東京23区のほぼ中央に位置する銀座は、高級ブランドショップや有名レストランなどが立ち並び、洗練された大人の街歩きスポットとして知られています。

もともと「銀座」は地名ではなく、銀貨の鋳造を担う「銀座役所」の呼称でした。江戸幕府を開いた徳川家康は、1612年に駿河（静岡県）にあった銀座役所を現在の銀座2丁目に移転。それがきっかけとなって「新両替町」という地名になり、「銀座」という名前で親しまれるようになったのです。

古くから最先端の商品と人が集まる街として栄え、流行の発信地としての役割を果たしてきました。銀座をぶらぶら歩き回る「銀ぶら」という言葉は、大正時代に生まれたといわれています。

今なお、伝統を守りながら進化を続ける銀座は、訪日外国人からの知名度も高く、訪れてみたい街として常に上位にランクインしています。

空港や都心の駅など、訪日外国人もよく利用するスポットから銀座まではどのように行くのが便利なのでしょうか。ここでは成田空港や羽田空港、東京駅、新宿駅から銀座までの主なアクセス方法をまとめました。

大きい荷物を抱えての移動は「AIRPORT BUS TYO-NRT（エアポートバス東京・成⽥）」が便利です。「東京シャトル」と「THEアクセス成田」が統合し、新たに誕生した日本最大のエアポートバスで、成田空港〜銀座・東京間を結びます。

銀座までの所要時間は約77分（交通状況によって所要時間が変動する可能性あり）、運賃は片道1000円とおトクです。ただし、銀座に停車する便数は少ないため、時間が合わないかもしれません。その場合は、東京駅で下車して、そこから東京メトロ丸ノ内線で「銀座」駅に移動するといいでしょう。

鉄道を利用したいのであれば、JR特急成田エキスプレスで東京駅まで行きます。所要時間は約１時間で、運賃は普通車3070円、グリーン車4640円です。訪日外国人旅行者向けのおトクな切符も販売されているので、ぜひご利用ください。

京急急行線を使えば、乗り換えなしで「東銀座」駅まで移動できます。所要時間は約30分で、運賃は500円前後です。

東京モノレールを利用する場合は、まず「浜松町」駅まで移動し、そこからJR山手線を利用して「新橋」駅へ出て、東京メトロ銀座線で「銀座」駅に行く方法があります。所要時間は約30分、合計運賃は810円前後です。

東京メトロ丸ノ内線で「銀座」駅まで約2分。運賃は170円前後です。JRを利用する場合は、山手線で「有楽町」駅まで行きます。所要時間は約2分で、運賃は140円前後。有楽町駅から銀座エリアまでは、歩いて5分程度です。

東京メトロ丸ノ内線で「銀座」駅まで16分。運賃は200円前後です。

銀座は好アクセスな立地で、電車や地下鉄、バス、タクシーなどさまざまな交通手段を使って行くことができます。スムーズに移動したいのであれば、地下鉄・電車の利用がおすすめ。

銀座エリアには、「銀座」「銀座一丁目」「東銀座」という３つの地下鉄駅が存在します。さらに、駅名に「銀座」を冠していない有楽町駅、日比谷駅も徒歩圏内にあり、複数の駅が利用できるので便利です。

一口に銀座といってもけっこう広く、目的地によって最寄り駅が変わってきます。各駅の位置情報を以下にまとめました。

●丸ノ内線・銀座線・日比谷線　銀座駅

銀座4丁目、5丁目エリアに行く人におすすめ。
周辺スポット：東急プラザ銀座、和光本館など

●有楽町線　銀座一丁目駅

銀座1丁目、2丁目エリアに行く人におすすめ。
周辺スポット：キラリトギンザ、メルサ銀座2丁目店など

●都営浅草線・日比谷線　東銀座駅

銀座3丁目、4丁目エリアに行く人におすすめ。
周辺スポット：歌舞伎座、銀座三越、GINZA SIXなど

JR山手線･京浜東北線 有楽町駅
JRを使いたい人におすすめ。東急プラザ銀座にも好アクセスです。京浜東北線の場合、昼間は快速運行で有楽町に止まらないので注意してください。

ここでは、訪日外国人に人気の観光スポットをご紹介します。行きたい場所が決まったら、最寄り駅・出口をチェックしておきましょう。

※新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、一時休業・営業時間の変更や、イベントが中止または延期となる場合があります。最新情報は、各施設・イベントの公式ホームページ等でご確認ください。

老舗デパートや高級ブランドショップ、飲食店などが立ち並ぶ、銀座のメインストリートです。銀座の象徴である「銀座和光」の時計台は1932年に作られました。

銀座というと高級で敷居が高いイメージですが、日本最大の「ユニクロ」や日本で最古の文房具店「伊東屋」など気軽に立ち寄れる店もたくさんあります。週末や祝日には歩行者天国になるので、のんびり散策を楽しんでみましょう。

1930年開店、銀座を代表する老舗デパートです。百貨店の名にふさわしく、ファッションから生活用品、食料品まで幅広い商品を取り扱っています。ここだけの限定商品もあり、お土産を買うのもおすすめです。

8階には空港型市中免税店を構え、地下１階には外国人観光客向けの案内所や免税カウンターも設置しているので、日本語が話せなくても安心して買い物ができます。

日本の伝統工芸である江戸切子をモチーフとした外観が特徴のショッピングセンターです。全13フロアには、アパレルショップや、雑貨店、レストランなどの多彩なショップが集合し、最先端の流行を発信。8、9階には韓国でおなじみの「ロッテ免税店」も入っています。

屋上には開放的なルーフトップテラスが備えられ、地上約50ｍから銀座エリアを一望できます。観光やショッピングの合間に立ち寄って、ホッと一息ついてみてはいかがでしょうか。

日本の歴史や伝統を感じられる歌舞伎座は、銀座を代表する観光スポットのひとつです。2013年にリニューアルオープンし、さまざまな企画展示が楽しめる歌舞伎座タワー5階「歌舞伎座ギャラリー」や歌舞伎のチケットがなくてもお買い物ができる地下2階「木挽町広場」など、歌舞伎を好む人はもちろん、そうでない人も楽しめます。

歌舞伎を見てみたいけれど時間がない人や、ちょっとだけ歌舞伎に触れてみたい人はお芝居の一幕だけをお手頃価格で見ることができるチケットも販売されています。予約制ではなく、当日先着順で販売されているので、興味のある人はぜひ試してみてください。

銀座エリア最大のショッピング＆グルメスポット。約240の店舗や施設が一堂に集まる魅力的な空間です。多言語に対応する観光案内や免税カウンター、外貨両替などを導入し、訪日外国人向けのサービスにも力を入れています。

屋上には銀座の街並みを眺められる庭園があり、ショッピングの合間の休憩にもぴったり。地下3階に文化交流施設として「観世能楽堂」が設置され、国内外の観光客から人気を集めています。

銀座にはファッションからカルチャー、グルメまで楽しめる複合施設がたくさんあります。意外と広いエリアなので、計画を立てて効率的に回りましょう。

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＜筆者プロフィール＞
株式会社ダリコーポレーション（ライター）　正木　友実子
大学卒業後、大手食品メーカーに勤務。おもに販促や営業支援業務に携わる。20年の勤務を経て、フリーライターに転身。長らく食品業界にいたことから、食を通じた健康や美容などの分野を得意とする。