毎年12月31日、地元の人々や観光客は増上寺を訪れ、「初詣（はつもうで）」をします。初詣とは１年の初めに神社や寺院を訪れ、無事に過ごせたことに感謝したり、新年が良い年になるように神様にお願いする参拝のことです。

増上寺は12月31日の日が暮れると少しずつ混雑しはじめ、僧侶が「除夜の鐘」をつきます。除夜の鐘とは12月31日の除夜の深夜0時前後から（寺院により異なる）、心穏やかに新年を迎えようという願いを込め、梵鐘を108回つきます。108の煩悩を取り除き、清らかな気持ちで新年を迎えようとする仏教の信仰にもとづいています。増上寺では、0時ちょうどから1回につき4人がかりで打ち始め、約1時間かけて、108回つきます。

カウントダウンクルーズに参加し、東京湾の美しい夜景とともに新年を迎えるのはいかがでしょうか？ 船上では、洗練された雰囲気の中で、豪華なディナーや豊富なドリンクを楽しむことができます。また、さまざまなエンターテイメントが用意され、船内は賑やかな雰囲気に包まれます。

東京湾シンフォニークルーズの「カウントダウンクルーズ 2023-2024」では、食事は贅沢なバイキングかコース料理かで選べ、生演奏とともに、新年の幕開けを楽しむことができます。カウントダウンクルーズで特別な新年を迎え、東京湾の幻想的な風景と共に、心に残る思い出を作りましょう。

もし種類豊富なドリンク、ダンス、そして音楽を楽しみたいなら、渋谷か六本木がおすすめです。どちらのエリアもクラブが多いことで知られ、東京のナイトライフの中心地となっています。渋谷は日本人に人気があり、六本木は外国人も多く国際的な雰囲気が楽しめます。

六本木のナイトクラブの中には、DJやバンドによる迫力ある音楽が流れ、本格的なパーティーの雰囲気の中で新年を盛大に祝うことができるところもあります。ためらわず思い切ってダンスフロアに足を踏み入れてみてください！

1854年（安政元年）にアメリカと日米和親条約を結んだことで、日本は200年以上続いていた鎖国が終わり、その後、横浜は西洋の文化の影響を受けました。そんな歴史ある横浜の港町で年越しするのもおすすめです。横浜の大晦日は、開放感にあふれとても賑やかです。

国内最大級の国際客船ターミナル「横浜港大さん橋」では、「除夜の汽笛」イベントが開催されます。元旦の0時を迎えると同時に、停泊する船が一斉に汽笛を鳴らし、新年の到来を告げるというものです。

また、1月1日の除夜の汽笛がなった後の3分間、新港ふ頭・大さん橋の2か所で同時に花火が打ち上がります。「横浜スパークリングトワイライト」というイベントの一環で、ほかにも横浜港大さん橋や新港中央広場ではプロジェクションマッピング、山下公園エリアではイルミネーションなども展開され、横浜エリアが鮮やかに彩られます。湾岸を巡るカウントダウンクルーズもおすすめです。

横浜八景島シーパラダイスには、日本最大級の水族館があります。約12万匹の生き物が生活する「アクアミュージアム」、イルカが悠々と泳ぐ姿を観察できるアーチ型のトンネル「ドルフィン ファンタジー」など、見どころ満載。

ほかにも、水しぶきをあびながら急流の川を下るスリル満点の「アクアライドⅡ」、海に突き出したダイナミックなループと海上を走行する「サーフコースター　リヴァイアサン」など多くのアトラクションがあります。

営業は通常通りですが、12月31日17時～19時45分には、LEDを搭載したドローンを空に放ち、ドローンの集合体によって様々なデザインを夜空に表現するドローンショーフェスティバル、「STARDANCE in 横浜・八景島シーパラダイス」が開催されます。1,000機ものドローンを使い、「ウルトラマン」「エヴァンゲリオン」「鬼滅の刃」といった世界的に人気のジャパンアニメ＆キャラクターが夜空に描かれます。高さ150m、横100m以上のビッグサイズで迫力満点です。

日本の「最古の遊園地」として知られる浅草花やしきでは、12月31日18時に閉園したのち、21時に再オープン、25時まで特別営業を実施します。さくら色のイルミネーションが輝く園内で、メリーゴーラウンド、お化け屋敷などのアトラクションが楽しめるほか、フラワーステージでは23時30分から「お笑いステージ」が開催されます。また、先着200名にはミニ年越しそばが提供されます。年越しそばとは、大晦日に縁起を担いで食べる蕎麦で、日本ならではの習わしなのでぜひ味わってみて。

