岐阜・白川郷に並んで日本の昔ながらの風景や暮らしが見られる場所として知られる京都・美山町。自然の恵みたっぷりの地元食材が豊富なのも魅力のひとつです。野菜や果物、肉や魚と、畑、山、川の幸が盛りだくさん。しっかりご飯になるメニューから、テイクアウトもできるお手軽スイーツまで、旅のタイミングに合わせて選べます。
今回は、いつも旅の大きな目的のひとつが「食」、常にエンゲル係数は高め、おいしいものにも目がない、そんな現役添乗員の島田みゆが、実際に美山へ行って味わってきた、美山かやぶきの里をはじめ、その周辺のおすすめご当地グルメを紹介します。地鶏の親子丼や美山牛乳を使ったソフトクリームなど、絶品揃いです!
※ 情報、価格は2023年11月取材時のものです。現在の価格表示と異なる場合があります。
鹿肉や猪肉のジビエ、京地どり、美山食材の名物料理を味わう!「レストラン河鹿荘」
美山グルメでイチオシなもののひとつがジビエ。山々に囲まれた美山は特にジビエが有名で、猟師さんが獲ってしっかりさばいてくれた新鮮なお肉が味わえる場所なのです。そんな地元の地鶏、鹿、猪、天然鮎などの食材を使ったいろいろな名物料理を食べられるお店が、宿泊施設やキャンプ場などがある複合施設「美山町自然文化村」の中にある「レストラン河鹿荘」です。
こちらが鹿肉を楽しめる「かえで御膳」(1,890円/税込)。鹿のくわ焼き、鹿ロースト、副菜の小鉢とご飯&おみそ汁、デザートのついた定食です。
こちらは鹿のロースト。肉厚ながら、とても柔らか。牛や豚と比べて脂が少ないので、とてもさっぱりと味わえます。もみじおろしとネギを巻けば、和風でよりさっぱりといただけます。
鹿のくわ焼きは、お肉の味がしっかりしており、絡んでいるタレがまた絶品。山椒の風味が残る甘辛味で、ご飯が進み、タレだけでも病みつきに…。ちなみに“くわ焼き”とは、肉や野菜をタレに付けて焼いた料理のこと。昔は農作業の合間に、畑で使う鍬(くわ)の上で焼いたことからそう呼ばれているそうです。
京地どり親子丼(1,210円/税込)も美山名物。
地どりは、普通の鶏肉よりも弾力があり、お肉の旨味がしっかりしています。その鶏と、濃厚な美山の卵、またお米もおいしいので、最高の親子丼間違いなし。やはり素材そのものが上質なので、東京で食べる有名店などよりもおいしかったです。
店内は、店舗があるエリア周辺ではもっとも規模が大きく席数は120席、団体客の受け入れも可能です。実は、グルメの中でもジビエは苦手ジャンルだった私。ところが、こちらでいただいたジビエ料理は、臭みがまったくないどころか、本当においしい味付けで、すっかり完食してしまいました。
他にも、鹿肉のカレーや、ぼたん鍋(イノシシの肉)、京地どりのすき焼きなど、めずらしい料理がたくさん。美山町で獲れたトチの実を使った栃餅ぜんざいもおすすめ。
事前予約が必要なメニューもあるので、予め問い合わせておくのがベストです。また、英語のメニューもあるので安心できます。ぜひここでしか味わえないオリジナル料理をたっぷり味わってみてください。
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レストラン河鹿荘 (美山町自然文化村内)
- 住所 〒601-0713 京都府南丹市美山町中下向56
- 電話 0771-77-0014
・営業時間
11:30~15:00(L.O/14:00)
17:00~20:00(L.O/19:30)
・定休日
不定休、年末年始 ※HP参照
自家栽培のそば!挽き立て、打ち立て、茹で立てが味わえる「お食事処きたむら」
美山かやぶきの里で食事をするなら、自家製の手打ちそばが食べられる「きたむら」がおすすめ。日本で水と空気がおいしいところの名産品と言えば、やはり「そば」です。
