海外旅行に行くと、気になるのが「繁華街」である。
その国、その都市で最も賑わっているエリアが何処なのか知りたい。ショッピングもレストランも、一番揃っているエリアが何処なのか端的に知りたい。そして、利便性を考えれば、できればその付近のホテルを予約したい。
しかし、私は世界の都市の中心をあまり多くは知らない。
「何言ってんの。フランスの中心はパリでしょ」。そこまではわかる。問題はそこから先である。東京だって「渋谷」と「大塚」では雰囲気が異なりすぎるではないか。「東京だよ!」と言われて大塚を案内されたら、日本に初めて来た外国人はきっと怒るではないか。(でも大塚はとてもいいところです)
そう、つまりは「都市オブ都市」をざっくりと知りたい。その欲求に答えるために、私のツイッターアカウントをフォローしてくれている8万人のフォロワーの中から、海外に住んでいる人たちor住んだことがある人たちに限定して、「世界の都市を“東京(もしくは日本)”に例えると何処になるか」を聞いてみた。
※あくまでも個人が住んだor行った限りのイメージにつき、事実と異なる可能性がなきにしもあらずです。参考までにイメージしてください。
アメリカ・ニューヨーク州
まずは、ブルックリンに4年住むケンタさんに聞いた。
「ニューヨークの中心はマンハッタン で、ここにあるタイムズスクエアが渋谷のスクランブル交差点みたいなもの。そこから徒歩圏で五番街 にも行けて、ここは銀座あたりのイメージ。ハイブランドのアパレルが並んでいます」
――タイムズスクエア、ミーハーとしてはたまらないですね。
「また、マンハッタンの中心にはめちゃくちゃ大きい公園セントラルパークがあって、ここは東京で言う代々木公園か上野公園みたいなもの。そこから東西南北でそれぞれ雰囲気が異なりますが、北へ行き過ぎても南へ行きすぎても、それぞれちょっとずつ治安が悪くなっていきます」
――セントラルパークも憧れます。セントラルパークでサンドウィッチ食べたいです。
「マンハッタンから電車で20分くらい行ったところにあるのがブルックリン|b@>。ウィリアムズバーグやブルックリンハイツエリアは、みなとみらいと吉祥寺と青山を足した雰囲気になっていて、若くてオシャレな人は、こっちに集まっているイメージです」
――とにかくオシャレであることはビシビシ伝わってくる足し算だと思いました。
渋谷に行きたければタイムズスクエア。銀座が好きなら五番街。みなとみらいや吉祥寺に憧れたらブルックリン。急にニューヨークが身近に感じられた。
香港
香港に6年間住む、かおんさんに聞いた。
「銅鑼灣が、渋谷ですね」
――すみません、なんて言いました?
「コーズウェイベイ(銅鑼灣)です。大きなアパートから飲食店までなんでも集まるエリア。あと、重慶大厦(チョンキンマンション)が歌舞伎町かな。風俗店とか安いホテルとかがいろいろ集まっているカオスなエリアです。いわゆる映画とかでよく見る、わちゃわちゃした香港のイメージです」
――なるほど。
「九龍半島にある尖沙咀(チムサーチョイ)は、お台場みたいな感じ。海沿いを歩くと対岸の夜景が綺麗に見えるデートスポットです。高級ホテルも多いし、ブルース・リーの銅像もあります」
ーーブルース・リーの銅像があるところの治安が悪いわけないから最高。
「あと、今一番アツいのは西営盤(サイインプン)じゃないですか。セントラルから2駅で着くエリアで、昔の雰囲気を残す街並みに新しいバーやおしゃれなカフェ、レストランがどんどんオープンされていて、急にオシャレになりました。代官山あたりのイメージ。あと、淺水灣(レパルスベイ)は湘南みたいな感じです。有名人がやたらと別荘を持っていて、ジャッキーチェンの別荘もある郊外のビーチです」
――香港、めちゃくちゃ楽しそうですね?
