寒い冬、同じ関西でも地域によって気温や湿度は大きく違います。神戸、大阪、京都、奈良、滋賀、和歌山と関西をめぐる人にとって洋服選びは悩ましいもの。温暖な気候で雪はほとんど降らない神戸ですが、具体的にどんな服を用意すればいいのか、12月・1月・2月の月ごとに、地元のライターがアドバイスします。12月はクリスマスシーズン、それに年末年始とイベントが盛りだくさん、しっかり準備をして神戸の冬を楽しみましょう。
■神戸ってどんな地域?年間を通してどんな気候?
神戸は北側に六甲山、南側に瀬戸内海を有する街です。六甲山が冷たい北風を遮るうえ、瀬戸内海の海水温度が高いため、気候は温暖で冬でもそれほど寒くありません。西の淡路や明石海峡方面から吹く浜風が強いのですが、これが空気の流れを作って、夏のヒートアイランド現象が解消しやすいというメリットも。
また、日照時間も長く、ほどよい湿度もあり、快適に観光できる環境だといえます。三宮がある市内中心部は公共交通機関が発達しており、電車、地下鉄、バスで動きやすい都会の街なので、多少天候が悪くても遊べるところはたくさんあります。
■神戸の12月の気候
12月の平均気温は8.7℃、平均最高気温は11.9℃、平均最低気温は5.4℃と、神戸の寒さはそれほど厳しくありません。晴天の日が多く、昼間のおだやかな日差しは、多少冷たい風が吹いてもむしろ心地よいほど。日によって暖かかったり冷たい風が吹いたりしながら、年末に向かって徐々に気温が下がっていきます。
- 気温(℃)
- 8.7
- 最高気温(℃)
- 11.9
- 最低気温(℃)
- 5.4
- 降水量(mm)
- 40.9
- 湿度(%)
- 61
■神戸の12月の服装は?
12月になると裏地付きの厚手のコートが必要になります。とはいえ暖かい日もあって、コートを脱ぎたくなることも。外出先の屋内では暖房がききすぎていることがあるので、脱いだり着たり、温度調節ができるようにしておきましょう。スカートはさすがに足元が寒いので、厚手のタイツやショートブーツで暖かくしておきましょう。
●着用アイテム
トップス:(男女)ジャケット、コート
ボトムス:(男女)ウールのパンツ、(女)スカート+厚手のタイツ
靴:(男女)スニーカー、(女)パンプス、ショートブーツ
■12月の神戸のおすすめ観光スポット&プラン
12月の大きなイベントはなんといっても、「神戸ルミナリエ」です。1995年1月に阪神淡路大震災が起こり、神戸は甚大な被害を受けました。その年の12月から毎年12月に、鎮魂と追悼、街の復興を願うために、「旧外国人居留地」と「東遊園地」を結ぶエリアを美しいイルミネーションが彩ります。
例年約10日間開催され、国内外から多くの人が訪れます。期間中は交通規制や見物者の一方通行があるので、駅などの表示に従って見学してください。
■神戸の1月の気候
1月の平均気温は5.8℃。平均最高気温が9度、平均最低気温が2.7度です。これは過去30年の平均値ですが、近年は暖冬が続いているので、真冬なのに手袋やマフラーがいらないくらいの気温になることも。神戸に雪が降ることはまれで、雨も少ないため、空気が乾燥しています。風邪をひかないように、外出の際はマスクをつけ、外出から戻ったらうがいや手洗いを徹底して予防に努めましょう。
- 気温(℃)
- 5.8
- 最高気温(℃)
- 9.0
- 最低気温(℃)
- 2.7
- 降水量(mm)
- 37.8
- 湿度(%)
- 62
■神戸の1月の服装は?
冬本番を迎える1月。暖冬とはいえ、やはり空気は冷たく感じます。体にフィットしたインナー、シャツ、ウールのセーター、そして厚手の長めのコートやダウンジャケットが必要です。女性はスカートをはいたら厚手のタイツやブーツで防寒する人が多いです。男性の場合、ズボン下まではいりません。この季節は、マフラーや手袋、ニット帽が必要です。
●着用アイテム
トップス:(男女) インナー、シャツ、ウールのセーター、コート、ダウンジャケット
ボトムス:(男女)ウールのパンツ、(女)スカート+厚手のタイツ
靴:(男女)スニーカー、ショートブーツ
小物:(男女)マフラー、手袋
■1月の神戸のおすすめ観光スポット&プラン
各鉄道路線の三宮駅から北に歩いてすぐの場所に「生田神社」があります。縁結びの神様として親しまれており、若いカップルや地元の人が初詣に訪れます。境内の森の中にある泉に浸し、浮かんだ文字で占う「水みくじ」が人気です。都会にある神社なので、お参りしたあとに食事や買い物にも行きやすいですよ。
■神戸の2月の気候
2月の平均気温は6.1℃、平均最高気温は9.6℃、平均最低気温は3.0℃と、1月とあまり変わりませんが、風が強い日も多く、体感としては厳しい寒さです。インフルエンザが流行ることもあるので人込みではマスクを着用し、外出から戻ったらうがいと手洗いで予防しましょう。
- 気温(℃)
- 6.1
- 最高気温(℃)
- 9.6
- 最低気温(℃)
- 3.0
- 降水量(mm)
- 56.9
- 湿度(%)
- 63
■神戸の2月の服装は?
気温は1月とほぼ同じなので、インナー、シャツ、セーターの上に、ロングコートやダウンジャケットが必要です。神戸市内は最低気温が氷点下になることはないとはいえ、女性もパンツスタイルの人が増えます。朝晩の外出にはマフラーや手袋も手放せません。
●着用アイテム
トップス:(男女) インナー、シャツ、セーター、ロングコート、ダウンジャケット
ボトムス:(男女)ウールのパンツ、(女)スカート+厚手のタイツ
靴:(男女)スニーカー、ショートブーツ、(女)ロングブーツ
小物:(男女)マフラー、手袋
■2月の神戸のおすすめ観光スポット&プラン
元町にある「南京町(なんきんまち)」は、中華料理店や中華食材店が密集する中華街です。店内でゆっくり食事できる店が多いのですが、豚まんや小籠包など、食べ歩きできるものもあり、いつも観光客でにぎわっています。
2月上旬、旧暦の正月を祝う「春節」の時期には、パレードや獅子舞が披露されて、いつも以上ににぎわいます。南京町から旧居留地までは徒歩圏なので、散歩しながら異国情緒あふれる街並みを楽しめます。
近年は暖冬が続いており、2019年の12月は神戸の街で厚手のダウンコートを着ている人は、ほとんどいませんでした。比較的過ごしやすい神戸の冬は、神戸ルミナリエ、年末年始の神社のおごそかな雰囲気、南京町の春節イベントなど、野外イベントも難なく楽しめます。
参考:国土交通省 気象庁ホームページ
松田きこ、木村桂子、都志リサほか、関西に精通した女性ライターチーム。食べること、飲むこと、旅することが大好き! 自ら体験した楽しい情報を発信しています
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