タクシーのドライバーが、観光名所を周りながら、お客様に観光案内をするもの。運行ルートも時間帯も、運行時間も好きなように決められるので、自身のペースで観光やショッピングを楽しめる。また、東京でタクシードライバーとして働いているからこそ知っている情報も聞けたり、トレンドやイベント情報なども教えてくれたりと、旅行者にはうれしいことばかり。
ちなみに東京には、観光タクシードライバー認定制度というものがあり、一定以上のレベルでガイドサービスができるタクシー乗務員のみを「東京観光タクシードライバー」として認めている。誰もが観光タクシーのドライバーができるわけではないので、その質は高いといえる。上の写真の通り、認定者のみに配られるステッカーが「東京観光タクシードライバー」の目印だ。

観光タクシーを運行しているタクシー会社は複数ある。事前に電話をして、待ち合わせの日時、行きたい場所（観光地でもショッピング施設でもＯＫ）、利用時間を伝えれば良い。英語での対応が主となるが、電話をするのが難しいようであれば、各タクシー会社の公式ウェブサイトからメールで予約しても良いし、宿泊予定のホテルや旅館に相談して手配をお願いしても良い。

利用する人数や目的によって、タクシーのサイズを選べる。ジャンボタクシー(9名様)、ジャンボタクシー(6~7名様)、ハイヤータイプ(4名様)、中型タクシー(4名様)、小型タクシー(4名様)、福祉車 車いす仕様(6~8名様)、福祉車 回転シート型の車輌、福祉車 スロープ付き車輌などだ。タクシー会社によって所有する車種が異なるので、予約時に確認を。

待ち合わせは宿泊施設、空港、駅など、基本的にはご自身の都合の良いところでＯＫ。ドライバーが、名前の書かれたボード等を持って待っている場合や、タクシーの前部のウィンドーから見えるように利用者の名前を提示している場合などがある。
また乗車前に、当日の行程や食事場所等の確認と、改めて希望の確認を行う。出発したら早速、観光ガイドの始まりだ。車窓から見える景観や地元ならではのスポットを楽しく説明してくれる。（観光名所によっては、ドライバーが同行して観覧できない場合もある。）
観光が終わると、宿泊ホテルや駅など、事前に依頼した場所まで送ってくれる。

タクシー会社によって異なるが、今回、取材を行ったすばる交通を例にしてみよう。
3時間貸切で1万4950円、4時間貸切で1万9790円、5時間貸切で2万4630円、6時間貸切で2万9470円、延長は30分につき3720円だ。
上記のほか、施設見学料・入場料・有料道路代金・駐車料金など、車両代金以外は、利用者側が支払う。
また支払い方法はタクシー会社によって異なり、乗車時、降車時、現金のみ、現金またはクレジットカードと様々あるので、予約時にこちらも確認しておくと良い。

最も基本的な観光またはショッピングで利用する方法。タクシー会社はそれぞれ、モデルコースを用意しているので、それに従っても良いし、それを基本コースとして行きたい場所を付け加えたり、その分、他のスポットを減らしたりとカスタムしても良い。食事を挟む場合でも、ドライバーは車内で待っていてくれるので、ご安心を。

東京に到着した日、または東京を出発する日、ホテルと空港の間を移動する際に利用するのもお勧め。空港に到着してからチェックインまでに時間がある場合は、移動の間に観光地やショッピングスポットに立ち寄ってみては？また、ホテルをチェックアウトしてからショッピングに出かけても、タクシーならスーツケースや買ったものをタクシーのトランクに格納しておけるので、手ぶらで楽しめる。

タクシー会社によっては、車内でアルコールを飲むのもＯＫ。日本の会社では、簡単なおつまみとビールやワイン、日本酒などを持ち込んで、車窓からの景色を楽しみながらパーティーを行うこともある。天気や気候に関わらず、花や紅葉などの自然の風景や、イルミネーションに彩られた街並みなどを眺めながら、お酒を傾けては？