「銅鑼灣(コーズウェイベイ)」が渋谷。「重慶大厦(チョンキンマンション)」が歌舞伎町。「尖沙咀(チムサーチョイ)」は、お台場、「西営盤(サイインプン)」が代官山。「淺水灣(レパルスベイ)」はお台場。我が物顔で香港を案内できそうに感じるから不思議だ。
ブータン王国
ブータンに1年いたなつみさんに聞いた。
「ブータン王国の国土は、九州と同じくらいなんですよ。街並も、東京って言うよりは九州の都市に近いかもしれないです。車社会なのに、信号は1つしかないですし」
――信号が1つ!?
「横断歩道も、ここ数年で設置されたばかりで、使い方を説明するCMが流れてます」
「クロックタワー広場が渋谷ハチ公前のイメージで、集合場所としてよく使われて、ナンパ・スポットでもあります。また、クロックタワーから15分ほど歩くと、サブジバザールと呼ばれる市場があって、大体のものはそこでなんでも揃います。イオンみたくなってます」
――市場がイオンってすごい。
「モティタンが、千代田区とか港区エリアですかね。高級住宅街で、政治家たちの家はだいたいこの地域にあります。ブータン人は『ビバリーヒルズならぬブータニーズヒルズ通りだぞ!』と言っているらしいです」
――見栄張ってるところは町田市民っぽいな。
渋谷イメージの市場なのに「イオン」と表現するのが、あくまでも九州っぽい。信号が一個しかない国、とても行ってみたくなった。
シンガポール
シンガポールに4年8カ月住んだ、かめさほさんに聞いた。
「オーチャードが銀座ですかね。シンガポールで最も栄えている繁華街です。伊勢丹や高島屋といったデパートや、ブティックが並んでいます。サマセットが渋谷かな。MRT(シンガポールの電車)でオーチャードから一駅行ったところにあるんですけど、ファッションビルや海外から上陸したお店が出店しています。タピオカミルクティの『ゴンチャ』も日本上陸前にサマセットにありました」
――賑やかそうですね。
「ブギスが原宿のイメージ。若者の街で、パステルカラーのショップハウスや綺麗なモスクのあるアラブ・ストリートの近くにあります。駅ビルのブギス・ジャンクションは微妙なラフォーレみたいな感じで、駅ビルを出てすぐのブギス・ストリートは原宿。怪しいブランド品が売ってることもあるので注意です」
――ソフトバンクのCMで使われていた、屋上にプールがあるホテルは?
「『マリーナ・ベイ・サンズ』ですか? あれはマリーナ地区なので、今挙げたエリアから少しだけ離れています。マーライオンもそっちの方にありますね。日本で言うとお台場に近いのかもしれません」
マリーナ・ベイ・サンズ、一度は行ってみたいと思ったが、あそこが中心ではないと初めて知った。たしかに渋谷のド真ん中にあれがあったら怖い。
中国・北京
中国・北京に1年間いたゆとりさんと、3年間いた千晴さんに聞いた。
「前門(ぜんもん)が新宿。新宿東口付近が歩行者天国になっている時の雰囲気に似ています。お土産を買ったり北京ダックを食べたりするなら、ここですね」
――なるほどなるほど。
「あとは西単(せいたん)や三里屯(さんりとん)が渋谷・原宿かな? ごちゃごちゃしていて、若者の街って感じです。ファストファッションの店も多くて、雑誌のスナップ写真を撮っているのも、このあたりです」
――スナップ写真とかやっぱり中国でもあるんですね。
「南鑼鼓巷(なんらここう)はサブカル感があるので、下北沢か高円寺。什刹海(じゅうせつかい)は井之頭公園のような湖のある公園が広がっているので、吉祥寺。夜は地元の人や観光客も多く集まるし、若い人も気軽に遊びに行くエリアです」
――東京が全部そろってる感じするな……。
