世界的評価の高いアート集団、チームラボの手がける東京・豊洲の「チームラボプラネッツ TOKYO DMM」。多くの外国人も訪れ、口コミ評価もすこぶる高いこのアートミュージアムに、この夏、新エリアが誕生しました。
新しいエリアとは一体どんな場所なのか、どんな作品が楽しめるのか、早速実際に潜入してきました!私たちの想像をはるかに超えるアート作品のあらたな見どころをリポートします。
top image:写真提供:チームラボ
東京・豊洲「チームラボプラネッツ TOKYO DMM」とは?
テクノロジーを使ったアート作品を制作するチームラボが手掛ける、超巨大没入空間。「チームラボプラネッツ TOKYO DMM」(以下、チームラボプラネッツ)は、水に入るミュージアムで超巨大な4つの作品を中心に、計7つの作品を展示しています。
自然とデジタルの融合!新たに加わった「Garden Area」の2つの庭園作品
これまでの4つの作品がある「Water Area」に加えて、2021年7月夏から新たに誕生したのが花や苔など自然と一体化できる「Garden Area」です。
「Garden Area」に登場したのは2作品。花をテーマにした「Floating Flower Garden: 花と我と同根、庭と我と一体」。
苔をテーマにした「呼応する小宇宙の苔庭 - 固形化された光の色, Sunrise and Sunset」です。
お台場と豊洲のチームラボは、どう違う?
ちなみに、お台場にある「森ビルデジタルアートミュージアム:エプソン チームラボボーダレス」(以下、チームラボボーダレス)と、今回のチームラボプラネッツ、どちらも鑑賞する人がアートを作るという大きなテーマは共通ですが、それぞれコンセプトに違いがあります。
お台場のチームラボボーダレスは名称通り「Borderless」。作品と自分達の境界なく、見ている自分たちも世界の一部になって楽しむ体験型アートです。
一方、豊洲のチームラボプラネッツは「Body Immersive」。超巨大没入空間とも表現され、裸足になって水をテーマにした作品の中に入り込んでいきます。そのチームラボプラネッツに、今回2作品が加わり「水に入るミュージアムと花と一体化する庭園」に進化しました。
▼以前の体験レポート記事はこちら▼
息をのむ美しさ!本物のランの花で埋め尽くされた庭園/「Floating Flower Garden: 花と我と同根、庭と我と一体」
「Floating Flower Garden: 花と我と同根、庭と我と一体」は、一歩エリアに入るとすべてが花で埋め尽くされた空間。作品の花は、すべて生花。
13,000株のランの生花が上から吊るされて空中に咲き誇り、全面鏡の床や壁に映し出されています。視界一面に花が映し出されているこの場所はまさに花の楽園のようです。
どこからが床でどこからが天井なのかもわからないくらい。そして花の空間の中に自分がどこまで入っていけるのか、どこまでが作品なのか、そんな制限や定義はどこにもなく自由な感覚で佇むことができます。
花の中に自分が没入する体験、これこそチームラボ作品の醍醐味。SNS映え必須です。
朝、昼、夜と、時間ごとに作品空間の香りも変化していきます。
花は常にゆっくりと上下していて、作品の中に進んでいくと自然と道ゆく先を開けてくれます。これは人の存在を感知して動いているという仕組み。誰もいない時には、すべての花は下に下がっているのだそうです。
どこを見渡しても花×花×花。「現実の世界に、こんなに幸せな空間があるのだろうか?」となんだか不思議な感覚に陥ってしまいます。
花の美しさに魅了されて、いつまででも写真を撮り続けられてしまう…そんな意味でも没頭してしまう作品です。
天気や時間でさまざまな表情をみせる苔の庭園/「呼応する小宇宙の苔庭 - 固形化された光の色, Sunrise and Sunset」
もうひとつが、屋外に作られた大型庭園作品「呼応する小宇宙の苔庭 - 固形化された光の色, Sunrise and Sunset」。全体が霧がかり、まるで雲海が広がっているような神秘的な空間です。
ovoid(卵形体)のオブジェが無数に置いてあり、人の手で推したり、風に揺れたりして倒れると、音が鳴るようになっています。その音が隣の卵形体へと徐々に連鎖して広がっていくという仕掛け。
さらにovoidの中には照明が入っており、夜になると自ら光を放ち、触ると色が変化して次々と別のovoidに連鎖していく作品になっています。
日本は苔の生育に適した環境であることから日本庭園でもよく使われるなど、古くから日本の美意識やアートには欠かせない存在。近年は苔玉がブームになるなど、あらためて注目されています。
