日本の食卓では当たり前に並んでいる生卵。しかし、実は日本人が生卵を食べていることを多くの外国人が不思議に思っていることをご存じでしょうか。
今回は生卵だけではなく、日本人が好んで食べる「お刺身」や「馬刺し」などの生食について、外国人数名にインタビューしてみました。文化の違いによる意見はもちろんあると思いますが、実際のところ日本人と外国人の生食に対するギャップはどの程度のものなのでしょうか。(以下は回答者の個人的な意見です)
生卵は食べるけど……苦手。半熟まで
「生卵は好きではありません」(イギリス人女性)
「食べたことはあるけれど、生卵は苦手ですね」(オーストラリア人男性)
「生卵が食事に出るのは朝食だけですが、半熟までです。生では食べません」(アメリカ人女性)
日本人にとって生卵を食べることは、決して不思議なことではありません。生卵を好んで食べる人も数多くいます。しかし、外国人からはそんな日本の食事が疑問視されているようです。
海外では生卵を日常的に食べる文化は、ほとんどありません。実際に海外では、幼い頃から両親に「生卵を食べてはいけない」と教わって育つことも多いようです。その理由の一つとして、衛生の問題が挙げられます。
卵殻には鶏の糞便などからサルモネラ菌が付着して、内部に侵入する可能性があり、生卵を食べると食中毒を起こすリスクがあると考えられているのです。
このような理由から、海外では、料理に卵を使うときは「しっかりと火を通す」という認識を強く持っており、生卵をほとんど食べないのです。日本人が生卵を口にしているのを見て「本当に大丈夫なのかな?」「あとでお腹を壊さないのかな?」と不思議に思うのは、こういう事情があったのですね。
TKG(卵かけご飯)は食べてみたら美味しかった
「卵かけご飯は食べたことがないです」(イギリス人女性)
「何度か卵かけご飯を食べたことがあります。食べてみたら美味しかったです。卵とご飯をよくかき混ぜてから食べる方が好きです」(オーストラリア人男性)
「卵かけご飯? ないですね」(アメリカ人女性)
「見ているだけで、なんだか気持ち悪いよ。美味しそうには全く見えません」(アメリカ人男性)
「TKG」の略称でおなじみの卵かけご飯! 日本人なら誰でも一度は食べたことがある、お手軽料理ですよね。醤油を一たらしして食べるのが好きという日本人は多いと思います。しかし、そんな卵かけご飯も生卵同様に外国人からは疑問視されている食事の一つです。
卵かけご飯を初めて見た外国人にとって、生卵をつぶして、ご飯に混ぜる様子そのものが、ヴィジュアル的に抵抗があるみたいですね。しかし、今回のインタビューに応じてくれたオーストラリア人男性のように実際に日本の卵かけご飯を口にしたことがある外国人からは、「美味しい」という評価を得ることも。文化の違いから受け入れづらいところがあるかもしれませんが、まずは一度、日本の卵かけご飯を口にしてもらいたいですね。
お刺身は……
「お刺身は食べたことがあります。とても新鮮で美味しかったです」(イギリス人女性)
「お刺身は食べたことがないし、食べたいとも思いません。ベジタリアンなので」(オーストラリア人男性)
「お刺身や生魚は食べたことがありません」(アメリカ人女性)
日本食の代名詞ともいわれている「お刺身」。最近の日本食ブームの影響もあり、今ではすっかり海外でも知られている人気の料理ですよね。そんなお刺身は味だけでなく、ヘルシーなところも人気の理由です。数あるお刺身のなかでも外国人から一番、人気が高いのが「マグロ」です。「寿司といえばやっぱりマグロだよね!」「やっぱり味が好きだね!」などの感想をよく聞きます。
一方、外国人が苦手なお刺身として「イカ」を挙げる人が多くいます。イカが苦手なのは、「硬くて噛み切れないから、食べるのが大変」「焼いたものならいいけど、お刺身だと味が感じられないね」などの理由があるようです。
馬刺しは……
「馬刺しは食べたことがあります。とても美味しかったです」(イギリス人女性)
「馬刺しはないですね」(アメリカ人女性)
「馬の刺身なんて聞いたことがないです。食べたいとは思わないよ」(アメリカ人男性)
お刺身は海外でも知られていますが、馬刺しについてはあまり知られていないようですね。実際に馬刺しを食べたことがある外国人の中には、美味しいと感じる人もいるようですが、経験がない場合、「馬を食べるなんて理解ができない……」と、否定的になることが多いようです。また動物愛護を主張するベジタリアンからは、倫理的な観点から馬肉を食べる人たちを疑問視しているという声もあります。
イギリス人は馬を食べることに外国人のなかでも特に抵抗があると聞きます。その理由は馬がイギリスの歴史的に輸送や戦争など重要な役割を担ってきたからです。そのため、イギリス人にとって馬はペットのようなものであり、それを食べるということに抵抗があるとのこと。これは日本人でいうところの犬や猫に近いものみたいですね。しかし、法律で禁止されているわけではないので、あくまで文化的な理由から口にしないようにしているそうです。
実は海外にもある生もの料理
「他の国の生もの料理については、分かりません」(イギリス人女性)
「生野菜のサラダは知っていますが、お肉についてはよく分かりません」(オーストラリア人男性)
「日本以外で生もの料理を食べる国は知らないです」(アメリカ人女性)
日本の料理には、卵かけご飯にはじまり、お刺身、馬刺しなどの数多くの生もの料理がありますが、ほかの国の生もの料理はあまり知られていないようです。
しかし、実は日本以外にも生もの料理を日常的に食べている国はあります。
例えばイタリアでは、生の魚介や牛肉を薄く切ったものにオリーブオイルやソースなどをかける「カルパッチョ」があります。カルパッチョが生まれたのは1950年。もともとは、イタリアのベネチアにあるバーのオーナーが常連客のために作った特別料理がはじまりだといわれています。
また韓国では、魚を薄切りにして盛り合わせた料理「フェ」があります。1600年代には食べられていたといわれており、歴史のある料理です。フェは日本のお刺身に似ていますが、大きな違いとしてコチュジャンに酢や味噌などを加えるタレを使用します。世界と日本の生もの料理がどのように違うのか、実際に食べ比べてみると面白そうですね!
まとめ
日本人からすると、生卵をはじめ、どうして外国人は生ものを食べようとしないのか不思議に思うかもしれませんが、衛生の問題が大きいようですね。日本の衛生管理のレベルの高さは世界でも群を抜いています。普段は生ものを避けている外国人にも日本を訪れた際はぜひ、日本の生もの料理を楽しんでもらいたいですね!
ライター
株式会社ダリコーポレーション
人事・労務・法務・キャリアジャンルなどの硬めのジャンルを中心に手がけているライター。コラム記事をメインに作成している。
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