「平安里(へいあんり)は楽器街なので御茶ノ水。五道口(ごどうこう)が韓国人街と言われているので、新大久保ですかね。実際には留学生が多く集まる外国人街なんですけど。あと、王府井(おおふせい)がアメ横」
中国の楽器街とか、行ってみたいとしか思えない。お隣の国だし、御茶ノ水で欲しい楽器が売ってなかったら、中国に行ってもいいかもしれない。
イギリス・ロンドン
1年間ロンドンにいた、つゆかぜさんが話してくれた。
「まずキングスクロス駅周辺が、東京駅周辺ですかね。『ハリーポッター』で魔法の世界に繋がってるのもこの駅ですが、現実も国内の各方面へ向かう路線が集中するターミナル駅なんです。すぐ西隣のセント・パンクラス駅の駅舎は今ではホテルとしても利用されていて、東京駅内にある『東京ステーションホテル』的な存在なので、やはり東京駅周辺っぽいなと」
――ハリーポッターの駅めっちゃ行ってみたいです。
「ウォータールー駅は、池袋。キングスクロス駅から地下鉄で20分もかからずに到着するエリアなんですけど、ここも巨大なターミナル駅で、ものすごい乗客数。ロンドンの中心部には違いないんですけど、一番栄えてる地域とは川を挟んで対岸に位置するので、なんとなく池袋の微妙な立地とマッチしている気がします」
――イギリスの話をしていて池袋がややディスられてるの、普通におもしろいです。
「ソーホーが、新宿。昔は風俗街などのイメージもありましたが、今は再開発も進んでかなりおしゃれな雰囲気に変わっています。劇場や美味しいレストランも多い。ネオンの感じが新宿っぽいですね」
――イギリスにもそういう場所ってあるのか。意外でした。
「バッキンガム宮殿、ウェストミンスター地区は、皇居周辺ですね。皇居周辺ののどかさは、バッキンガム宮殿周辺のそれと相通じるものがあると思います。バッキンガム宮殿の門の前は異様に観光客が多いですが、そこ以外は人気のない静かな遊歩道・公園が広がっています。皇居のようなお堀はないのですが、隣のセントジェームズパークには湖もあり、水鳥も見られます」
――優雅そうで最高。
「ウェストミンスター橋を渡って、ビッグベンの対岸に行くと、ロンドンアイという大きな観覧車やアトラクション、水族館などがあって、これはかなりお台場の空気に近いと思います。海じゃなくて川ですが、クルージングなども楽しめます」
――スケールがお台場とは違いそうですね……。
「サウス・ケンジントンの周辺が、上野でしょうか。ビクトリア駅から10分ほど。上野公園的存在のハイド・パークがある。散歩やピクニックを楽しむロンドナー。博物館やファッション系の美術館、音楽大学、ホールなどがサウス・ケンジントン駅周辺はあり、治安は比較的良いほうです」
――まずそのロンドナーって言い方が、ニューヨーカーっぽくてかっこいいです。
「あとは、ナイツ・ブリッジが銀座。オックスフォード・ストリート周辺は渋谷。リヴァプール・ストリートやブリック・レーン周辺は危ない下北沢って感じでしょうか。運が良ければ、£20でバーバリーのトレンチコート(古着)を手に入れられたりするらしいですよ」
――「ああこれ?ロンドンの古着屋で買ったやつ」とか一生で一度でいいから言ってみたかった。
ロンドン、もはや東京なのでは? と思うレベルで表現してもらえたので、俄然行ってみたくなった。また、同じくイギリスに住むKatyさんは、中心から南に降りたブライトンは、湘南海岸的な場所だと言う。
「ウミネコが飛び交う、住みやすい街です。街の中心部に飲食店やデパートなどが集結していて、他にも駅前にジムがあったり、カジノやパブ、映画館もある。ロンドンまで電車を乗り継ぐことなく行き来でき、冬でも比較的暖かいため、セレブや著名人が別荘を構えるのにうってつけです」
