北海道の帯広エリアは、札幌から約150km先の東部に位置しています。農業や畜産、林業、漁業などが盛んで、北海道の食料基地として機能しているほか、十勝連峰に囲まれているため、豊かな自然を生かしたアクティビティが充実しているのが特徴です。広い空と大地が魅力的な「帯広エリア」でやっておきたいこと10選を紹介します。
- 目次
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- 1 巨大な馬が約1トンのそりを引く「ばんえい十勝」を楽しむ
- 2 広大な大地に色とりどりの花が咲き乱れる「六花の森」で自然とアートを楽しむ
- 3 海岸に輝く宝石たち「ジュエリーアイス」を見に行く
- 4 香ばしさがたまらない帯広名物「豚丼」を堪能する
- 5 朽ち果てた橋が水面から現れる「タウシュベツ川橋梁」を見に行く
- 6 愛の国から幸福へ「幸福駅」に行く
- 7 子どもたちの夢の国「おびひろ動物園」で遊ぶ
- 8 十勝平野を上空30mから見渡す「早朝熱気球」を体験する
- 9 刺激的に自然と向き合う「十勝川ラフティング」に楽しむ
- 10 雪まみれになって騒ぎまくる「スノーシューダウンヒル」を体験する
- 帯広エリアはどこまでも高い空と大地が広がる
1 巨大な馬が約1トンのそりを引く「ばんえい十勝」を楽しむ
JR「帯広」駅南口から約7分の場所にある「ばんえい十勝」では、世界で唯一、「ばんえい競馬」を開催しています。ばんえい競馬とは、巨大な馬が約1トンものそりを引いて勝敗を競うレースで、今からおよそ150年前の北海道開拓時代に、農耕馬にそりを引いて競わせる祭典が発展したと伝えられています。かつては北海道内各地で行われていましたが、現在はばんえい十勝が唯一の開催地です。
ばんえい競馬の楽しみ方はシンプル。まずはオッズを見ながら馬券を買います。単式、複式、ワイドなど賭け方は様々なので、案内所にある外国語の説明書を参考に賭け方を選んでください。1日12レースほど開催されるので、慣れるまでは100円程度の少額を賭けるのが良いでしょう。大小二つの障害を超えながらゴールへ向かう姿は迫力満点。「一発逆転のライブショー」というキャッチコピーどおり、白熱した展開に興奮しますよ。
多言語対応
英語・中国語(簡体字・繁體字)のパンフレットを用意。
開催情報
開催日:レースによる ※公式ホームページで確認を
開場時間:レースによる ※公式ホームページで確認を
開催期間:2023年4月21日(金)~2024年3月17日(月)年間149日間開催
料金:100円
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住所
080-0023 北海道帯広市西十三条南9丁目
地図をみる -
最寄駅
帯広 駅 (根室本線)
車7分
- 電話 0155-34-0825
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住所
080-0023 北海道帯広市西十三条南9丁目
2 広大な大地に色とりどりの花が咲き乱れる「六花の森」で自然とアートを楽しむ
JR「帯広」駅から車で約40分の中札内村(なかさつないむら)にある「六花の森」は、北海道を代表する製菓店「六花亭」が、「お客様にお渡しする際に使う花柄包装紙に描かれた草花でいっぱいの森をつくりたい」という願いを込めて作った花畑です。100,000㎡の広大な大地に、エゾリンドウ、ハマナシ、オオバナノエンレイソウ、カタクリ、エゾリュウキンカなどが咲き乱れます。
園内にはクロアチアの古民家を移築したギャラリーが点在。六花亭の包み紙のデザインを手がけた坂本直行画伯の作品がテーマごとに展示されているほか、坂本直行自らコラージュした原画7点を展示した「花柄包装紙館」もあります。屋外に目を移せば、様々な芸術家の彫刻がさりげなく設置されていて記念撮影に最適。自然とアートを存分に堪能してください。
多言語対応
公式ホームページは英語、中国語に対応。
3 海岸に輝く宝石たち「ジュエリーアイス」を見に行く
「ジュエリーアイス」は、毎年1月中旬~2月下旬頃、帯広から少し離れた場所に位置する十勝岳近くに源を発し南東に流れる十勝川を覆いつくす氷が太平洋に流れ出し、河口の大津海岸に打ち上げられる氷の塊が太陽の光を受け美しく輝く現象です。十勝の厳しい寒さと、母なる大河「十勝川」が生み出す自然の神秘とも言え、宝石のような輝きを放つことから「ジュエリーアイス」と呼ばれるようになりました。
ジュエリーアイスは、十勝川の氷が太平洋に流れ出し、波に洗われてクリスタルのような氷になります。見ることができるのは帯広市内から車で約1時間の場所にある豊頃町(とよころちょう)の大津海岸だけ。早朝は真っ赤な朝焼け、昼間は十勝ブルーの空、日の入りは美しい夕焼けなど時間によって違う表情を見せてくれます。自然が生み出す奇跡の輝きに出会いに、足を運んでみて。
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ジュエリーアイス
- 住所 〒089-5461 北海道中川郡豊頃町大津元町
