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温泉や電車で…外国人がなかなか慣れない日本の作法・習慣

温泉や電車で…外国人がなかなか慣れない日本の作法・習慣

公開日: 2020/04/20

外国人から見ると独特な作法や習慣がある日本。日本人にとっては当たり前でも、生まれ育った文化や価値観が異なる外国人にとってはなかなか馴染めないものがあるようです。具体的には、どんなことに不便や不慣れを感じるのでしょうか?

今回は外国人がなかなか慣れない、日本の作法や習慣について聞いてみました。(以下はインタビューに答えてくださった方の個人的な意見です)

知らない人と裸でお風呂に入るなんて!

知らない人と裸でお風呂に入るなんて!

「まったく知らない人と温泉銭湯で裸になるのが馴染めません。インドネシアはそういう習慣がないので……」(インドネシア人/20代/女性)
「他人と裸になるっていうのは、やっぱりちょっと嫌だよね。両親は日本に来て温泉に行ったとき、わざわざ夕方の人がいない時間にお風呂に入っていたよ」(フランス人/40代/男性)

温泉銭湯といえば、日本の醍醐味の一つ。しかしながら、まったくの他人と大勢でいきなり裸になるのは、慣れない外国人にとってはかなり抵抗があるようです。日本では昔から当たり前の習慣ですが、言われてみれば結構大胆ですよね。

身だしなみに関する意識が厳しい!

身だしなみに関する意識が厳しい!

「ちょっと外に出るときでも、日本人はみんなオシャレしていますよね? 汚い恰好ができないから、ちょっと面倒なこともあります。それにタトゥーとか髪の色とかもダメなことが多いし、外見のルールが厳しい」(アメリカ人/女性/20代)

髪の色やアクセサリーの着用など、子供のころから校則などでもしっかり決められているのが当たり前の日本。特にアメリカなどの欧米圏からは、かなり厳しいと感じるようです。社会人になってもビジネスマナーとしてしっかり決められているので、自由度がなく窮屈。ビジネスカジュアルなど、ルールがゆるくなっているところも増えてきていますが、まだまだ堅苦しいイメージがあるようです。

就活面接のルールが厳しすぎる!

就活面接のルールが厳しすぎる!

「日本留学中にいくつかのインターンに応募して面接に行ったのですが、本当に厳しい。学校で面接対策をしてくれたんですけど、あいさつのマナーとか、初めに何を言うとか、多すぎて本当に大変でした」(アメリカ人/20代/男性)

ビジネスマナーの厳しさとしては、こんな意見も。面接においても、何をどういうか、どうふるまうかの型がしっかり決まっているのは、日本人でも大変です。外国人ならなおさら難しいはず。日本語学校ではその辺もしっかり指導してくれたそうですが、随分苦労したとのことでした。

仕事前の「朝礼」って不思議な習慣!

仕事前の「朝礼」って不思議な習慣!

「日本でアルバイトをしていたとき、毎回みんなで一斉に朝礼があったんです。あんなのヨーロッパでもアメリカでも、まずやっているところはないと思いますよ。すごいですよね、みんなであいさつして、返事して……まじめにやらなきゃいけないんだけど、どうしても笑ってしまいました」(フランス人/40代/男性)

「おはようございます!」「今日も一日よろしくお願いします!」と全員であいさつをして、仕事前に士気を高める朝礼。これもやはり日本独特で、外国人からすると違和感があるようです。

何でもかんでもきちんとしすぎていて、堅苦しいところ!

何でもかんでもきちんとしすぎていて、堅苦しいところ!

「日本はなんでもきちんとしてるよね。いいところでもあるけど、ルールや決まりが多すぎて……正直長くは働けないかなと思ってしまう(笑)」(フランス人/20代/男性)
「日本のいいところは、いろんなことが決まっていて、時間やルールもみんなちゃんと守っていてしっかりしてるところ。でも、それがちょっとやりにくいところもあって。窮屈っていうのかな。決められたものが変更すると怒ったり機嫌が悪くなる人もいる。そこは外国人よりも厳しい。もう少しラフに、気楽にいってもいいと思います」(スペイン人/40代/女性)

時間もルールもしっかり守るのが日本人のいいところではありますが、その分、決まっていないことを自分で決める、本来の予定やルールを変更するときの対応力については弱いところも。もっと気楽に、適当にとらえる感覚も、これからの時代には必要なのかもしれません。

苦手な通勤ラッシュ、満員電車の時の押し合いが無理!

