「通天閣」は、大阪のランドマーク的な存在の展望台。ディープな大阪が楽しめると評判の「新世界」からも近く、外国人観光客にも人気のスポットです。今回は通天閣で気軽にスリルが味わえる、跳ね出し展望台「TIP THE TSUTENKAKU」を体験レポート。他にもお土産や和風庭園など、通天閣の楽しみ方をご紹介します。
「通天閣」ってどんなところ?
通天閣とは、大阪の歓楽街・新世界にある展望タワーです。1912年に新世界のシンボルとして、凱旋門やエッフェル塔などをモチーフにして建てられました。現在の通天閣は2代目。一度火災で焼失し、1956年に市民の願いを受けて再建されたものです。
通天閣という名前には「天に通じる高い建物」という意味が込められています。夜間営業もあり、大阪の夜景やライトアップも楽しめます。頂上部分のネオンは、白なら晴れ、青なら雨という具合に、色で天気を知らせてくれるんですよ。
B1Fの受付や2Fのエレベーター近くにパンフレットが置いてあり、日本語の他に、タイ語、英語、中国語、台湾語、韓国語が用意されています。英語や中国語に対応できるスタッフも、少数ですが在籍。さらに各フロアに翻訳機「ポケトーク」を完備しているので、外国語でも不自由なくコミュニケーションがとれそうです。
跳ね出し展望台「TIP THE TSUTENKAKU」とは
TIP THE TSUTENKAKUは、2019年12月にできたばかり。下から見ると、通天閣から飛び出して見える部分がTIP THE TSUTENKAKUです。多い日は1日300人ほどが利用する、スリル満点の人気スポット。
通天閣のてっぺんを、ぐるり360度楽しめる「特別屋外展望台」とセットで、入場料にプラス料金(大人500円、こども300円)が必要ですが、滞在時間の制限はないので、思う存分に天空の世界を楽しめます。
まずはエレベーターで5階まで上がり、インフォメーションカウンターでチケットを購入。そこからは階段を登って屋外に出ます。跳ねだし部分に一度に入れる人数は2名まで。
主な注意事項としては、スカートは禁止。さらに転倒のおそれがあるハイヒールや、周囲への注意がそがれてしまうセルフィーや携帯電話も使用不可です。網に登ったり、走ったりするのも、危ないので禁止。安全のための禁止事項、しっかり守ってくださいね。
さあ、いよいよTIP THE TSUTENKAKUへ。跳ねだし部分は長さ5.4メートル、幅1.5メートル。地上からの高さは92.5メートル! 勇気を出して、通天閣からせり出した先頭部分へ進みましょう。
周囲は金網で覆われていますが、網の目が粗く、上側が外へ広がった構造になっているので、開放感があります。近くに高い建物もないため、空に浮かんでいるような気分に。
そして先端は…まさかのガラス貼りです。なんと旺盛なサービス精神。ぜひガラスの上に立ってみましょう! 筆者は高所恐怖症ではないのですが、さすがにちょっと足がすくみましたよ。
なんとかガラス部分に乗っかりました! が、へっぴり腰。安全と分かっていてもスリル満点! 立てません。こちらでは、スタッフに自前のカメラやスマートフォンを渡すと、無料で記念写真を撮影してくれます。みなさんはしっかり立って、かっこいい写真を撮ってもらってくださいね。
TIP THE TSUTENKAKUの上部は、360度歩ける特別屋外展望台になっています。素敵な写真を撮りたいなら、スタッフに「上にある『特別屋外展望台』から撮影して」とお願いしてみましょう。大阪の街を背景にした、フォトジェニックな写真が撮れますよ。
特別屋外展望台からは、TIP THE TSUTENKAKUも、いろんな角度から見られます。さらに大声を測定できる装置も設置してあるので、日頃の鬱憤や彼氏彼女への愛を叫んでみてはいかがでしょうか。これが結構人気なのだそう。スッキリしますよ。
TIP THE TSUTENKAKUと特別屋外展望台は、セットで貸切利用も可能。ここでプロポーズした方もいるのだとか。「花束のセッティングなど、可能な限りサポートさせていただきます!」と通天閣の広報さん。ロマンティックな空間と恐怖からの吊り橋効果、さらに通天閣のみなさんの心づくしのサポート…OKの確率も上がるのではないでしょうか!
貸切で一度に利用できる人数は、2名から30名まで。時間帯も決まっていて、午前は9時から10時、午後は20時から21時までの間の30分間です。貸切料金は11,000円で、さらにプラス人数分の入場料(大人 1名800円)が必要。7日前までに予約が必要との事ですので、ご利用は計画的にどうぞ。
他にもある、通天閣の見どころは?
