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城崎温泉| 初めての温泉体験を120%楽しむ「癒しの旅館ステイモデルプラン」

城崎温泉| 初めての温泉体験を120%楽しむ「癒しの旅館ステイモデルプラン」

公開日: 2024/05/13

日本で初めて温泉体験をするなら、兵庫県を代表する温泉地「城崎温泉」がベスト!アクセス面も良し、伝統的な日本らしい風景や文化が残っている、海外の方が過ごしやすいようにさまざまな工夫が凝らされているからです。また、日本ではまだ少ないタトゥーフレンドリーの温泉地でもあります。

全国の温泉を巡るのが趣味、現役添乗員をしても活動している島田みゆが推す、初めての温泉体験にぴったりの城崎温泉モデルプランをご紹介。実際に人気の旅館「深山~Shinzan~」に泊まって感じたおすすめの過ごし方をお伝えします。

目次
  1. そもそも、日本の「温泉」って?
  2. 温泉街らしい魅力がたっぷりの城崎温泉
  3. 温泉宿はどんな感じ?宿泊体験レポート:「城崎温泉 深山-Shinzan-」
  4. 外湯と内湯の違いは?城崎温泉での「温泉」の楽しみ方
  5. 城崎温泉ステイなら、こんなスケジュールで!おすすめのモデルプラン
  6. 宿泊予約から温泉街までのアクセス
  7. 日本の温泉に行くなら、城崎温泉!私がおすすめしたい理由

そもそも、日本の「温泉」って?

そもそも、日本の「温泉」って?

温泉とは、日本の温泉法によって、「地中からゆう出する温水、鉱水及び水蒸気その他のガス(炭化水素を主成分とする天然ガスを除く)」で、かつ「25℃以上の温度がある」またはストロンチウムイオンやラドンなどの指定された「温泉成分を定義する物質を有するもの」と定められています。

日本は地形的な理由から多くの温泉があり、温泉地数、源泉総数は世界一の国。その歴史は古く、日本で最も古いとされる温泉は約3000年前、愛知県の道後温泉だと言われています。文献など記録に残っているものでも、約1300年前からあるとされています。

昔から温泉には傷や病気を癒してくれる効能があると信じられ、様々な伝説や文献に「温泉に入って傷を癒した、元気になった」といった記述が残っています。そうしたことから、日本には温泉地に長期間滞在して温泉に入りながら療養する「湯治」という文化もあるのです。

画像素材:豊岡市フォトライブラリー
画像素材:豊岡市フォトライブラリー

温泉街らしい魅力がたっぷりの城崎温泉

温泉に訪れる観光客向けに地元の名産品、特産品、工芸品などを売っているお店、ご当地グルメが食べられる飲食店、遊技場などが並んでいる街のことを、一般的に温泉街といいます。また、温泉地の近くには温泉を守る神様を祀っている神社が多くあり、より日本らしい風情があるのも温泉街の魅力です。

画像素材:豊岡市フォトライブラリー
画像素材:豊岡市フォトライブラリー
画像素材:豊岡市フォトライブラリー
画像素材:豊岡市フォトライブラリー

城崎温泉は、約1300年前に開湯された歴史ある温泉地で、昔から外湯文化が根付いている温泉街。外湯とは、温泉街にある公衆浴場のことで(宿にある温泉は「内湯」)、そのエリアに住んでいる地元の方も日常的に利用して交流の場にもなっており、よりローカルな雰囲気を味わえます。城崎温泉街には7つの外湯があり、そのすべてがタトゥーフレンドリー=タトゥーOK。外国の方にとって非常に行きやすい温泉なのです。

城崎温泉のお湯の色は無色透明、サラッとしていて、泉質は「塩化物泉」といい少し塩味があるもの。保湿性が高い泉質のため皮膚の乾燥やきりきず、湯上がり後はポカポカ身体があたたまり冷え症にもよいとされています。

温泉宿はどんな感じ?宿泊体験レポート:「城崎温泉 深山-Shinzan-」

●2023年リニューアル!「城崎温泉 深山~Shinzan~」

●2023年リニューアル!「城崎温泉 深山~Shinzan~」

今回、宿泊した温泉宿は「城崎温泉 深山~Shinzan~」。創業は1967年ですが、城崎温泉街のなかではまだまだ若いほうなのだそう。「深山楽亭」として長年営業していましたが、コロナ禍に大幅な改装工事を実施し、2023年11月に「城崎温泉 深山~Shinzan~」としてリニューアルオープンしました。

