日本では若者はもちろん、お年寄りの含めスマートフォン(以下、スマホ)の利用率は年々上昇し続けています。古くなったスマホを自宅用や音楽用にして、数台を利用しているという方も多いかもしれません。
日本においてはいわゆるガラケーと呼ばれる携帯電話も根強い人気がありましたが、2013年にはガラケーとスマホの利用率が逆転し、その後はスマホ利用者が増加し続けています。私たちが当たり前に毎日使っているスマホについて、日本に住む外国人はどう感じているのでしょうか?
母国と日本でのスマホの使い方の違いやLINEの既読スルーまで、スマホのあれこれについてウガンダ人女性にインタビューしました。(各コメントは回答者の個人的な意見です)
自撮り大好き! 日本人は風景が好きだよね
日本に住む外国人はどんな時にスマホを使うことが多いのでしょうか?
「友人、知人、家族とのコミュニケーションや写真を撮る時に使います。自撮り棒は便利です。自分が写真の中に入れるのでよく使っています。そういえば、日本人の友達は風景だけを写真に撮ることが多いですね。私は自分も一緒に写りたいので、自撮り棒は好きです」
やはりスマホはコミュニケーションツールという感覚が強いようです。海外から来て日本に住んでいる場合には特に、母国に住む家族や友人と連絡を取ることができるスマホは大変役立つことでしょう。
以前は料金の高い国際電話を利用しなければ話せなかった海外とも、スマホのコミュニケーションツールを使用すれば無料で話せるわけですから、節約という意味でも重宝します。
また、外国人にとっては写真を撮るというスマホの利用方法も比重が大きいようです。インタビューでも触れられていますが、特に日本人の利用方法と異なるのは写真を撮る時に人物を含めることです。
日本人のスマホの中に収められている写真は景色や季節の美しい花、愛らしい動物などが多くの割合を占めていますが、それに比べると外国人の撮る写真は、人物の割合が多いようです。
外国人の場合、日本人と比べるとスマホの待ち受け画面も自撮り写真やパートナーとの2ショットの場合が多く、キメキメの顔で写っている写真を使用している人も少なくありません。人物を写真に収めても、なるべく自然に見えるショットを求めがちな日本人とはスマホ写真の撮り方も異なっているようです。
日本人は電車の中でずっとスマホを見ている
日本に住んでいる外国人は、日本人のスマホの使い方についてどのように感じているのでしょうか?
「日本人は電車の中でずっとスマホを見ている人が多いですよね。聞くところによるとゲームをしている人が多いみたいですね。私はお金がかかる印象があるので、スマホではあまりゲームはしないです。日本人は大人でもゲームが好きなんだなと驚きます」
外国人の多くが驚くのが、日本人の電車の中でのスマホの使用率のようです。たしかにそう言われると、日本では電車に乗っているほとんどの人がスマホの画面を見ている気がしますね。
インタビューに答えてくれたウガンダ人女性は、多くの人がゲームをしていることに特に驚いたようです。ウガンダではゲームは子どもが好むものという印象が強いようなので、多くの大人が電車でゲームに熱中する姿は母国では考えられないのかもしれません。
海外では電車では友人と楽しく会話したり、電車の中で初めて知り合った隣に座った人と会話が始まったりすることも少なくありません。周りの人とはほとんど話さずにスマホに向かう日本人の姿は外国人にとって驚きの的のようです。
日本人はiPhoneが好きね
様々な機能が追加されて日々進化しているスマホですが、日本と海外でスマホの人気機種は異なるのでしょうか?
「日本ではiPhoneがほとんどですが、ウガンダではAndroid端末(特にサムスン製)が多いです。田舎の方では電波が悪いので、携帯電話を使っている人もいます」
日本では海外に比べてiPhoneの占める割合が高いようです。世界的に見るとサムスンに代表されるAndroid機種のスマホは比較的安価で販売されており、日本でのシェアよりも多くの割合を占めています。
日本でもシンプルな機能のガラパゴス携帯には根強い人気がありますが、海外でも利用率はある程度あるようです。
子供がスマホを持つのは心配
日本でも子どもたちのスマホの使い方が問題になる時がありますが、海外の親たちは子どもたちにスマホを持たせているのでしょうか?また、その時にルール作りなどはどうしているのでしょうか?
「私が小さい頃は携帯もなかったですが、最近では母国でもみんなスマホを持っています。子どもに持たせるかは親の判断です。高収入な家庭では中学生から子どもにスマホを持たせている家もありますが、高校生から持たせている家庭が多いです。でも親が料金を払っているのだから、ルールを作っている家庭が多いみたいですよ」
ウガンダでも子どもにスマホを持たせる親が増えているようです。しかし、やはりお金がかかるという印象は強いようで、親が料金を払っている間は親の決めたルールをしっかり守るということが徹底されているようです。
スマホを持たせることでいつでも連絡が取れる安心感はありますが、その分心配になることも増えてきます。子を持つ親の悩みは世界共通のようです。
日本のLINE文化に付いていけないことがある
日本人と外国人のスマホの使い方の違いは、アプリの使い方にも表れることがあるようです。日本でコミュニケーションツールとして浸透しているLINEの使い方についても質問しました。
「LINEで読んだのに返信をしないことを既読スルーと言うんですよね。個人的にはなんで返事を早くしないといけないのか分からないです」
日本人同士で既読スルーをしていると、それだけで気まずくなったりすることもあるようですが、外国人にとってはその意味がよく分からないようです。都合が悪い時もあるのだから、すぐに返信しなくても気分を害することはないようです。
その他のLINEの使い方でも気になる点があるようです。
「グループLINEも大変だと感じてしまう時がありますね。日本に来たらみんなLINEを使っているので、コミュニケーションを取るために私も使っていますが、どんどん連絡が来ると話に追いつけない時もあります」
複数の友人たちで作るグループLINEは自分に関係がない情報も入ってくるために、煩わしいと感じる外国人も多いようです。加えて、日本語の連絡がどんどん入ってくると、たしかに理解するだけでも疲れてしまうかもしれませんね。
相手の考えに合わせて、スマホを上手に使おう
日本に限らず世界の多くの場所で使用されているスマホですが、国民性によって使い方も様々なようです。
多機能化したスマホでは言語翻訳機能なども付いており、外国人とのやり取りにもスマホは便利なコミュニケーションツールですが、使い方を間違えてしまうと相手の気分を害してしまうこともあります。
コミュニケーションを取る相手やスマホを使う時に周りにいる人の考え方も考慮に入れて、便利なスマホを上手に使っていきましょう。
<筆者プロフィール>
塚原 和久(つかはら かずひさ)
旅行、社会インフラなど身近なものから、企業人事など硬めのジャンルまで幅広く担当するライター。苔、観賞魚など自然をこよなく愛し、妻との旅行を楽しむ日々。
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