――なるほど、確かに湘南っぽい贅沢さがあるかも。
「ブライトンピアと呼ばれる海上の桟橋に建てられたプチ遊園地には、ジェットコースターやメリーゴーランド、出店を抜けた先にはゲームセンターがあり、楽しく遊べる。ラーメンや寿司などの日本食も多く点在し、中でもPOMPOKOというお店は安い、早い、美味しい、の三拍子揃った丼屋で、ブライトン駅から徒歩十分弱の距離にあるのでおすすめです」
もりもりだくさんで語ってもらえた(強引に)東京らしい街・ロンドン。完全に向こうでの生活がイメージできた気がするから、この企画は怖い。
イタリア
ナポリに住んでいた沙さんに聞いた。
「ナポリは、東京よりは大阪に近いんですよねえ」
――ほお、大阪ですか。
「うん。大阪の南の方。桃谷とか鶴橋に似ています。国の中でも治安が悪い方で。方言もあって、あと物価がすごく安いので」
――なるほど、どこか大阪っぽい。
「あと、それで言うなら、ローマは京都ですよ」
――京都。
「ローマの中心にあるテルミニ駅は、まぎれもなく京都駅です。観光地が多いし、バスが便利。スペイン広場は河原町、トレヴィの泉は清水寺」
――親近感がすごい。
「スペイン広場やトレヴィの泉とは反対側に真実の口やコロッセオがあります。距離感としては、金閣寺と北野天満宮って感じ。ローマのティラミスは、京都の抹茶」
ここまで具体的に地名をバンバン挙げられると、ローマが京都化してきているように思えて仕方ない。むしろ京都に行けばローマ気分が味わえるのではないかとすら思えてしまうから不思議だ。
ベトナム
5年間ベトナムに住んでいたユキさんに聞いた。
「ホーチミンにあるタンソンニャット国際空港から、まっすぐ道路が続いており、タクシーで10分ほど行くと小さいレストランや病院、学校、カフェ等が並んでいる地域に出ます。そこの雰囲気は、高田馬場に近いかもです」
――まさかの高田馬場。
「早稲田大学の周辺みたいな雰囲気なんですよ。そこから更にタクシーで5分ほどまっすぐ行くと、今度は高級デパート、高級ホテル、劇場等が並んでいるところに出ます。これは銀座に似た雰囲気です」
――なるほど。
「古ぼけたカフェや画廊があって、ちょっとした日比谷感もあります。 更に5分ほどまっすぐ行くとサイゴン動物園があるので、これは上野に近いかも」
――すごい。決して渋谷とかには出ず、東京でも東側な雰囲気だ。
「そうですね」
ベトナムにだって新宿や渋谷のような光景はあるのだろうが、高層ビル群よりも原付やバイクがめちゃくちゃ走ってるイメージのほうが印象的だ。雑多な雰囲気も含めると、確かに高田馬場のように感じられるのかもしれない。
オーストラリア
オーストラリア・アデレードにいたモチコさんに話を聞いた。
「アデレードは人の多い都市の割には、ほのぼの落ち着いた雰囲気で、田舎臭もします。山も海も近くてアウトドア好きが多いですし、車社会でパーキングも良い感じ。子育てにも優しい街です」
――なるほど。日本で言うと、どこですか。
「広島」
――なんと。
「強引に東京で表すなら、シドニーがビジネス臭ゴリゴリの新宿だとすると、アデレードは町田かな」
――町田。
「他の街の人間に小馬鹿にされてるところが似てます」
――そこですか。
「何でも町田で揃うけど、流行の最先端には立てない。物価はちょっとだけ安い気がする。特に誇るものはないが、なぜかみんな名前を知っていて話題に上げる、そんな街がアデレードです」
――町田市民としてなんとも不思議な気分です。
同じくオーストラリアのウーロンゴンに住んだ、ショコショコさんにも聞いてみた。
