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ベトナム在住よしもと芸人が日本に帰国してショックを受けた9の理由

ベトナム在住よしもと芸人が日本に帰国してショックを受けた9の理由

公開日: 2018/09/22

私たちの生活の中では、当たり前のように思われている日本文化。これが海外から見ると、意外にも謎なところが多いようです。そして、海外に移住した日本人も、改めて日本の文化や慣習を考えると「アレ!?」と感じることがあるようです。

今回お話を伺ったのは、吉本興業のアジア版「あなたの街に“住みます”プロジェクト」の芸人(総称「住みますアジア芸人」)で、2015年6月からベトナム、ホーチミンに移住し、テレビやイベントに出演しているダブルウィッシュ。2017年9月にはベトナム神奈川親善大使に就任するなど、住みますアジア芸人としての活躍が目覚ましいコンビです。

1.日本人は飲み始めると長いよね。ベトナムはみんな好きな時間に帰っちゃう

1.日本人は飲み始めると長いよね。ベトナムはみんな好きな時間に帰っちゃう

日本の飲み会は、スタートはきっちり時間通りなのに、終わりはやたらダラダラしてるイメージがありますよね。三本締めしてもまだ飲み、お会計してもまだ飲み、店を出たと思ったら、もう一軒行くか行かないかを改札前で話し込んだり…。

「ベトナムなんて、みんな各々好きな時間に帰りますよ。夜の10時には家に着いてることが多いです。結婚式も知らぬ間に揃い、知らぬ間に解散してます」

普通の飲み会はともかく、結婚式すらサッと好きな時に帰るなんて日本では絶対考えられないですよね!とはいえ、本心では帰りたい…と思いつつ付き合っている人もきっといることでしょう。これは見習ってみたい人も多いのではないでしょうか。

2.日本は子育てする人にとって居心地が悪いシチュエーションが多くない?

2.日本は子育てする人にとって居心地が悪いシチュエーションが多くない?

飲食店などで子供の泣き声が聞こえると、みんな一斉に黙ったり、飛行機内で子供が泣いた時の周りの視線が痛かったり……日本では、子育てする人たちにとって居心地の悪いシチュエーションが多いのかもしれません。しかしベトナムでは子ども連れが引け目を感じる必要は一切なし!

「ベトナムでは、泣いていてもみんなで「可愛いねー」なんて言ってあやしてくれます。社会が子供を育てるという相互補助の理念がベトナム人にはあるようです。赤ちゃんは泣くのが仕事。みんなそう言う時代があったのだから、許容すべきだと僕らも思います」

「社会が子育て」の理念は、日本も理想に掲げながらも成熟していないのが現状でしょう。日本人ももう少し、心にゆとりを持って子ども連れのお父さんお母さんに接したいところですね。

3.日本人は自己主張しなさすぎ!ベトナム人はガンガンいくよ

3.日本人は自己主張しなさすぎ!ベトナム人はガンガンいくよ

「箸は何膳必要ですか?」「袋に入れますか?」「こちらキャンペーンのチラシです」「アプリダウンロードしてますか?割引になります」などなど。コンビニやスーパーでよく聞きますよね。ベトナムの考えでは、これが過剰接客に感じられるようです。

「これは客が自己主張しないが故だと思います。ベトナムだと何も聞かれませんよ。欲しかったら自分から言うので」

日本人の視点で考えると、もしかしたら聞かれるから自分から言わないってことも有り得ると思います。とはいえ、もう少し能動的に「〇〇して欲しい」と言える勇気が日本人にも必要かもしれませんね。

4.日本人の働き方はベトナムに比べると窮屈なイメージ

4.日本人の働き方はベトナムに比べると窮屈なイメージ

昔の日本の就職は新卒一括採用・終身雇用が基本でした。ベトナム人に比べると日本人の働き方や生き方は、非常に画一的と感じられるのだとか。

「ベトナムは何度も転職するし、色んな職種に手を出すし、副業もするし、そもそも他人の働き方に口出しする人はいません。どんな働き方も自由です」

とはいえ日本の仕事の在り方も、近年は多様化しつつあります。どの会社もワークライフバランスを重要視するようになっており、将来的には日本もベトナムに負けないほど自由な生き方が選択できる国になるかもしれませんね。

5.日本人は飲食店の店員に厳しすぎ!ストレス溜まってるのかな?

5.日本人は飲食店の店員に厳しすぎ!ストレス溜まってるのかな?

