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一度は食べたいご当地ラーメン!プロが厳選するおすすめの3店 関東編

一度は食べたいご当地ラーメン!プロが厳選するおすすめの3店 関東編

更新日: 2022/02/10

しょうゆ、味噌に始まり、塩、とんこつ、魚介など、数えきれないほどバリエーション豊富な日本のラーメン。どのジャンルも魅力的ですが、ラーメンにもその地域特有の「ご当地ラーメン」メニューがあります。

今回、全国各地のラーメン店を訪れてラーメン界を知り尽くしている専門家、ラーメン評論家の大崎裕史さんに、関東エリアでおすすめのご当地ラーメン3店を厳選してもらいました。

■教えてくれたのは、ラーメン評論家の大崎裕史氏

幼いころから大のラーメン好き。「日本人にとっての主食がお米というのと同じように、私にとっての主食はラーメンなんです」と語ってくれたのは、年間720杯のラーメンを食べ歩くラーメン評論家の大崎裕史氏です。

<プロフィール>
大崎裕史(おおさき ひろし)
ラーメン評論家、(株)ラーメンデータバンク取締役会長(http://www.ramendatabank.co.jp/)。日本ラーメン協会発起人の一人。東京ラーメンショー実行委員長。1959年、ラーメンの地、会津生まれ。広告代理店勤務を経て、2005年に株式会社ラーメンデータバンクを設立。「自称日本一ラーメンを食べた男」(2021年12月末現在約13,500 軒、約27,000杯実食)として雑誌やテレビに多数出演。著書に「無敵のラーメン論」(講談社新書)「日本ラーメン秘史」(日本経済新聞出版社)などがある。

■そもそも、ご当地ラーメンとは?

画像素材:PIXTA
画像素材:PIXTA

ご当地ラーメンとは、地域によって独自に誕生したラーメンのこと。その地域の名産品を原料にしているというわけではなく、その土地ならではの素材の使い方や調理法で生まれたオリジナリティのあるラーメンを指します。

「ご当地料理があるように、同じ料理名でも北と南では味や作り方、使う素材が違っています。同じようにラーメンにもそれぞれ特色があるんです。

特に、昔は今と違ってインターネットがなく、情報の流通がなかった時代です。そのため、あるお店が『元祖●●ラーメン』などと始めて繁盛すると、店舗を拡大したり、たくさんの人がその店で修行して独立していったりします。そのため、近隣の地域で似たものを出すという現象が生まれていったんです。そうして、ご当地色が強くなって、特徴的なご当地グルメが確立していったのだといえます。

ただ、最近はあらゆる情報が簡単に手に入るようになったので、ご当地感が徐々に薄れてきているという流れも見て取れます。世代交代などで、昔ながらの~ではなく、新しいものを作りたいという人も増えているんです。

この先50年くらいしたら、ご当地ラーメンというのはかなり少なくなって、貴重なものになってくるかもしれません。地元の人にとっては新しい味が食べられてうれしい、一方で食べ歩きしている人にとってはその土地の特徴が弱くなってしまう。そんなジレンマが生まれてくるでしょうね」(大崎さん)

時代の変化とともに、その地域の特徴あるご当地ラーメンは、ますます貴重なグルメになってくるということです。今のうちに、ぜひたくさんのご当地の味を楽しんでほしいところ。

そこで、次からはさっそく関東近郊のおすすめご当地ラーメン3店をご紹介します!

■関東ご当地ラーメン①東京:煮干ししょうゆの中華そば「共楽」

▶中華そば800円
▶中華そば800円

「実は、東京のご当地ラーメンというのはないんです。一般的にわかりやすく東京っぽさというと、『煮干しがきいているしょうゆ味」が代表的なものだといえるのではないでしょうか。

そんな『煮干し×しょうゆ』の昔ながらの味を代々受け継いで、東京・銀座の地で60年以上の長い歴史があるという点で「共楽」がおすすめです。変わらない味を守り続けているのも魅力で、何より今食べても昔っぽさを感じさせない味というところが素晴らしいと思います。しっかりとパンチがあって、老若男女問わず愛される中華そばです。

