が多く降り、広大な自然を満喫するには最高の場所です。山々に囲まれ温泉が各地で湧き出ており、地域ごとに特色ある名物グルメも楽しめる。そんな魅力あふれるエリアです。
その中で牛タンが有名な宮城県、そして大自然と温泉が魅力の山形県、この2つのエリアについて紹介します。宮城県では、最近人気が高まっている日本のウイスキー蒸留所ツアーに、山形県では日本酒の醸造所を巡る酒蔵ツアーに行ってきた話もあります。
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こんにちは。LIVE JAPANスタッフの金です。

普段はオフィスや自宅で働いていますが、いま日本の東北地方、宮城県に来ています。
そして、上司です。

なぜかついてきました。
これから宮城県・山形県を(上司とともに)旅してきた2泊3日の記録を紹介します。2月に取材した内容ですが、1年を通じて役に立つ情報が満載です。
※こちらの記事は前編で、宮城県を紹介します。
奥松島で絶景を眺め、牡蠣を食べる!
仙台駅を少し離れるだけで、海・山・川といった四季折々の自然の美しさを満喫することができます。
ということで、まず見てください。この景色!まるで絵画のよう!

松島湾に浮かぶ260余島の島々を一望できる名所を四大観と呼んでおり、今いるここはそのうちの一つ、奥松島の「大高森」です。松島は日本三景の一つ(ほかは京都府の天橋立、広島県の宮島)で、遊覧船あり、国宝 瑞巌寺あり、土産物屋ありとガイドブックに必ず載る超メジャーな観光地です。松島には国内外の観光客が多く訪れていますが、今いる奥松島はまだあまり知られていないため、ゆっくり景色を楽しめることができる穴場スポットです。

大高森は「宮城オルレ」奥松島コースのハイライト。自然が生んだ美しいシルエットの地形が豊富なこの地を、春とか秋にトレッキングしたら確かに気持ちいいだろうな…。

そんな宮城オルレ奥松島コースの起点となるのが大高森登山口すぐそばの「あおみな」という施設。

今回はこちらで「焼き牡蠣」をいただきます!注文してから焼き上げるのに時間がかかるため、大高森に登る前に注文すると効率的です(往復1時間見込んでおけば大丈夫です)。

見てください!この迫力!鉄板で蒸し焼きされた牡蠣がめちゃくちゃいい匂い!今回は時間の関係上で20個の注文でしたが、お店の方曰く、食べ放題を注文した際はもっとすごい迫力になるそうです。食べ放題は11月頃 から2月頃まで営業、60分間で大人2,500円、小人1,500円。バケツ1杯分の牡蠣を食べる人もたくさんいるそうです。おいおい本当かよと食べてみると、海の味なのか塩味が効いていて、調味料なしでもすごく美味しい!これならバケツ1杯という話も頷けます。海を眺めながら地元の牡蠣を食べる…本当に美味しいですね…。

なお、食べ放題を注文する人はあおみなから出ている遊覧船が安くなるそう。松島にも遊覧船はありますが、奥松島にも遊覧船があるのです!今回は波が高かったため乗れなかったのですが、あおみなから出発する遊覧船は日本三大渓の一つ「嵯峨渓」を海から眺めることができます。途方もない時間をかけて太平洋の波が岩肌を削ってできた自然の産物。乗って見たかった…。


遊覧船は60分2,000円、小学生以下は1,500円。4~9月は8:45~16:00(10~3月は15:00まで)。決まった時刻に運行しているわけではなく、訪れた際に3名以上の乗り合いで出発します。日曜日は東松島と松島をつなぐコースも運行しています。
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あおみな
- 住所 宮城県東松島市宮戸川原5−1
年中無休。
営業時間8:15~17:00。
駐車場あり
JR野蒜駅からタクシーで10分
タクシーの手配は下記に相談してみてください。
奥松島がある東松島市はギリシャ・アテネで2022年「Green Destinations Top100(世界の持続可能な観光地Top100選)」に選ばれています。そして、東松島市には華麗なアクロバット飛行を披露するブルーインパルスの基地があり、平日はほぼ毎日上空訓練を実施。ホームページやXでスケジュール確認することができます。訪れた際、編隊を組んで飛ぶ様子が見られるといいですね!

