日本の国土の2割以上を占める広大な面積をもつ北海道。その北海道の各地を旅行するには、鉄道、バス、車(レンタカー)、飛行機のいずれかの交通手段が不可欠。なかでも最も便利なのがレンタカー。公共交通機関のように出発時間を気にすることなく、自由にプランを組み立てられる。さらに、北海道の国道、道道ともに、カーブや信号が少なく運転しやすい。しかし、注意しなくてはいけないポイントもあるので、北海道旅行時のレンタカー利用の方法や運転の注意事項を事前に確認して、スムーズで快適な北海道旅行に出かけよう!
ポイント1)北海道旅行でレンタカーの利用方法ガイド
レンタカーはどこで借りられる?
北海道に旅行する前に、各レンタカー会社のウェブサイトで事前に予約しておくのが一般的。空港や駅などに併設されたレンタカー会社の窓口で直接申し込みすることもできるが、車両台数に限りがあるため、特にハイシーズンは早めに予約しておいたほうがいい。借りる際は、レンタカーの利用期間、出発地と返却場所、車種、オプションの有無などを選択する。ウェブサイトで予約する場合、合計料金が自動で表示されるので便利。大手レンタカー会社のウェブサイトは、英語、中国語(繁体字)、韓国語にも対応しているところもある。
<おもなレンタカー会社>
■ニッポンレンタカー
■日産レンタカー
■ホンダレンタカー
■トヨタレンタカー
■タイムズカーレンタカー など
レンタカーの平均予算は?
車種やクラス、レンタカー会社によって異なるものの、〜12時間は5500〜9200円程度、〜24時間は6500円〜1万1000円程度、以降1日あたり+5500〜9200円程度となる。ハイシーズンは割増料金が発生する。
レンタカーを返却する際の注意点は?
広い北海道を旅行するにあたって、レンタカーを借りる際は、ガソリンが満タンになっていることを確認。返却する際は、やはりガソリンを満タンにして返却する。最寄りのガソリンスタンドで給油を行おう。給油を証明するため、レシートの提出が必要となる場合があるのでとっておこう。また、ガソリンが満タンの状態でなかった場合には、走行距離に応じた所定のガソリン代が別途請求される。
レンタカー利用時の便利なオプションは?
ほとんどのレンタカーにはあらかじめカーナビが装備されているが、オプションとして別料金が発生する場合もあるため要確認。また、外国語対応のカーナビを備えているレンタカー会社もあるので、予約時に聞いてみよう。
高速道路を利用するのであれば、ETCカードが便利。通常、有料道路を利用する際は料金所でその都度料金を支払うのだが、ETCカードがあればレーン通過時の情報が自動で記録されるので、レンタカー返却時に有料道路の利用料金をまとめて支払うことができる。
万が一の事故に備えて免責補償制度の申し込みを
慣れない日本での運転で、一番に気を付けたいのが事故。安全運転を心がけ、事故を起こさないことがベストだが、万が一に備えてレンタカー会社が提供している車両・対物事故免責額補償制度を申し込んでおくと安心。1日1000円程度だが、加入なしで事故を起こした場合、高額な賠償金を支払わなければいけないため必ず入っておきたい。
ワンウェイシステムを有効活用!
レンタカーの返却場所を別のエリアの営業所に指定することができる「ワンウェイシステム(乗り捨て)」がある。借りた場所まで戻らなくて済むため、移動時間を節約することができる。札幌・千歳、旭川、帯広などいくつかのエリアに分けられており、同一エリア内での返却であれば無料、異なるエリア間での返却は5400円〜1万円程度のワンウェイ料金が加算される。途中、飛行機や鉄道、バスなどでの移動を組み合わせる際などに利用を検討してみるといいだろう。
ポイント2)北海道は広い!行きたいエリアを絞って旅行の計画を
限られた旅行期間、少しでも多くの観光地を回りたいと思って、どうしてもスケジュールを詰め込んでしまいがち。しかし、北海道は想像以上に広い。例えば、札幌から函館までは車で約4時間20分、富良野までは約2時間、旭川までは約1時間50分と、高速道路を利用してノンストップで走ってもかなりの時間がかかる。長時間運転による疲労は事故の原因になりやすく、また予想外の渋滞で時間が足りなくなり目的地まで行けなかった・・・なんてことにも。あらかじめ移動にかかる所要時間をチェックして、余裕のあるプランニングを立てよう。
札幌からおもな都市への所要時間&移動距離は?
