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北海道のカニ完全ガイド!二条市場で聞いた、カニの種類やベストな時期&食べ方は?

北海道のカニ完全ガイド!二条市場で聞いた、カニの種類やベストな時期&食べ方は?

更新日: 2021/10/21

「北海道に訪れたら、おいしいカニを味わいたい!」と答える方も多いことでしょう。周囲を冷涼な海に囲まれた北海道はカニの産地です。近海物やロシア、アラスカなどから買い付けたカニを、すぐさま加工する業者、カニ料理を提供する飲食店も数多くあります。程良い塩加減と旨み、そして甘みが口の中いっぱいに広がるカニは絶品! では、北海道でどんなカニを食べることができて、おいしい時期はいつ頃なのでしょうか。また、食べ方にコツはあるのでしょうか。外国人観光客にも大人気の市場「二条市場」の「マルミ長内商店」に教えてもらいました。

目次
  1. 北海道で食べることができるカニの種類と食べごろ
  2. ■タラバガニ(イバラガニ、アブラガニ):11月〜2月頃
  3. ■ズワイガニ:3月〜7月
  4. ■花咲ガニ(5月〜8月頃)
  5. ■毛ガニ(通年)
  6. カニそれぞれの味の特徴、予算の目安
  7. ■タラバガニ(1kg10,000円〜13,000円くらい)
  8. ■ズワイガニ(1kg3,000円〜5,000円くらい)
  9. ■花咲ガニ(1kg3,500円〜4,500円くらい)
  10. ■毛ガニ(1kg10,000円くらい)
  11. 食べ方のコツ
  12. ■タラバガニのむき方
  13. ■花咲ガニのむき方
  14. ■花咲ガニの爪のむき方
  15. ■毛ガニのカニ味噌の食べ方
  16. 外国人に人気のカニは?
  17. 海外にもお土産として発送可能?
  18. コロナ対策も万全!二条市場で創業65年の「マルミ長内商店」

北海道で食べることができるカニの種類と食べごろ

北海道で食べることができるカニの種類と食べごろ

カニといっても種類はさまざま。北海道では主にタラバガニ、見た目がタラバガニに似ているイバラガニとアブラガニ、そしてズワイガニ、花咲ガニ、毛ガニを食べることができます。それぞれ、味やおいしい時期など特徴が違います。

■タラバガニ(イバラガニ、アブラガニ):11月〜2月頃

■タラバガニ(イバラガニ、アブラガニ):11月〜2月頃

大型でトゲトゲの甲羅、長い脚が特徴のタラバガニ。足の中に身が詰まっていて、食べごたえ抜群です。北海道では主にオホーツク海で捕れますが、量は少なく、現在はロシア産かアメリカアラスカ産がほとんど。生きた生タラバも冷凍物も通年食べられますが、流通量が増える冬【11月〜2月頃】が、身入りも良くおいしい時期といえます。見た目がタラバガニにそっくりな近縁種のイバラガニやアブラガニは、タラバガニより深海に生息しており、冷凍物のみで流通されます。

■ズワイガニ:3月〜7月

■ズワイガニ:3月〜7月

細長い脚で美しい見た目のズワイガニ。主に「本ズワイガニ」という種類で、全国各地でさまざまな名前が付けられています。北海道ではロシア産が多く、通年流通していますが、おいしい時期は春。3月〜7月がおすすめです。

■花咲ガニ(5月〜8月頃)

■花咲ガニ(5月〜8月頃)

茹でると甲羅や身が花のように鮮やかな赤色に変わる花咲ガニ。トゲが多く硬い甲羅で覆われているのが特徴です。日本では、北海道の根室沖とその近海でしか捕れず、根室市の花咲港で多く水揚げされることから「花咲ガニ」と名付けられたという説が有力。「幻のカニ」とも呼ばれます。近年、北海道で捕れるのは小型が多く、主にベーリング海やサハリン沖で捕れるロシア産が流通しています。5月〜8月頃が大型で味も良く、「夏カニ」とも呼ばれています。

■毛ガニ(通年)

■毛ガニ(通年)

毛に覆われた甲羅が特徴の毛ガニ。流通しているものはほぼ北海道産で、北海道を代表するカニといえるでしょう。タラバガニやズワイガニより小型ながら、身だけでなくカニみそもおいしく食べられます。季節の移り変わりとともに産地が移動し、北海道沿岸の各地で捕れます。通年、手に入るので、季節による価格変動が少ないのも魅力です。

カニそれぞれの味の特徴、予算の目安

カニそれぞれの味の特徴、予算の目安

「マルミ長内商店」の西出悦士店長に、味の特徴と予算目安をお聞きしました。

■タラバガニ(1kg10,000円〜13,000円くらい)

「身の甘みがもっとも強いのがタラバガニです。大きくてボリューム満点なので、食べた時の満足感もナンバーワン! 茹でたり蒸したりして食べるのが主流ですが、焼いて食べるのもおいしいですよ。値段は流通量が増える冬場で、1kg10,000円〜13,000円くらいです」

大型で味が良いと評判で、近年人気の高いアメリカアラスカ産タラバガニ。漁獲後、船上ですぐに急速チッ素冷凍される高級品です。写真の脚1片で約2kg、丸ごとで約6kgにもなる大物です。
大型で味が良いと評判で、近年人気の高いアメリカアラスカ産タラバガニ。漁獲後、船上ですぐに急速チッ素冷凍される高級品です。写真の脚1片で約2kg、丸ごとで約6kgにもなる大物です。

■ズワイガニ(1kg3,000円〜5,000円くらい)