ランチはご当地名物の「海苔そば」
ランチで訪れたのは「そば処 奥松庵」。あおみなからタクシーで10分ほどの場所にある観光施設「奥松島クラブハウス」内のレストランです。

見てくださいこの蕎麦の色!品質の優れた地元の海苔を贅沢に練り込んでいるため、こんな嬉しい色になっています。海苔の風味がしっかりしながらも、のどごしがすごく良くて美味しい。宮城県沖で取れた新鮮な魚を特製醤油タレに漬けこんだ「木桶寿司」とセットでいただきました。


施設内にはブルーインパルスの写真ギャラリーや盆栽庭園、周辺にいちご狩りができる農園(1月初旬~5月下旬営業)もあります。
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奥松島クラブハウス
- 住所 宮城県東松島市野蒜北余景15−1
JR仙石線「野蒜駅」から徒歩15分
定休日:月曜日(祝日の場合は翌日)
駐車場あり
仙台駅の超定番 ずんだ茶寮の「ずんだシェイク」
仙台駅に戻ってきた私たちがまず訪れたのは、駅構内3Fにある「ずんだ茶寮」。
ずんだとは枝豆をすりつぶして作るペーストのことで、宮城県の名物で様々なスイーツに利用されています。餅と絡めた「ずんだ餅」は郷土料理の一つです。
こちらでは、ずんだのつぶつぶ感が味わえる「ずんだシェイク」を購入することができます。上司が「仙台に来たら必ず飲む!必ず飲む!」と強調していた超人気のドリンク。店内は満席だったためイートインをあきらめ、テイクアウトしました。

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ずんだ茶寮 仙台駅ずんだ小径店
- 住所 宮城県仙台市青葉区中央1-1-1 仙台駅3F
年中無休。
物販9:00~21:00、喫茶10:00~18:00(ラストオーダー)
宮城県の日本酒を堪能するなら「ミヤギノ純米酒センター」へ
宮城県は米の生産も盛ん。そのため、県内には日本酒の酒蔵が多数あります。水が良い・米がうまい、日本酒が美味しくないわけない。
訪れたのは2024年に開業した駅直結の飲食店ゾーン「tekute dining」内にある「ミヤギノ純米酒センター」。その名の通り、宮城県内の酒蔵から純米酒を集めた居酒屋です。純米酒はアルコール添加がなく、米と米麴、水だけで作られた日本酒。そのため、米本来の旨味や深いコクが楽しめます。こちらのお店は居酒屋エリアと立ち飲みエリアと分かれています。今回私たちは、飲み比べができる立ち飲みエリアを選択。

お店がおすすめする3銘柄を飲み比べすることができます。
「飲み比べセットは他店でも用意されていることはあるけど、ここは5種類から選べる!これはすごい…。えっ、しかもすごい!30分好きなだけ飲めるプランがある!」と日本酒好きの上司が興奮していました。


3種類飲み比べは1,300円~1,600円、30分間飲み放題は1,800円で提供されていました。気に入った日本酒は買いたくなってしまいますが、こちらのお店で買えるのは一部のみ。
隣接の「tekute せんだい」内にある酒屋「むとう屋」には県内の20を超える酒蔵による約100銘柄の取り扱いがあるので、そちらで購入するのがいいよ、と上司が言っていました。
宮城県産のクラフトビールや東北産のワインやウイスキーも取り扱っており、そちらでも有料試飲の提供があるそうです。
基本的に日本酒の試飲がメインの場所なので、お腹いっぱいになるようなおつまみはあまりありません。しっかり食べたかったら、居酒屋のコーナーで座って飲むことをおすすめします。日本に来たからには、お米が美味しくて水がきれいな土地で作られた日本酒を、ぜひ飲んでみてください。

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ミヤギノ純米酒センター
- 住所 宮城県仙台市青葉区中央1丁目1-1 仙台駅 tekute dining内
11:00~23:00
さぁ、お土産を買おう
仙台駅ではバラエティーに富んだ土産品がたくさん売られています。
見知らぬ旅先では、お土産に何を買えばいいかいつも迷ってしまいますよね。そんな時は、長年愛され続けているロングセラー商品を選ぶのも一つの方法です。定番商品には、それだけ長く支持され続けてきた理由があるものです。仙台のお土産といえば…
笹の葉の形をしたかまぼこ「笹かまぼこ」!

「牛タン」!

ほか、日本酒・スイーツ…選ぶのに時間がかかるので、お土産選びの時間は少なくとも30分以上確保しておいた方が良いでしょう。
今回、仙台を何度も訪れている上司が選んだおすすめのお土産はこちら!