以前と変わらない大正ロマンの時代の雰囲気を残しながら新しくなり、より上品で洗練された和モダンの内装は圧巻とも言える美しさです。

広々としたエントランスと開放的なロビーは、城崎エリアの他の旅館にはなかなかない、ぜいたくな間取りです。この素敵な空間で、旅館ならではのお出迎えとチェックインの案内をしてもらいます。

ちなみに、城崎温泉の多くの宿や店舗では、お客様の少ないコロナ禍に大掛かりな改装工事に取り組んでおり、昔の風情や雰囲気はしっかり残したまま、内装やトイレ、お風呂といった設備は使いやすくきれいに整備されているところがたくさんありました。

●温泉宿の客室

●温泉宿の客室

全37室と、城崎温泉街の中では客室数が多めの大きな規模の宿。こちらが、スタンダードな和室で、障子の和室に座卓と座椅子、縁側=これぞ旅館宿の和の雰囲気。現代にフィットしたセンスの良さが光ります。

特別客室は3室。ベッド、小上がりがあり、くつろげる贅沢で広い空間。立派な水墨画アートが飾られ、全体的にシックで落ち着いた客室は、プライベートを重視したい特別な旅にぴったりです。

今回宿泊したのは、「和洋折衷」というベッド付和室タイプ。ダブルベッド2台置いてあってもくつろげる十分な広さがあり、縁側スペースもあります。

●温泉宿のアメニティ類

●温泉宿のアメニティ類

城崎温泉では、「浴衣で街歩き&外湯めぐり」は欠かせない体験です。ほとんどの宿で浴衣の無料レンタルを実施していて、街中にはさまざまな柄の浴衣で歩く人の姿を見かけます。深山~Shinzan~では、宿オリジナルの2種類のデザインから、サイズは子どもサイズ~大人用3Lまであります。

部屋には、ハブラシ、ヘアブラシ、ボディタオルなどアメニティは完備。別途、パジャマや湯めぐり用の湯カゴ、持ち歩きできるフェイスタオル、足袋タイプの靴下もあるのは嬉しいポイント。

シャンプー、トリートメント、ボディソープの他、洗顔フォームや化粧水、乳液といった基礎化粧品も用意されています。日本の宿は、アメニティが充実しているのがとてもいいところ。城崎温泉の外湯にも、ソープ類は用意されています。

●季節ごとの味が楽しめる、料理長が腕をふるった宿料理

旅館の醍醐味は、食事。宿ごとに特色はさまざまですが、泊まっているからこそ味わえるものばかり。今回は桜舞う春のタイミングだったので、春ならではの食材が盛り込まれたコース内容でした。

春が旬のタケノコや菜の花といった野菜、城崎の春の名産品であるホタルイカを使った前菜。

日本海が近い城崎は、新鮮な海鮮も名物。刺身盛りはどれも肉厚で甘みがあります。

兵庫県のブランド牛・但馬牛のステーキ。柔らかい赤身を甘みのある脂が包み込み、口の中にお肉の旨味が広がって幸せな気分になります。今回の宿泊プランでは、食前酒も含めて全12品。一品一品が工夫されており、このようにたくさんの品数を会席のフルコースのように食べられるのが温泉旅館の食事です。(食事の内容やボリュームは、プランによって異なります)

家庭ではまず味わえない豪華な朝食は、温泉旅館のハイライトのひとつ。朝からしっかり食べて英気を養いましょう。

外湯と内湯の違いは?城崎温泉での「温泉」の楽しみ方

外湯と内湯の違いは?城崎温泉での「温泉」の楽しみ方

●外湯(公衆浴場)の楽しみ方

城崎温泉には7つの外湯があります。多くの宿では、この外湯に入り放題の「湯めぐりチケット」が宿泊プランについています。もしない場合は、6つの外湯の受付窓口(どこでも可)で購入します。

