奈良公園は、世界遺産が集まる奈良観光の中心地。近鉄奈良駅のすぐ東側から若草山や春日山にかけて広がっている公園です。春日大社、興福寺、東大寺の境内と隣接した緑あふれる園内には、あちこちでかわいい鹿がくつろいでいます。じっくり時間をかけて巡りたい、奈良観光の超定番エリアを、名所ごとにご紹介します。
猿沢池越しの「興福寺五重塔」は記念写真の定番
JR奈良駅から三条通りショッピングモールを東へ、近鉄奈良駅から東向商店街経由で三条通りショッピングモールを東へ向かったところにある猿沢池は、奈良時代に人工的に造られた周囲332メートルの池。興福寺五重塔が周囲の柳と一緒に水面に映る風景はとても美しく、記念撮影の定番スポットです。毎年4月17日には鯉や金魚が放たれる興福寺の「放生会」、中秋の名月の日には、優雅な管絃(かんげん)船を浮かべる「采女(うぬめ)祭」が行われます。
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興福寺五重塔
- 住所 奈良県奈良市芝辻町
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最寄駅
JR大和路線「奈良」駅から徒歩20分、近鉄奈良線「近鉄奈良」駅から徒歩5分
- 電話 0742-22-0375
営業時間:見学自由
「興福寺」は国宝の仏像の宝庫
興福寺は、法相宗の大本山で、669年、藤原鎌足夫人が京都に建てた山階寺(やましなでら)が始まり。藤原京へ移されると厩坂寺(うまやさかでら)となり、藤原不比等が平城京遷都の際、現在の地に移建され興福寺に改名しました。以後、朝廷や藤原氏の力で整備が進められ、奈良時代には四大寺、平安時代には七大寺の一つに数えられ、勢力を増しました。
奈良のシンボルマークである、国宝の五重塔や三重塔、東金堂など建物はもちろん、天平時代を代表する仏像、阿修羅像をはじめ、仏像の宝庫としても見どころがいっぱい。中金堂は2018年に落慶したばかりです。
興福寺の伽藍の中心的な堂宇である中金堂が2018年10月落慶を迎え、一般公開されています。中金堂はこれまで7度の火災に遭い、今回は約300年ぶりの復興となります。堂内には、釈迦如来像を本尊とし、脇侍に薬王・薬上菩薩像(いずれも重要文化財)を安置し、南円堂に祀っていた四天王像(国宝)が四方をかためています。
奈良時代の創建当初の食堂の外観を復元した国宝館には、奈良時代の最高傑作とされる、国宝の阿修羅像をはじめとする八部衆像や、金剛力士像、ユーモラスな表情の天燈鬼、龍燈鬼像など、国宝や重要文化財の仏像がズラリと並んでいます。また、地下には旧食堂の奈良時代以降の遺構がそのまま残されています。
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興福寺
- 住所 奈良県奈良市登大路町48
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最寄駅
JR大和路線「奈良」駅から徒歩20分、近鉄奈良線「近鉄奈良」駅から徒歩5分
- 電話 0742-22-7755
拝観時間:9:00~17:00(受付~16:45)
拝観料:境内自由、東金堂300円、国宝館700円(二ヶ所共通券900円)、中金堂500円(共通券なし)
万葉粥が名物の「春日荷茶屋」
春日大社の参道沿いにある春日大社直営の店「春日荷茶屋」は、清々しい庭園もあり、季節の移ろいを感じながら食事ができるスポットです。江戸時代に春日大社境内で、参拝客に餅菓子とお茶を振舞う「荷茶屋」が名物だったことが起こり。庭園喫茶と言われるだけあり、広い庭園には四季折々の花が美しく咲きます。庭園内に設けられた席は50席以上あります。
看板メニューは、月ごとに替わる「万葉粥」。昆布だしの旨みがよく出た白味噌仕立ての風雅な味わいです。1月の七草粥に始まり、大豆、菜の花、桜、山芋など、万葉集にちなんだ四季折々の旬野菜などを具材として月替わりで提供しています。その万葉粥に柿の葉寿司とくず餅が付いた「大和名物膳」もあり、これ一膳で奈良の名物を網羅できます。
春日大社には「嘉儀之響應膳(かぎのきょうおうぜん)」という祝いの響膳があります。 これは古式に従い、素麺三盛に梅干と辛子を付けて食べる春日伝統の食事です。 この素麺を再現したものが「春日素麺」です。夏期のみ限定の人気メニューです。
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春日荷茶屋