料金は、大人（中学生以上～64歳）3,000円、小人（5歳～小学生以下）1,000円。当日券は21時から入園ゲート「浅草門」にて販売開始されます。12月31日23:59までアソビューにて WEBチケット も販売します。

東京にはカウントダウンイベントを開催しているホテルがいくつかあります。西新宿にある「ヒルトン東京」では、ホテルにある3つのバー＆ラウンジで、カウントダウンパーティーを開催します。カウントダウン限定の飲み放題・食事プランが提供され、ジャズライブやDJによるパフォーマンスを楽しめます（料金はマーブルラウンジの場合1名15,000円）。

また、大手町駅直結の「フォーシーズンズホテル東京大手町」の最上階にあるバー「VIRTÙ」 では、高級シャンパン「アルマン・ド・ブリニャック ブリュット ゴールド」が飲み放題になる大晦日カウントダウンパーティーが開催されます（料金1名55,000円）。ほか、「THE LOUNGE」でもラグジュアリー感あふれるカウントダウンパーティーを開催（料金1名30,000円）。さらに12月31日（日）または1月1日（月）の宿泊者向けには「お正月限定アメニティ付き朝食プラン」もあります。

日本人の多くは元旦に、家族や大切な人、友達と初日の出を拝みにいきます。東京には高層ビルや展望スポットが多くあるので、ぜひ見に行くことをおすすめします。

竹芝客船ターミナルでは、中央広場前に広がるボードウォークからレインボーブリッジやお台場を照らすように現れる初日の出を拝むことができます。葛西臨海公園では、海岸沿いから東京ディズニーランドのシンデレラ城付近から昇る初日の出が見られます。広い敷地なので、混雑を避けて拝むことができます。

ほかにも横浜や高尾山など、東京の中心から少し離れたところで初日の出を見るのもおすすめです。

西新宿にある都民広場で開催されるカウントイベント。12月31日18時20分～19時の間、プロジェクションマッピングによる光の演出をはじめ、シンガーソングライターのピコ太郎や、ハローキティなどのサンリオのキャラクターが登場し、会場を盛り上げます。フィナーレには、カウントダウンとともにランタンを打ち上げます。ランタンの打ち上げは応募期間が終わっているので参加できませんが、事前申込なしで観覧エリアにてイベントを楽しむことができます。料金は無料。

日本の新年は、花火が打ち上げられたり賑やかなパーティーも開催されますが、一般的には家族や大切な人と神社や寺院を訪れ参拝します。

最初に紹介した増上寺では東京タワーを背景に、除夜の鐘や初詣を体験でき、日本と西洋の伝統が融合しているような印象を受けますが、東京にはほかにも多くの厳かなお寺や神社があり、年越しにあわせて除夜の鐘や初詣を行っています。

もし、こうした日本の年末年始の習わしを体験したいなら、宿泊施設の近くに寺院や神社がないか調べてみて、ぜひ日本の伝統的な大晦日や元旦を体験してみてくださいね。有名な寺院や神社でなくてもかまいません。

東京で移動する際の主な交通手段は、電車です。鉄道各社、大晦日の夜は、特別運行しています。時刻表を事前に確認しておけば、移動の際も安心です。

年末年始は、買い物するのにベストな時期です。多くの店舗やレストランは、元日は閉まっていますが、セールやお得なキャンペーンなどは大晦日からスタートしていることが多く、お得に買い物できます。

また、年末年始に日本に滞在するなら、「福袋」を購入してみましょう。福袋とは、年始の初売りの際、色々なものを詰めて封をして販売するものです。百貨店、デパート、家電量販店などで、様々な店舗で福袋を販売しています。中身の合計が、定価の倍、2倍、3倍となる場合もあり、とてもお得です。

12月31日：11:00～19:00
1月1日：休業

・浅草寺へ初詣に行く場合
浅草寺の最寄り駅である浅草駅へは、東京メトロ銀座線、都営地下鉄浅草線、東武スカイツリーライン、つくばエクスプレスの4路線があります。渋谷、銀座、上野などを通る東京メトロ銀座線は便利な路線ですが、主要駅を通るため乗客の乗り降り数も多く混雑します。

