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【2025年】奈良の伝統行事「若草山焼き」ガイド!赤い山や打ち上げ花火が圧巻

【2025年】奈良の伝統行事「若草山焼き」ガイド!赤い山や打ち上げ花火が圧巻

更新日: 2024/11/19

「若草山焼き」は、毎年1月の第4土曜日に行われる、古都奈良に早春を告げる伝統行事です。若草山に広がる炎が、澄み切った冬の夜空を真っ赤に染め上げる様子は壮観です。若草山では当日午後からさまざまなイベントや式典・祭典などが催され、山焼き直前には、色とりどりの花火も打ち上げられます。なかなか見ることのできない圧巻の伝統行事です。

目次
  1. 2025年の開催概要
  2. 若草山へのアクセス
  3. 若草山は奈良のシンボル
  4. 山焼きはいつごろからどうして始まった?
  5. 若草山焼き行事の流れ
  6. 圧巻の花火も見もの
  7. 「どこで見るか」を決めてから行こう!
  8. その他のイベントも楽しみたい

2025年の開催概要

【開催日】

2025年1月25日(土)※荒天の場合、中止

【開催場所】

奈良公園 若草山一帯

【入山料】

無料(若草山焼き行事開催日)

【開催内容】

●祭典 
・16:45 御神火奉戴祭(春日大社境内 飛火野)
・17:05 聖火行列出発(春日大社境内 飛火野)
・17:25 松明点灯(水谷茶屋周辺)
・17:40 野上神社祭典(若草山麓野上神社
・18:15 大花火打ち上げ(若草山一重目山頂/約15分間)
・18:30 山焼き一斉点火(若草山各所)

●若草山焼き催事 
◇山麓特設ステージ
・17:00~17:20 消防団出発式典
・若草山焼き奉納演奏

※13:00~19:00は特設ステージ横にて、国内外の観光客向けインフォメーションセンターを設置

若草山へのアクセス

若草山の最寄り駅は、JR奈良駅/近鉄奈良駅です。そこから先の行き方は主に「バス」と「徒歩」の2種類です。

●「奈良交通バス」を利用する場合 
・市内循環(外回り) 東大寺大仏殿・春日大社前下車 徒歩約15分
・春日大社本殿行 春日大社本殿下車 徒歩約5分

●徒歩で行く場合 
近鉄「近鉄奈良駅」から東へ徒歩約30分
JR「奈良駅」から東へ徒歩約50分

なお、自転車で向かう場合は、大仏前交差点から東の「浮雲園地」前に駐輪場が設置されています。若草山麓に駐輪場はないため注意が必要です。

若草山は奈良のシンボル

若草山は奈良のシンボル

若草山は、奈良公園のシンボルともいえる、標高342mの山です。山開きの期間中(3月第3土曜~12月第2日曜)は、多くの観光客が訪れる人気のスポットで、頂上まで30~40分のトレッキングを楽しめます。頂上からは、奈良公園はもちろん、奈良市街地を一望でき、生駒山まで見渡せます。

普段であれば、JR奈良駅、近鉄奈良駅から奈良交通バス(市内循環外回り)「東大寺大仏殿・春日大社前」 下車、徒歩約15分というアクセスの「若草山麓」ですが、イベント当日は、「県庁前交差点」から若草山麓までの道など、車両通行禁止になる可能性があるので、早めにバスで行くか、徒歩で行くのが無難です。

山焼きはいつごろからどうして始まった?

鹿の群れの背後の小高い丘が鶯塚古墳
鹿の群れの背後の小高い丘が鶯塚古墳

若草山三重目の頂上には、前方後円の巨大な鶯塚古墳があります。その昔、ここから出た幽霊が人々を怖がらせ、しかも翌年1月頃までにこの山を焼かなければ、よくないことが起こるという迷信があり、放火事件が再三起こったそうです。

1738年12月に、奈良奉行所は若草山に放火禁止の立て札を立てましたが、その後も放火は続きました。近隣社寺への延焼の危険が絶えず、江戸時代末期頃には、若草山に隣接する東大寺・興福寺と奈良奉行所が立ち会って山を焼くようになりました。

つまり、山焼きの起こりは、山上古墳の鶯塚に葬る霊魂を鎮めるための供養の祭礼でもあったといえます。

今では、春日大社・興福寺・東大寺の神仏が習合し、先人の鎮魂と慰霊、さらには奈良全体の防火と、世界の人々の平安を祈る伝統行事として定着しています。

若草山焼き行事の流れ

若草山焼き行事の流れ

若草山焼き行事は、16時45分、飛火野の春日の大とんどより御神火をもらい受ける「御神火奉戴祭(ごしんかほうたいさい)」から始まります。17時5分に御神火を運ぶ総勢約40人の厳粛な時代行列がスタート。御神火は水谷神社を経由して山麓の野上神社まで運ばれます。

17時25分、水谷神社で松明に点火します。その後、17時40分から、野上神社で山焼き行事の無事を祈る祭典があります。18時15分から大花火が打ち上げられ、18時30分には、山麓中央の大かがり火から松明に火を移し、法螺貝・ラッパの合図で山焼き一斉点火します。

圧巻の花火も見もの

圧巻の花火も見もの

18時30分に一斉点火され、その年の燃え具合にも左右されますが、火が燃えさかる風景は、比較的離れた場所からでも肉眼で見ることができます。

特によく燃える時間は、開始後30分程度まで。その後は少しずつ小ぶりな火となり、1時間ほど経過すると、火は見えなくなります。

「どこで見るか」を決めてから行こう!

「どこで見るか」を決めてから行こう!

若草山の山焼きを見るときは、「どこで見るか」をあらかじめ考えていくことがポイントです。

臨場感を感じたい場合は、「若草山麓」で迫力満点の山焼きを鑑賞するのが一番です。山麓からもほど近く、美しい景観の中で見たい場合は、「浮雲園地」や「春日野園地」などを選ぶといいでしょう。

その他のイベントも楽しみたい

山麓ではさまざまなイベントが開かれています。特設ステージでは奉納演奏が行われたり、過去には「特製鹿せんべい」を一枚ずつ飛ばし、その距離を競い合う競技「鹿せんべい飛ばし大会」が行われた年もあります。詳細は毎年異なる可能性がありますので、公式ホームページを確認してみてください。

なかなか見ることのできないすばらしい伝統行事。ぜひ近くで体感してみてはいかがでしょうか。

Text by:株式会社ウエストプラン

※公開時の情報を2024年11月に更新しています。

Written by:
株式会社ウエストプラン
株式会社ウエストプラン

松田きこ、木村桂子、都志リサほか、関西に精通した女性ライターチーム。食べること、飲むこと、旅することが大好き! 自ら体験した楽しい情報を発信しています

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