  • 外湯へは「浴衣+下駄」で!宿で浴衣と下駄(またはサンダル)を借りて、外湯で使うタオル(外湯ではタオルレンタルが有料)を持って出かけましょう。
  • 7つの外湯のお湯は全て同じ源泉を使っていますが、浴槽の大きさや形、雰囲気には特徴があるので、できれば全てコンプリートしてみてください。ただし、営業時間、休業日はさまざまなので要注意です。
  • 外湯でも内湯でも、温泉に入る際には、必ず事前にまず身体を洗ってから入ります。また、温泉のなかにタオルは入れないように。畳んで頭の上に乗せるか、浴槽の外に置いておきます。
  • 「湯めぐりチケット」には有効期限が書いてあります。(たいていは、チェックアウト日の15:30まで)時間いっぱいまで湯めぐりを楽しみましょう。

●内湯の楽しみ方

●内湯の楽しみ方

日中は外湯をめぐって、寝る前や早朝には内湯が便利です。深山~Shinzan~のお風呂は、城崎温泉旅館の中ではトップクラスの広さ。プライベート感もありつつ、広々ゆったり浸かれるので、リピーターの方のファンも多いお風呂です。

広々とした露天風呂をはじめ、朝夕男女入れ替えで趣の異なる4つのお風呂があるので、館内での小さな湯めぐりが楽しめます。

<注意>
  • たくさんのお湯に入りたいところですが、長時間の入浴は体に負担をかけ、湯あたりといってかえって体調を崩すこともあります。適度な時間(一般的には10~15分程度)で休憩をはさんで、無理ない範囲で楽しみましょう。
  • お湯の温度が熱いこともあるので、ゆっくり確かめながら入浴しましょう。露天風呂の方が比較的ぬるめです。
  • 他の入浴者にも配慮しながら、静かに温泉を楽しみましょう。

城崎温泉ステイなら、こんなスケジュールで!おすすめのモデルプラン

街歩きに温泉にグルメにと城崎温泉街でやりたいことは盛りだくさん。だからこそ迷ってしまう…という方必見!私がおすすめする城崎温泉での過ごし方、モデルプランはこちらです。

①できるだけ早く現地へ到着!

駅に到着したら、大きな荷物はロッカーや観光案内所、または宿泊予定のホテルに預けて身軽になりましょう。電車の到着時間に合わせて、駅前には各宿に送迎してくれるチェックインバスがスタンバイしています(※利用できるのは旅館組合に登録されている宿に限る)。

②チェックインできる時間まで、グルメや街歩き、買い物を楽しむ
城崎温泉街は、徒歩で回れるほどコンパクトです。チェックインまでは浴衣では行きづらい、ケーブルカーや美術館がおすすめ。

『ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン』で城崎温泉街は“Best Onsen Town(訪れるべき温泉地)”として2つ星、そして大師山山頂からの景色は1つ星を獲得。ケーブルカーに乗って山頂までいけば、城崎の街や日本海の素晴らしい景色が見渡せます。また、温泉寺宝物館(城崎美術館)や、温泉寺などの観光スポットもあります。

街の各所にある足湯。タオルさえ持っていれば、誰でも無料で手軽に入れます。

温泉街には、温泉の熱を活かして作るさまざまなグルメがあります。なかでも温泉地マストメニューと言ったら、温泉でゆでる“温泉たまご”です。

ゆでたまごと違って、黄味も白身もプルプルです。

温泉で温まった後に食べたくなるアイスクリームや、街歩きの休憩時に食べたくなる、手軽なスイーツやフィンガーフードも豊富で、名産品を使ったものも数多くありますよ。

③受付開始時間にあわせてすぐチェックイン!

時間になったらすぐにチェックイン(多くの宿は15:00~)。お部屋でひと休みして、旅館の雰囲気を味わいましょう。

④浴衣に着替えて、外湯めぐりへ!

