夕日ヶ浦温泉は、京都府北部の京丹後市にある温泉。1980年に初めて掘削され、泉質は低張性弱アルカリ高温泉です。「美人の湯」と呼ばれ美容に効果があるといわれています。温泉街の目の前には、約8kmに渡って続く白く美しい砂浜があり、夕日が間近に見られる海沿いの宿泊施設もあります。

夕日ヶ浦は丹後を代表する夕日の名所で、「日本の夕陽100選」（NPO法人日本列島夕陽と朝日の郷づくり協会）にも選ばれています。沈む前の太陽が赤々と輝きながら海に映る姿はいつまでも眺めていたくなるほどの絶景です。

古くから貴族が別荘地にしていたという嵐山は、外国人旅行客にも人気の観光地として知られています。2003年から掘削を始め、2004年に開湯した嵐山温泉は、低張性弱アルカリ性温泉の単純温泉。周辺には、貸切露天風呂や嵐山の景色を一望できる展望露天風呂を完備した旅館や、日帰りで楽しめる温泉施設などが点在しています。

嵐電嵐山駅のホームには嵐山温泉「駅の足湯」があり、一人200円（オリジナルタオル付）で利用できます。

奈良県吉野郡にある十津川村は、日本で一番大きな村です。十津川温泉は二津野ダム湖畔にあり、村内で最もにぎわう温泉地。元禄年間（1688～1704年）に発見された下湯を源泉としています。

さらに、十津川村の中央辺りに位置する温泉地温泉（とうせんじおんせん）と、上湯川上流に沸く上湯温泉があり、それぞれ違ったお湯と雰囲気が楽しめます。

各地から十津川村までは電車が通っていないため、バスか車でアクセスを。バスは近鉄特急八木駅から温泉地温泉（十津川村役場前）行きに乗車。村内はバスも運行。車では大阪から温泉地温泉まで約2時間半～3時間。温泉地温泉から十津川温泉までは約20分、十津川温泉から上湯温泉まで約20分となります。温泉地温泉から車で約35分のところに、十津川村の名所「谷瀬の吊り橋」（長さ297メートル高さ54メートルの巨大な吊り橋）があります。

奈良県吉野郡天川村は、村の面積の約4分の1が吉野熊野国立公園に指定され、四季折々に壮大な自然が堪能できます。世界遺産・大峯山の登山口に位置する洞川温泉（どろかわおんせん）は、標高800mを超える高地にある山里の温泉地。涼しくて過ごしやすいことから、関西の軽井沢とも呼ばれています。

木造の建物が並ぶレトロな雰囲気の洞川温泉街には、旅館や民宿、土産物店が軒を連ねています。

兵庫県北部に位置し、日本海に面した城崎は関西有数の温泉街。2020年で開湯1300年を迎えた歴史のある城崎温泉は、道智上人（どうちしょうにん）の千日間の修行によって720年に温泉が湧出したと伝わっています。美しい柳並木の大谿川（おおたにがわ）と川にかかる石造りの太鼓橋、建ち並ぶ老舗旅館など、日本の温泉の原点のような風景がひろがります。

趣の違う7つの外湯が徒歩20分圏内にあり、浴衣を着て温泉めぐりが楽しめるのも城崎温泉の魅力です。

太閤秀吉（豊臣秀吉）ゆかりの有馬温泉は日本三古湯に数えられ、古くから「関西の奥座敷」と呼ばれて親しまれてきました。兵庫県にある六甲山地北側の紅葉谷の麓に温泉街がひろがり、神戸市中心部からアクセスのよい立地ながら、山に囲まれた自然あふれるロケーション。温泉宿や土産物店が建ち並ぶレトロな風景が見られます。

温泉は褐色の「金泉」と無色透明な「銀泉」の2種類が楽しめます。お湯を堪能したら、湯気が上がる泉源をめぐってみるのも楽しいでしょう。

兵庫県北西部の日本海側に位置する湯村温泉は、慈覚大師（じかくだいし）によって、約1200年前に発見されたと伝わっています。

荒湯と呼ばれる元湯は98度の高温泉で、観光客がこの熱い湯で温泉卵をゆでる風景も湯村温泉ならでは。豊富な湧出量を誇るお湯は各家庭にも配湯されていて、春来川（はるきがわ）沿いの足湯でも贅沢に天然かけ流しを楽しめます。湯村温泉の源泉を利用した温泉公園「リフレッシュパークゆむら」や源泉である荒湯の近くにある「薬師湯」などの近隣施設でも、温泉を堪能することができます。

有馬温泉とともに日本三古湯に数えられる白浜温泉。古い歴史をもち、万葉集や日本書紀にも記載されている温泉です。海を望む立地で、オーシャンビューの宿泊施設も多数。各施設にはバラエティー豊かな温泉浴場を備えています。

歴史深い「湯崎七湯」で唯一残る、岩に波が打ち寄せる露天風呂「崎の湯」や、2種類の源泉がある「牟婁の湯」、白良浜海水浴場に隣接する銭湯のような外観の「白良湯」などの外湯めぐりや足湯も楽しめます。

また、近くにはアドベンチャーワールドのレジャー施設や、円月島・三段壁・千畳敷などの景勝地もあり観光地としても見どころがいっぱいです。

和歌山県紀伊半島の南端に位置し、白浜温泉とともに和歌山県の代表的な温泉地。近隣の勝浦港は生マグロの水揚げ量が日本一で、古くから漁業が栄えていました。勝浦港の周囲の大小の島々からなる紀の松島が美しい景観を彩っています。

源泉数が多く、多くの宿泊施設が自家源泉を備えています。遊覧船で楽しむ紀の松島めぐりや勝浦漁港でのセリの見学をはじめ、「快水浴場百選」（環境省選定）に選ばれたブルービーチ那智（那智海水浴場）での海水浴も楽しめます。

和歌山・奈良両県にまたがる高野龍神国定公園の、日高川沿いに位置する龍神温泉は、ナトリウム炭酸水素塩泉を泉質としており、肌がしっとりツルツルする「日本三大美人の湯」として知られています。

旅情豊かな温泉宿のほか、２カ所の日帰り温泉施設があります。源泉かけ流しの共同浴場「元湯」は、内風呂に檜風呂と岩風呂、渓流を望む露天風呂を備えています。校舎だった施設などを利用して作られた「丹生ヤマセミの温泉館」にも開放感のある露天風呂があり、ゆっくりと温泉につかることができます。

関西には、ご紹介した以外にもたくさんの温泉地があります。どの温泉地にも深い歴史があり、さらに美味しいものや美しい景色など観光地としても魅力がいっぱい。観光で疲れた体を温泉で癒やし、宿で地元の名物を味わえば、心も体も元気になること間違いなし。あちこち巡ってお気に入りの温泉地を見つけてみてはいかがでしょう。

※本記事の情報は2022年12月時点のものです。最新の情報は公式サイト等でご確認ください。