北海道の夏はとても短く、エリアによっては8月下旬からストーブが必要になることもあります。数少ない日差しを楽しむために、各地で様々なイベントや、躍動感あふれる祭りなどが開催されます。地元の人たちが楽しむための祭りや、国内外から大勢の人が集まるイベントなど、その規模も様々。地元のライターが、北海道で6月・7月・8月に開催される一度は行くべきおすすめのお祭りとイベントを厳選して紹介します。
- 目次
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- 6月 躍動感ある踊りが圧巻!「YOSAKOIソーラン祭り」(札幌市)
- 6月 札幌の歴史ある祭り「北海道神宮例祭」(札幌市)
- 6月 おいしそうな匂いが会場を包む「白老牛肉まつり」(白老町)
- 7月 札幌の夜を鮮やかに彩る「豊平川花火大会」(札幌市)
- 7月 ビアガーデンに盆踊りも!夏の風物詩「さっぽろ夏祭り」(札幌市)
- 7月 小樽を代表する夏祭り「おたる潮まつり」(小樽市)
- 7月 ラベンダー畑に花火が打ち上がる!「なかふらのラベンダーまつり」(中富良野町)
- 8月 オールナイトで音楽を楽しむ「ライジングサン・ロック・フェスティバル」(石狩市)
- 8月 多くの人が輪になって踊る「三笠北海盆踊り」(三笠市)
- 8月 数々の鬼が温泉街に出現!「登別地獄まつり」(登別市)
- 8月 約2万人の市民が練り歩く大イベント「函館港まつり」(函館市)
- 北海道の祭りは、短い季節を楽しむ道民の熱気に満ちている
6月 躍動感ある踊りが圧巻!「YOSAKOIソーラン祭り」(札幌市)
「YOSAKOIソーラン祭り」は、初夏の札幌を彩る風物詩です。北海道大学の学生が高知で見たよさこいの迫力に感動し、「札幌でも、こんなイベントを開きたい」と思い、1992年に「よさこい祭り」と北海道の民謡「ソーラン節」をミックスした「YOSAKOIソーラン祭り」を開催したのが始まりです。
初回は10チームでスタートしましたが、個性的な衣装を身にまとい、鳴子を手にした踊り手たちの躍動感あふれる演舞は人々を魅了し、回数を重ねるごとに参加チームが増加。現在は国内外から約3万人が参加する一大イベントにまで成長しています。メイン会場となる大通公園では、すべてのチームの演舞が行われます。初夏の札幌が熱気に包まれる特別な5日間を体感してください。
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YOSAKOIソーラン祭り
- 住所 〒060-0042 北海道札幌市大通西8丁目
開催日程:6月上旬(2024年は4月頃決定予定)
電話番号:011-231-4351(YOSAKOIソーラン祭り組織委員会)
営業時間:日時により異なる
定休日:期間中無休
アクセス:札幌市地下鉄大通駅から徒歩8分
6月 札幌の歴史ある祭り「北海道神宮例祭」(札幌市)
初夏の札幌の街は、さまざまなイベントで活気づきます。そのひとつ、毎年6月14日~16日に開催される北海道神宮例祭は、「札幌まつり」とも呼ばれ、100年以上の歴史を誇るお祭りです。16日に行なわれる「神輿渡御」では、平安時代の絵巻物を彷彿させる衣装をまとった多くの市民により、神様をのせた4基の神輿を中心に8基の山車と市内を練り歩きます。伝統に裏付けられた勇ましく艶やかな姿に目を奪われることでしょう。
北海道神宮では伝統的な奉納行事などが行なわれるほか、神宮境内や中島公園内にもたくさんの屋台が建ち並び、お祭りのムードを盛り上げます。中島公園にはたくさんの屋台やお化け屋敷などの小屋が建ちます。
北海道神宮例祭で日本の伝統と文化をお楽しみください。
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北海道神宮祭
- 住所 〒064-0959北海道札幌市中央区宮ヶ丘474-35
開催日程:2024年6月14日(水)~16日(金)
電話番号: 011-621-0769(北海道神宮)