みんな大好き、もらって嬉しい!仙台の超定番土産「萩の月」。カスタードクリームがふんわりとしたカステラで包まれている大人気スイーツです。1つ1つが美しいデザインの箱の中に入っているので、お土産に最適。「簡易包装のものは少し安くて、仙台駅エスパル店で買えるよ」と上司が教えてくれました。自分用ならそれもいいかも。

1932年創業の白松がモナカ本舗のモナカは、かじった際の皮のパキッとした食感とあんこの甘味のバランスが非常に良くて美味しい!ミニ・小型・中型・受注生産の大型があり、写真は中型。小型は親指と人差し指で丸を作ったほどのサイズで、たくさん入っていて嬉しい一品。

仙台に何度も通う上司も知らなかった2023年に仙台城で誕生した新たな仙台銘菓。この地を治めていた伊達家の家紋「竹に雀」や仙台すずめ踊りといった、仙台市民になじみの深い「すずめ」がモチーフの和菓子。饅頭とモナカの2種類があり、味はこしあん・ずんだ・カスタード・黒ごま・仙台味噌などバラエティーに富んでいます。かわいいデザインで女性や子供も喜びそう。
作並温泉へのアクセス方法
冬の東北旅行の楽しみの一つ、温泉。
だって、雪見風呂ができるわけですよ!
「秋保温泉は秋保大滝や磊々峡、秋保ワイナリーや和菓子が有名なスーパーと見どころがたくさん。しかもG7会合でも使われる名旅館 佐勘があるから、そちらにも連れて行きたかったなぁ…。佐勘は仙台駅まで無料で送迎してくれるVIP待遇。松島湾を臨む松島温泉も良いし、こけしで有名な鳴子温泉の旅館大沼とか本当に素晴らしかった。…宮城県、もう1泊していく?」と上司が言っていますが、今回は山形県に向かうため、途中にある作並温泉に宿を取っています。
仙台駅→作並温泉へのアクセスを紹介します。宿の場所や出発時間により異なると思いますが、お薦めは(1)です。レンタカーは春から秋にかけては旅の行動範囲を広げてくれてとても便利なのですが、冬の雪道運転に不慣れな方や、突然の大雪への対応経験が少ない方は、公共交通機関を利用する方が安全です。
(1)山交バス48ライナー(約35分)…仙台駅前23番乗り場から新庄行きに乗ります。
予約は不要なので、並んで待ちましょう。
宿により異なりますが、作並温泉または作並温泉入口で下車。
チェックインの時間を考えると、14:05・16:05・17:05発に乗ってはどうでしょうか。
※2025年2月時点。最新の時刻表は下記をご確認ください。

(2)仙台市営バス(約70分)…仙台駅前14番乗り場から作並温泉行きに乗ります。
(3)JR仙台駅からJR仙山線に乗りJR作並駅下車。約45分で到着。
(4)レンタカー・タクシーの場合は、仙台駅から約45分で到着。
オールインクルーシブの宿 「仙台・作並温泉ゆづくしSalon一の坊」

今回の宿はサステナビリティにも力を注いでおり、宮城県を基盤とする一の坊リゾートの1つ「仙台・作並温泉ゆづくしSalon一の坊」。流行のオールインクルーシブの宿で、滞在中のアルコールを含むドリンクや館内イベント・アクティビティ参加が無料です!夕食・朝食はビュッフェ形式なのですが、ここ、すごいです。

カウンター内の料理人に注文すると料理提供してくれるわけですが、その数がすごい。通常そういうコーナーって1,2か所がいいところだと思うのですが、ここはなんと6,7か所ありましたよ。自分の料理が目の前で仕上がる様子を見て、料理に合わせて好きなドリンクを選んで、もう最高。とろけるうまさだった仙台牛の鉄板焼きだって、厚切り牛タンだって、おかわり自由。県内産の食材もふんだんに使っており、料理はどれも非常に美味しく、大満足…!




くつろぎSalonはドリンクや本が充実していて、景色も良く、その名の通りくつろげるスペース。誰かと旅行しているとなかなか個人の時間が作れないと思いますが、ここではゆったりとした時間を過ごすことができました。

温泉は大浴場1か所と露天風呂2か所の合計3か所。日をまたいで男女入替があるため、湯めぐりを楽しめます。冬ならではの楽しみ、雪見風呂…満喫しました!露天風呂のすぐ横には小さな清流が流れており、雪景色を眺めながらの温泉は、自然との一体感を感じられ、心も体も癒されていくような感覚を味わえます。
そして、モーニングビュッフェ。注文を受けて握ってくれる炊き立てのご飯のおにぎり、目の前で焼き上げてくれたふわふわのフレンチトースト、複数の層がギュッとなった重厚・ジューシーな出汁巻たまご…どれも美味しかった…!


