世界各国で愛されるアイスクリームブランド・ハーゲンダッツ。その発祥はアメリカ・ニューヨークであり、創始者であるルーベン・マタスが、高級食材の店で売り出したのが始まりだそうです。日本には、1984年に上陸。高級感のある大人のアイスクリームとして、変わらぬ人気を博しています。
しかし、現在日本で発売されているハーゲンダッツのアイスクリームは、日本で開発され、日本でしか売られていない『日本限定』のフレーバーが多いことをご存じですか?実は、日本で大人気のクリスピーサンドやクランチークランチは日本での開発商品。ミニカップも通年で販売しているバニラ、ストロベリー、クッキー&クリーム、マカデミアナッツと期間限定のラムレーズン以外はほぼすべて日本のオリジナルフレーバーだそうです。
そこで無類のアイス好きライターもちづきは、ハーゲンダッツの本場・アメリカ出身の外国人2名に協力してもらい、日本限定フレーバーの食べ比べ企画を決行することにしました!
今回、日本限定ハーゲンダッツを試食してくれるのは、今年の1月に日本に来たばかりのイケメン・ザックさん。好きなアイスクリームは「ピーナッツバターやオレオが入っているアイス」とのことで、味覚はかなりアメリカンなタイプ。
そしてもう一人は、アルバイトでモデルもしているという、日本に来て1年のアメリカ美女・ステフィさん。「アイスは大好き!」とのことですが、どちらかというとシャーベットなどのヘルシー系の方がお好みだそうです。
2人の中でのハーゲンダッツの印象は?と、聞いたところ……
ザック&ステフィ「すごく美味しいけど、ちょっと高い!」
と、声を揃えてとても素直なご意見を(笑)
ちなみに、アメリカのハーゲンダッツのフレーバーで覚えているものを尋ねると、
ザック「チョコレート系が多かった印象があるね。それ以外だと、ショートケーキ味やストロベリーチーズケーキ味、ブルーベリー味なんてのもあったな」
ステフィ「クランブルが入ってるものも多かったような気がするわ」
それは日本ではあまり記憶にないフレーバーばかりですね……。
やはりアイスクリームひとつをとってもアメリカと日本の食文化の違いが感じられます。
日本限定のフレーバーは彼らのお口に合うのでしょうか。
日本限定ハーゲンダッツ、いよいよ実食!
今回は2017年の初夏に新発売になった日本限定商品4種を食べ比べてもらいます!
どれもこれも、日本人が飛びつきそうなフレーバーばかりですが、果たして……。
1.クリスピーサンド「抹茶クリームあずき」(期間限定)
1つ目は、THE・和スイーツ!濃厚な抹茶アイスクリームにこしあんを入れ、抹茶コーティングで包み込み、サクサクのウエハースでサンドしています。程よい抹茶の苦みとあんこの優しい甘みのバランスが素晴らしすぎる!クリスピーサンドならではのハーモニーを奏でる一品。
クリスピーサンド自体が日本限定の商品ということで、この形状には2人ともとっても驚いた模様。
しかし、初対面のクリスピーサンドを手に、ステフィさんはご機嫌。
ステフィ「こんな形のハーゲンダッツ、初めて見ました。でも、美味しそう!」
一方、ザックさんの方は……
ザック「僕はお茶の味はそんなに好きじゃないんだよね……渋いから」
と、食べる前からちょっぴりナーバスな表情。しかし、味わっていただきますよ!
サクッと軽い音をさせてかぶりつく2人。その反応は……
ステフィ「すごく抹茶がリッチ!あずきも入ってて、とっても贅沢な感じがする。クリスピーサンドって美味しいのね~!」
期待を上回る美味しさに、ステフィさんご満悦。
そして、難色を示していたザックさんの方も表情が晴れやかに。
ザック「この抹茶味は食べやすいね!抹茶が濃い分だけ、あんこの甘味も引き立つし、これなら僕も好きだよ。パリパリした甘いコーティングもいい。食感も味も、なんだか前に食べた抹茶味のキットカットを思い出すなぁ(笑)」
2人は美味しい美味しいと食べ進め、あっという間に1個ペロリ。
とりあえず、日本限定フレーバーのファーストインプレッションは上々のよう。典型的な和フレーバーである「抹茶クリームあずき」の味も、クリスピーサンドという形にも満足してもらえたようです!
2. ミニカップ「ショコラミント」(期間限定)
2014年、2015年にも発売して大人気だったフレーバーが復刻!爽やかなミントの香りが特徴的ですが、アイスクリームの味はあくまでも優しく。ほろ苦いチョコレートチップのアクセントも絶妙にマッチしています。アメリカでも馴染みの深いフレーバーのイメージがあるチョコミントですが、2人の感想はいかに。
やはり、2人にとってチョコミントは故郷のアメリカの味!
