和・洋・中、どんな料理にも鶏肉は大活躍。それだけに、安売りの日につい多く買ってしまうこともありますよね。傷む前に冷凍しておくのも手ですが、世界のレシピを参考にして使いきってみませんか?
「もしも鶏肉が余っていたら何を作る?」という質問を外国人と日本人にし、各国で愛される鶏料理を教えてもらいました。
アメリカ人はボリューム満点の「チキンパルミジャーノ」
日本と同じく、鶏料理の多いアメリカ。ニューヨーク出身の男性は、どんな料理を作るのでしょうか。
「よく作るのは、鶏むねを使った『チキンパルミジャーノ』。ブロッコリー、チキン、パスタをいれ、パルミジャーノチーズとトマトソースをかけてオーブンで焼きます。簡単に作れて、とてもおいしいですよ」(アメリカ/男性/30代)
チキンパルミジャーノは、イタリアのチーズ「パルミジャーノ・レッジャーノ」を使った料理で、アメリカでは最もポピュラーな鶏料理のひとつです。濃厚なチーズがたっぷりかかったトマト風味のチキンなんて、おいしいに決まっています!アメリカらしい、ボリューム満点のメニューですね。
キューバ人男性は、ワイルドに骨ごと揚げた鶏料理
次は、カリブ海に位置するキューバ出身の男性に聞いてみました。
「ポジョ・フリート。一羽まるまるの鶏をぶつ切りにして揚げるんだ。香辛料たっぷりのスパイシーなフライがビールによく合うよ」(キューバ/男性/30代)
「ポジョ」は鶏肉、「フリート」は揚げるという意味。ポジョ・フリートはキューバのフライドチキンです。世界中で食べられているフライドチキンですが、骨ごとぶつ切りで揚げてしまうのがキューバ流。料理からも、ワイルドな国民性を感じます。
この男性は去年から仕事の都合で東南アジアに住んでいるのですが、「クリスマスはもちろんポジョ・フリートを作って食べたよ!」とのこと。
郷土料理が恋しくなっても、比較的手に入りやすい鶏肉ならすぐに調理できるのも嬉しいですね。
甘辛ソースを絡めるだけ!韓国風のかんたん唐揚げ
同じく、揚げた鶏料理を作ると答えてくれたのは、韓国出身の男性です。
「僕が作るなら『ヤンニョムチキン』。唐揚げのように鶏肉を揚げた料理です。甘辛いソースでにんにくの味が強く効いていて本当においしい!ヤンニョムチキンのソースが売っているから、揚げた鶏肉に絡めるだけのかんたん料理です」(韓国/男性/30代)
日本でも、ヤンニョムチキンの素は見かけるので、作ったことがある人も多いのでは。でもきっと本場のソースは格別なのだろうなぁ、と思っていると……。
「日本でも、このソースはコストコに売っていますよ。サムギョプサルのソースを入れてもおいしい。うちに来たお客さんによく作ります」
なんと、コストコに売っているとは!本場のソースさえあれば、唐揚げのバリエーションが増えること間違いなしです。
ベトナムのヘルシーなスープは鶏のうまみたっぷり
がっつりボリュームの鶏料理が続きましたが、ベトナム出身の女性はヘルシーな料理を作ると回答。
「ブン(麺)のスープを作ります。余った鶏肉ごと香草とグツグツ煮込んで、塩コショウの味付けをするだけ。ブンをつけて食べてもいいし、ブンにかけてもいい」(ベトナム/女性/50代)
フォーと並ぶベトナムを代表する麺・ブンは、フォー同様にスープに入れて食べます。例えるなら、日本の鶏そばのようなものでしょうか。
ちなみにこの女性、筆者の質問した「鶏肉が余っていたら何を作る?」が引っかかったようです。
「ベトナムは市場で鶏肉を欲しい分だけ頼んで買うから、余るってことがほとんどない。毎日、新鮮な鶏肉が手に入るから、余るだけ買うなんてもったいない!」
なるほど、たしかに市場で買うほうが新鮮そうですが、安売りしているとついつい買いすぎてしまいますよね……。これって日本人だけ?