「タラバガニの次に身の甘みを楽しめるのがズワイガニ。毛ガニ同様、カニみそも味わうことができ、毛ガニに負けず劣らずおいしいです。茹でたり蒸したりして食べるほか、しゃぶしゃぶも人気。値段は、おいしい時期の春で1kg3,000円くらいです」

■花咲ガニ(1kg3,500円〜4,500円くらい)

「ほかのカニと比べて、身の味が濃厚で、エビのような風味も感じる花咲ガニ。活ガニの茹で立ては特に格別のおいしさです。プリッとした弾力ある食感も特徴。おすすめの食べ方は、花咲ガニで作る郷土料理のみそ汁“鉄砲汁”です。値段は、旬の夏場で1kg3,500円〜4,500円くらいです」

■毛ガニ(1kg10,000円くらい)

「ほかのカニと違って身がやわらかく、あっさりとした味が特徴。カニみその旨みは抜群。ほぐした身をカニみそと和えて食べるのがおすすめです。毛ガニは北海道周辺の広い地域で季節ごとに通年捕れるので、北海道の人にはなじみ深く一番人気ですね。値段は、1kg10,000円くらい。400g3,000円前後の特価品もあります」

食べ方のコツ

トゲトゲがあって硬い甲羅に覆われたカニ。でも、コツをつかめば簡単に食べられます。キッチンバサミを使うのがおすすめです。

■タラバガニのむき方

脚の付け根の関節にハサミを入れて切り落とします。
脚の付け根の関節にハサミを入れて切り落とします。
白い部分は殻がやわらかいので、そこに切り込みを入れます。
白い部分は殻がやわらかいので、そこに切り込みを入れます。
反対の方の白い部分にも切り込みを入れます。
反対の方の白い部分にも切り込みを入れます。
殻をはがすと身が簡単に取り出せます。
殻をはがすと身が簡単に取り出せます。

■花咲ガニのむき方

タラバガニと同じく、脚の付け根の関節にハサミを入れて切り落とします。
タラバガニと同じく、脚の付け根の関節にハサミを入れて切り落とします。
脚の真ん中の関節から切り落とします。
脚の真ん中の関節から切り落とします。
切り落とした端からハサミを入れて、片辺に切り込みを入れます。
切り落とした端からハサミを入れて、片辺に切り込みを入れます。
逆側からも、端からハサミを入れ、切り込みを入れます。
逆側からも、端からハサミを入れ、切り込みを入れます。
殻を外すと、中から身が出てきます。
殻を外すと、中から身が出てきます。

■花咲ガニの爪のむき方

特に硬い花咲ガニの爪。中には身がぎっしりと詰まっています。まずは爪の根元の関節から切り落とします。
特に硬い花咲ガニの爪。中には身がぎっしりと詰まっています。まずは爪の根元の関節から切り落とします。
ナイフで爪の殻を叩き、割れ目を入れます。
ナイフで爪の殻を叩き、割れ目を入れます。
殻を開けると、中から大きな身が出てきます。
殻を開けると、中から大きな身が出てきます。

■毛ガニのカニ味噌の食べ方

甲羅の後ろから、上下に指を入れて甲羅を開けます。
甲羅の後ろから、上下に指を入れて甲羅を開けます。
甲羅の中にたまっているカニみそを、スプーンですくって食べます。みそにほぐした身を入れて、和えて食べるのも良し。脚のむき方は、タラバガニや花咲ガニと同じ要領です。
甲羅の中にたまっているカニみそを、スプーンですくって食べます。みそにほぐした身を入れて、和えて食べるのも良し。脚のむき方は、タラバガニや花咲ガニと同じ要領です。

外国人に人気のカニは?

外国人に人気のカニは?

大きくて食べ応えがあり、甘みの強いタラバガニが、外国人には一番人気。毛ガニのカニみそも「おいしい!」と喜んで食べていく人が多いそうです。

海外にもお土産として発送可能?

「マルミ長内商店」では、香港、台湾、シンガポール、マレーシアへ、冷蔵または冷凍で発送が可能です。香港と台湾へは、冷蔵・冷凍ともに7,000円から(小サイズボックス)。シンガポールとマレーシアへは、冷蔵・冷凍ともに11,000円から(小サイズボックス)。発送業者との特別契約で、一般より安く送ることができます。

コロナ対策も万全!二条市場で創業65年の「マルミ長内商店」

コロナ対策も万全!二条市場で創業65年の「マルミ長内商店」

今回カニについて教えてくれた「マルミ長内商店」があるのが、札幌中心部にある二条市場。二条市場は、カニなどの海産物やメロンなど、北海道の味覚を販売するお店が立ち並ぶ、札幌市民の台所です。

「マルミ長内商店」では、北海道の海産物や、メロン、トウモロコシ、ジャガイモなど北海道産フルーツ、野菜を販売しています。二条市場内でも数軒しか備えていないカニの水槽には、生きたタラバガニ、ズワイガニ、花咲ガニ、毛ガニが入っています。なんと、水槽から自分でカニを選び、それをその場で食べることも可能! 茹で時間は約20分。大人気のサービスです。

現在は、フェイスシールドをつけての接客や、消毒用アルコールの設置など、コロナウイルス対策にも気を配っており、安心してお買い物ができます。

せっかく北海道に来たなら、その時期に一番おいしいカニを食べたいもの。 ぜひこの記事を参考に、北海道のカニを存分に満喫してくださいね。

  • 有限会社 マルミ長内商店
    • 住所 〒060-0053 北海道札幌市中央区南3条東1丁目
    • 電話 011-221-2278
    • 営業時間:8:00~17:30
      定休日:無休

Text by:みんなのことば舎
※本記事の情報は2020年8月時点のものです。

※記事掲載時の情報です。
※価格やメニュー内容は変更になる場合があります。
※特記以外すべて税込み価格です。

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