秩父は、東京から2時間弱、都心から日帰りでも行ける埼玉県の西に位置しています。多くの山に囲まれた四季折々の豊かな自然と、歴史的な街並み、土地ならではの伝統的な文化を持つ人気の観光地です。
温泉や美味しいグルメ、パワースポットも多くあることで女性に人気で、最近では映画や人気アニメの舞台となるなど、ますます注目されています。そんな秩父のおすすめ観光&グルメ、アクティビティと最新情報を解説します!
メイン画像提供:一般社団法人 長瀞町観光協会
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秩父の特徴:日本における秩父とは?
秩父は、東京と同じ関東地方の「埼玉県」の西部の位置し、県内では最も大きな市町村。自然と歴史の町として知られています。まわりを山に囲まれた盆地で、豊かな自然が魅力。四季ごとに移り変わる美しい花や木々の風景と、自然の中で楽しめるアウトドアアクティビティが人気です。
またオリジナリティある名物グルメも評判です。都心から2時間程で行けるとあって、週末の日帰り旅行にぴったりです。今はほとんど見られなくなった蒸気機関車(SL)が走っている貴重なスポットとして、鉄道好きからも人気を集めています。
秩父は、古くから独自の文化を育んでおり、たくさんの伝統的なお祭りや文化・歴史遺産があります。また、多くの巡礼者が訪れていた宿場町だったため、たくさんの神社があり、その多くがパワースポットと称されています。
近年、秩父全体の外国人観光客数は増加傾向にあり、コロナ前の2017年には、年間13万人ほどが訪れていました。
2021年にTVシリーズの放送から10周年迎えた人気アニメ「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」(あの花)の舞台として一躍有名となり、多くの若者が訪れるようになりました。第二弾となる映画「心が叫びたがってるんだ。」(ここさけ)、第三弾の映画「空の青さを知る人よ」(空青)も公開され、聖地としての存在感を強めています。
*観光エリア
a.西武秩父駅・秩父駅周辺
秩父の玄関口が「西武秩父駅」の周辺には、秩父夜祭”の屋台をモチーフにした「西武秩父駅前温泉 祭の湯」や「秩父観光情報館」があります。秩父のシンボル武甲山を望める羊山公園も徒歩圏内です。
秩父鉄道「秩父」駅~「御花畑」駅近くには、「秩父まつり会館」、縁結びの「秩父神社」、恋愛成就の「秩父今宮神社」があります。
b.長瀞周辺
長瀞(ながとろ)町は、町全体が「県立長瀞玉淀自然公園」に指定されています。ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン一つ星の寶登山神社(ほどさんじんじゃ)や国指定名勝・天然記念物に指定されている「長瀞石畳」などがあります。長瀞渓谷の川下りやラフティング、ウォータースポーツ、ハイキングといったアクティビティも人気です。
また、川にかかる親鼻鉄橋にSLが走る風景は、絶好の写真スポットで。街には約3000本の桜の木があり「日本さくらの名所100選」の一つで、毎年春には多くの花見客で賑わっています。
c.奥秩父エリア
秩父の中心エリアから離れた奥秩父エリア。西武秩父駅からはバスで約75分程、関東屈指のパワースポットともいわれる「三峯(みつみね)神社」や真冬の絶景「三十槌の氷柱(みそつちのつらら)」、名勝地「中津峡」、「滝沢ダム・秩父もみじ湖」など、絶景が盛りだくさんです。
秩父に行くベストタイミング
秩父は、四季ごとに楽しめる自然やアクティビティ、イベントがあるため、一年を通して楽しめるところ。季節ごとに大きなお祭りも多数開催されます。(2021年はコロナの感染拡大防止のため、多くの祭りが開催中止)
季節ごとに草木や花々が見頃を迎えるタイミング、祭りの開催日時にあわせて訪れるのがよいでしょう。
