樹齢150余年・600畳敷きもの藤棚を持つ大藤や長さ80メートルもの白藤のトンネルなど、350本以上の藤が咲き誇る藤の名所「あしかがフラワーパーク」。2014年には、アメリカのニュースチャンネルCNNが選出した「世界の夢の旅行先」に日本で唯一選ばれている。
例年、藤の花は4月中旬~5月中旬が見ごろだが、今年は4月5日に大藤の開花し例年よりも10日も早いことから、他の藤の見頃時期も早くなることが予想されるそう。
繰り上げ開催されることが決定した「ふじのはな物語~大藤まつり2021~」の詳細や、ここで見られる絶景の数々をご紹介する。
※この記事は2018年取材内容を最新情報に一部改訂したものです。
※花の開花時期やイベント日程・内容等は変更になる場合があります。
藤が見られるのはここ!あしかがフラワーパーク
「あしかがフラワーパーク」は、東京から約90分、栃木県足利市にある94,000平方メートル の敷地面積を誇る花のテーマパーク。四季折々の花が一年中楽しめる園内のなかでも、シンボルとされているのが4月中旬~5月中旬にピークを迎える藤で、中でも大藤と白藤は栃木県の天然記念物に、そして大藤のライトアップは日本夜景遺産にも指定されている。
また、近年は例年10月下旬から開催されるイルミネーションも「全国イルミネーションランキング」で2年連続1位を取っており、年間150万人以上、多くの観光客が訪れる大注目の観光スポットだ。(※取材時点)
例年、園内では「ふじのはな物語~大藤まつり~」と題したイベントを開催。2021年は4月5日に大藤が観測史上最も早い開花を迎えたことから、開催期間を繰り上げて4月15日(木)~5月23日(日)に開催することが決定した。
通常は60分程度で回ることができる園内だが、この藤の時期にはゆっくりと90~120分程かけて散策するのがおすすめだ。
CNNで選ばれた理由はここにある!厳選!藤の花のおすすめベストショット!
あしかがフラワーパークの藤の鑑賞スポットは「大藤」、「八重藤」、「大長藤」、「白藤のトンネル」、「きばな藤のトンネル」「うす紅の棚」「うす紅橋」「むらさき藤のスクリーン」、「白藤の瀧」、「藤のドーム」、「むさらき藤棚」の全11か所。
藤は上から順番に花をつけていくため、一つの房がすべて花開いているという状態はないため、実は「満開」というタイミングはないのだという。見ごろという点では、花の下のほうが開ききらない6~7分咲き程度の頃が、一番濃くきれいな色になる。ただ、見ごろの後半になると、より近い目線で花そのものを楽しめるので、それもまたいい。色分けすると、開花順にピンク、紫、白、黄色の4色になる。
取材時期の2018年4月下旬は、ピンク色の藤が終盤、大藤、白藤がピークといったタイミング。これから5月にかけては黄色の藤が満開を迎える。
■園のシンボル「大藤」
圧巻の迫力と美しさは、なんといっても2本の「大藤」。1本の木でなんと1000平方メートルに広がっており、約8万房の花をつけている。藤は樹齢が長く、古いものだと樹齢1200年というものもあるほど長寿のため、もう少しで樹齢160年を迎えるというこの大藤でも若いほうだというから驚きである。
■ 天然記念物の「白藤のトンネル」
大藤と並んで、天然記念物にも指定されているのが、白藤のトンネル。長さおよそ80mに及ぶ花のトンネル内は、天然のシャンデリアが飾られているようで、まるで異空間だ。白藤は大藤よりも香りが強いため、空間全体がより一層、上品な甘い香りに包まれて心地がよい。
■ 真上から見上げた「藤棚」
藤棚の下に入ったら、ぜひそのまま真上を見上げてみよう。日中は、花の隙間から太陽の光が差し込み、夜景とはまた違う、こんな光と花のコラボレーションを見ることができる。自然の光で花と葉の色が鮮やかに浮き出てくる。
■ 池にかかる橋が美しい「うす紅橋」
見頃を最も早く迎えた柔らかいピンク色の藤。うす紅橋と名付けられている橋には、ピンクの藤が屋根を作ってくれている。ライトアップの時間帯には、池に花のアーチが写り込む絶景が見られる。
まだある!おすすめの鑑賞スポット&撮影ポイント!