煮干しはラーメンに欠かせないだし。それを強すぎず弱すぎず、ほどよい加減で扱っているところに技術を感じます。ある意味で日本を代表するラーメンともいえるのではないかと思います」(大崎さん)

  • 共楽
    • 住所 〒104-0061東京都中央区銀座2-10-12
    • 電話 03-3541-7686
    • 【営業時間】
      [月~金]11:00~18:00
      [土]11:00~16:00
      【定休日】日曜日・祝日

■ご当地ラーメン②神奈川県:サンマーメン「玉泉亭」

▶サンマーメン 670円
▶サンマーメン 670円

神奈川県のご当地ラーメンといえば、サンマーメン。実はこのサンマーメンには、確固たる定義がなく、お店によって具材や味がさまざまなんです。多くは野菜(主に白菜、もやし、肉)を炒めたあんかけがのった、しょうゆベースのスープという味わいで、その発祥といわれているのが、横浜の「玉泉亭」です。

サンマーメンは、こちらのお店が元祖で、誕生以来カリスマ的な人気となって火が付き、他店が追随して広まっていきました。今では横浜のみならず、何百軒と全国に広がっています。日本式というより、中華料理らしいラーメンの作り方をしていますね。やはりここは元祖として外せないお店として選びました。ぜひ味わってほしいですね」(大崎さん)

  • 玉泉亭
    • 住所 〒231-0045 神奈川県横浜市中区伊勢佐木町5-127
    • 電話 045-251-5630
    • 【営業時間】11:00~21:00(L.O 20:30)
      【定休日】火曜日

■ご当地ラーメン③栃木県:佐野ラーメン「大和」

▶ラーメン 730円
▶ラーメン 730円

「栃木のご当地ラーメンが、佐野ラーメン。透明感のあるしょうゆスープに、麺は青竹で打った手打ちのちぢれ麺というのが特徴です。

製法からして、まさにご当地ラーメンというにふさわしい佐野ラーメン。佐野に行くと『佐野ラーメン』のお店ばかりですが、東京ではなかなか食べられません。おすすめの『大和』は、比較的新しいお店ではありますが、いわゆる王道の佐野ラーメンの味をしっかり受け継いで、ご当地ラーメンをしっかりと守ってくれているお店です。このラーメンを食べに、佐野に足を運んでもらいたいです」(大崎さん)

  • 大和
    • 住所 〒327-0826 栃木県佐野市茂呂山町4-8
    • 電話 0283-55-4584
    • 【営業時間】
      [平日]11:00~14:00/17:00~20:00
      [土・日・祝]11:00~20:00
      ※麺、スープのいずれかが終わり次第終了
      【定休日】月曜日 ※祝祭日の場合は、翌火曜日休み

■その地域だから生まれた、貴重なご当地ラーメンは必食!

画像素材:PIXTA
画像素材:PIXTA

地域の特色が感じられるご当地ラーメン。その地域だからこそ誕生した味であり、根付いた理由があります。食べ比べてみると、その奥深さにハマってしまうかもしれませんね。
どのお店もラーメンを食べ尽くしているプロがおすすめする人気店。訪れる際は、行列覚悟でお願いします!

Written by:

島田みゆ

島田みゆ

旅ライター×海外ツアーコンダクター。社会人向け教育コンテンツの企画開発・編集担当として11年従事。プライベートでは学生時代から旅に魅了され、これまで世界約50カ国150都市以上をめぐってきた大の旅好き。世界中、日本中のグルメを味わい、自然を感じ、世界遺産や歴史的建築を見て、温泉めぐりをするのが生きがい。そんな旅好きが高じて、会社員から旅ライター×海外添乗員へと転身。現在は、年間100日以上海外を飛び回りながら、旅ライターとしても活動。旅の楽しさ、日本の魅力、世界の多様な価値観をより多くの人に広めるべく、インバウンドの添乗や旅ライターの取材等で、日本各地を訪れて情報発信をしている。X(旧Twitter):@myuu_works

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