*春:桜や新緑の花や木々が美しい時期。羊山公園の芝桜(4月中旬~5月上旬)、宝登山(ほどさん)の参道の桜並木や美の山公園の桜、秩父高原牧場 (通称:彩の国ふれあい牧場)の一面に咲き誇るポピー(5月~6月)が有名。自然を楽しみながらのハイキングにもおすすめの季節です。
*夏:新緑とともに川や湖でのアクティビティが楽しい季節。長瀞渓谷のラフティングや、アスレチック、釣りやBBQ、キャンプなど、夏ならではの水と自然を楽しめます。
*秋:自然豊かな秩父は紅葉も必見。場所によって前後しますが、10月中旬頃から色づき始め12月上旬まで楽しめるところも。11月には各スポットで紅葉祭りやライトアップも開催されます。
埼玉県の名勝地に指定されている奥秩父の「中津峡」や、清流下りと紅葉見物を楽しめる「長瀞渓谷」、ライトアップされた幻想的な雰囲気が美しい「月の石もみじ公園」、他にも三峯神社、宝登山神社、秩父ミューズパーク、城峯公園、滝川渓谷、豆焼橋、雁坂大橋など、名所だらけです。
- 奥秩父大滝紅葉まつり
- 中止
- 長瀞紅葉まつり2021
- 2021年11月1日(月)~11月30日(火)
- 月の石もみじ公園ライトアップ
- 2021年11月12日(金)~23日(火) 16時~21時
- 宝登山神社ライトアップ
- 2021年11月6日~23日 17時~21時
*冬:冬も見所たっぷりで、12月に開催されている「秩父夜祭」は、ユネスコ無形文化遺産にも登録されています。(2021年は、一部の神事を縮小して開催するのみ)。また寒い冬だからこそみられる秩父三大氷柱(つらら)(1月中旬~2月中旬)や、身体を温めて疲れを癒してくれる温泉にゆっくり浸るのもおすすめの楽しみ方です。
秩父へのアクセス
a. 東京など主要都市からのアクセス
東京駅や新宿駅からは、まずJR池袋駅へ。池袋駅からは西武鉄道を利用して「西武秩父」駅に出るのが便利です。「西武秩父」駅から各エリアへは、秩父鉄道やバスを利用します。
- ・東京駅から池袋:
- 東京メトロ丸の内線、またはJR山手線で「池袋」駅へ(約20~30分)
- ・新宿駅から池袋:
- JR埼京線、JR湘南新宿ライン、JR山手線で「池袋駅」へ(約5~10分)
- ・池袋から西武秩父:
- 西武鉄道「池袋」駅より特急「レッドアロー号」で直通約80分。普通列車の場合は、途中の「飯能」駅で乗り換えが必要(所要時間:約100分)
▼秩父エリアのお得な切符情報はこちら
▶秩父フリーきっぷ
西武線内の出発駅から西武秩父駅までの往復乗車券と、芦ヶ久保~西武秩父駅間と秩父鉄道(野上・長瀞~三峰口駅間)が2日間乗り降り自由になるフリー切符がセットになったもの。協賛施設や店舗での割引きも受けられる。
・料金:池袋から2,350円 ※乗車駅によって異なる。
▶秩父漫遊きっぷ
西武線内の出発駅から西武秩父駅までの往復乗車券と、高麗駅から西武秩父駅間が2日間乗り降り自由になるフリー切符。駅前温泉、バス、レンタカーのいずれかで使えるクーポン券がセットになったもの。秩父フリーきっぷとの大きな違いは、秩父鉄道が利用できるか否か。
・料金:池袋から2,230円 ※乗車駅によって異なる。
▶SEIBU 1Day Pass / SEIBU 2Day Pass
西武線全線(多摩川線を除く)が乗り降り自由になる訪日外国人向けの切符。
・料金:1000円/1日間、2000円/2日間
b.秩父エリアを周遊する場合の交通方法
秩父はかなり広いため、電車、バス、レンタカーなどでの移動が不可欠。行先によって1時間あたりの本数が少ないこともあるので、利用する際は必ず時刻表を確認しておいてください。
秩父で宿泊する
秩父は都心から日帰りできますが、温泉もあるので宿泊もおすすめです。アクセスのいい秩父駅周辺の市街地から、自然豊かな奥秩父までエリアが広く、シティホテルタイプから温泉宿まで施設タイプもさまざまです。
秩父でグルメを楽しむ
