
日本旅行、特に東京を旅する際に注意が必要なのが、大型荷物の取り扱いです。長期滞在であれば大容量のスーツケースを持参すると思いますし、お土産用に空っぽの大きなスーツケースを用意している人もいるでしょう。でも、大きなスーツケースやキャリーバッグを持って日本の公共交通機関を利用するのはなかなか大変です。本記事では、訪日時の大きな荷物について、事前に知っておきたいことをご紹介します。
交通機関を利用する場合

・電車
地下鉄・在来線の場合
基本的に、大きな荷物を置くラゲージスペースはありません。そのため、できる限りドアに一番近いスペースを確保しましょう。スペースを広くとることができ、スーツケースを足元に置くことができます。また、リュックサックやボストンバック程度の比較的小さなものであれば座席の上に網棚があるので、利用しましょう。
通勤・通学時間帯などの混雑時
基本的に、朝や晩のラッシュ時には、スーツケースを持参しながらの移動はおすすめできません。ただし、時間に余裕が無く、どうしても乗らねばならないという場合には、比較的空いていることが多い先頭車両か最後尾に乗車しましょう。また、もしも満員で乗車できないという場合に備えて、時間的に余裕を持って行動しましょう。
新幹線の場合
新幹線は早く快適に安全に目的に到着できる、という点では非常に優れていますが、スーツケースのように大きな荷物を持参しながらの移動は少し大変です。どこを見渡してもそうそう大きな荷物をおいておけるようなスペースはなく、荷物を置けるスペースといえば座席頭上の網棚しかありません。
新幹線に乗車する場合、スーツケースの大きさによっては「特大荷物」となり、事前に荷物スペースの予約が必要です。「特大荷物スペースつき座席」は、東海道・山陽・九州・西九州新幹線(東京〜新大阪~博多〜鹿児島中央、長崎~武雄温泉)で導入されているサービスです。予約をしておけば、一定以上の大きさの荷物を持って新幹線に乗る時、専用の荷物置場に置くことができます(無料)。普通車指定席・グリーン車に設置されています。詳細は以下の記事を参照ください。
・バス

高速バスの場合
高速バスは、バスの下部にトランクルームがあるので、大きな荷物を持参していてもスムーズに利用できます。そしてそのトランクは、比較的大きいため、大きなスーツケースでも気兼ねなく預けることができます。また、電車などと同様に座席上に荷物棚もあるので、リュックなど小型の場合は、車内に持ち込みましょう。羽田空港や成田空港発着のバスにも基本的にトランクルームがついています。
路線バスの場合
路線バスは、地元住民が利用するため、旅行者が大きなスーツケースを持って乗車することに対して、不快に思う人も少なくありません。特に混雑する路線の場合は、大きなスーツケースを持参して乗車するのは控え、タクシーを利用するか、電車など他の手段を検討してみるのも一案です。宿泊施設がシャトルバスを運行していなか、確認しておきましょう。
・タクシー
日本のタクシーは、短い区間であれば比較的お手頃価格で利用でき、荷物も基本的に不自由なく載せることができます。トランクや後部座席など自由に使える空間も多いので、よほど大荷物でない限りは問題ありません。また、家族連れやグループで利用する際は、中型または大型のタクシーを利用しましょう。
・レンタカー

軽自動車など小型車の場合は、当然広いラゲージスペースはありませんが、大型車であれば、余裕をもって荷物を格納できます。
軽自動車の場合は、リュックサック×人数分+α、ぐらいであれば収納できます。セダンなら4人+大きなスーツケース2点、ワゴン車なら4人+大きなスーツケース3点は載せることができます。移動する人数と、その荷物の数に合わせた車種を選びましょう。
また、空港からの送迎サービスやリムジンバスは、旅行者向けのサービスであることから、大型荷物にも配慮されているケースが多いです。ぜひ活用しましょう。
旅の途中でコインロッカーに荷物を預ける場合