見た瞬間から「なんだか懐かしい感じがする!」とはしゃいでいました。
ザック「チョコミントはアメリカにもあるよ!アメリカのドリンクのシェイクなら、チョコミントは一番人気。砕いたオレオとミックスするのが美味しいんだ」
ステフィ「それ、絶対美味しいやつ~。なんかチョコミントのシェイクが飲みたくなってきちゃった」
ちょ、ちょっと!今はアイスクリームの味に集中してください!!
味については大まかな予想ができていたようで、ステフィさんは納得の美味しさ!と言わんばかりの笑顔を見せてくれました。
ステフィ「やっぱり懐かしい味!久しぶりに食べたな~。でも、チョコの味がわりとビターだから、大人のためのチョコミントっぽい」
なるほど。アルコール分も0.3%入ってますし、「ショコラミント」という名前もチョコミントと呼ぶより高級感がありますよね。わりと大人向けのフレーバーなのかもしれません。
一方ザックさんは……あれ?
心なしか、なんだか瞳が潤んでいるような……。
ザック「本当に懐かしい味だね。アメリカのことを思い出してしまうよ……」
どうやら「ショコラミント」は彼の心の琴線に触れてしまったようです。
ザック「アメリカの自宅に日本人の女の子がホストシスターとしてやって来た時、日本人はあまりチョコミントが好きじゃないって言ってたのを覚えてる。だから、日本でこんなフレーバーが作られていることがすごく意外で……ビックリした」
今までになく、ザックさんのスプーンの速度が早い!どうやらかなり気に入ってもらえた様子。
そして、ステフィさんがここで素朴な疑問を口にしました。
ステフィ「ねえねえ、なんで日本人って、チョコミントそんなに嫌いなの?」
そう、確かに。チョコミントってすごく日本人では好き嫌いが分かれるフレーバーなんですよね。ただ、偶然にも筆者も同席した編集も、チョコミントが一番好きなフレーバーってタイプだったので、嫌いな感覚がいまいち分からない……。
そういえば、チョコミントが嫌いな人は、「歯磨き粉を食べてるみたい」ってよく言ってたような気がします。そのことを伝えると……
ザック「日本人って、アメリカのドクターペッパーのこともよく『薬みたい』って言うよね」
ああ。それは分かります。子どもの頃に飲んだ風邪薬のシロップの味に似てるんです。
すると、さらにザックさんは意外なことを口にしました。
ザック「でも、僕らアメリカ人にとっては日本で売ってるファンタのグレープ味が、まさにそれなんだ。日本のグレープ味ってぜんぜん飲めないんだよ」
なんと!それは聞いたことがない話です。
つまり、日本人にとってのドクターペッパーの味が、アメリカ人にとってのファンタのグレープ味ってこと!?
あれ?でも、ファンタってアメリカ発のジュースだったような。
ザック「アメリカにもグレープ味はあるよ。でも日本のものとは味が違うんだ。日本のグレープ味は全然ブドウの味がしないからね。たぶん、アメリカ人にここで飲ませたらみんな微妙な表情になると思うよ」
ちなみに、ファンタのオレンジ味はぜんぜんOKとのことです。
いや、しかし。アメリカ人と日本人の味覚の違い、改めて摩訶不思議ですね。
3. クランチークランチ「ココナッツ」(期間限定)
まさに夏!といったフレーバーが登場!香り芳醇なココナッツアイスクリームをドライココナッツ入りのザクザクとしたクッキーを散りばめたココナッツコーティングで包んだクランチークランチです。
ココナッツ・フレーバーのお菓子はアメリカでもたくさん売っている印象があります。
2人にとっても身近な食材なのでは?と思いきや……
ザック「ココナッツは甘ったるいイメージがあって、わりと苦手な味なんだよね」
ステフィ「クセがあるし、そんなに好きじゃないです……」
なんと2人とも超消極的なリアクション!
え~、アメリカ人にとってココナッツのスイーツってけっこう定番なんじゃないの?!
クランチークランチ「ココナッツ」は、不安を覚えながらの試食と相成りました。
ステフィさん、訝し気にアイスクリームを見つめながら、恐る恐るパクリ。
すると、意外な答えが返ってきました。
ステフィ「ちょっと私の好みよりは甘すぎる……けど、ココナッツの味自体はイヤじゃないかな。中に入ってるドライココナッツが味濃くていい。食感もザクザクしてて楽しい。日本のココナッツ味ってこんな感じなのね~」
おや?事前に言っていた『ココナッツ好きじゃない』の言葉はどこへやら。
アイスクリームの甘みが強すぎるきらいはあるものの、ココナッツ味への苦手意識は消え去ったようです!
さらに、ザックさんに至っては……
「これ、最高だよ!ココナッツ感が強いとこんなに美味しいんだね。ドライココナッツが入ったクッキーも、コーティングもバッチリ合ってる」
なんと今までにないくらいの大絶賛でした!
