最初にご紹介するのは、130年もの歴史がある帝国ホテルのレストラン「パークサイドダイナー」です。帝国ホテル流ダイナースタイルを追求し、朝の6時から夜の23時まで営業しています。また、お客様の要望に応じてスピーディな料理提供を行うことにも定評がある人気のレストランです。

朝食時は50%以上が外国人なので英語と中国語のメニューを完備しているほか、無料のフリーWi-fiも完備されています。ベジタリアンメニューやグルテンフリーのパンなどの提供も行っており、「フレキシブルな対応力」も人気の理由の一つになっています。

なかでもイチオシな朝食は「パークサイド ブレックファスト（3850円・税込）」です。お好みに合わせて好きなものをチョイスしてオーダーする「プリフィクスタイプ」のモーニングです。

【パークサイド ブレックファスト】
1. パンケーキ または 卵料理&トースト
卵料理はオムレツ・スクランブルエッグ・目玉焼・ボイルエッグ・ポーチドエッグから1品チョイス）

2. ドリンク
フレッシュオレンジジュース、アップルジュース、グレープフルーツジュース、トマトジュース、フジミネラルウォーターから1品チョイス

3. 付け合わせ
ハム、ベーコン、ソーセージ、ミックスベリーから1品チョイス

4. コーヒー または 紅茶、ハーブティー

今回は、以下の組み合わせで注文しました。

・パンケーキ
・ベーコン
・オレンジジュース
・コーヒー

パークサイドダイナーのパンケーキは、なんといってもその「美しい焼き色」が魅力です。この均一で美しい焼き目の再現には、なみなみならぬ技術と経験が必要であり、修業を積んだ料理人だけが、パンケーキ作りを担当するのだそうです。

卵や小麦粉などの材料を秘伝の調合で混ぜ合わせたあとに、少し生地を寝かせ、厚さが3cmあるパンケーキ専用の鉄板に流し込んで焼くのが、帝国ホテルの伝統的なパンケーキの作り方。マーガリンとバターを混ぜ合わせて作られたホイップバターを添え、メープルシロップをまわしかけていただきます。

生地はふかふかとしていながら大変きめ細やかで、口どけのよさが魅力です。自然な甘みが感じられるメープルシロップは、ほのかに塩気が感じられるふわふわのバターとの相性が抜群で、とても美味しいです。パンケーキは3層ありボリューム満点ですが、あっという間に食べ終わってしまいました。

帝国ホテルでは、欧米文化が花開いた戦後より、オリジナルのパンケーキを提供し続けています。旧帝国ホテルの本館にあった「ガーデンバー」で1950年代前半に提供開始して以来、ホテル内のさまざまなレストランで脈々と受け継がれてきたパンケーキは、まさに“伝統の味”といえるでしょう。

戦後より長きに渡って、日本のグルメたちにこよなく愛されてきた「ロングセラーのパンケーキを味わってみたい」という方は、帝国ホテルに足を運んでみてください。

続いてご紹介するのは「やよい軒」。「最高の普通を」をコンセプトに、日本の伝統的な定食を提供する飲食店です。国内のみならず海外にもグローバル展開している国内有数の定食チェーンで、国内外あわせて600店舗以上に展開しています。

海外店舗はアジアを中心に、タイ、シンガポール、台湾、フィリピン、マレーシア、アメリカ、オーストラリアなどに点在し、「日本の美味しい定食文化」を世界中に伝えています。

銀座一丁目店の店内は、シックな和モダンの装いで統一されていて、とても居心地がよく、落ち着いて食事を楽しむことができます。取材したのは平日の早朝ということもあり、近隣に勤めるビジネスマンが多く、それぞれの朝食時間を1人で静かに楽しんでいるようでした。

やよい軒の銀座1丁目店では、英語・中国語に対応している「券売機」を用いてオーダーします。食べたいメニューを選んでお金を入れて発券したら、店舗スタッフに食券を渡せば注文完了です。

やよい軒でイチオシな朝食が「しゃけの塩焼定食（540円・税込）」です。定食には、炊き立てのごはんと味噌汁に加えて、鮭の塩焼き、納豆、焼き海苔、生卵が添えられています。日本人が好む“伝統的な朝食”といえるでしょう。