なんと、まさにお店の目の前にある、美山かやぶきの里内のこちらの畑で栽培したそばを使って作られたものなのだそう!9月頃には白い小さなそばの花が畑一面に広がり見頃に。そして11月中旬頃には、その年に収穫したそばの実で作った、その時季限定の「新そば」が味わえます。
そんな自家栽培のそばの実を、石臼で挽き、毎日打ち立てで提供しています。だいたいオープンから11時半頃までなら、タイミングがよければそばを打っている様子を目の前で見ることもできるそうです(写真右奥、ガラス張りのエリア)。
野菜のかき揚げ、鶏の天ぷらがついた「天もりそば」(1,560円/税込)がこちら。そばならではのほどよい香りが口いっぱいに広がり、喉ごしがよくスルっと食べられます。あっという間に食べてしまい、足りないくらいです…。
そしてまた、天ぷらもおいしい!個人的には、かき揚げの紅ショウガがアクセントになってとても気に入りました。
また、おそばには美山の卵をつかった「たまごかけご飯」や「親子丼」をセットでつけることも可能(+380円)!豊かな自然の中でのびのび育てられた美山の平飼いたまごは、特に名産品なんです。
そんなおいしい卵のおいしさが一番よくわかるのが「たまごかけご飯」!ということで、白いご飯に黄色い卵を流しかけ、サッと醤油をかける。仕上げに添えられた海苔とネギを乗せれば、日本の超ローカル家庭料理「たまごかけご飯」の完成です。
私にとって、たまごかけご飯は日本を感じるグルメのひとつで、海外から帰国した際には、真っ先に食べる一品です。
正面玄関前は、そば畑、裏側は由良川が流れ、景色もばっちり。お天気がよければテラスでの食事もぜいたくです。
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お食事処きたむら
- 住所 〒601-0712 京都府南丹市美山町北揚石19-1
- 電話 0771-77-0146
・営業時間
10:00~15:00
・定休日
水曜日、年末年始
かやぶき古民家でご当地素材のスイーツを楽しむ 「カフェ・ギャラリー 彩花」
美山かやぶきの里の散策中に訪れたいのが、茅葺き屋根の古民家カフェ「カフェ・ギャラリー 彩花」です。
自社できび工房も運営しており、自家製のお団子は一番のおすすめということで頼んだのが、きび、うるち、よもぎの3色団子と、珈琲ゼリー&美山牛乳ソフト、黒豆茶の「きび工房のお団子セット」(700円/税込)です。
お団子は、びっくりするほどもちもちでできたてそのもの!添えられた餡子をお好みで加えてもいいですが、お団子の風味が良くそのままでも十分食べられてしまうほどです
香ばしい黒豆茶で落ち着いたら、これもまたおいしい美山牛乳入りのソフトクリームと珈琲ゼリー。牛乳の甘みとコクがたっぷりのシンプルな味わいは、ゼリーとの相性もぴったりです。
もなかと餡子orジャムが添えられた、「かやぶきソフトクリーム」(500円/税込)は、かやぶき型のもなかがかわいらしい!こちらのソフトクリームは、ミルク、チョコ、ミックスから選ぶことができます。今回は、新作のミルク×チョコのミックスを選んでみました。かやぶきの里らしい、写真に撮りたいスイーツです。
スイーツやお茶はもちろんのこと、茅葺き屋根の店内とお店から望む景色もおすすめ。座布団にテーブルはレトロな“ちゃぶ台”(昔の日本の家庭でよく使われていた短い四本脚の食事用の座卓)。昔懐かしいタンスや障子といった内装も雰囲気があります。
縁側の席が空いていればラッキー。美しい景色を眺めながらゆっくりお茶を楽しんでください。実際、取材時にも数組の女性グループが写真を撮りあって満喫していました。
テイクアウトの場合のみ、外のテーブルとベンチが利用できます(店内メニューを注文の場合は不可)。店内よりもメニューは限定的になりますが、天気の良い日や気候の良い時季には、テラス席でひと休憩するのもよさそうです。