アメリカで食べていたココナッツ味のスイーツとはまるで違うとのこと。
「アメリカのココナッツ味のスイーツは、中に入ってるココナッツ自体にも甘みが足されてることが多くてけっこうクドい。ここで使われているドライココナッツは甘くないから、そのものの味が濃厚に伝わる。でもアイスが甘いから、バランスがいいね。この今の甘さは完璧だと思うよ!」
なるほど!そういえばアメリカ製のココナッツのお菓子って、果肉がシュガーコーティングされたものが多かったかも……。
2人とも、アメリカのココナッツフレーバーといえばあの甘すぎる味のイメージがあって苦手と言っていたんですね。
ザックさん、あっという間に完食してました。そうとう気に入ったようです。
今まで苦手と言っていただけに、ザックさんの中での革命と言っても過言ではないでしょう!
ザック「アメリカにもココナッツアイスはあるけど、シャーベット系が多いね。そして、実はそんなに言うほど人気がないんだよ……」
すいません、勝手なイメージでアメリカ人はココナッツ味好きだと思ってて……。
あと、よくよく考えてみたら、ココナッツってハワイの名産ですよね……確かにアメリカ州だけど。
4. クリスピーサンド「キャラメルクラシック」
甘さと苦みのバランスが絶妙なキャラメルアイスクリームに、ビターなキャラメルコーティングを組み合わせ、サクサクッとしたウエハースでサンド。日本人にとっては鉄板と言ってもいいくらい人気のクリスピーサンドですが、さらに美味しくリニューアルされて登場!この最後の一品を2人はどう評価するのか?
先ほど食べた「抹茶クリームあずき」でクリスピーサンドの美味しさを知った2人。
表情も明るく「キャラメルクラシック」を手にしています。
ザック「アメリカではキャラメルっていうと、本当はハロウィンのイメージなんだよね。でもよく食べられている味ではあるよ」
どうやらアメリカ人にとって、キャラメルも食べ慣れているフレーバーの一つのよう。
さて、その反応は……
ザック「…………」
ステフィ「…………」
えぇーっ!無言!!
どうしたんですか、それどんなリアクションなんですか!!
表情が暗いまま、遠慮がちにザックさんから感想を述べてくれました。
ザック「なんか、味がコーヒーっぽい。苦いわけじゃないんだけど、渋みがあるんだよ。アイスはとても甘いのに、キャラメルが微妙に焦げたような匂いが絡んでて……」
すいません。その感覚、ちょっとわからないです!
ザック「同じクリスピーサンドでも『抹茶クリームあずき』の方が好きだな。あれは抹茶味だけど渋さはなかった。アイスはやっぱり甘いのに限ると思うんだ」
さらにザックさん、「甘くなければアイスじゃないよ」と断言する始末でした。
そしてステフィさんも同意見と言ったように頷いています。
ステフィ「実はバニラアイスに本物のキャラメルをかけたようなアイスは、アメリカでもよく食べてたんだけど、『キャラメル味』っていうのは初めて。うぅ~ん……私もちょっと苦手かなぁ。甘すぎるのも好きじゃないけど、これは甘くなさすぎる」
ちなみに、筆者と編集も取材終了後に食べてみたのですが、2人の感想とは真逆に「超美味しい」を連発!甘くてちょっと苦いところがいいのに……。何がそんなにイヤなのかが全くわからない!
ただ、よくよく考えてみると、ザックさんは最初に「お茶の渋さが苦手」と言ってたんですよね。日本人って渋~い抹茶+和菓子みたいな味の組み合わせ、すごく好きですけど……。
「キャラメルクラシック」への感想の差は、その辺に理由があるような気がしています。
2人が選んだ好きなハーゲンダッツは!?
さて、全部を食べ終わった2人の総評をここで発表!まずはステフィさんから。
ステフィ「ハーゲンダッツの日本限定のフレーバーはどれも魅力的だったけど一番良かったのは、これ。『ココナッツ』!もともと苦手だったココナッツがこんなに美味しいなんて、思いもよらなかったわ!今まであんまり意識してなかったけど、日本でしか食べられない味ばかりだって知れたし。これからはコンビニでハーゲンダッツの新商品チェックしちゃうかも」
そしてザックさんも大いにハーゲンダッツへの印象が変化したようです。
ザック「ハーゲンダッツの日本限定フレーバーの優秀さにはとにかくビックリだね!アメリカにいた時には絶対苦手だと思ってた味が、こんなに実は美味しいなんて新発見だよ!懐かしい味の『ショコラミント』も良かったけど、今回はココナッツ味へのイメージが一新した『ココナッツ』がNo.1かな」
ハーゲンダッツの本場・アメリカ出身の2人もすっかり虜になってしまった日本限定フレーバーの数々。皆さんも日本にやって来たアメリカ人に、日本のハーゲンダッツの素晴らしさを堂々と誇ってください!
取材協力先
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学校法人 新井学園 赤門会日本語学校 本校
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住所
116-0014 東京都荒川区東日暮里6-39-12
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最寄駅
日暮里 駅 (京浜東北線 / 山手線 / 常磐線 / 上野東京ライン / 日暮里・舎人ライナー / 京成本線 / 京成成田空港線(成田スカイアクセス))
徒歩10分
- 電話 03-3806-6102
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住所
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