春夏秋冬ある日本の気候の中でも、夏は湿度が高く特徴的。それだけに日本の夏は外国人にとってはただ暑いだけではないようです。
今回は日本在住のイギリス人女性にインタビュー。日本人にとっても辛い日本の夏をどう感じているのか、日本の夏の過ごし方や実践している暑さ対策を聞いてみました。(各コメントは個人の意見です)
日本の夏は暑いだけでなく湿気が辛い
「昔は日本が暑いというイメージはなかったけれど、年々暑さが厳しくなっている気がします。湿気が多くて蒸し暑いですね」
「高温多湿」。これが日本の夏の大きな特徴です。人間が不快を感じるのは、温度だけではなく湿度が大きく関係しているのです。
日本は6月ごろに「梅雨」に入り雨が多く湿度が高くなりますが、この時期は温度がそれほど高くないので、ジメジメする程度。のちに気温が30度を越える日が続き、湿度も上がると蒸し暑く不快な日が続きます。この湿度の高さが日本の夏を過ごしにくくする原因です。
その暑さは年々厳しくなり、最高気温が35度以上の「猛暑日」といわれる日数が増え続けています。さらに湿度も上昇していることで、日本の夏の蒸し暑さが増しているのです。
日本の夏は外を歩くのが厳しい
「街を歩いていると、アスファルトの地面からの照り返しを感じます。屋外にいる限り、暑いです。肌が痛くなってきますね」
日本は都市化が進んだことで地面がアスファルトやコンクリートで覆われるようになり、太陽の光の照り返しで温度が上がります。
刺すような日差しは肌が痛くなるほどで、太陽の光で眩しくて前を見られないこともあります。むっとした蒸し暑く生ぬるい空気は、まるでサウナにいるよう。一歩外に出ただけで、滝のような汗がどっと出ます。
またコンクリートで覆われた地面や建物は、ため込んだ熱を放出できず、夜でも気温が下がりません。夜でも蒸し暑さは続き、じっとりしています。初めて日本の夏を過ごす人は、暑さに息苦しさを感じるかもしれませんね。
日本は春が終わったと思ったら、急に暑い日が増える
イギリスにも四季がありますが、日本の夏とイギリスの夏はどう違うのでしょうか?
「母国も夏は暑い日が多いですが、日本ほどの暑さではありません。また、1日の天気が変わりやすいため、暑いと思ったら雨が降って冷えることもあります。夏前は爽やかな陽気の日も多いんですよ。日本は春が終わったと思ったら、急に暑い日が増えますよね。冬は加湿器が必要なくらい乾燥するのに、夏になるとジメジメするので、暑さだけじゃなくて湿度の差に驚きます」
なるほど、イギリスは暑くなっても雨が多いので涼しく過ごせるようですね。日本のように酷暑になることはなく、日差しを快適に楽しめるようです。
日本の冬と夏の気候の違いは、外国人には驚くことが多いかもしれないですね。
暑さ対策は日本伝統のアレ
「日本ならではの暑さ対策グッズとして、『うちわ』や『扇子』を使用しています。かわいらしい絵や素敵な柄が描かれているものが多く、見ているだけで楽しめます。とくに扇子は小さく折りたたんで持ち歩くことができるので、外を歩くときも便利ですよ」
外国人のお土産としても人気の「うちわ」や「扇子」は暑いときや汗をかいたときに涼しい風を送ってくれる優れたアイテム!日本の夏には欠かせません。電車や信号待ち、スポーツ観戦など立ち止まったときに感じる暑さを「うちわ」や「扇子」は癒やしてくれます。持ち運びにも便利なので外出時には必ず持ち歩きたいですね。
100円ショップなどでも簡単に手に入ります。「うちわ」は歩いていると配っていることもありますね。デザインも楽しめる「うちわ」や「扇子」は、コーディネイトに合わせておしゃれのアクセントにもなりますよ。
最新の熱中症対策アイテムもおすすめ
日本にいると夏によく耳にする「熱中症」。日本の代表的な気象病です。夏の日差しが照りつける下に長時間いたり、運動していたりすると、めまいや吐き気、たちくらみ、頭痛などの症状が現れます。屋外だけでなく、室内でも熱中症を引き起こすことがあるので注意が必要です。
熱中症対策アイテムはいろいろ販売されていて、今回インタビューに応じてくれたイギリス人女性も活用しているようです。
「首にまく冷たいタオルも効果的です。ひんやりしているので気持ちが落ち着きます。外にいると首の後ろが焼けて痛くなるので、日焼けの防止にもいいと思います。あとは小さい扇風機を首からかけています。涼しいけれど、外で使うと熱風がかかるので、保冷剤も一緒に使うといいと思います」
日本の夏を楽しく過ごそう
高温多湿で外国人にとって暑くて辛い日本の夏ですが、夏祭りや花火大会など夏ならではのイベントがあるのも日本の夏。水分補給や暑さ対策をしっかりして日本の夏を乗り切ってくださいね。
<筆者プロフィール>
株式会社ダリコーポレーション 奥村陽子(おくむらようこ)
小学生と幼稚園の3人の子育てをするママライター。お喋りと食べること、知的好奇心がくすぐられることが大好き。見たい、知りたい、行ってみたいと思える文章を心がけています。
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