次世代通信システム「5G」の登場など、インターネットの接続環境は日々進化していますが、日本のネット環境は他の国と比べてどうなのでしょうか。
気になる日本のネット事情について、日本在住のイタリア人女性にインタビューしました。母国とのちがいや日本のネットショッピングでよく買うものなど、いろいろ聞いてみましょう。(以下コメントは回答者の個人的な意見です)
ぶっちゃけ日本のネット環境は母国と比べてどう?
「ネット環境は東京や大阪はWi-Fiがどこでもあって便利だと思いました。カフェやファストフード店はもちろんのこと、図書館もちゃんとWi-Fiが使えますよね。母国も同じような感じです。日本に来て、不便に感じたことはないです」
日本とイタリアを比較すると、ネット環境について劣っていると感じる点はないようです。イタリアは積極的に5Gの導入を進めている国の一つでもあり、インターネット環境が比較的整っている国ですが、印象としては日本もそれと変わらないネット環境が整っているようです。
しかし、海外ではコンビニのレストコーナーなどでも無料のWi-Fiスポットが用意されており、そこで仕事をしたり調べものをしたりする光景が見られる国もあります。日本ではセキュリティの関係もあり、そのような光景はあまり見られませんので、海外から来た外国人観光客の中には不便さを感じる方もおられるかもしれません。
また、全体的に日本のインターネット契約の値段は海外に比べて高く設定されており、母国に比べると契約しにくいと感じる外国人も多いようです。しかし、その分日本では光ファイバー回線を個々の家に引くことができ、快適な速度でインターネットを利用できます。
日本のネットを使っていて不安に思うことってある?
インターネットを利用していて注意しなければならないのは、セキュリティの問題です。
日本でも個人情報は厳しく管理されるようになっていますが、インターネットを利用した場合はどうでしょうか?海外から来た外国人は母国と比べてどのように感じているのか聞きました。
「インターネットを見ていると、自分がよく見ていたものが閲覧ページに表示されたり、動画に表示されたりするターゲティングの広告が多いなと思いました。最近、問題となっていると思いますが、日本も個人情報の保護レベルはあまり高くないのではないかと思いました。一方で映画泥棒対策など、動画に対する著作権の対策がちゃんとしているなと思いました」(イタリア人女性)
たしかにインターネットを使っていると、そのページで検索したことのない商品が突然画面に登場することがあります。また、検索した商品に関連した商品が自動的に表示されることもあります。
これは閲覧したサイトの情報を保存するcookie(クッキー)が有効になっているためで、設定を変えることでcookieの機能を停止させることもできます。しかし、cookieが正常に作動していないとサイトが正常に表示されないこともあるので、設定を変更するなら支障が出ないかよく調べてから実行するようにしましょう。
しかし、海外から日本に来て実際に住んでいる方が持つ印象ですので、海外でのインターネット利用時のセキュリティ対策は日本よりも海外の方が進んでいるのかもしれません。また、アパレルブランドの模造品や映画の海賊版などに対する取り締まりについては、日本は厳しいという印象があるようです。
日本のネットショッピングではどんなものを買う?
日本でも普及しているネットショッピング。自宅で選んでクリックすれば出掛けなくてもすぐに届けてくれるのは大変便利です。
日本に来た外国人はどんなものをネットショッピングで購入しているのでしょうか?
「ネットショッピングでは、水などの日用品や、家電を買います。買ってよかったのは、重くてお店で買って自宅まで運ぶのが難しいものです。お店で送料をとられてしまうこともあるので、重いものは商品情報を事前にネットで調べてから買います」(イタリア人女性)
外国人も日本でも利用が多い日用品をよく購入しているようです。やはり水などは重量もあるので、ネットショッピングで自宅まで届けてくれるのはとても助かりますね。
ネットショッピングには必ず関係してくる送料についても、日本に住む外国人もシビアにチェックしていることが分かりました。
では、母国に住んでいたときにはネットショッピングでどんなものを購入していたのでしょうか?日本に来て変化はあったのでしょうか?
「イタリアではスーパーの宅配をネットから注文していました。ワイン、水などの重いものや、トイレットペーパーのようにかさばるものを配達してくれるので助かるんですよね。破損したものが届いたときは交換もしてもらえます。宅配の日も指定できるんですよ」(イタリア人女性)
母国に住んでいたときもよくネットショッピングを利用していたようで、その内容は日本に来てからと大きく変わってはいないようです。
もちろんこの点は個人差がありますが、海外でも破損した商品を交換してくれたり、宅配日を指定できたりと便利なサービスが用意されているようです。日本でも同じようなネットスーパーのサービスが多くありますし、ある金額を超えると送料が無料になるお店もあるため、ネットショッピングはどんどん広がりを見せています。
日本のネットショッピングで買って、失敗したものはある?
便利なネットショッピングですが、実際に手に取ってよく見てから購入できないという不便さはあります。海外から来た外国人は日本のネットショッピングで購入して、失敗した経験はあるのでしょうか?
「買って失敗したなと思ったのが、洋服です。日本のサイズ感をよくわかっておらず、失敗しました。また、これは日本だけに言えることではないかもしれませんが、写真で見たものと実物では色味も違ってしまうので、今後は実物をみて買いたいなと思いました」(イタリア人女性)
やはり洋服や靴は実際に着たり、履いたりしてから買うのが一番のようです。しかも日本のサイズと海外のサイズではワンサイズ異なる場合もありますので、慎重に選ぶ必要がありそうです。
また、サイズだけでなく写真の撮り方によって実際の商品と異なる印象を持ってしまうこともあります。予想以上に良かった場合は良いですが、大抵は届いた実物にがっかりさせられることが多いようです。
返品や返金もできるかもしれませんが、手続きや連絡方法が複雑で実際には行わない外国人も少なくないようです。たしかに、母国でなければそのような手続きも一層面倒に感じてしまうかもしれませんね。
便利で快適な印象が強かった日本のインターネット
海外から日本にやって来た外国人は日本のインターネット事情に関してあまり不便さは感じていないようでした。
料金やセキュリティ面などに不満を感じることはあるようですが、全体的に日本のインターネットは便利で快適というイメージで、母国と変わらずにネットショッピングを楽しんでいるようです。
インターネットの普及により、どこに行っても迷わずに世界中で同じように買い物ができる便利さが拡大しているのかもしれません。
<筆者プロフィール>
塚原 和久(つかはら かずひさ)
「旅行、社会インフラなど身近なものから、企業人事など硬めのジャンルまで幅広く担当するライター。苔、観賞魚など自然をこよなく愛し、妻との旅行を楽しむ日々。」
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