そこで、浅草寺が行先なら銀座線の一つ前の駅である田原町駅で下車するのも一案。浅草寺駅までは約550メートルです。ただし浅草寺を参拝する場合は雷門側から、つまり仲見世通りを通らないと参拝できないので、注意してください。

・明治神宮に初詣に行く場合
明治神宮に参拝するために便利なJR原宿駅ですが元旦は大混雑に。近くには東京メトロ千代田線・東京メトロ副都心線の明治神宮前駅もあります。また明治神宮へは小田急線参宮橋駅から徒歩3分、JR山手線・総武線、都営大江戸線 代々木駅から徒歩5分と近いので原宿駅を利用しないようにアクセスする方法もあります。

また、一般的にどの電車も乗車の際、ホームにある階段や改札の出入口前に近い場所は混み合います。ホームに着いたらすぐに立ち止まらず、人が少ない場所まで移動し、電車の到着を待ちましょう。路線、電車によりますが、先頭または最後の車両は比較的すいていることが多いです。

・東京の年末年始の天気・気温
東京の1月は、最高気温9.4度、最低気温1.1度（2022年の1月平均）。昼間、日差しがあれば寒さをそこまで感じなくても、日が暮れるとぐんと冷え込みます。東京では年末年始に雪や大雨が降ることはまれですが、特に夜は北風が吹き、実際の気温より体感気温は低く感じることもあります。

・東京の年末年始のおすすめの服装
カウントダウンイベント、除夜の鐘、初詣などは屋外で開催されることがほとんどなので、マフラーや手袋、できればニット帽や耳当ても必須です。ダウンコートや厚めのウールコートを着用し、アウターの下に薄手のダウンベストを重ね着する、保温力のある下着を身に着けるなど、防寒対策を徹底してください。また、長時間の外出の際にはカイロを持参しましょう。

・公共トイレを探す場合
駅や公共施設のトイレは大晦日の夜は混雑し、待つこともあります。そこで便利なツールのひとつが「東京メトロmy!アプリ」です。駅構内の新宿・日比谷・有楽町・上野・溜池山王駅のトイレの空室情報を確認することができる機能があります。対応言語は日本語のみですが、路線名、駅名さえ日本語でわかれば、空いているトイレの数をすぐに把握できるわかりやすいページです。

・手荷物を預けたい場合
「大晦日に買い物をした後そのままカウントダウンイベントや初詣に行きたい」といったときは、手荷物を預けたくなりますよね。駅のコインロッカーに預けるのがベターですが、コインロッカーが空いていないこともあります。

そこで便利なのが、コインロッカーのかわりに旅行の荷物などを駅近くのお店の空きスペースに預けられるサービス「ecbo cloak（エクボクローク）」です。日本語、英語、繁体字に対応しています。

スマホやパソコンからエリア・店舗、日時を指定し、事前予約をし、当日はお店で荷物の写真を撮ってもらいチェックイン完了、手ぶらで楽しめるというものです。オンライン上で空き状況を確認できるので、予約さえすれば確実に荷物を預けられます。ただし大晦日は休業、または短縮営業で利用できない場所もあるので事前に確認を。

※上記は、2023年11月現在の情報です。

大晦日や元旦に大規模な花火大会や祝賀行事が開催されている国もあると思いますが、日本の新年は比較的穏やかです。多くの人々は帰省し、家族と過ごします。帰省しない人でも寺院に足を運び除夜の鐘を撞いたり、年が明けると寺院や神社を訪れ初詣をします。心穏やかに旧年の無事を感謝し新年を祝います。

大晦日の夜は、飲食店や店舗は営業時間が短縮され、元旦は閉まっていたり短縮営業している場合が多いですが、神社や寺院に行ったり、カウントダウンイベントや新年のイベントに参加して楽しむことができます。

初売りの日には、福袋を買ったりセールでお得に買い物を楽しむことができます。当記事を参考に日本での年末年始をぜひエンジョイしてください。

最後に飲食店の営業時間について補足です。ファミリーレストラン、ファーストフード店、ラーメン店などのチェーン店は、大晦日や元旦も営業している場合が多いです。事前に営業時間を確認して、朝、昼、夜とチェーン店巡りを楽しむのも一案です！


※本記事の情報は2023年12月時点のものです。最新の情報は公式サイト等でご確認ください。