世界が認める日本のグルメ。寿司やすき焼きなど、日本食の海外展開も盛んに行われており、今では海外でも専門店で食べられるようになりました。四季折々の食材を使い、繊細な職人技と素材の魅力を最大限に生かした調理法は、クールジャパンの文化を象徴する存在。2015年には「和食」がユネスコ無形文化遺産に選ばれました。
しかし、やはり海を越えて日本の味を再現するのはそう簡単なことではありません。アメリカで愛されるお寿司「カリフォルニアロール」のように、その国の食文化が混ざり合って、ときには大胆にアレンジされることも。
今回は日本在住の外国人にアンケートを取り、「日本で食べて想像を超えて美味しかったグルメ」を調査してきました!
一体どんな料理のどんなところに魅力を感じたのでしょうか?(以下はアンケートに応じてくださった方の個人的な意見です)
main image:PIXTA
今まで食べていたものはなんだったの!? 驚愕した日本の絶品グルメ
1.天ぷら
「日本に来て知り合ったグルメな日本人が『僕が日本で一番好きなお店を紹介する』と連れて行ってくれたのが有名な天ぷら屋さんでした。食べた瞬間、あまりの美味しさに驚きました!特に印象的だったのが“食感”です。いつだったかアメリカで食べた天ぷらは、衣が厚くてフリッターみたいだったけれど、そこで食べたものは衣が薄くてサクサクなんです。中でも野菜が美味しかったですね。僕が好きなのはカボチャとナス。天つゆや大根おろしで食べるスタイルも日本らしくて素敵だし、カラフルなルックスも美しかったです」(アメリカ/20代/男性)
アメリカ人男性が自国で食べて特別美味しいとは感じなかったという天ぷら。日本の名店で印象が一変したのだそう。味だけでなく、食べ方や見た目も魅力的だと語ってくれました。
海外の揚げ物料理は、日本人からすると「豪快」「大味」といった印象がありますが、日本の料理人がこだわりの具材に衣を薄く纏わせてカラリと揚げる作業は、とても繊細。日本の食文化を象徴する食べ物として、声があがったのも納得です。
2.たこ焼き
「日本のたこ焼きは本当に美味しい!台湾にも日本と作り方や見た目が似ている人気店がありますが、日本のたこ焼きを食べたら、それは全くの別物だと感じました。たこ焼きそのものにもしっかり味がついていて、外はカリカリで中はトロトロ。ソースやマヨネーズを組み合わせるのも最高です。私にとってたこ焼きは、日本で一番美味しくて、同時に日本で一番アツい食べ物だと思います(笑)」(台湾/20代/女性)
お好み焼きやねぎ焼き、今川焼きなど、日本人が愛してやまない“粉もん料理”の中でもポピュラーなのが、大阪発祥のたこ焼き。台湾人女性が食べたのは、有名チェーン店「銀だこ」のたこ焼きでした。
本国で食べたという中までしっかりと火が通ったたこ焼きに対し、“カリトロ”な食感と旨味をしっかりと感じる味わいに感動したようです。日本では銀だこのような “カリトロ”タイプのたこ焼きだけでなく、油で揚げ焼きしない“フワトロ”タイプのたこ焼きで愛されるお店もあるので、ぜひそちらも試して欲しいですね。
3.から揚げ
「日本で初めて唐揚げを食べたとき、あまりの美味しさにビックリしました!イギリスではフィッシュ&チップスをよく食べるので、フライした料理は馴染みがあったけど、たいてい脂っこくてくどいんです…。でも日本の唐揚げは衣がカリッとして油っこさはなく、お肉はプリプリ。ヘルシーな感じがしていくらでも食べられます!そのままでも美味しいと思いますが、私は少しマヨネーズを付けるのが好き。定食でご飯やみそ汁と一緒に食べると、日本人の気持ちがわかります。唐揚げは日本のソウルフードでしょ?」(イギリス/20代/女性)
日本人にとって、もっとも馴染み深い揚げもの料理、唐揚げは海外でも高評価。見た目こそシンプルですが、食べると多くの外国人が虜になるようです。醤油やニンニクの下味も、外国人の舌には「異国の味」と感じて魅力的なのかもしれませんね。
4.つけ麺
「韓国で日本のつけ麺はとても人気があり、日本に来たら一番食べたいと思っていた料理でした。本場のつけ麺は、なんといっても麺が美味しい!太くてモチモチで、ラーメンともうどんともパスタとも違う、他にはない特別な食感が大好きです。私と一緒に日本に来た韓国人の友だちは、つけ麺の麺が好き過ぎて、スープにつけず、麺とスープを別々で交互に食べるんです(笑)」(韓国/30代/女性)
日本の観光スポットやグルメを紹介する海外のガイドブックでもよく取り上げられているというほど注目されているつけ麺。アンケートに答えてくれた韓国人女性が語ってくれたのは、麺の美味しさでした。麺がスープに浸かっているラーメンではなく、ダイレクトに麺の味をかみしめることのできるつけ麺に魅力を感じたのでしょうね。
日本でつけ麺といえば、店によってはスープが冷えないように麺を「熱盛り」で注文できたり、つけ汁にスープを足してスープ割が楽しめたり、ホスピタリティが感じられる独自のサービスが満載。
また、多くの店が大盛りを無料で提供しているので、ボリュームを求める外国人にとっても嬉しいことでしょう。それにしても「麺とスープを別々で交互に食べる」とは、なかなか変わった食べ方…ちょっと試してみたいですね。
5.とんかつ
「私がアメリカに住んでいた頃『日本のとんかつが食べられる店ができた』と聞いて、家族でとある日本料理屋さんに行きました。車を数時間走らせてようやくたどり着いた店で注文して出てきたとんかつは、お皿の上でツルツルと滑ってしまうほど、ギットリと油にまみれているのに肉はパサパサ。あまり美味しくありませんでした…。でも、日本のとんかつは全く違って美味しい!まず決定的な違いは衣。アメリカで売られているパン粉は日本のものよりも細かく、とんかつには向かないのかもしれません。それに、日本ではロースやヒレなど肉の部位を好みで選べますが、アメリカの料理店では選べませんでした」(アメリカ/30代/男性)
とんかつはつけ麺と同様に、海外メディアで日本を代表する絶品グルメとして紹介されることが多いメニュー。ザクザクとした食感を生み出す粗めのパン粉や、肉の部位を選べるなど、日本人にとっての当たり前も美味しさの理由。
アンケートに答えてくれたアメリカ人男性は、自分と同じような訪日外国人に「日本の美味しい食べ物は何?」と聞かれたときは、まずとんかつをオススメするそうです。
訪日外国人の舌を唸らせる日本の揚げ物料理!
調査の結果、天ぷら、唐揚げ、とんかつと、揚げ物料理が3品も登場しました!サクっとした食感の衣や、カリッとジューシーに揚げる方法など、日本人のこだわりが理由の一つなのかもしれません。
自国の揚げ物料理に慣れ親しんだ外国人が絶賛する日本の揚げ物料理。意外な反応に、日本食の魅力をこれまでとは違った角度から認識する結果となりました。
取材協力
学校法人 新井学園 赤門会日本語学校 本校
※価格やメニュー内容は変更になる場合があります。
※特記以外すべて税込み価格です。
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