秩父には、有名なご当地グルメがたくさんあります。そばの栽培に適した土地だったことから名物となった「秩父そば」をはじめ、「わらじかつ丼」、「豚みそ丼」、「みそポテト」、「天然氷のかき氷」など、各メニューの名店がいくつもあります。ランチやディナーに加えて、合間のおやつやテイクアウトでできるだけたくさんのメニューを味わってほしいところ。
\おすすめグルメ情報/
秩父でカルチャーを楽しむ
関東随一のお祭り数である秩父。地域ごと、四季それぞれに多くのお祭りがあり、大小あわせるとその数はなんと約400!昨年以降は、コロナ禍の影響で、その多くが中止や延期となっていますが、ほぼ毎日何かのお祭りがおこなわれていると言われるほどの数です。
実際に見られなくても「秩父まつり会館」では、資料展示や実演で「秩父夜祭」がいつでもバーチャル体験できます。国の伝統的工芸品に指定されている織物「秩父銘仙」のすべてがわかる「ちちぶ銘仙館」、日本を代表する板画家・棟方志功の美術館「やまとーあーとみゅーじあむ」など文化的な施設も見どころです。
秩父でアクティビティを楽しむ
秩父で体験してほしいアクティビティは、自然を感じられて一体化できるもの。
春は、花や新緑を楽しみながら、秩父34ヶ所観音霊場めぐり(34か所の観音様を巡礼すること)や武甲山のハイキング。
夏は、ラフティングや川遊びなどのウォータースポーツと、荒川渓谷の絶景を見ながらスリル満点のバンジーやジップラインを楽しむ「秩父ジオグラビティパーク」、大規模な新感覚アスレチック「フォレストアドベンチャー秩父」、キャンプなどのアウトドアも最高です。
秋には、絶景の紅葉を楽しむハイキング、紅葉に囲まれながらのカヌーやカヤック体験、川下りもあります。冬になると船にこたつがついた「こたつ舟」の川下りも運行されています。
秩父でショッピングを楽しむ
西武秩父駅近くの西武秩父・仲見世通りには秩父のグルメ、特産品などが並び多くの観光客でにぎわいます。その他各観光施設や店舗で、さまざまなご当地&そのお店ならではのお土産が豊富。
秩父のお土産で代表的なものが、水戸屋本店 の「ちちぶ餅」(餅菓子)、八幡屋本店 「秩父自慢」(まんじゅう)や「和銅最中」(もなか)、秩父庵玉木家の「ちちぶぽてと」(和風スイートポテト)、中村屋の 「ちちぶまゆ」(マシュマロ菓子)、などのお菓子類。「しゃくしな漬け」(しゃくし菜の漬物)、「おなめ」(おかず味噌)、「豚みそ漬け」、日本酒やワインなど、本当にさまざま!
秩父駅の1階にある「秩父地場産センター物産館」には、こうした秩父の名産品や特産品を多く販売しています。「秩父ふるさと館」も地域の物産展示販売している他、郷土料理やお酒も楽しめます。
秩父周辺の観光地&スポット
秩父自体が広く、駅周辺から奥秩父まで回ろうと思うと、とても1日で行ききれません。エリアごとに単体の観光地としても成り立つほどです。季節ごとの見どころや体験したいアクティビティにあわせて、エリアを選定して楽しむのがポイントです。
2021年以降、秩父は市が中心となって歴史的建造物や古民家を利用した新たなカフェ、レストラン、宿泊施設の開発を進めるなど、地域活性化に力を入れています。
ますます魅力が増えていく秩父で、日本の歴史と自然をたっぷり味わってください。
旅ライター×海外ツアーコンダクター。社会人向け教育コンテンツの企画開発・編集担当として11年従事。プライベートでは学生時代から旅に魅了され、これまで世界約50カ国150都市以上をめぐってきた大の旅好き。世界中、日本中のグルメを味わい、自然を感じ、世界遺産や歴史的建築を見て、温泉めぐりをするのが生きがい。そんな旅好きが高じて、会社員から旅ライター×海外添乗員へと転身。現在は、年間100日以上海外を飛び回りながら、旅ライターとしても活動。旅の楽しさ、日本の魅力、世界の多様な価値観をより多くの人に広めるべく、インバウンドの添乗や旅ライターの取材等で、日本各地を訪れて情報発信をしている。
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