HOME 【斬新】台湾で流行った!? 「プリンラーメン」を日本の定番ラーメンの味で試してみたら…
【斬新】台湾で流行った!? 「プリンラーメン」を日本の定番ラーメンの味で試してみたら…

【斬新】台湾で流行った!? 「プリンラーメン」を日本の定番ラーメンの味で試してみたら…

更新日: 2020/10/16

ラーメンといえば、今や日本の食文化を代表する食べ物のひとつ。麺とスープと具材が織りなす味わいは無限の可能性を持ち、専門店は趣向を凝らしたオリジナルの味を追求しています。
日本の隣国・台湾では、ラーメンになんとプリンを入れるという斬新な組み合わせ「プリンラーメン」を考えた人がいて、それをSNSで紹介し、若者の間でちょっとしたブームになったとか、なっていないとか……。衝撃的なビジュアルも注目され、インスタグラムでアップして「いいね」を集める人もいるようです。しかし、ラーメンとプリンという異色すぎる組み合わせ……本当に美味しいのでしょうか?

というわけで、今回は日本の定番、醤油、味噌、塩3種類の味で「プリンラーメン」を実際に作ってその味を確かめてみました!食べてもらったのは、台湾出身、30代前半の女性。台湾生まれのプリンラーメンを、本国の味覚を持った人がどう感じるのでしょうか。

作り方はとっても簡単

プリンラーメンの作り方は、インスタントラーメンを普通に作って、その上にプリンを乗せるだけ。今回はカップ麺ではなく、袋麺で試してみます。味は醤油、味噌、塩の3つを用意。ラーメンもプリンも、日本で大定番の商品を選びました。

醤油味:本場の味に一番近いはず!今回の大本命

それではまずは醤油味から試してみます。台湾で流行ったプリンラーメンに使われたインスタント麺は、「排骨鶏湯麺」という台湾ではとてもスタンダードな商品で、味はチキンベースの醤油味。今回試す3種類の中では、醤油味が一番その味に近いと予想され、期待が高まります。

それでは、完成した醤油ラーメンの上に、ゆっくりとプリンをIN!

……おっと、失礼しました。最初からプリンがひっくり返ってしまいました。なんだか先行き不安……。頑張ってプリンを救出しましたが、すでにラーメンの熱でプリンの表面がとろけ始めています。

まず香りはどうでしょう?

「うーん……プリンの匂いが強くて、ほのかに醤油スープの香りがします」

なるほど。それでは続いて、緊張の一口目。プリンを少し崩し、麺に絡めて、パクリ。

「ウッ……美味しくないです。プリンの味が強くて、すごく甘い」

なんといきなりためらいのない酷評……。それではプリンをさらに崩して食べてもらいましょう。箸でプリンを崩すと、スープが濁り、まるで味噌や豚骨のような雰囲気に。マイルドになって美味しくなりそうな気もしますが、いかがでしょうか。

「うーん、混ぜた方がまだマシだけど、美味しくはないです。味噌や豚骨のような味になるわけでもありません」

そんなバカな……期待ナンバー1の醤油味で、最初からまさかの反応です。プリンと醤油スープが、例えばみたらしのように素敵にマリアージュすることを期待していましたが、両者は決して手を取り合うことはありませんでした。確かに、室内に立ち込める香りも様子がおかしい……まるで中華料理とバニラ系の香水の香りが混ざりあったような相性の悪さです。

味噌味:北海道で人気のあのラーメンの味に!?

醤油の結果に臆することなく、続いては味噌味!

先ほどの失敗から学び、プリンの投入は大成功です。ラーメンの上に浮かぶプリン……このビジュアル、まるで「間違えて落としちゃった」かのような“事故っぽい”様相を呈しています。

それでは醤油の時と同じように、まずは麺にプリンを絡めて食べてもらいます。どうでしょう?

「さっきと同じでプリンの匂いが強くて、甘すぎます。」

では続いてプリンを崩してもらいます。醤油の時と同様、クリーミーな見た目に変化していきます。そして麺をパクリ。

「ん?……あ……スープも飲んでみていいですか?」

先ほどとは違った反応を示す女性。スープの少し飲んでみます。

「醤油よりもイケるかも!プリンをスープに溶かして食べたら味噌バターラーメンのような味になります。スープだけだと甘さが際立って全部は飲めないけど、麺はなかなか美味しいと思います」

これは意外な結果。確かに、部屋に立ち込める香りも先ほどの醤油の時ほどケンカしている感じではありません。味が濃いめでマイルドな味噌スープが、プリンの甘さを包み込んでくれたようです。そして、スープよりも麺が美味しいという反応も面白いですね。

塩味:塩ラーメンとプリンで〇〇〇スープの味に!

最後に残ったのは塩味。筆者含め編集部一同、満場一致で最初から一番プリンと合わないだろうと思っていた味です。逆に期待大だった醤油味がいきなりの酷評だったので、もはや塩味の結果は絶望的。しかしながら、企画を成立させるために、台湾人女性には最後の一仕事を頑張ってもらいましょう。

ラーメンの澄み切ったスープに、プリンを投入。

器を手にとって揺すってみると、プルプルと揺れるプリン。なかなかフォトジェニックで愛らしいです。動画で撮りたくなります。

食べるのが嫌なのか、少し遊んでみたりする女性でしたが、申し訳ないけど食べてもらいます!頑張って!これで終わりだから!まずは、プリンと麺を絡めて一口。

「この食べ方だとやっぱり甘すぎますね」

どうやらプリンラーメンは、プリンを具材感覚で塊のまま食べるのではなく、箸で混ぜてスープとして楽しむのが正解のようです。
ということで、よく混ぜて、まずはスープを一口。

「あ……スープ美味しい。美味しいです!」

え?今なんて言いました?

「スープはとっても美味しいです!甘くてマイルドで優しい塩気があって、コーンスープみたい」

今回初めて見た女性の笑顔。こちらまで嬉しくなります!しかし、まさか塩スープと相性が良いとは、全くの想定外。続いて麺はいかがでしょうか?

「ウッ、スープは美味しかったけど、この甘さが麺には全然合いません」

これはまた意外な反応。味噌とは逆に、スープは高評価で麺は合わないという結果でした。

まとめ:

3種類の味を試した結果をまとめると、スープが美味しいのはダントツで塩。麺が美味しいのは味噌。スープも麺も美味しくないのが醤油でした。
ちなみに、台湾人女性が食べた後で、筆者と編集部の日本人3人も試してみましたが、結果に異論はなし。塩ラーメンのスープは本当にコーンスープのようで、美味しかったです。
全体的にプリンの甘さの主張を強く感じたので、プリンの種類を選んだり、入れる量を加減すればかなり美味しくなる可能性もあると思います。
他にも豚骨ラーメンや激辛ラーメンで試してみるのも面白いかもしれません。それに、ぜひ一度台湾のラーメンとプリンでも試してみたいですね。
あなたもお気に入りのラーメンとプリンで、初めてのプリンラーメンに挑戦してみてはいかがでしょうか?

Written by:
下條信吾
下條信吾

東京立川市在住のフリーライター兼カメラマン。 ミュージシャンや作詞家としても活動中

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