4 香ばしさがたまらない帯広名物「豚丼」を堪能する
十勝地方では明治時代末ごろから養豚業が始まり、豚肉が親しまれてきました。帯広市の名物料理「豚丼」は、農家や開拓者が汗を流し働く姿を見て、昭和初期(1930年頃)に帯広市内の食堂の店主が、炭火焼きした豚肉にウナギの蒲焼き風のタレを使用した丼を作ったのが発祥といわれています。
調理方法はとてもシンプル。厚切りの豚肉を砂糖醤油で味付けしたタレでからめ、ごはんの上にのせれば完成です。店舗によってタレや焼き方にオリジナリティがあり、互いにその味を競い合っています。市内各地の飲食店で提供しているほか、JR「帯広」駅では駅弁として販売しています。
5 朽ち果てた橋が水面から現れる「タウシュベツ川橋梁」を見に行く
JR「帯広」駅から車で約1時間50分の場所にある「タウシュベツ川橋梁」は、季節によって湖の中に姿を消してしまうことから「幻の橋」と呼ばれています。自然に囲まれた東大雪エリアは昭和初期(1950年代)まで林業が盛んだったため、伐採した木を運ぶことを目的として1939年に「国鉄・士幌線(しほろせん)」が開通しました。1955年にダム工事に伴うルートが変更され、タウシュベツ川橋梁は水の中に沈みました。しばらくその存在は忘れ去られていましたが、朽ち果てた橋が乾季に姿を現すことが話題となり、注目されるようになりました。
1937年完成した長さ130mのコンクリートアーチ橋は、ダムの水が少ない1月頃から凍結した湖面に姿を現わし、水位が上昇する5月頃から沈み始め、夏頃には湖底に沈みます。国道273号線から森を分け入った場所にある展望台から眺められるほか、ひがし大雪自然ガイドセンターが開催するツアーに参加することで、ハイキングをしながら近くで見ることができます。タウシュベツ川橋梁は年々老朽化が進んでいます。形あるうちにその目に焼き付けてください。
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タウシュベツ川橋梁
- 住所 〒080-1403 北海道河東郡上士幌町ぬかびら源泉郷
- 電話 01564-4-2224
営業時間:9:00~17:00
6 愛の国から幸福へ「幸福駅」に行く
JR「帯広」駅から車で約30分の場所にある「幸福駅」は、1987年に廃止された旧国鉄広尾線の小さな駅です。1956年に駅が開設される際、この地域の幸震(サツナイ)「幸」の字と、開拓に来た人たちの出身地である福井県の「福」から一字ずつ取って「幸福」と命名されました。1970年代、2つ隣の駅である愛国駅から幸福駅までの乗車券は縁起が良いとされ、「愛の国から幸福へ」のキャッチコピーとともにブームが巻き起こり、飛ぶように乗車券が売れました。
その後、日本全国に知れ渡り、畑の中の小さな駅に観光客が押し寄せるようになりました。駅前に土産物屋がオープンし、ドライバーやライダー、バックパッカーなどがたくさん訪れ、一大ブームに。1972年には7枚しか売れなかった「愛国~幸福間」の乗車券は、1973年は300万枚、4年間で1000万枚超も売れたそうです。現在は、ブームは鳴りを潜め、本来の静かさを取り戻しています。
多言語対応
なし
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住所
089-1246 北海道帯広市幸福町東1線
地図をみる -
最寄駅
帯広 駅 (根室本線)
- 電話 0155-22-8600
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住所
089-1246 北海道帯広市幸福町東1線
7 子どもたちの夢の国「おびひろ動物園」で遊ぶ
JR「帯広」駅から車で約6分の場所にある「おびひろ動物園」は、1963年に北海道で2番目の動物園として開園しました。自然豊かな緑ヶ丘公園内にあるため、エゾリスや野鳥などを見かけることもあります。
正門近くのペリカン舎には、ベニイロフラミンゴ、ヨーロッパフラミンゴ、チリフラミンゴが放たれ、ベンチに座って観察することができます。また動物園の東側には「ちびっこふぁーむ」があり、モルモットやヤギ、ヒツジとふれあうことができます。食事ができる芝生や、動物園では少なくなってきた観覧車など遊具もあり、家族連れで賑わっています。「キッズワールド」と呼びたくなる楽しい場所ですよ。
多言語対応
公式ホームページは英語・中国語(簡体字・繁體字)・韓国語に対応。
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おびひろ動物園
- 住所 〒080-0846 北海道帯広市緑ケ丘2
- 電話 0155-24-2437
開園時間:【夏季】4月29日~9月30日 9:00~16:30 10月1日~11月3日 9:30~16:00 【冬季】12月4日~2月27日の間の土曜日・日曜日・祝日 11:00~14:00 ※12月29日~1月3日は土曜日・日曜日・祝日の場合でも閉園
料金:大人420円 中学生以下無料
休館日:開園日以外の日
8 十勝平野を上空30mから見渡す「早朝熱気球」を体験する