展望台だけで満足してはもったいない! せっかく来たのだから、通天閣を目一杯楽しみましょう。ここからは他の階の見どころをご紹介しますね。
TIP THE TSUTENKAKUのひとつ下、5階の黄金の展望台には、足の裏をなでると幸せになれるという「ビリケンさん」が鎮座しています。新世界界隈でよく見かけるビリケンさんですが、大阪での元祖はここ、通天閣のもの。今は3代目のビリケンさんです。なでられすぎて足の裏がすり減ってしまい、代替わりしているんですよ。
さらに4階には、ディスコミュージックと光の演出が楽しめる光の展望台が。音楽につられて、ノリノリで踊り出してしまう人もいるというこの展望台。夜はライトアップされて、さらにロマンティックな雰囲気になります。
光の展望台では、各方角にどんな名所が見えるのか日本語と英語で表記してありますので、ぜひ探してみてくださいね。天気が良ければ、関西国際空港や太陽の塔、明石海峡大橋まで見渡せるそうですよ。
そして隠れた人気スポットが通天閣庭苑。屋外にある和風庭園です。階段を上がると和をイメージした空間が広がり、日本らしい石灯籠やアートなどがあります。のんびりとベンチでくつろげる憩いのスペースなのですが、入り口を見逃してしまう人が多いのだそう。「天気の良い日は、風が気持ちいいですよ」と、広報さんのイチオシです。
こちらは、通天閣庭苑にある葛飾北斎の名所浮世絵、通称「赤富士」を背景にした舞台。和風のフォトスポットも多数ありますので、ぜひすてきな写真を撮ってくださいね。
通天閣庭苑には、3階にある「カフェ・ド・ルナパーク」で購入したドリンクやスイーツも持ち込み可能(アルコールは不可)。カフェ・ド・ルナパークは、千葉のマザー牧場がプロデュースしていて、濃厚な「ソフトクリーム」(320円)の他に、大阪名物「ミックスジュース」(350円)やオリジナルの「通天閣パフェ」(700円)なども楽しめます。近くには、休憩にも利用できるビリケンさんの台座をイメージした椅子もありますよ。
フォトスポットも多数!
展望台からの帰路には、写真が撮れるスポットが多数あります。古き良き通天閣を再現したレトロなジオラマや、2011年に100周年を記念して登場したアニメ「キン肉マン」のフォトスポットなど、通天閣ならではのものがたくさん!レトロなパチンコ店や将棋の店など、歩くだけでもワクワクする空間です。
さらに乗り換えのエレベーターがある2階には、通天閣の模型との記念撮影コーナーもあります。こちらはプロが撮影して気に入ったら購入するタイプ。買わなくても大丈夫ですが、オリジナルのクリアファイルに入っていて、記念になること間違いなしです。
通天閣で買えるお土産は?
通天閣をめいっぱい楽しんだら、あとはナイスなお土産が欲しいですよね! お土産やグッズはB1F、2F、3Fで購入できます。人気なのはやっぱりビリケンさん。手のひらサイズの「ビリケン置物(小)」は、特に人気の鉄板アイテムです!
「ビリケン人形焼き」は、ビリケンさんの形をした人形焼きが約16個入っています。「開運」と書かれた金色のパッケージは手提げ型。口の部分がジップロックで、一度開けてもしっかり閉じられます。「中身の人形焼きもおいしいと評判のお土産なんですよ」と、広報さんが教えてくれました。
こちらもグルメな一品。ビリケンさんが描かれた「もうカレー」は、大阪弁で得をするという意味の「もうかる」と「カレー」をかけ、「もうかりますように」という願いを込めた、ユニークな一品。通天閣限定販売でお値段も手頃。お土産にピッタリですね。
幸運を占う「おみくじ」や、キーホルダーに加工もできる「記念メダル」など、多国語に対応したものも多数。外国人観光客も十分楽しめますよ。
さらに、無料でもらえる通天閣のペーパークラフトも! お土産にする方も多いという隠れた人気者です。2階の通路などに置いてありますので、見かけたら手に取ってみてくださいね。
TIP THE TSUTENKAKUでスリルを味わったあとも、色々楽しめて1日過ごしても飽きない通天閣。素顔の大阪が楽しめるディープスポットに、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。
※記事内の価格は税込です。
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通天閣
- 住所 〒556-0002 大阪府大阪市浪速区恵美須東1丁目18-6
電話番号:06-6641-9555(総合インフォメーション 9:00 ~ 18:00)
営業時間:8:30~21:30(入場は21:00まで)
料金:大人(高校生以上)800円(天望パラダイス、TIP THE TSUTENKAKUへは+500円)
中学生 、小学生、幼児(5歳以上)400円(天望パラダイス、TIP THE TSUTENKAKUへは+300円)
定休日:なし
※新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、営業時間が変更になる場合があります。最新情報は施設ホームページでご確認ください。
Text by:二木繁美
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