旅行中の荷物の預け先として最も便利なのはコインロッカーです。詳しく解説します。
日本のコインロッカーの大きさは?
・小サイズ:およそ35cm x 34cm x 57cm、大半の駅や駅周辺に設置
・中サイズ:およそ57cm x 34cm x 57cm、いくつかの路線が交差するターミナル駅などを中心に設置
・大サイズ:およそ117cm x 34cm x 57cm、巨大ターミナル駅、空港、空港に接続する駅や周辺に設置
日本ではどんなところにコインロッカーが設置されている?
基本的に駅であればコインロッカーが設置されています。そして大きな駅になればなるほど、多くのロッカーが設置されています。たとえば、世界一の利用者数を誇る東京・新宿駅では3500ものコインロッカーが利用できると言われています。ただし、注意すべきなのはその大半は小サイズのコインロッカーであること。3500のうち大きなコインロッカーは300弱しかないと言われています。日本の駅ではコインロッカーの位置を示す案内表示があるので参考にしてみましょう。
コインロッカーの使い方
古い型と新しい型のコインロッカー、両方設置されていることが多くあります。鍵つきで硬貨を入れると施錠が出来るタイプが旧型で、鍵にロッカーの番号が書いてあります。新型はタッチパネル式のもの。現金で支払い、レシートの書かれたパスワードで解錠する形式で、SUICAやPASMOなど交通系ICカードでも支払いできるものも多くあります。
コインロッカーの金額の目安と預けられる期間
小サイズのコインロッカーなら300~400円程度、中サイズは400~500円程度、大サイズは600~800円程度。基本的に最大3日程度しか預けられないので、もし長期的に利用したい場合には注意しましょう。数日間利用できるコインロッカーが見つからないようであれば、ecbo cloakなど荷物預かりサービスを利用すると便利。手頃な価格で利用でき、特定のお店やカフェなどに預けるだけなので利用も簡単なので安心です。
ホテルや空港など、その他の荷物の預け先
ホテル
日本のホテルやホステルでは、宿泊者の荷物を預かってくるケースが多くあります。特にホテルではほとんどの場合、チェックイン前やチェックアウト後も荷物預かりに対応してもらえます。事前に施設へ確認しておくと安心です。
また、日本国内で複数の都市を旅する場合などは、宅配サービスを利用できるホテルもあります。システムや値段はさまざまなので、ホテルに確認しましょう。また、ホテル間の発送に関しては、受け取り側のホテルにも事前に荷物の発送について連絡をしておきましょう。
空港

国際便が発着している空港にはく荷物預かりカウンターがあります。宅配カウンターもあるので、空港からホテルなど宿泊施設への荷物を配送するのもおすすめです。逆に、ホテルから空港への荷物配送にも対応している場合も多いです。
成田空港
成田空港では、第1・第2ターミナルに、ヤマト運輸、JALエービーシー、第3ターミナルにヤマト運輸のカウンターがあります。1階国際線到着ロビーには、JALABCカウンターがあります。荷物の宅配・預かりから、コート預かりサービス、Wi-Fiレンタルサービスも提供しています。
羽田空港
羽田空港には、第1・2ターミナルに佐川急便、ヤマト運輸、の2社、第3ターミナルは、JALエービーシー、ヤマト運輸の2社があります。
関西国際空港
関西国際空港を利用する場合、第1ターミナルには、JALエービーシー、関西エアポートバゲージサービス、ローソン、第2ターミナルにはローソン、複合商業施設エアロプラザにはローソンがあります。
その他の発送サービス
街中で荷物を発送したい場合には、観光スポットなどにあるツーリストインフォメーションセンター、観光エリア周辺の駅、大型デパートなどのサービスカウンターなどを利用しましょう。
例えば、日本の宅配会社大手のヤマト運輸では、通常の荷物から家財まで、基本的にどんなものでも配送してくれます。宅配便はセブンイレブンなどのコンビニでも利用できます。例えば25kg以下のスーツケースであれば東京―京都間で2,630円、沖縄まででは4,680円で発送できます。
事前準備をして、安全で快適な旅を!
さまざまなサービスを効率的に活用しながら、なるべく身軽に日本国内を移動できるよう工夫してみてください。それでも大きな荷物を持って公共交通機関を利用することになる場合は、ルールを守って安全に移動してください。
※公開時の情報を2025年3月に更新しています。最新の情報は直接店舗等にお問い合わせください。
約20年、旅行ガイドの編集・出版に携わってきた日本人トラベルライター。大学卒業後、出版社にて約10年、旅行ガイドの編集・出版に従事。パリ、台湾、などの海外取材、国内は北海道、九州などの取材も数多くこなす。その後、中国・広州に2年ほど駐在妻として暮らし、現地メディアにて経済・旅行ガイド記事で執筆等を担当。帰国後は、ウェブメディアにて編集・執筆を経験。インバウンド、アウトバウンド両方の旅行ガイドの記事制作に携わってきたことが強み。中国政府認定の中国語能力試験HSK6級(最高級)、実用フランス語技能検定試験準1級、英語検定準1級取得。
※価格やメニュー内容は変更になる場合があります。
※特記以外すべて税込み価格です。
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