日本の伝統的な履物

日本の伝統的な履物

Update: 2017/01/24

雅やかな着物、色鮮やかな浴衣、粋でいなせな法被、シンプルながら気品のある袴など、日本の民族衣装は美しいものばかり。しかし意外に見落とされがちなのが、これらに合わせる履物だ。

人が靴を履く理由、それが単に機能性の追求だけではないということは、日本の伝統的な履物を見ればわかるはず。日本には他国とは異なる、独特な美意識に基づいた履物文化がある。それでは今回は日本の伝統的な履物を紹介しよう。

下駄

下駄

「下駄」とは最も一般的な日本の履物の一つ。歩くたびに「カランコロン」という独特な音を立てるのが特徴だ。

下駄は木製のサンダルの一種で、鼻緒と呼ばれる柔らかい生地でできたストラップによってぴったり足に履くことができる。また典型的な下駄は、平面板の「台」と、それを支える2本の「歯」によって作られる。通常、下駄は浴衣と合わせて履くものだが、ジーンズやショートパンツなど夏のカジュアルファッションにもよく似合う。

一般的な下駄は台と2本の歯によって構成されているが、中には「一本歯」と呼ばれる歯が1本の下駄もある。なかなか珍しいものなので、見かけたらラッキーだ。さらに最近のデザイナーは伝統にとらわれず、モダンな模様や飾りをあしらった下駄を作るようにもなっている。中には歯が動物の足跡の形をしたユニークな下駄などもある。

草履

草履

「草履」もまた、日本の伝統的なサンダルの一種。最も一般的な草履は畳と同じ素材のイグサで作られるが、そのほか布製や、漆塗りの木製、革製の草履もある。また近年は、人工素材の草履も登場している。その素材によって、フォーマルな着物からカジュアルな甚平まで、さまざまな和装に合わせることができるのが草履の特徴だ。

おこぼ

おこぼ

「おこぼ」とは舞妓が履く高下駄のこと。素材は柳で、通常は木目を生かした台が用いられるが、黒い漆塗りの夏用おこぼもある。また鼻緒の色は芸者のランクを表しており、ベテランは黄色、新人は赤い鼻緒のおこぼを履く。

足袋/地下足袋

二本指に分かれた履物2種を紹介しよう。

「足袋」とは着物に合わせる白い靴下のこと。通常の靴下とは異なり、下駄やおこぼに合わせて履けるように親指とそのほかの指が分かれているのが特徴だ。

「地下足袋」とは、読んで字のごとく「地面をそのまま歩ける足袋」のことで、足袋と同じ形状をした靴、あるいはブーツのこと。地下足袋が登場したのは20世紀に入ってからのことで、丈夫なゴム素材でできていることから、農家や建設労働者、人力車の引き手、庭師などによく用いられている。

草鞋

草鞋

「草鞋」とは最も簡素な日本の伝統履物で、藁の縄を編んで作られる。昔の日本人は日常的に草鞋を履いていた。また封建時代には、足軽と呼ばれる下級武士のための履物でもあった。現代では主に僧侶などがよく履いている。

素材は稲の藁のほか、麻や綿、ヤシの繊維なども用いられる。履くとつま先がほんの少し前に出るのが特徴だ。
さあ、お好みの伝統履物は見つかっただろうか?

※記事掲載時の情報です。

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