6月 おいしそうな匂いが会場を包む「白老牛肉まつり」(白老町)
「白老牛肉まつり」は、毎年5万人も訪れる白老牛を使ったグルメイベントです。毎年6月第一週の土日にポロトミンタㇻ(白老駅北観光商業ゾーン)で開催されます。白老産黒毛和牛100%のハンバーグやまつり会場限定の白老バーガーなど、数多くの商品を販売。会場には約1,200個の炭火焼コンロも用意されており、白煙とともに食欲を誘う匂いが立ち込めます。イベントの目玉は「黒毛和牛の丸焼き」で、じっくりと焼き上げられた牛肉が数量限定で販売されます。白老の味覚を思う存分楽しんでください。
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白老牛肉まつり
- 住所 〒059-0902 北海道白老郡白老町若草町1丁目1−21
開催期間:2024年6月1日(土)・2日(日)
問い合わせ:0144-82-6491白老牛銘柄推進協議会 (白老町役場 農林水産課)
料金:入場料無料
7月 札幌の夜を鮮やかに彩る「豊平川花火大会」(札幌市)
豊平川花火大会は、正式名称を「道新・UHB花火大会」と言い、毎年7月下旬に、札幌市中心部を流れる豊平川河川敷で開催されています。プログラムは3部構成で、ワイドスターマインや趣向を凝らした創作花火などが約4,000発も打ち上げられます。グランドフィナーレは圧巻で、次々と打ち上げられる花火に、周囲は歓声に包まれます。河川敷以外に、中島公園の天文台前、幌平橋の上、商業ビルノベルサの大観覧車など、市内のあちらこちらから鑑賞できますので、お気に入りの場所を見つけてください。
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道新・UHB花火大会
- 住所 〒064-0913 北海道札幌市中央区南13条西1付近 豊平川河川敷 南大橋~幌平橋
開催日程: 7月最終金曜日
電話番号: 011-210-5733(北海道新聞社事業センター)
営業時間:9:30~17:30
定休日:土日祝日
アクセス:札幌市地下鉄南北線「幌平橋駅」「中の島駅」から徒歩5分
7月 ビアガーデンに盆踊りも!夏の風物詩「さっぽろ夏祭り」(札幌市)
「さっぽろ夏祭り」は、毎年7月下旬から8月上旬にかけて開催される札幌の夏の一大イベントです。先陣を切って「さっぽろ大通ビアガーデン」が開催されます。札幌の気候はビールづくりに適しており、開拓時代にはサッポロビールの前身となる札幌麦酒醸造所が設立されました。大通公園6区画を使用して開催する日本有数の規模を誇るビアガーデンは多くの人たちでにぎわいます。
8月中旬には大通公園西2丁目で「北海盆踊り」が開催されます。盆踊りは先祖を供養するための儀式で、和太鼓が乗った櫓を中心に円になって踊ります。北海盆歌と太鼓に合わせて浴衣姿で踊る姿に日本らしさを感じることでしょう。そのほかにも狸小路エリアやすすきのエリアでさまざまなイベントが開催されます。短い札幌の夏を地元の人たちと一緒に楽しんでください。
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さっぽろ夏祭り
- 住所 大通公園・すすきの・狸小路など
問い合わせ:011-219-7300(さっぽろ夏まつり実行委員会)開催期間以外011-281-6400
開催日:7月下旬~8月中旬
入場料:無料
7月 小樽を代表する夏祭り「おたる潮まつり」(小樽市)
「おたる潮まつり 」は、小樽港第三埠頭を会場に7月下旬に3日間開催される、小樽の夏を代表するお祭りです。1967年に第1回「おたる潮まつり」を開催。地元の人が楽しむ祭りとして定着しており、北海道らしさ、小樽らしさを感じることができます。
メインは「おたる潮音頭」や「潮おどり唄」を踊りながら市街地を練り歩く「潮ねりこみ」で、小樽市内外の企業や団体などでチームが結成されるほか、飛び入り参加も受け付けています。
最終日は、複数によるボート競争大会「潮市民レガッタ」や、漁船や屋形船による小樽港内パレードの「潮わたり」が行われ、祭りの興奮が頂点に達します。