ほどよい塩気がある焼鮭は大変脂がのっていて、とても美味しいです。付け合わせで添えられている「くし切りのレモン」が名脇役で、脂ののった焼鮭をサッパリと中和してくれます。

外国人の方々は、「生卵」を食べる機会があまりないと思いますが、テーブルに備え付けられた、うすくち醤油をかけていただく「卵かけごはん」も、これまた絶品です。卵本来の優しい味わいと、うすくち醤油とのコンビネーションが見事で、何杯でもごはんをおかわりできそうなくらい美味しかったです。

「しゃけの塩焼定食」の魅力は、ホカホカのごはんを引き立てるさまざまな名脇役の存在です。白米そのものも甘みがあって美味しいのですが、それぞれのおかずがほどよく塩気が効いているので、ごはんとの相性が抜群なのです。

さまざまな取り合わせが楽しめるので、最後まで飽きずに、ごはんを食べすすめられるはずです。 “日本人が大好きな定番おかず”が豊富に詰まった王道の定食といえるでしょう。「日本の伝統的なローカルフードも味わっておきたい」方におすすめです。

最後にご紹介するのは、日本人に根強い人気のある「Eggs 'n Things（エッグスンシングス）」です。1974年にハワイのオアフ島で創業した同店は、「All Day Breakfast（オールデイ ブレックファースト）」をコンセプトに“昼も夜も美味しい朝食が食べられるお店”として創業したハワイアンカジュアルレストランです。

エッグスンシングス創業時、ハワイには漁業を生業とする漁師が多くいました。漁師たちは仕事柄、朝方に漁に出ていて、まともな朝食を食べられなかったといいます。そんな状況をみて「漁師たちにもしっかりとした朝食をとってパワフルに1日を過ごしてほしい」との想いで誕生したのが、このレストランの成り立ちだといわれています。

今回伺った銀座店は、「クラシックハワイアン」をコンセプトにした内装で統一されており、落ち着いた雰囲気があります。また、一つひとつの客席が広く確保されていて、居心地も抜群。銀座という土地柄、さまざまな年代のお客さんが訪れるため、原宿店とは異なる趣を演出しているそうです。外には銀座のビル街を一望できるテラス席もありました。

そんなエッグスンシングスでオススメの朝食が「エッグスンパンドイッチ（935円（税込）」です。メインのパンドイッチに、付け合わせのポテトとドリンクがセットになったお得なメニューです。平日の9～11時までしか提供されない「スペシャルモーニングメニュー」のなかの一品です。

ごらんの通り、半分に折りたたまれたパンドイッチのなかには、ハムとチェダーチーズをサンド。テーブルに備え付けられたメープルシロップをかけていただくのがおすすめの食べ方です。

食べ応えのあるモチっとした食感の生地が特徴的。ほどよく塩気の効いたハム&チェダーチーズと、自然な甘みが感じられるメープルシロップとの相性も抜群です。一見、ビジュアルは大変シンプルなパンケーキですが、腹持ちがよく満足感が得られる一品です。

ドリンクで選んだ「コナコーヒーブレンド」は、キリリとした苦味が引き立っていますが、サラリとした飲み口が特徴です。酸味が控えめでくどくないので、メープルシロップのかかったパンケーキのお口直しに最適です。

ちなみに、付け合わせのポテトもホクホクで大変美味しかったです。ポテト目当てで来店するお客さんも少なくないというのも納得です。

エッグスンシングスでは、多言語対応にも力を入れており、日本語メニューのほかにも、英語・中国語・韓国語のメニューも用意しています。また、基本的なコミュニケーションは英語であれば問題なく行えます。無料のWi-fiも完備されているので、外国人の方も、居心地よく過ごせるでしょう。

エッグスンシングスでは定番メニューのほかに、日本の四季折々の食材を生かした「期間限定メニュー」を月替わりで提供しています。日本ならではの味覚を味わえるユニークなメニューもあるので、ぜひチェックしてみてください。

以上、銀座で美味しいモーニングが食べられるおすすめ店を3つご紹介しました。「一度は足を運んでみたい！」と思えるような朝食を提供するお店が、銀座界隈にはたくさんあります。モーニングは、朝食の時間しか提供していない限定メニューが多いので、気になる場合は迷わず食べに行ってみましょう。