さまざまな国の料理を楽しめる日本において、ロシア料理はまだあまり普及していないといえる。しかし、有名な専門店があったり、家庭でつくられているメニューがあったりと、日本とロシア料理の接点も見つけられる。
日本のロシア料理の歴史

日本へロシア料理が入ってきた歴史は古い。スペイン料理やイタリア料理などのように、一大ブームを起こすまでには至っていないものの、メニューのひとつである「ビーフストロガノフ」は1990年代以降から日本でも広く食べられるようになった。また、ロシア料理に欠かせない酒「ウォッカ」は、日本でカクテルの材料(ベース)として長く楽しまれている。ストレートで飲むことも可能だが、日本ではジュースなどで割って飲むことがほとんどだ。
ビーフストロガノフ

日本人にとって、もっとも身近なロシア料理といえるのがビーフストロガノフ。スーパーでは固形のルウが販売されていたり、家庭で作る料理としても根付いている。ビーフストロガノフは、牛肉と玉ねぎを炒めてサワークリームの入ったソースで煮込むが、日本ではサワークリームを生クリームで代用する場合も多い。
ボルシチ

根菜の一種であるテーブルビート、タマネギなどの野菜と、牛肉を一緒に煮込んだスープ料理の「ボルシチ」。もとはウクライナ発祥だが、日本のロシア料理店では、ロシア料理として定番メニューのひとつだ。日常的に食べるスープとはいえないものの、インターネットのレシピ投稿サイトには家庭用レシピが載っていたり居酒屋のメニューになっていたりと、日本での知名度は高い。
日本で食べるなら

ロシア料理店は決して日本に多くない。そのため、日本でロシア料理店を訪れるなら下調べが必要。ロシア料理店が比較的多いエリアは東京都で、銀座には日本で最初のロシア料理店といわれる有名店がある。また、新宿にはいろいろな種類のウォッカをそろえたロシア料理店もある。他には、北海道をはじめ、地理的にロシアと近いエリアでは、ロシア人が営むロシア料理店を楽しめる場合もある。
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