- 住所 奈良県奈良市春日野町160
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最寄駅
JR大和路線「奈良」駅、近鉄奈良線「近鉄奈良」駅から春日大社本殿行バスで11~15分、バス停「春日大社本殿」下車徒歩すぐ、または市内循環外回りバスで9~13分、バス停「奈良春日野国際フォーラム甍前」下車徒歩約10分
- 電話 0742-27-2718
営業時間:10:00~16:00
定休日:月曜(4~5月、10~11月は無休)
平城京守護のために創建された「春日大社」
春日大社は、768年、平城京の守護と国民の平和を祈願するために創建されました。武甕槌命(たけみかづちのみこと)・経津主命(ふつぬしのみこと)・天児屋根命(あまのこやねのみこと)比売神(ひめがみ)の四柱の神様を祀っていて、それぞれの霊験を仰ぐことができます。遷都1300年を記念し一般参拝者も参加できるようになった朝拝に行ってみるのもおすすめです。朝の清らかさと美しさは格別です。
春日大社にはたくさんの末社がありますが、「夫婦大國社」は日本で唯一、ご夫婦の大国様をお祀りした社です。商売繁盛、夫婦和合のご利益があります。縁結びの神様としても知られ、ハート形の絵馬を奉納して良縁を祈願する人が絶えません。
ご祭神である武甕槌命(たけみかづちのみこと)が茨木県鹿島から白鹿に乗ってきたとされ、春日大社では鹿は神様の遣いとして大切にしています。お守りやおみくじなど縁起物にも、鹿をあしらったものが多く、特に口におみくじを加えた鹿みくじは好評です。かわいらしい鹿みくじが幸運を運んできてくれそうですね。
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春日大社
- 住所 奈良県奈良市春日野町160
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最寄駅
JR大和路線「奈良」駅、近鉄奈良線「近鉄奈良」駅から春日大社本殿行バスで11~15分、バス停「春日大社本殿」下車徒歩すぐ、または市内循環外回りバスで9~13分、バス停「春日大社表参道」下車徒歩約10分
- 電話 0742-22-7788
参拝時間:6:30~17:30(11~2月は7:00~17:00、授与所は8:00~閉門時間)
料金:参拝無料(本殿前特別参拝は500円)
定休日:無休
春日大社の宝物を収蔵する「国宝殿」
本殿でお参りをすませたら国宝殿に立ち寄りましょう。国宝352点、重要文化財971点と膨大な数の宝物を収蔵する施設です。1階の鼉太鼓ホールに展示される鼉太鼓は、春日若宮おん祭で舞楽演奏に用いる左右一対の太鼓。高さ6m50㎝で、実際に使用する鼉太鼓としては国内最大級です。
2階の展示室には、鎌倉時代の作で、源頼朝寄進との伝承がある重要文化財の鼉太鼓も展示しています。春日大社の神様に奉納された、ここでしか見られない希少な宝物を展示しています。
聖地春日を表現したインスタレーション空間「神垣(かみがき)」も見どころの一つです。「神奈備(かんなび)」は、水盤と天井に神域を表現した2分30秒ほどの映像。春日の森の木々が映る場面もあり、静寂の中に美しい緑が浮かび上がります。「春日」は幾重にも重なる格子状のワイヤーに春日大社の風景が映ります。鳥居や参道の鹿、燈籠などが映し出され、不思議な感覚を楽しめます。
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国宝殿
- 住所 奈良県奈良市春日野町160
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最寄駅
JR大和路線「奈良」駅、近鉄奈良線「近鉄奈良」駅から春日大社本殿行バスで11~15分、バス停「春日大社本殿」下車徒歩すぐ、または市内循環外回りバスで9~13分、バス停「春日大社表参道」下車徒歩約10分
- 電話 0742-22-7788
開館時間:10:00~17:00
料金:入館料500円
休館日:展示替え期間、および都合により臨時休館あり
Text by:株式会社ウエストプラン
※価格やメニュー内容は変更になる場合があります。
※特記以外すべて税込み価格です。
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