十勝を旅し、どこまでも続く大空を見上げ、「広大な大地を、上空から眺めてみたい」と思う人も多いはず。帯広市内から車で約15分の場所にある「十勝ネイチャーセンター」は、そんな希望を叶えてくれます。少し早起きして「十勝が丘公園 ハナック広場」に集合。十勝の透きとおるような青い空が待っています。
フライトは約5分(乗り降りを含む)。上空30mまで上昇すると、夏は鮮やかな緑、広大な畑の作物が織りなすパッチワーク、秋は紅葉に色づく木々、冬は見渡す限り広がる白銀の雪景色など、四季折々の魅力に心奪われることでしょう。事前の予約は不要ですが、開催時間の20分前に搭乗が可能かどうか電話確認で確認をしてください。2歳から搭乗可能なので、家族旅行の思い出づくりにもぴったりですよ。
多言語対応
簡単な英会話で対応可。
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十勝ネイチャーセンター
- 住所 〒080-0262 北海道河東郡音更町十勝川温泉北14丁目1
- 電話 0155-32-6116
集合時間:4・5・6・9・10・11月 6:30~7:30 7・8月 6:00~7:30
開催期間:4月29日~12月11日 ※10月~12月については土日祝日のみの開催
※上記以外の日については基本20名以上の団体様にて承ります。
所要時間:約5分(乗降り含め)※風や雨など、天候により中止になる場合があり。
料金:大人2,300円 子ども(2歳~小学6年生)1,800円
定休日:無休
9 刺激的に自然と向き合う「十勝川ラフティング」に楽しむ
十勝川では、さまざまなアウトドアが楽しめますが、中でもゴムボートで急流を下る「ラフティング」は、清涼感とスリル満点のアクティビティとして人気を集めています。帯広から約60分の新得町(しんとくちょう)にある「TOMのラフティングツアー」が実施するラフティングツアーは、十勝川の中で最もラフティングに適した区間約2.5kmをラフティングコースとして設定。1ツアーで2回の川下りが楽しめるWラフティングを実施しています。
緊張したままで終わってしまう1回目よりも、余裕が出てくる2回目の方が、よりアグレッシブに急流を楽しむことができます。所要時間約150〜180分(受付・着替え・移動を含む)の通常コースのほか、ラフティングコースは所要用時間90〜120分のショートプランも用意。時間に余裕のない人や少しだけ体験してみたい方に最適です。英語対応に切り替えられる予約サイトから申込み可能。春は桜の花を楽しみながら、初夏は新緑のやさしさに包まれ、秋はあざやかな紅葉に彩られながら、十勝川のラフティングを楽しんでください。
多言語対応
英語版の予約サイトあり。英会話での簡単な対応が可能。
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TOMのラフティングツアー
- 住所 〒081-0154 北海道上川郡新得町字屈足基線240番地
- 電話 0156-65-2411
開催時間:午前の部8:50 午後の部13:50
開催期間:4月29日~10月31日
料金:コースによって異なる
定休日:不定休
10 雪まみれになって騒ぎまくる「スノーシューダウンヒル」を体験する
TACとかちアドベンチャークラブは、JR「帯広」駅から車で約60分のサホロリゾートスキー場を舞台に、「スノーシューダウンヒルツアー」を実施しています。スノーシューは、雪の上を歩行するための道具で、スノーブーツなどに装着して使用します。 普通の靴では埋まってしまうふかふかな雪も簡単に歩くことができるため、雪山ハイクなどで愛用されています。
スノーシューダウンヒルツアーは、リフトでゲレンデの高所まで移動し、歩いたり、走ったり、飛んだりして滑り降りるアクティビティです。所要時間は2時間~3時間。スキーができなくても、気軽に参加できるので、子どもはもちろん、大人も童心に戻れること間違いなし。良質なパウダースノーに触れ、雪まみれになって楽しみましょう。
多言語対応
英会話での簡単な対応が可能。
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TACとかちアドベンチャークラブ
- 住所 〒081-0154 北海道上川郡新得町屈足593-21
- 電話 0156-65-2727
開催時間:9:00~ 所要時間2~3時間
開催時期:12月下旬~翌年3月下旬 ※積雪状況などによる
料金:リフト券付5,500円 リフト券なし4,400円
定休日:不定休
帯広エリアはどこまでも高い空と大地が広がる
帯広エリアの魅力は、北海道らしさを感じる広い空と大地に尽きるでしょう。道内屈指の農業・酪農王国であり、食べ物もおいしく、自然をフィールドにしたアクティビティも楽しめます。長期滞在して帯広エリアを満喫してください。
Text by:Masakazu
※本記事の情報は2022年4月時点のものです。最新の情報は公式サイト等でご確認ください。
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