「お客様は神様」という観念が根付いている日本では、店員に対し客側が横柄な態度を取ったり文句を言ったりする様をたびたび目にします。

「日本だと注文を間違えただけで、冷たくあしらい怒る人がいますけど、そんなに怒る必要ある?と思ってしまいます。ベトナムでは店員さんに怒ってる人を見た事ないですし、もし嫌なら帰っちゃいますね」

おもてなしの国・日本というイメージもありつつ、一方で日本はストレス大国というイメージもある国。ストレスが溜まっているとつい言いたくなってしまう気持ちは分かるのですが、もっと大らかな気持ちで接したいものですね。

6.日本の街は静かすぎる!悪くないけど何か物足りない…

6.日本の街は静かすぎる!悪くないけど何か物足りない…

日本でも繁華街はお酒の勢いもあり夜中まで騒がしい印象がありますが、日中でめちゃくちゃ騒がしいということはあまりないですよね。

「ベトナムだとカフェでも大音量の音楽が流れてますし、街中はバイクや車のクラクションの音で溢れてます。いつも人々の生活音で溢れているんです。そのおかげかみんなが笑顔でいる気がしますし、街全体が明るいです!日本は街中で大声で笑うと白い目でみられます。まぁ、ベトナムはうるさすぎるところもありますが…」

日本も“三丁目の夕日”の時代あたりなら、そういった雰囲気だったかもしれませんが…。洗練されていくほど、街は静かになっていくものなのかもしれません。少し残念ですね。

7.日本のテレビ番組はなぜ無料でネット公開されないの?

7.日本のテレビ番組はなぜ無料でネット公開されないの?

近年は有料の動画配信サイトで動画コンテンツを見る人が増えてきていますよね。とはいえ、これは気軽に登録するにはなかなかハードルが高く感じられるもの。しかしベトナムではもっとフランクにテレビ番組がネット公開されているようです。

「日本ではテレビで流した動画をなぜyoutubeなどで無料で共有してくれないのかすごく疑問です。リアルタイムで見逃した場合、諦めている人も多い気がします。ベトナムではテレビ放送を終えた一時間後には公式チャンネルでアップロードされていることが普通です。そのおかげでいろんな人に拡散されて一気にスターが生まれるなんて事も多々あります」

ベトナムに住んでいるダブルウィッシュにとっては、これはけっこう切実な願いなのでは!?違法アップロード問題など、クリアせねばならない事情は多いと思いますが、無料でいつでも見られる環境は憧れますよね。

8.日本人は流行に左右されすぎ!

8.日本人は流行に左右されすぎ!

日本ではひとつのブームがくると、猫も杓子もといった具合に一気に世の中に広まっていきます。たとえば近年の食事情でブームになった食材のひとつに「パクチー」がありますよね。チューブパクチーや山盛りパクチーなども人気のようですが、ベトナムからこの流行を見たダブルウィッシュには疑問が…。

「そんなパクチーまみれで本当においしいですか?パクチーはあくまで薬味的な存在のはずなのに、メインの中のメインになっていて驚きました。実はベトナム人もパクチーが嫌いな人は多いですし、テレビでの過剰な演出にみなさん流されてませんか?」

確かに、日本の薬味の王道であるシソやネギが苦手な日本人もいますし、これには頷けるものがあります。流行りに流され過ぎて本質を見失うことがないようにしたいですね。

9.日本人は知らない人への警戒心が強すぎる!

9.日本人は知らない人への警戒心が強すぎる!

日本人はシャイな性格の人が多い傾向にあります。知らない人には自分からは話しかけず、話しかけられても塩対応であることも多いでしょう。その点、ベトナム人はとってもフレンドリーだとか。

「飲み会などでは友達を勝手に連れてきても、自然に溶け込んで盛り上がることは日常茶飯事です。友達の友達は友達です。その人の兄弟が来る事もしょっちゅうで、合コンした時に弟連れてくる強者もいました(笑)」

国際社会を生き抜くためには、このベトナム人のフレンドリーさは是非お手本にしたいところですね。

いかがでしたか?ベトナム在住のダブルウィッシュからの「ここが変だよ!日本人」。まだまだ出てくるアジア住みます芸人たちからの日本の文化にまつわるアレコレ。ぜひ次回もご期待ください。

取材協力

取材協力

ダブルウィッシュ

よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属のお笑い芸人。2008年結成のコンビで中川新介がボケ、井出一博がツッコミを担当。2015年6月より『アジア版「あなたの街に住みますプロジェクト」の芸人』(総称「住みますアジア芸人」)としてベトナムに住み活動している。

Written by:
もちづき千代子
もちづき千代子

1979年生まれの熟女ライター。日大芸術学部放送学科卒業後、映像技術者・メーカー広報・WEBサイト編集長を経て、2015年よりフリーとして活動を始める。好きな食べ物はプリン体を含む食べもの全般。卵の黄身だけは世の中で唯一食べられない。

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