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カフェ・ギャラリー 彩花
- 住所 〒601-0712 京都府南丹市美山町北下牧6
- 電話 0771-77-9038
・営業時間
10:00~17:00(L.O/16:30)
・定休日
火曜日
※月により定休日が異なる場合あり。詳細は店舗まで。
※駐車場無し 大型駐車場をご利用ください
美山かやぶきの里でしか味わえないプリン!養鶏場が営む「cafe美卵」
美山限定のメニュー、これを食べずには帰れない!のがCafé美卵のプリンです。
Café美卵は、美山町の養鶏場が営んでいるカフェ&卵の直売所。ドリンクやジェラートなどのカフェメニューの中でも、新鮮でおいしいたまご使ったプリンは、ネット通販などもやっておらずこちらの店頭販売のみ。数量限定で持ち帰りも対応していないので、ここ美山のCafé美卵に来ないと味わえないスイーツなのです。
シンプルなだけに、原料のおいしさがダイレクトに感じられます。濃厚ながらもやさしい甘みの卵は柔らかい口どけ。そして、ほろ苦いキャラメルが絶妙なバランスです。きっとどんなにお腹いっぱいでも、おいしく食べられてしまうはず。
店内では、貴重な産みたての平飼いたまごが販売されています。美山ではどこでも平飼いたまごがあり、卵好きな私にとっては天国、しかもこちらは養鶏場の産みたて!その後の仕事と荷物がなければ、絶対に買って帰っていました。
また、美山牛乳を使ったジェラートにはめずらしい黒豆味も。ほんのり香ばしさが加わり、和を感じるデザートになっています。なめらかでサラっとしていて、夏だけでなく寒い冬でも食べたくなります。
たまごの他、マグネットやポストカード、一輪挿しなど、Café美卵限定のちょっとした雑貨類もあり、かやぶきの里のお土産にぴったりです。
スタンダードなプリンの他、土日祝限定では黒豆豆乳プリンもあるそう。また、季節によって梅やジンジャーなど旬の食材を使った特製ジュースなどもおすすめです。
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Cafe美卵
- 住所 〒601-0712 京都府南丹市美山町北上牧42
- 電話 0771-77-0569
・営業時間
10:00~16:30(L.O)
・定休日
月&水曜日、それ以外は不定休
※月によって変動あり、店舗またはFacebookで確認
美山食材をふんだんに使った、食事、スイーツをたっぷり味わって!
美山かやぶきの里周辺には、美山産食材をつかったオリジナリティあるグルメばかり。肉、そば、卵、と、これだけいろいろなメニューに使える食材が名産で豊富にあるところはめずらしいのではないでしょうか。美山の魅力は絶景だけでなく食にもあり!ぜひすべて味わってみてくださいね。
※価格、情報は2023年11月取材時点のものです。
旅ライター×海外ツアーコンダクター。社会人向け教育コンテンツの企画開発・編集担当として11年従事。プライベートでは学生時代から旅に魅了され、これまで世界約50カ国150都市以上をめぐってきた大の旅好き。世界中、日本中のグルメを味わい、自然を感じ、世界遺産や歴史的建築を見て、温泉めぐりをするのが生きがい。そんな旅好きが高じて、会社員から旅ライター×海外添乗員へと転身。現在は、年間100日以上海外を飛び回りながら、旅ライターとしても活動。旅の楽しさ、日本の魅力、世界の多様な価値観をより多くの人に広めるべく、インバウンドの添乗や旅ライターの取材等で、日本各地を訪れて情報発信をしている。
※価格やメニュー内容は変更になる場合があります。
※特記以外すべて税込み価格です。
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