――ウーロンゴンって、初めて聞いたんですけど。
「日本で言うなら、茨城県波崎・鹿島。よく言って千葉です」
――またニッチな場所を……。
「海は日本のどこにも負けないくらい綺麗だと思うんですよ。でも、海沿いだからといって鎌倉みたいなメジャーさはなくて。サーファーも多く集まり、ちょっとした外出時は裸足で歩く。決して住みにくくないけど、都会ほど華やかさはなく。田舎だけど、牧場ばっかりの田舎ではないのでそこそこ住みやすい街なんです」
――なんですかその、ユルくてちょっとオシャレな気がする雰囲気は。
「ウーロンゴン大学が近くにあり、留学生を海外から受け入れているので、様々な人種の方がいる。街中はちょっと高円寺っぽいですよ」
――「高円寺っぽいオーストラリア」って響き、興味しか沸かないですね。
アデレードやウーロンゴンが「都市オブ都市」かと言われると、決してそんなことはない。ただ、この方たちの紹介の仕方は、変に渋谷だとか新宿だと言われるよりも、妙に説得力があったので紹介させていただいた。
マレーシア
クアラルンプールに住んだアカリさんと、バンギに住んだシーさんに聞いた。
「クアラルンプールにあるブキッビンタンは、大型ショッピングモールが数多く並び、休日には若い人や外国人観光客で賑わう六本木・渋谷・新宿あたりの雰囲気です」
――なるほど。
「ブキッビンタンはマレー語で『星の丘』という意味で、その名のとおり、夜は確かに街の光でキラキラしてるんです」
――夜遊びスポットなんですね。
「そこから車で6分程度のプタリンストリートはまさにアメ横ですね」
――渋谷から急にアメ横になるんですね。
「中華料理やフルーツを売る屋台、偽ブランド品を売るお店などが立ち並んでいます。一歩足を踏み入れると『カワイイネー!』『チョットマテオニーサン』『ミルダケネー?』と次々と声をかけられます」
――めちゃくちゃイメージ沸く。
「あと、クアラルンプールは東京と比べるとぎゅっとしているイメージ。ちょっと都市部を抜けると、すぐにだだっ広い畑と森林になります」
――なんだか『ズートピア』に出てきそうだ。
「バンギはクアラルンプールの駅から電車で約40分くらい。駅のすぐ近くに大学のキャンパスが広がり、周りにはいい意味でも悪い意味でも、何もありません。生活に必要最低限のものが揃えられる程度です」
――東京で言うと、どこらへんになりますか?
「たぶん、府中」
――ローカルすぎてビビりました。
マレーシアについては(大変恐縮ながら)「シンガポールに近い」くらいの情報しか持っていなかったが、ナイトスポット含めて活気ある街のイメージは強い。一方で「府中」とまで言わしめるローカル感も気になるところである。
マルタ共和国
7カ月半マルタ共和国に住んだ、ありっささんに話を聞いた。
――マルタ共和国にフォロワーがいるなんて思いもしませんでした。
「マイナーに思われますが、マルタ共和国全体が沖縄のような場所で、長くて暑い夏と、短くて暖かい冬に包まれているんです。ヨーロッパ人の憧れのリゾート地とも言われてます」
――俄然興味が沸いてきました。
「首都があるヴァレッタは、浅草と上野と那覇と奈良を足して、4で割ってます」
――どういうことです……?
「ヴァレッタは町全体が世界遺産になっている要塞都市なんです。マルタストーンと呼ばれる蜂蜜色の石で作られた建物が多く存在します。歴史を感じる、という意味で、観光スポットの多い浅草や博物館がある上野、古くからの歴史が残っている奈良や那覇などのイメージです」
――ナルホドー。
「あと、マルタは猫の島と言われています」
――なんと! 猫が多いんですか!