フィナーレは、たくさんの花火が夜空を飾り、潮まつりに幕を下ろします。最後に打ち上げられた花火が消えてしまったとき、言葉にできない余韻が心に残ることでしょう。札幌から高速道路で約50分と近いので、ぜひ立ち寄ってみてください。
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おたる潮まつり
- 住所 〒047-0007北海道小樽市港町
開催日程:2024年7月26日(金)~28日(日)
電話番号: 0134-32-4111内線266・267・450・451(小樽市産業港湾部 観光振興室)
営業時間:9:00~17:20
定休日:土日祝日
アクセス:JR函館本線小樽駅より徒歩10分
7月 ラベンダー畑に花火が打ち上がる!「なかふらのラベンダーまつり」(中富良野町)
6月下旬から8月上旬にかけて、札幌から高速道路で約2時間10分の富良野エリアに花々が咲き誇ります。ラベンダーが丘一面を紫に染め上げ、街中に香水のような香りを漂わせる7月に、「なかふらのラベンダーまつり」は開催されます。
会場となる「北星山ラベンダー園」は、まさに花の見ごろ。約5分間の観光リフトにのって富良野盆地を見下ろす頂上で田園風景を楽しんでください。また、ラベンダーをテーマにした花火大会では、たくさんの花火が瞬間的に夜空を彩ります。忘れられない一日になること間違いなし。ピクニックにでも行く感覚で訪れてください。
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なかふらのラベンダーまつり
- 住所 〒071-0714 北海道空知郡中富良野町宮町1-41
開催日程:毎年7月中旬の土曜日
電話番号:0167-39-3033(なかふらの観光協会)
営業時間:8:30~17:00
定休日:土日祝日
アクセス:JR富良野線中富良野駅より徒歩10分
8月 オールナイトで音楽を楽しむ「ライジングサン・ロック・フェスティバル」(石狩市)
「ライジングサン・ロック・フェスティバル」は、毎年8月に開催される日本有数の規模を誇る野外音楽フェスです。イベント名は「オールナイトで翌日の日の出(Rising Sun)を迎える」という意味が込められており、普段は工業用地として使われている石狩湾新港樽川埠頭横に野外特設ステージが複数設置され、ジャンルレスなアーティストがパフォーマンスを繰り広げます。2023年は総観客数64,000人を動員。約70組のアーティストが出演し、オーディエンスを熱狂させました。
会場までは地下鉄麻生駅から臨時のシャトルバスが運行されています。2024年は8月16日(金)・17日(土)に開催が決定。チケット情報は2月に発表され、3月から種類によって段階的に受付を開始します。詳しくはSNSなどで確認してください。
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ライジングサン・ロック・フェスティバル
- 住所 〒061-3242 北海道石狩市新港中央1丁目
開催日:2024年8月16日(金)・17日(土)
入場料:チケットの種類による ※⼩学⽣以下⼊場無料 / 要保護者同伴
8月 多くの人が輪になって踊る「三笠北海盆踊り」(三笠市)
日本人は8月中旬を「お盆」と呼び、死んだ者の魂が、生前暮らした場所に戻ると伝えられています。「盆踊り」は、魂を賑やかに迎えるための儀式です。北海道では「北海盆歌」という民謡に合わせて踊りますが、北海盆歌の発祥である三笠市では、盛大な盆踊り大会が行われています。
三笠市中央公園に、盆踊り用の櫓が設置され、毎年8月13日~15日に大勢の人たちが輪になって踊りが繰り広げられます。誰でも参加できますし、単純な振り付けなので、5分も踊れば覚えてしまうでしょう。例年は最終日の19時から納涼花火大会も行われます。札幌から高速道路で約30分とアクセスも良好。日本らしい夏まつりを楽しんでください。