苔は季節や天気、湿度によっても色や形が変わり、常に様々な発見がある植物のひとつです。
ここに広がる苔たちも、もちろん日々成長して生きているもの。
この作品の中でも、日に日に全く違う印象を見せてくれるはずです。
見どころは他にも!季節とともに変化する水面アート/「人と共に踊る鯉によって描かれる水面のドローイング」
既存の「Water Area」にも、季節限定の見所があります。ひざ下まで水に浸かって体験する作品「人と共に踊る鯉によって描かれる水面のドローイング」。水面に鯉が泳ぎ、その鯉が人にぶつかると花になって散っていく様子が描かれています。
この作品は1年を通して現れる花が変化しており、今の時季は紫陽花や朝顔といった夏の花に。また、人が入ることでリアルタイムに変化しているので、二度と同じ作品を見ることはできません。
まさに一期一会の楽しさが味わえる空間。水温も時季によって調節しているそうなので、行くたびに得られる感覚も新鮮です。
今年4月に登場!迫力ある炎の躍動感は見る者を釘付けに/「憑依する炎」
こちらは、今年4月に登場した「憑依する炎」。薄暗い空間に激しく燃え盛り、刻々と姿を変えていく炎を見つめていると、自然と時間を忘れてしまいそう。
作品の前には椅子が置いてあり、座って鑑賞することもできるので、心ゆくまでじっくり堪能してみてください。
ただ実はこの作品、ある場所に気づかずに見逃してしまうという人も多いのだとか。こちらは、広い「人と共に踊る鯉によって描かれる水面のドローイング」の奥の、狭い入り口の先にあります。ぜひ見逃さないように探してあててくださいね。
誰でも体験できるインタラクティブなパブリックアート/「空から噴き落ちる、地上に憑依する炎 」
同じく4月に誕生したのが、屋外に展示されている作品「空から噴き落ちる、地上に憑依する炎」。こちらは館内の入り口前にあり、入場の有無関わらず誰でも見られるパブリックアートになっています。
この柱の前に人が立つことで炎の形が変化していくという、インタラクティブなアート作品。ただ、この作品のすごさは、これだけではありません。
スマートフォンのアプリ「teamLab: FIRE」をダウンロードすると、なんと炎を持ち帰ったり、まるで聖火リレーのように他の人に共有したりできるんです。
ミュージアムを出た後も、アート作品が私たちの日常の世界に飛び出してくるようです。まさに作品名の「憑依していく」という表現がぴったり。
体験そのものを持ち帰って楽しむことができるとは、驚きの連続です。
唯一無二の体験!バージョンアップしたチームラボを実際に体感してほしい!
既存のアートの概念や楽しみ方を一新して、常に新たな発見と創造性を刺激してくれる「チームラボ」。日本で体感できる唯一無二のアート体験とは、まさにこのことです。イチ早く、東京・豊洲「チームラボプラネッツ TOKYO DMM」で、この衝撃と感動を体感してきてください。
※ 新型コロナウイルスの感染防止策
入館制限等の感染防止策を実施しています。詳細は以下のウェブサイトをご確認ください。
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チームラボプラネッツ TOKYO DMM
- 住所 東京都江東区豊洲6-1-16 teamLab Planets TOKYO
■開館時間:
6月:平日:10:00 - 18:00 、土日:9:00 - 19:00
※最終入場は閉館の30分前
7月:平日:10:00 - 20:00、土日:9:00 - 20:00
(7月22日〜7月31日は、9:00 - 20:00)
※最終入場は閉館の1時間前
休館日:7月1日(木)、7月20日(火)
※開館時間が変更になる可能性があります。公式ウェブサイトをご確認ください。
旅ライター×海外ツアーコンダクター。社会人向け教育コンテンツの企画開発・編集担当として11年従事。プライベートでは学生時代から旅に魅了され、これまで世界約50カ国150都市以上をめぐってきた大の旅好き。世界中、日本中のグルメを味わい、自然を感じ、世界遺産や歴史的建築を見て、温泉めぐりをするのが生きがい。そんな旅好きが高じて、会社員から旅ライター×海外添乗員へと転身。現在は、年間100日以上海外を飛び回りながら、旅ライターとしても活動。旅の楽しさ、日本の魅力、世界の多様な価値観をより多くの人に広めるべく、インバウンドの添乗や旅ライターの取材等で、日本各地を訪れて情報発信をしている。
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