お風呂好きといわれる日本人。京都にも昔ながらの「銭湯(せんとう)」が数多く残っています。銭湯文化が花開いた江戸時代は、火事を嫌って内風呂を持つことが禁止されていたため、庶民は銭湯に通っていました。自然に湧き出る温泉とは違い、人工的に作られた銭湯は、今でも地元の人々が通いやすい街中に多く残っています。駅や繁華街から近く行きやすい、京都の魅力的な銭湯を3つ紹介します。
みんなが気持ちよく入浴するために
1・入る前に「かかり湯」をする
目の前に広いお風呂があったら、すぐに入りたくなってしまいますよね。でもちょっと待ってください。洗面器にお湯を汲んで体にかける「かかり湯」を。かかり湯の目的は、体に付いた汗やホコリを洗い流すこと。また、体をお湯の温度に慣れさせるという目的もあります。
2・湯船の中にタオルを入れない
お湯が汚れてしまうので、湯船にタオルを入れるのはNG。タオルは頭の上に乗せるか、場所によってはタオル置き場を設けているところもあるので、そこに置いておきましょう。
3・アメニティは持参するか購入する
シャンプーやボディソープなどのアメニティは、基本持参すること。銭湯によっては置いてある所もありますが、備え付けではない銭湯も少なくありません。備え付けのものがあるかどうか、はじめに番台で聞くといいでしょう。アメニティがない場合は、番台でミニサイズのアメニティやタオルなどを販売しているので、それを購入しましょう。
天然水たっぷりの贅沢銭湯「白山湯六条店」
白山湯六条店は、京都の地下水を利用した銭湯。京都駅から近く、周りにゲストハウスも多いため、海外の方も多く利用しています。滋賀県の琵琶湖に匹敵するとも言われる水量を誇る京都の地下水は、和菓子や豆腐、湯葉などの名産品にも使用されています。そんな名水を利用したお風呂とは、とても贅沢な気分ですね。カミソリやタオルなどは番台で購入できます。貸タオルは130円で、持ち帰り不可。返却時に100円戻ってくるので実質30円で借りられます。
浴室は広めで、普通の湯船の他にジャグジーや電気風呂、薬湯などもあります。薬湯は日替わりで、ローズマリー、米ぬかオリーブ、玉露や甘草など種類もいろいろ。これを楽しみに通う地元のお客さんもいます。香りが良くて珍しいものが多いので、ぜひチャレンジしましょう。
女湯と男湯では、湯船の種類が違います。女湯は男湯より広く、露天風呂もあります。シャンプーとボディソープは備え付けで置いてあります。土・日・祝日は朝7時から開いているので、朝風呂でさっぱりしてからの京都観光もいいですね。ジュースや牛乳など、湯上がりのドリンクも充実しています。ホームページもあり、スマートフォン用のホームページは英語、中国語(簡体字)、韓国語に対応しています。
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白山湯 六条店
- 住所 京都府京都市下京区 京都市下京区艮町893
- 電話 075-351-2733
営業時間:平日 15:00~24:00、土日祝 7:00~24:00
料金:大人(中学生以上)430円、小学生150円、乳幼児60円
定休日:水曜日
繁華街近くのお風呂屋さん「玉の湯」
京都市役所近くの住宅街にある玉の湯。こちらは比較的地元のお客さんが多い銭湯ですが、海外からのお客さんも徐々に増えています。アメニティは番台で購入する方式。こちらでは脱衣所を使って、不定期でアート系の展示をしています。「お風呂以外でも、お客さんに楽しんでもらえれば」と始まった展示。運が良ければ、銭湯とアートのコラボレーションを見られるかもしれません。
電気風呂、薬湯、ジェット風呂など多彩な浴槽の他にサウナもあります。お風呂で遊べるおもちゃの貸し出しがあり、子連れのお客さんに人気です。パンツ(450円から)やTシャツ(480円から)など、格安下着の販売もあるので、手ぶらで寄っても大丈夫なところがうれしいですね。
脱衣所ではジュースの他に、ビールなどの酒類も販売。女湯の脱衣所には、珍しい「お釜型ドライヤー」が。頭に被って髪を乾かすタイプのもので、10円玉を2枚入れて動かします。今では、置いてある所も少ない貴重なもの。是非チャレンジしてみてください!
河原町や寺町商店街などの繁華街からも近く、24時まで営業しているので、カフェやバーへのお出かけついでに、銭湯にも立ち寄ってみては。夜の京都をそぞろ歩くのも楽しいですよ。ホームページは一部英語表記。TwitterやInstagramにも情報が載っているので、のぞいてみてくださいね。
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京都 玉の湯
- 住所 京都市中京区押小路通御幸町西入ル亀屋町401
- 電話 075-231-2985
営業時間:15:00-24:00
料金:大人430円、小学生150円、乳幼児60円
定休日:日曜
京都駅前で朝風呂が人気!「京都タワー大浴場〜YUU〜」
言わずと知れた観光名所「京都タワー」の地下にある大浴場。京都駅の目の前で、早朝7時から開いているので、旅行客にも人気です。こちらは入浴料に貸タオル代(フェイスタオル1枚)が含まれていて、シャンプーやボディソープなどのアメニティが備え付けで置いてあります。銭湯には珍しい、女性用の化粧水やクレンジング、男性用にも化粧水や整髪料が無料で用意してあるので、思いついたら手ぶらで気軽に立ち寄れます。
早朝や夕方以降は旅行客やランナーなどで賑わいますが、昼間は手足を伸ばしてゆっくり楽しめる穴場スポットです。観光で歩き回って疲れたときに、立ち寄ってお湯につかってリフレッシュ…なんていかがですか。
人気は月1回の「変わり湯」の日。基本 毎月第4日曜日に開催されます。こちらで人気なのが「アヒルちゃんの湯」。男湯と女湯合わせて1,000羽以上のアヒルが、湯船に浮かぶ様子にワクワクしますよ。この「変わり湯」、5月は子供の日に「菖蒲湯」が、12月は冬至に「ゆず湯」が開催されます。日本では、子供の日に「菖蒲湯」に入ると、厄除けの効果があり、冬至に「ゆず湯」に入ると風邪をひかないと言われています。お風呂に入って日本の習慣も体験できるなんて、素敵ですね。
海外のお客様も多いので、ホームページは英語、中国語(簡体字・繁体字)、韓国語に対応しています。
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京都タワー大浴場 〜YUU〜
- 住所 京都府京都市下京区烏丸七条下る東塩小路町721-1 京都タワービルB3F
電話番号:075-361-3215(受付9:00〜20:00)
営業時間:7:00~22:00(最終入場21:30)※営業時間を予告なしに変更することあり。
料金:大人平日:750円/土日祝:890円、小人(2歳以上小学生以下)450円 ※フェイスタオル1枚無料貸出 ※料金を改定する場合あり
定休日:なし
無料設置:シャンプー、リンス、ボディソープ、基礎化粧品、ドライヤー
注意事項:入墨・タトゥーを入れた方、泥酔の方、暴力団関係者の方の入場をお断りいたします。
年齢に関係なく、日常的におむつを着用されている方は入場をお断りいたします。
地元の方々も通う日本の銭湯。観光だけでは見えなかった日本の風景が見られるかも。銭湯によって湯船や雰囲気が全然違うので、色々巡ってみてくださいね。
Text by:二木繁美
※価格やメニュー内容は変更になる場合があります。
※特記以外すべて税込み価格です。
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