「街中にたくさんいます」
――それだけで価値がグっと上がりましたよ。
「ヴァレッタから車やバスで20分ほど行った北側の対岸にはスリーマと呼ばれる場所があります。ここが近代的で、島一番のショッピング街になります。ヴァレッタを眺めながら海水浴したり、カフェでのんびりしたりできますし、開放的な東京って感じですね」
――文句ナシじゃないですか。
「セントジュリアンは美味しいレストランや高級ホテル、カジノが集中している街で、新宿とか六本木でしょうか。イムディーナは、京都。かつてはここが首都だったこともあり、伝統的な街並みが残っています。」
マルタ共和国のこと何にも知らなかったけれど、急に全てわかったような気になってしまった。なにより漂うセレブ感が最高である。行ったこともないのに、こういう場所で余生を過ごしたいと思う。
デンマーク&スウェーデン
スウェーデンのルンドに1年住んだピヨさんに話を聞いた。
「私が住んでいたルンドは、ルンド大学を中心にスーパー、コンビニ、公園、図書館、住宅地が広がっている学生街です。日本だと高田馬場とかかな。住民は留学生をはじめとする大学生と、ルンドの地元の人が混ざっているという両極端な感じです」
――「いろんな人種がいる学生街」って賑やかそうだ。
「ルンドから電車で30分行けば到着するスウェーデンの第三都市・マルメは、レストラン、喫茶店、ファッションなどおしゃれなお店が立ち並び、中心から少し離れた広場では夏にフェスも行われます。比較的賑やかなので、強引に東京に例えるなら、渋谷でしょうか……」
――「北欧の渋谷」っていう二つ名付けたらめちゃくちゃ人が集まりそうですけど、絶対イメージと違うんだろうな……。
「隣国デンマークの首都であるコペンハーゲンは、カフェ、レストラン、ファッション、近代図書館、チボリという遊園地、宮殿、古城、有名な人魚姫の像などがあります。古いものと新しいものが混ざった観光地ですね。テーマパークもあるし、舞浜+浅草という感じ」
――すごい組み合わせですけど、北欧って、ちょっとそんなイメージもあります。
「ヘルシンボリは現代美術館、古城などが多く、上野っぽいアートなイメージ。スウェーデンの首都であるストックホルムは、新宿か皇居周辺ですね。城、宮殿、ノーベル賞美術館、音楽堂、レストラン、カフェ、ファッションなど、最先端が揃っている街です」
――絶対オシャレですよねそこ……。
「あと、ガムラスタンというエリアは吉祥寺に似てます。10人ほどしか入れないような小さいカフェ、伝統的なスウェーデン料理が食べられるレストラン、個人経営の地図のお店、かわいい雑貨店など、とてもかわいいお店が多い街です。『魔女の宅急便』の舞台の1つとも言われてます」
――魔女宅の舞台か! やっぱりオシャレそう~!!
「北欧」という響きだけでやたらとオシャレを連呼してしまうのは、完全に私がIKEA大好き人間だからにほかならないが、だからこそ北欧はいつか行ってみたい。「フライングタイガー」ばりの雑貨屋がゴロゴロしているのだろうから行ってみたすぎる。
おわりに
超長文になったが、以上で「世界の都市を“東京”に例えて説明する」を終了する。
フォロワーの皆さんから集めた情報はこのほかにも無数にあったのだが、延々と続けていくとどうしても読み切れない内容になってしまうため、より内容が充実していた地域を中心に紹介させていただいた。
結果、マルタ共和国はあるのにフランスはないというかなりアバンギャルドな記事となってしまったが、それもまた一興と考えていただきたい。
素晴らしい情報提供に感謝するとともに、俄然イメージしやすくなった海外に対して、「行きたい」という極めて個人的な感想しか抱かなくなったことを報告して、筆を止めたいと思う。
ありがとうございました。
カツセマサヒコ
ライター/編集者。
ツイッターのフォロワーは7万人を超える。
趣味はスマホの充電。twitter: @katsuse_m
※価格やメニュー内容は変更になる場合があります。
※特記以外すべて税込み価格です。
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