札幌〜函館 所要約4時間20分 304km
札幌〜小樽 所要約50分 39km
札幌〜富良野 所要約2時間 116km
札幌〜美瑛 所要約2時間30分 165km
札幌〜旭川 所要約1時間50分 140km
札幌〜帯広 所要約3時間 215km
札幌〜釧路 所要約4時間40分 342km
ポイント3)動物の飛び出しも!スピードの出し過ぎに注意
冬場の積雪に備えて車線の幅が広く、直線道が多く、信号の数が少ないのが北海道の道路の特徴。開放感あふれる北海道の景色の中、ドライブするのは爽快だ。しかし、直線道では思った以上にスピードを出してしまいがち。速度違反の取り締まりも頻繁に行われているほか、エゾシカやキツネといった野生動物の飛び出しによる衝突事故も多発している。制限速度を守って安全運転を心がけよう。制限速度は、一般道の市街地で50〜60㎞、高速道路でも最大80㎞のところが多い。
ポイント4)休憩だけじゃない!道の駅でグルメ&ショッピング
北海道の移動は長距離ドライブとなりがちなので、1〜2時間に1回程度、休憩をとろう。便利なのが「道の駅」だ。2018年5月現在、北海道内には全部で121個の道の駅があり、トイレや休憩スペースはもちろん、飲食店やおみやげショップ、観光案内所を併設しているところもある。その土地ならではのご当地グルメや限定商品を扱っている場合もあるので、ぜひ立ち寄ってみよう。
ポイント5)冬の北海道の運転は危険がいっぱい!
冬の北海道は、積雪はもちろん、悪天候による視界不良、道路が凍結するアイスバーンによるスリップなど、事故の原因となる要素がたくさん。冬季のレンタカーはスタッドレスタイヤを装着しているが、それでも十分に気をつけたい。雪道の運転のコツは、制限速度よりもスピードを落とし、車間距離を通常時の1.5〜2倍程度とること。凍結した道路で急ブレーキをかけるとスリップするので、ブレーキは何回かに分けてゆっくりと。天候が悪い場合は車での移動を諦めるのも安全策。5月、10月も、標高の高い場所や一部の地域では雪が降ることもあるため天気予報を確認しよう。
ポイント6)ガソリンは早めに補給を!
市街地を離れるとガソリンスタンドの数は一気に減ってしまうため、ガソリンスタンドを見つけたら早めに補給しておくように。長距離移動の前にはガソリンを満タンにしておくのが無難。
ポイント7)電車とレンタカーの組み合わせも
長距離運転に自信がない場合は、JRとレンタカーを組み合わせる方法もある。JRは北海道各地の主要都市を網羅しているので、都市間の移動はJRで、そこから先はレンタカーを使って巡ることも可能。JRと駅レンタカーをセットで利用すると特典がある、JR北海道のレール&レンタカーというプランもある。
プランニングのコツ1)主要な三大空港からの簡単アクセスガイド
北海道観光の拠点となる三大空港は、札幌近郊の「新千歳空港」、函館近郊の「函館空港」、美瑛・旭川観光の最寄りとなる「旭川空港」だ。各空港から市街地へのアクセス方法を紹介。
<新千歳空港→札幌>
【電車】JR快速エアポート 37分 1070円
【バス】空港連絡バス 1時間20分 1030円
【車】国道12号・道央道経由 約51km
<函館空港→函館>
【バス】函館空港シャトルバス 20分 450円(函館駅前)
【車】国道63・278号 約9km
<旭川空港→旭川>
【バス】旭川電気軌道バス 35分 620円(旭川駅)
【車】約20km
<旭川空港→美瑛>
【バス】ふらのバスラベンダー号 16分 370円(美瑛駅)
【車】約18km
プランニングのコツ2)北海道は温泉地が豊富!温泉で1泊して旅の疲れを癒そう!
北海道をあちこち巡るプランを立てる際のポイントは、宿泊地をどこにするか、ということ。札幌や函館といったタウンはビジネスホテルからリゾートまでたくさんの宿泊施設があるが、地方都市は宿が少ない。一方で、北海道にはたくさんの温泉地がある。折角なら温泉地に1泊して、日本独特の温泉文化を体験してみてはいかが?札幌近郊では登別温泉や洞爺湖温泉、定山渓温泉が人気。旭川周辺では層雲峡温泉、函館周辺では湯の川温泉が有名。
プランニングのコツ3)道内各地の名物グルメを食べ歩く旅も楽しい!
広い北海道では、地域ごとに異なる食文化がある。同じメニューでも味付けが違っていたり、使用する素材が異なっていたりと、それぞれ個性豊か。ソウルフードと呼ばれる地元の人々に古くから愛されるご当地グルメも多く、行った先々で珍しいグルメに出合えるはず。また、海岸沿いの町と、内陸の町でも食文化はかなり違いがある。海鮮グルメが目当てなら小樽・函館・釧路・知床などの港町、野菜や果物、ブランド肉や乳製品なら富良野・美瑛、十勝・帯広などを目指そう。道内一のグルメタウン・札幌には、各地方の旬が集まるほか、各地の名物料理を扱う専門店も多い。
※所要時間や距離は目安です
※価格やメニュー内容は変更になる場合があります。
※特記以外すべて税込み価格です。
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