トマトジュースも市販のものではなく、料理人が目利きしたトマトと氷をミキサーで砕いたフレッシュなもの。こういうところに料理人のこだわりを感じちゃいますね。続く旅程の中で、朝食はとても重要なポイント。しっかり食べて出発すれば、さらに元気よく旅を楽しめます。そういう意味でここはパーフェクトです。なお、夕食・朝食のメニューは月替わりとのことです。


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住所
989-3431 宮城県 仙台市青葉区作並長原3
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最寄駅
奥新川 駅 (仙山線)
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住所
989-3431 宮城県 仙台市青葉区作並長原3
宮城県の旅 ハイライトは「宮城峡蒸溜所」

そして、宮城県の旅のハイライトとして訪れたのは「宮城峡蒸溜所」。ニッカウヰスキーのウイスキー蒸留所の1つで、ほかには北海道余市にもあります。レンガ造りの建物が立ち並ぶ蒸留所は、電線をすべて地下に埋設し、自然の景観をそのまま生かそうとした創業者のこだわりが感じられる印象的な場所でした。
宮城峡蒸溜所は予約不要で入れるエリアもありますが、おすすめは無料試飲付きのガイドツアー。内容は蒸留所見学50分、無料試飲20分となっています。当日受付はしていないので公式サイトから必ずWeb予約をしてください。また、10名以上で見学する場合は調整が必要なため、メールで直接問い合わせが必要です。
ということで、ガイドツアーの様子を紹介します!まずはビジターセンターで指定時刻に集合。



一部の場所を除き写真撮影は自由にできます。敷地内の製造現場を巡り、宮城峡蒸溜所で作られるウイスキーに想いを馳せたら、いよいよ最後はお楽しみの試飲です。

この日はこちらの蒸留所で作られるウイスキー2種とアップルワインが提供されました。ストレートで・ロックで・炭酸割で…自由に楽しむことができます。お酒を飲めない人、車を運転する人にはソフトドリンクが提供されますよ。

ガイドツアーはこちらで終了。試飲コーナーを出ると、そこには有料テイスティングバーとギフトショップが待っていました。

有料テイスティングバーでは、ここでしか飲めない限定品や余市蒸留所のウイスキーも楽しむことができます。2024年に数量限定発売された「ザ・ニッカ ナインディケイズ」の試飲もありましたよ。
ギフトショップにも、こちらでしか買えないウイスキーが複数ありましたので、大切な方への贈り物にもぴったりでしょう。ニッカウヰスキーの様々なウイスキーを楽しめるミニボトル5種詰め合わせは、お土産にもいいですね。


※ショップは撮影NGです。今回、特別な許可を得て撮影しています。


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宮城峡蒸溜所
- 住所 宮城県仙台市青葉区ニッカ1番地
休業日:12/23~翌年1/7および8/20
宮城峡蒸溜所へのアクセス方法を紹介します。最寄りのJR作並駅まではJR仙台駅から仙山線で約40分です。金・土・日・祝日はJR作並駅から無料シャトルバスが出ています。本数は多くないので、Webサイトを確認しておくとよいでしょう。作並駅から徒歩の場合は40分ほどかかります。作並駅にタクシーは常駐していないため、タクシーの場合は事前に手配をすることをおすすめします。
仙台市営バスの場合は、蒸留所最寄りのバス停「ニッカ橋」までJR仙台駅から約60分。作並温泉のホテルや旅館からなら、10分程度です。バス停から徒歩15分ほどで到着します。
レンタカーの場合は仙台駅から約40分。仙台空港から約1時間20分。駐車場があります。
宮城県の見どころは他にもたくさん!

仙台駅を起点に宮城県を1泊2日で旅をしてきました。今回は山形に向かうためこのようなルートでしたが、県内には紹介できなかった観光スポットがたくさんあります。
有名なところだと「仙台城跡」「瑞鳳殿」「鳴子温泉峡」「仙台大観音」「大崎八幡宮」「金華山」「田代島」など。建築が好きなら「せんだいメディアテーク」「白鷺橋」「北上川運河交流館 水の洞窟」、ミュージアムが好きなら「感覚ミュージアム」「地底の森ミュージアム」、漫画が好きなら「石ノ森萬画館」「石巻マンガロード」、市場が好きなら気仙沼や塩釜の魚市場、「仙台朝市」や名取市の「ゆりあげ港朝市」もチェックしてほしい。…と、上司が言っています。また、東日本大震災で津波被害にあった震災遺構 仙台市立荒浜小学校も心に残っているスポットだそう。
それでもまだまだ紹介しきれないほどの魅力がたくさんある宮城県。 また時間を作って、ゆっくりあちこち巡ってみたくなりますね。是非、公式観光サイトや他の記事も参考にしてみてください。
(上司と)私の旅はまだ続きます。
後編の山形県1泊2日旅行も是非ご覧ください。
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※特記以外すべて税込み価格です。