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三笠北海盆踊り
- 住所 〒068-2153 北海道三笠市多賀町21-1
開催日程:例年は8月13日~15日
電話番号: 01267-2-3997(三笠市役所商工観光課)
営業時間:8:30~17:00
定休日:土日祝日
アクセス:北海道中央バス 三笠市役所前停留所から徒歩1分
8月 数々の鬼が温泉街に出現!「登別地獄まつり」(登別市)
札幌から高速道路で約1時間50分の登別温泉には、火山が活発な谷があり、まるで地獄のように荒々しいことから「地獄谷」と呼ばれています。「登別地獄まつり」は、地獄にちなんだイベントで、毎年8月の最終土曜日・日曜日に開催されています。
「地獄谷から地獄の釜のふたが開き、閻魔大王が鬼たちを引き連れて温泉街を訪れる」という伝説のもと、登別太鼓や地元の中学生が担ぐ鬼みこし、鬼踊りなど、数々の鬼が温泉街に現れ、閻魔大王も極楽通りを練り歩きます。
鬼みこし暴れ練りこみは、約1トンの赤鬼みこしを約100人の若者が勇猛に担ぎます。威勢のいいかけ声と、道の幅をいっぱいに蛇行して進む姿は迫力満点。フィナーレは地獄谷爆裂花火で締めくくり。たくさんの花火が打ち上げられ、地獄谷を大輪の花火が埋め尽くします。
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登別地獄まつり
- 住所 〒059-0551 北海道登別市登別温泉町
開催日程:毎年8月の最終土曜日・日曜日
電話番号:0143-84-3311(登別国際観光コンベンション協会)
営業時間:9:00~17:00
定休日:不定休
アクセス:JR室蘭本線「登別駅」から「登別温泉行」の道南バス約15分「登別温泉バスターミナル」下車、または道央自動車道「登別東IC」から車約10分
8月 約2万人の市民が練り歩く大イベント「函館港まつり」(函館市)
「函館港まつり」は、函館大火の慰安と復興を目的に、1935年に第一回目が開催されました。以降、80年以上も続く、北海道の中では歴史があるイベントです。初日は花火大会からスタート。花火が函館港の緑の島から打ち上げられると、5部構成のプログラムが流れるように進み、大輪が夜空を彩ります。函館市内は高層ビルが少ないので、港周辺以外からも鑑賞可能。函館山から見ると、花火が間近に大きく広がり、とても迫力がありますよ。
「ワッショイはこだて」は、まつりのメインイベントです。約2万人の市民がそれぞれの衣装をまとい、市民なら誰でもマスターしていると言われる「函館港おどり」や「函館いか踊り」などを踊りながら街を練り歩きます。すぐに覚えられると思いますので、公式ホームページで踊り方を練習して参加するとよいでしょう。
函館までは札幌から特急列車で約4時間、高速道路経由で約4時間30分。コンテスト形式になっていて、最終日には表彰式が行われます。事前に参加手続きをすれば誰でも参加できるので、ぜひ楽しんでください。
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函館港まつり
- 住所 〒040-0063 北海道函館市若松町12(函館駅前会場)
開催日程:例年は8月1日~5日
電話番号:0138-23-5440(函館市観光案内所)
営業時間:9:00 ~19:00
定休日:年末年始
アクセス:函館市電 函館駅前」電停下車すぐ
北海道の祭りは、短い季節を楽しむ道民の熱気に満ちている
北海道は「お盆を過ぎたら、すぐに秋」と言われるほど、暖かい季節はごくわずか。だからこそ道民は全身全霊で祭りを楽しもうとします。紹介したほかにも、小さな集落の祭り、食べ物を中心とした祭りなど、さまざまなイベントがあります。各地の祭りに足を運んで、北海道の素晴らしさを体感してください。
Text by:Masakazu
※本記事の情報は2024年2月時点のものです。最新の情報は公式サイト等でご確認ください。
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