本場・フランス人が「日本のパン」にショックをうけた6の理由

本場・フランス人が「日本のパン」にショックをうけた6の理由

Update: 2018/05/01

「日本はアレンジが得意な国」と言われることもありますよね。
本場中国のラーメンしかり、インドのカレーしかり、いずれも日本人の味覚に合わせて別の食べ物に仕上げ、“国民食”にしてしまうほどのアレンジ上手。その能力はスゴイと言ってよいでしょう。

ところが、海外から本場の味に馴染む人がやってきたときに、日本アレンジの食事に出合い、びっくりなんてこともあるようです。そこで今回は「パン」にスポットを当てて、パンの本場・フランスから見た“日本のパン”についてジャッジしてもらいました。

どうやら日本は、パンもガラパゴス化しているようです。焼きそばパン、ナポリタンパン、メロンパン……など、日本オリジナルのパンの評価は?日本在住7年半のイケメンフランス人に聞いてみました。

日本のパンは美味しいよ!けど、もはやパンじゃないものも多いね

日本のパンは美味しいよ!けど、もはやパンじゃないものも多いね

「パンは大好きさ。パンが主食で、毎日食べてるよ。来日してそれなりに経つけど、そこはずっと変わらないね。ちなみに、半蔵門のパン屋さん『ル・グルニエ・ア・パン』は美味しいね」

彼が絶賛するのは、パリを中心にフランスで20店舗以上を展開するブーランジェリー&パティスリー。その日本第1号店。2015年にパリのバゲットコンクールで優勝した店です。フランスの店舗と同じ味を再現したバゲットは最高だと言います。

そう、フランスで言う「パン」とは、バゲットのこと。習慣的に食べるものとして定着しています。そんなフランスのパンを食べてきた彼が、初めて日本のパンに出会った時はどう思ったのでしょうか?

「日本のパンは、来日して初めて見たよ。実は、日本のパンはだいたい美味しい。けど、中には食べるのをためらってしまうものもあるよね……(苦笑)」

では印象に残った日本オリジナルのパンとはどんなものでしょうか?探ってみましょう。

【衝撃を受けた日本のパン①】/クリームパン

【衝撃を受けた日本のパン①】/クリームパン

「クリームパン?コンビニで見かけた時は驚いたよ。パン自体はいいし、クリームもいい。ただ、一緒にしちゃダメだよ。パンにはバターでしょ!バター以外は基本ダメ!!」

フランス人にとって、パンにはバターが定番で、それにコーヒーをつける。フランス人らしい朝食が目に浮かぶが、それがパンの基本スタイルとなっているよう。続けて、メロンパンについて聞いてみると、こんな反応が返ってきました。

【衝撃を受けた日本のパン②】/メロンパン

【衝撃を受けた日本のパン②】/メロンパン

「メロンパンは美味しいよ。浅草の仲見世通りで初めて食べた時、とても美味しかった。あれはパンというより、スイーツ感覚。ちょっとメロンの味がするのがいいね」

えっ、好評なの!?
意外にもフランス人にも受け入れてもらえました。どうやらメロンパンは、スイーツとしてありのようです。では、カレーパンはどうなのか。

【衝撃を受けた日本のパン③】/カレーパン

【衝撃を受けた日本のパン③】/カレーパン

カレーライスはわかる。ぼくも好きさ。パンも食事でこれもわかる。けど、一緒にしなくていいんじゃない?それぞれ別で食べたいよ。それと揚げているからカロリーも高そうだね」

なんだかとっても日本的な謎の食べ物に見えているようです。続いては、フランスには絶対ないであろう、このパンについて聞いてみました。

【衝撃を受けた日本のパン④】/カツサンド

【衝撃を受けた日本のパン④】/カツサンド

「パンとはちょと違う気もするけど、フツーに食べられるよ。好きさ」と一言。

曰く、「パン」と「サンドイッチ」も別物…だとか。フランスではサンドイッチに挟むのはハムくらいで、日本みたいにツナや揚げ物、ポテトサラダ、フルーツとなんでもありとは違うとのこと。学生さんなど、お金にあまり余裕のない人が食べるイメージだそうです。そんなサンドイッチにガッツリとカツを挟んでくるあたり、かなり日本オリジナルと言えるのかも。意外にも好評でした。

パンとは認められないものの、それなりに日本オリジナルのものも大丈夫とわかったところで、続いては、
このパンについて――。

【衝撃を受けた日本のパン⑤】/焼きそばパン

【衝撃を受けた日本のパン⑤】/焼きそばパン

「これもカレーパンと一緒!焼きそばはOK。パンもOK。けど、このコラボはダメ!見た目がよくないよ。私は苦手だね」

あら?
ダメだったようです(笑)。これに関しては、日本人の中でも「炭水化物に炭水化物を挟むのはナシだろう」という人もなくはない。となると、ナポリタンパンも受け付けないようで――。
では、これはどうでしょう?

【衝撃を受けた日本のパン⑥】/明太子パン

【衝撃を受けた日本のパン⑥】/明太子パン

「明太子パン?はじめて聞いたよ。ダメでしょ?」

日本のパンは、「パン」「スイーツ」「サンドイッチ」「トースト」…などの総称だった

「フランスでは、パンをシチューに付けるのはOK。コーヒーに付けるのもありだね」

え、コーヒーに浸すのもありなの?やはりお国柄というものはいろいろあるから楽しいですね。
彼の話を聞いていると、どうやら日本で「パン」と言っているものは、バゲット、クロワッサン、スイーツ、サンドイッチ、トーストなどをひっくるめての総称のようです。

「食パンのトーストもちょっと違って、あれはパンじゃない。フランス人にとってのパンはバケットのこと。そもそもフランスに食パンはないんだ」

…だそうです。
ちなみに食パンに、フルーツなどをのせたりするのはパンではなくて、もはやパイに近いという。
では、食パンに様々な具材を挟む『ランチパック』という日本の商品はどう映っているのでしょうか?

「ランチパック?あー、あれね。ツナサンドは好きだよ。日本はいろんなチョイスがあるのはいいよね」

「日本人にとってカリフォルニアロールは寿司じゃないでしょ?でも美味しい。それと同じよ」

「日本人にとってカリフォルニアロールは寿司じゃないでしょ?でも美味しい。それと同じよ」

本場フランスから見ると、日本のパンは邪道を含めて“チョイス”ができるところが魅力らしい。ヨーロッパからやって来たパンに、日本のものを組み合わせることで受け付けないものもあるが、一方で「おぉ、これはあり!」という衝撃の出合いもあったと言います。

「日本人にとってカリフォルニアロールは寿司じゃないでしょ?でも美味しい。それと同じよ」

もしかしたら日本のパンは新たな発見に満ちているのかもしれません。まだまだアレンジを加えて、種類を増やしていきそう。そのためには、本場フランスのパンを知っておくのも大事。まずは基本から。フランスに旅立った際には、じっくりと本場式で味わってみたいですね。

Written by:

鈴木しげき

鈴木しげき

放送作家として『ダウンタウンDX』『志村けんのバカ殿様』などを担当。また脚本家として映画『ブルーハーツが聴こえる』連ドラ『黒猫、ときどき花屋』などを執筆。放送作家&ライター集団『リーゼント』主宰。好きな食べ物は、和食。

※記事掲載時の情報です。

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