台湾人女性は、簡単な鶏の炒め物。その理由は……。
台湾人の女性に聞いてみると、少し考えた後にこう答えてくれました。
「作るとしたら、鶏むね肉と野菜を炒めたもの。鶏肉を入れたチンジャオロースのような料理です」(台湾/女性/30代)
他国と比べると、少し一般的というか、あまりお国柄が出ない回答です。それにはこんな理由が。
「台湾の人はあまり料理を作らないので、簡単に作れる料理が多いです。チャーハンに鶏肉を切って入れるとか、パスタに鶏肉を入れた料理とか。そういう簡単な料理が多くなってしまいます」
屋台料理がおいしくて、外食の習慣が根付いている台湾ならそれもそのはず。「三杯鶏」などおいしい鶏料理が外食でありつけるなら、余るほど鶏肉を買い込まないのかもしれません。
鶏肉大好き日本人は余った「むね肉」の活用に一工夫
最後に、鶏肉が大好きな日本人男女3人に同じ質問を投げかけてみました。
「鶏肉が余ったら」としか伝えていないのに、3人とも見事に「鶏むね」をチョイス。日本では、もも肉よりむね肉の方が安く手に入るため、多めに買ってしまうのでしょうね。
「簡単で美味しい鶏マヨを作ります。片栗粉を少し入れて、醤油、にんにく、生姜、マヨネーズを混ぜて焼くだけで出来上がりです!味が濃いのでご飯がとても進みますよ」(日本/女性/20代)
醤油、生姜、にんにくと和食の味付けとマヨネーズのマリアージュは絶品!常備品だけで簡単に作れそうなところも高ポイントです。
「脂っこいものが苦手なので、脂分が少ないヘルシーな鶏むね肉を使った唐揚げ。最初に水に漬けると、むね肉でもジューシーに仕上がります。醤油ベースのみりんと酒、それに生姜をたっぷり入れるのが好きです。甘いものが好きじゃないので砂糖はいれません。母から教わったのですが、下味をしっかりするとさらにジューシーになります」(日本/女性/20代)
もも肉に比べて身がしまっているむね肉も、工夫次第でやわらかくジューシーになるんですね。お母さんから教わった秘訣、ありがたく活用します!
「茹でた鶏むねを使ったチキンサラダ。いつも食べているレシピは、レタス、スライスオニオン、コーンをいれて、チキンを割いてサラダにします。野菜が取れていない時は簡単なのでよく作ります。冷蔵庫のなかに常備している、コンビニの真空パックのチキンサラダを使うこともありますね」(日本/男性/30代)
ダイエット食としても注目されているチキンサラダ。茹でて適当な大きさに割くだけなのに、ボリュームがあって栄養も摂れるから、忙しいビジネスマンにうってつけ。
茹でで、炒めて、揚げて。むね肉、もも肉、骨付き肉も、どんな風に調理してもおいしくなる鶏肉は、世界中でいろんな料理として愛されています。もしも鶏肉が余っている時は、世界の鶏料理を試してみてくださいね!
旅行会社に勤める現役会社員の日本人ライター。大手ウェブサイトで編集者として従事した後、旅行会社に転職。そのため、旅行系・グルメ系のジャンルを得意とし、日本全国47都道府県で取材実績あり。旅行会社勤務だからこそ知れる秘境や絶景、旅の裏ワザを伝えながら日々取材に奔走している。
※価格やメニュー内容は変更になる場合があります。
※特記以外すべて税込み価格です。
-
江戸時代から続く東京の銭湯文化を、外国人ネイティブが体験。古き良き昔ながらの銭湯と、現代風にリニューアルされた最新の銭湯を徹底レポート
by: 加藤 洋平
-
花魁と花火の競演!2024年10月19日(土)・26日(土)、11月9日(土)・16日(土) 江戸ワンダーランド日光江戸村「Edo Wonder Night」開催!
-
【2025年 最新情報】日本旅行のルールや制度はどう変わる?免税制度、事前通関などの動向を解説
by: LIVE JAPAN編集部
-
富士山・河口湖の自然を満喫するならグランピングがおすすめ!「HOSHIFULL DOME FUJI」で宿泊体験
by: 島田みゆ
-
【2024年】クリスマスグルメやワイン、雑貨の販売も!全国のクリスマスマーケット情報
by: いとうみずえ
-
【2024年10月】食べて飲んで仮装して!グルメイベントやビールの祭典、ハロウィンなど、参加型イベントを楽しもう!東京近郊イベント&お祭り情報
by: 木村かおり