苦手な通勤ラッシュ、満員電車の時の押し合いが無理!

「満員電車に乗ったとき、みんな押し合って無理やり乗って、降りるときもすごい勢い出てていくよね。どうしても慣れません。あんなに詰め込んで乗れるのもすごいけど、もう乗れないくらい満員なのに乗ろうとするのか分からない!」(フランス人/男性/20代)

こちらも日本の朝のお決まり、通勤ラッシュ。なかでも東京のラッシュは、日本人でもウンザリです。始業時間に遅れまいとするまじめさゆえの行動ではありますが、外国から見れば少々やりすぎのようにも見えてしまうのですね。余裕を持っていきたいものです。

シャイすぎる日本人、英語が話せるのに話してくれない!

シャイすぎる日本人、英語が話せるのに話してくれない!

「これは自分がもっと日本語を勉強すればいいことなんだけど、英語が通じなかったり、話してくれなかったりする人が多いのが残念。みんな本当は話せるのに、全然話してくれないから……」(メキシコ人/30代/女性)
「日本人はなんであんなに英語を話すのにためらうのかなと。昔インド人と仕事をしてたけど、彼らはどんなに発音悪くても、カタコト英語でもものすごく自分の意見を主張してきます。日本人のほうが、絶対ちゃんと話せますよ!」(中国人/20代/男性)

出来ないと思われたくない、失敗したくないという気持ちが強く、よく恥ずかしがり屋でシャイだといわれるのが日本人。英語が話せるのに「できません」といって話してくれないことが多く、日本語がまだできない外国人にとってはコミュニケーションが大変なことも多いそうです。発音が違う、または文法が正しくなくても全く気にならないネイティブの方がほとんど。ですから、たとえ単語だけでも、積極的に話していきましょう!

あんなに長い行列を待っていられるのがすごい!

あんなに長い行列を待っていられるのがすごい!

「これは個人の性格かもしれないけど、長い行列に待ってられるのが、日本人はすご過ぎる。あんなに待ってられないです(笑)」(アメリカ人/女性/20代)

列にきちんと並ぶ、整列して順番を待つというところは、よく海外から評価されることの一つ。だからこそ、外国人にとっては「あんなにきちんと並んで待っているのは無理。長い行列ができていたら、あきらめます」という意見でした。人気カフェやテーマパークでおとなしく待っている、あれは忍耐強い日本ならではのようです。

日本のルールはなかなか厳しい!

日本人にとっては当たり前でも、外国の方には受け入れがたいもの、馴染めないものがまだまだたくさんあるはず。そんなときは、私たちのほうから歩み寄って、理解&サポートするというのも大切なこと。異なる文化や価値観を尊重しあって、日本ならではの作法やルールも楽しんで受け入れてもらえるようになるといいですね!

Written by:
島田みゆ
島田みゆ

旅ライター×海外ツアーコンダクター。社会人向け教育コンテンツの企画開発・編集担当として11年従事。プライベートでは学生時代から旅に魅了され、これまで世界約50カ国150都市以上をめぐってきた大の旅好き。世界中、日本中のグルメを味わい、自然を感じ、世界遺産や歴史的建築を見て、温泉めぐりをするのが生きがい。そんな旅好きが高じて、会社員から旅ライター×海外添乗員へと転身。現在は、年間100日以上海外を飛び回りながら、旅ライターとしても活動。旅の楽しさ、日本の魅力、世界の多様な価値観をより多くの人に広めるべく、インバウンドの添乗や旅ライターの取材等で、日本各地を訪れて情報発信をしている。

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