■ 「大藤」
「花房が160~170cmある藤の花を撮影するときは、腰を下ろしてしゃがんでみると、長さが感じられていいですよ」と教えてくれたのは、あしかがフラワーパークの小林さん。やはり立ったままだとどうしても目線が高くなってしまうが、しゃがんでみると広がりと奥行きが感じられ、より美しさを堪能できる。さらに目線を下げると良く見えるのが、藤の木の幹。これだけ太くて立派な幹が残っているのは珍しいそう。
■「むらさき藤棚」
一方、同じ藤でも、むらさき藤棚の藤の木の幹は曲線が柔らかくしなやか。大藤に比べると広さはないが、かわいらしさや優しさが感じられる。そんな幹の違いにもぜひ注目してほしい。
■「八重藤」
近くでみると、まるでブドウのような花をつけているのが八重藤。花のひとつひとつが丸くかわいらしい八重藤は、世界でも珍しい品種なのだそうだ。幾重にも花びらが重なって咲いている八重咲きのもので、大藤に比べて色も濃く、香りも強い。
■ 「白藤の滝」
花の房で流れ落ちる滝を表現しているのが、白藤の滝。幅35m高さ9mの大きさで、水面からは10m以上の高さから花がこぼれ落ちるように作られている。実は、この滝の裏側にも同じように藤の木があり、正面ではなく裏に回ってみると、より間近に白藤が堪能できる穴場スポットなのだそう。
■ 「藤のドーム」
園内の一番奥にあるのが、藤のドーム。奥に入り込んでいるため気づかない人もいるそうが、ここも穴場スポット。ドーム状に作られた支柱の間から下がる藤の花が風に揺られている様子に癒される。また、ドームの前にはいくつもの椅子が置いてあり木陰もあるので、腰掛けて休憩しながらゆっくりと鑑賞するのがおすすめだ。
■「大長藤」
花の房が長い大長藤は、外側から内側に向かって段々になっており、風になびいて花房が揺れている姿は、まるで藤の花のカーテンのよう。息をのむ光景だ。この大長藤は、反対側の桟橋から撮影するのがベスト。夜のイルミネーションの時間帯には、藤が池に写り込み、幻想的な写真を撮ることができる。
■「きばな藤のトンネル」
5月から見頃のピークになる、きばな藤のトンネル。このきばな藤はヨーロッパが原産で、日本では栽培が難しいといわれているが、白藤同様に80mという長さの見事な黄色のトンネルを作り出している。
まだある!その他の園内のおすすめスポット
色とりどりのつつじで埋め尽くされているのが「つつじの海」。つつじの海の中を歩いていると、中央部分に白藤があり、ここもおすすめの撮影スポット。鮮やかなピンクや赤のつつじと、白藤の白のコントラストが綺麗だ。
入り口を入って正面中央のフラワーステージには、その時のシーズンの花を飾っている(2018年4月末撮影。ペチュニア)。
また、園内のところどころにある花壇にも、季節の花を植えており、藤のこの時期には、白藤の盆栽が飾られている。
番外編)藤ソフトやあしかがフラワーパーク限定のグルメ・お土産も満載!
園内のグルメやお土産品も、ここでしか買えない限定物が盛りだくさん。藤ソフトクリーム(350円、税込)はしっかりと藤の花の香りもして味も絶品だ。
またお土産品売り場にも、藤の花をイメージした蕎麦やお菓子などの食品から、藤の花の成分を配合した化粧品、藤をモチーフの雑貨まで、数えきれないほどの藤関連の商品が並んでいる。また、企業とあしかがフラワーパークのコラボ商品も多く、まさにここでしか買えないレアなものばかりだ。
藤の季節以外も、一年を通して花の魅力が堪能できる「あしかがフラワーパーク」!
花の季節にあわせて年間で8つのテーマを設定し、藤の花の次は、バラ、6月には花菖蒲やアジサイ、秋にはハーブや秋バラ、冬にはイルミネーションと、いつ行っても楽しむことができる。
2018年4月1日(日)には、JR両毛線「あしかがフラワーパーク駅」も新設され、西ゲートの入り口へは駅から徒歩1分程と、アクセスもますます便利になっている。たくさんの花で彩られた夢のような空間へ、ぜひ足を運んでみよう。
「ふじのはな物語~大藤まつり2021~」
【開催期間】4月15日(木)~5月23日(日)
【ライトアップ期間】4月17日(土)~5月16日(日)
【営業時間】
4月17日(土)~4月22日(木)8:00~20:30
4月23日(金)~5月5日(水)7:00~21:00
5月6日(木)~5月16日(日)8:00~20:30
5月17日(月)~5月23日(日)9:00~18:00
【入園料(1日)】大人900円~1,900円 / 子供500円~900円
【入園料(夜の部)】大人600円~1,600円 / 子供300円~800円
※入園料は開花状況により変動します。夜の部の入園券は17:30より販売
【定休日】なし
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あしかがフラワーパーク
- 住所 〒329-4216 栃木県足利市迫間町607
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最寄駅
JR両毛線「あしかがフラワーパーク」駅、徒歩1分
※首都圏から電車で約2時間、車で90分圏内
- 電話 0284-91-4939
※価格やメニュー内容は変更になる場合があります。
※特記以外すべて税込み価格です。
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