日本はあらゆる面で独自の文化や慣習を持ち、世界中の人々から常に注目を集める国。そんな日本を象徴するもののひとつが豊富な海の幸。島国である日本は、太平洋や日本海などをはじめとした、いくつかの海と隣り合わせていることもあり、いつでも鮮度の良い新鮮な海の幸が獲れ、これら品質の高い食材を用いたバリエーション豊富な海鮮料理がたくさん存在する。
日本の海鮮料理を代表するものと言えば、やはり寿司だが、これは数ある日本の海鮮料理の氷山の一角に過ぎない、ではそのほかに日本の魚介類とは一体何があるのだろうか。日本人には当たり前になっている食材でも世界中には知られていない食材がたくさんある。そんな日本の海の幸を厳選して10品ご紹介。
1.鰻
鰻は長年、日本で食されてきた食材の一つで、身をさばき、焼いたものを白米の上に載せた「鰻丼」または「鰻の蒲焼」として供されることが多い。身のしまった濃厚な味わいが、鶏肉に似ているという人もいる。また、鰻は夏バテに効果的とされるため、夏に特に需要が高まる傾向がある。やはり鰻の香ばしい風味とふわふわで柔らかい食感を十二分に味わえる蒲焼は日本の暑い夏を乗り切るには欠かせないだろう。古くから親しまれる庶民の味でありながらも日常的に食べるには少しお値段が張るため、土用の丑の日など特別な日に食べられることが多い。
- ビタミンB群
- ビタミンA
2.ウニ
ウニはその精巣と卵巣を食用とした食材で、繊細な食べ物で同時に珍味であるとされる。生で新鮮な状態で食べられるのが基本で、寿司や刺身などでごはんに乗せて醤油やわさびとよく合うと言われる。柔らかく上品な甘味が特徴だが、「大人の味」とも称され、食べれば食べるほどにその魅力に吸い込まれる。北海道を中心に日本海側や太平洋側の広い地域で収穫され、寿司屋や生鮮商品を扱うレストランなど全国各地で食べられるので、ぜひトライしてみては。
- タンパク質
- 亜鉛
3. ししゃも
ししゃもとは小型の海水魚の1種で、その形が柳の葉に似ていることから漢字ではそのまま「柳葉魚」と書く。焼くか揚げるかして卵が入ったままの子持ちの状態を丸々一匹食べるのが通例なので、きっと初めてかぶりついたときはその食感に驚くことだろう。居酒屋の人気メニューの一つで、外側は少し塩気があって、内側は香ばしく優しい味わいはビールにもよく合う。魚卵が苦手でなければ、ぜひお試しあれ。
- ビタミンB群
- セレン
4.マグロ
マグロは多彩な味わいを楽しめる魚だ。脂質含有量の少ない順に「赤身」「トロ」「中トロ」「大トロ」と、さまざまな名称で呼ばれている。刺身や寿司ネタとして最も人気の食材のひとつで、魚市場の競りではその値が驚くほど高騰することも。マグロは日本で必ず経験しておきたいことの一つ。ぜひ一度日本の寿司屋で味わってみてほしい。
- カリウム
- ビタミンA
5. イカとタコ
イカは、柔らかく歯ごたえのある食感で、煮ても焼いても生でもおいしいイカ。屋台で定番のイカ焼きや、煮物、寿司ネタに刺身として、さらには塩辛にして楽しまれることも。また、さきイカやスルメなど乾物のイカはヘルシーで人気のおつまみとして知られる。
- カリウム
- カルシウム
タコは、一般的に蒸したものが、寿司ネタや刺身、その他海鮮料理の食材として使われる。タコの皮が紫色であれば、火が通っている証拠である。唐揚げやなど揚げ物として、または和え物などでおつまみとしても楽しまれる。
- ビタミンB群
- タンパク質
6.ホタテ
世界中で好まれるホタテだが、日本では寿司や刺身など生で楽しむこともできる。また、鉄板焼きでも人気メニューの一つで、ホタテのグリルはまさに逸品。ぷりっと肉厚で柔らかい食感と濃厚で凝縮された旨みが味わい深いホタテは、生で魚介類を食べることに懸念を抱く人にも安心しておすすめしたい。
- マグネシウム
- 鉄分
フグ
フグに猛毒を持つ生き物であることは一般に広く知られているだろう。ただ、日本ではフグも他の魚介類と同じように生で食べられている。冬がフグの旬で刺身(ふぐ刺し)にして食べたり、鍋(てっちり)にして食べるのがポピュラーな食べ方。珍味と思われがちだが、非常に味わい深く美味である。
- ビタミンB
- ビタミンD
8. いくら
鮮やかなオレンジ色が特徴のいくらは鮭の魚卵で、軍艦巻きの寿司、いくら丼が定番の食べ方。「赤キャビア」と呼ばれることもあるが、キャビアほど高価なものではなく、海鮮丼などによく使われる多くの日本人に馴染み深い食材だ。艶やかに輝く見た目に、ほどよい塩気と口いっぱいに広がる豊かな風味が特徴。イメージが湧きにくい人は築地市場などで試食してみると良いだろう。弾けるようなその食感を味わえば、病み付きになること請け合いだ。
- ビタミンB群
- ビタミンD
9. かまぼこ
かまぼこは、白身魚をすり潰して調味料で味を整えた練り物。最も全国的にポピュラーとされる蒸しかまぼこに、焼きかまぼこ、笹かまぼこ、揚げかまぼこなど、種類、形、色、味わい、食感はさまざまだが、原料はすべて海から獲れた魚なので、魚肉の栄養がそのまま生きた食材である。ラーメンやチャーハンなどにしばしば使用される「なると」もかまぼこの一種なので、なるとをイメージすれば、かまぼこを知らない人でも、その実態がどんなものであるかイメージしやすいのではないだろうか。スーパーでも魚市場でも、基本的には日本全国どこでも用意に入手が可能だ。
- タンパク質
- ビタミンD
10.エビ
世界中のありとあらゆる料理に使用されるエビだが、日本では他の国にはないエビの楽しみ方味わい方が豊富に揃っている。生エビを使用した寿司に刺身、鉄板料理、天ぷらなど、揚げ物に炒め物までエビの旨みを引き出す日本料理の幅の広さは数知れず。日本はまさにエビ天国と言って過言ではないほどエビ料理のバリエーションに溢れている。ろくに日本のエビ料理に馴染みのない方は、まずは天ぷらからチャレンジしてみるのをオススメしたい。
- ビタミンE
- タウリン
常日頃から海鮮料理に馴染みのある人にも、日本料理なら気になるという人まで、海の幸が新鮮に多種多様な形で楽しめる日本では、日本でしか味わえない海の恵みが豊富に詰まっている。
日本ならではの鮮度抜群の生ものから、炒め物、煮物、揚げ物、鉄板料理など、今回ご紹介した食材や料理を参考に、ぜひ日本の魚介類・海鮮料理に舌鼓を打ってみてほしい。そこには必ずや新たな発見があるはずだ。
※価格やメニュー内容は変更になる場合があります。
※特記以外すべて税込み価格です。
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