浴衣に着替え、タオルと「湯めぐりパス(ない場合は別途、外湯窓口にて購入)」を持って、外湯めぐりに出かけましょう。

⑤夕飯の時間に合わせて、宿で食事

夕飯付プランなら、旅館宿の会席料理やご当地のお酒を楽しんでください。もし夕飯が付いていない場合は、街中のレストランや居酒屋で城崎グルメを堪能しましょう。

⑥食後は、外湯めぐり+街歩き+遊技場へ

食後は再び街中へ出て、外湯に行ったり散歩をしたり、射的やゲームができる遊技場へ行ってみましょう。多くのお土産屋さんも21時頃までオープンしているので、まだまだ活気があります(ただし、営業時間はシーズンによる)

⑦宿に戻って、寝る前に内湯へ
1日の最後に宿の温泉に入って眠れば完璧です。

⑧朝も内湯で目覚める
朝、起き立てに入れるのが、温泉宿の醍醐味。朝風呂で目を覚ましましょう。

⑨朝食を食べたら、ゆっくりチェックアウト。外湯めぐりにお土産めぐり

朝はオープンしている飲食店が限られるので、「朝食付きプラン」で宿泊するのがベター。宿をチェックアウトしたら、電車の時間まで再び湯めぐりやお土産探しに、街へ繰り出してください。

ちなみに、チェックアウト日には、宿→駅前の観光センターまで荷物を運んでおいてくれるサービス(200円)があります。対応可能な宿かどうか聞いておくと良いですよ。

宿泊予約から温泉街までのアクセス

●宿を予約する

今回紹介した「城崎温泉 深山~Shinzan~」への宿泊予約は下記のリンクからどうぞ。客室の種類だけでなく、食事内容、素泊まりなど、プランが複数あり、内容によって料金は変わります。それぞれを見比べて、ベストなものを選んでください。

  • 城崎温泉 深山
    • 住所 669-6101 兵庫県 豊岡市城崎町湯島1011
      地図をみる
    • 最寄駅 城崎温泉 駅 (JR 山陰本線)
      徒歩25分

    空室検索・予約

    最新の料金や料金詳細、客室の条件は異なる場合がありますので、提携先のサイトをご確認ください。

●城崎温泉へのアクセス

日本の関西地方・兵庫県にあります。京都から電車で約2時間20分、大阪から約2時間40分と、関西のショートトリップにぴったり。バスや飛行機も利用できます。

日本の温泉に行くなら、城崎温泉!私がおすすめしたい理由

日本で生まれ育ち、日本各地だけでなく世界中の観光地に訪れている私が、城崎温泉を特に外国の方におすすめしたい理由は、3つあります。

一つめは、城崎温泉は日本人でも感動する日本の美しさや日本らしい情緒があふれていること。時代が変化し、新しいものが造られていくなかで、昔のままの建物や雰囲気を残すのは簡単ではありません。海外の方に日本らしさを感じてもらえる場所でもあり、日本人にとっても貴重な場所です。

二つ目は、日本のなかでも特に個人レベルでのインバウンド対応やマインドがしっかり根付いている場所だということ。現地のお店や宿のスタッフの方々は、語学力関係なく、おもなしの精神で外国の方と積極的に関わっていると感じました。それがあるからか、外国から来ているみなさんがとてもリラックスして過ごしているように見えるのです。

三つ目は、初めて日本の文化に触れる人にとって「これがしたかった!」「これが見たかった」というものがすべてそろっていること。四季折々に美しい姿を見せる情緒ある街の雰囲気、温泉和食といった日本人が昔から育んでいる衣食住の庶民的な文化がしっかり味わえるでしょう。

昔ながらの伝統的な日本らしさを残しつつ、現代的な便利さが共存していて居心地よく過ごせる城崎温泉。日帰りや1泊ではもったいないので、ぜひ2泊、3泊して、日本の温泉宿と情緒をたっぷり味わってください。


【取材協力】
城崎温泉 深山

Written by:

島田みゆ

島田みゆ

旅ライター×海外ツアーコンダクター。社会人向け教育コンテンツの企画開発・編集担当として11年従事。プライベートでは学生時代から旅に魅了され、これまで世界約50カ国150都市以上をめぐってきた大の旅好き。世界中、日本中のグルメを味わい、自然を感じ、世界遺産や歴史的建築を見て、温泉めぐりをするのが生きがい。そんな旅好きが高じて、会社員から旅ライター×海外添乗員へと転身。現在は、年間100日以上海外を飛び回りながら、旅ライターとしても活動。旅の楽しさ、日本の魅力、世界の多様な価値観をより多くの人に広めるべく、インバウンドの添乗や旅ライターの取材等で、日本各地を訪れて情報発信をしている。X(旧Twitter):@myuu_works

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