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「神社」とは神道の神が宿る場所であり、神に参拝する場所でもある。神道では数多くの神が存在しており、神社もそこに祀られた神によって行事や特色が異なる。また神社が築かれた周辺の地域は、その神社に祀られた神によって守られている。そのほか地域を限定せず、日本全土で広く信仰されている神もいる。
一方、仏教の宗教施設である「寺」には仏陀が祀られている。かつては多くの僧侶が寺に住みながら修行をしていたが、現在では主に参拝する場所となっている。なお神社と寺は一見似ているが、参拝にはそれぞれ独自のしきたりがある。
神社と寺には共通点も多いが、基本的には全く異なる宗教の施設。例えば神道の施設である神社は神様が住んでいるところで、仏教の施設である寺は僧侶が住み教義を勉強するところとされている。
また宗教としての考え方が異なるので、参拝方法も異なる。今回は両者の参拝方法を詳しく紹介する。
神様または仏様の領域へ
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神社や寺を訪れることを「お参り」という。「お参り」には、自らの心を穏やかにするため、そして神様や仏様の領域に入る許しを請うため、厳格な作法がある。
神社の場合は、まずは.鳥居をくぐって敷地に入ることとなる。いずれの神社も、入口には鳥居がある。鳥居をくぐった先は、神の領域である認識を持つこと。寺院の場合は山門を通って敷地内に入る。いずれの場合も心を穏やかに、そして目に見えるもの、見えないものに関わらず、身の回りすべてのものへの感謝の気持ちを持とう。
手水舎でのお清め
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いずれの神社もお寺も、参拝者が自らの心身を清めるための「手水舎」と呼ばれる水場がある。「手水舎」での正しい作法を紹介しよう。
1.まず木の柄杓を右手に持ち、水をすくう。続いて左手にその水を注いで左手を清める。
2.次に左手で柄杓を使い、右手を清める。
3.再度、柄杓を右手に持ち替えて左手に水を注ぎ、顔まで持ち上げて口をすすぐ。なお、このときに水を飲まずに、出す。
4.もう一度、左手を清めてから、柄杓に残った水で柄杓の柄を洗い、元の場所に柄杓を戻す。
参拝をする
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身の清め方と同様に、参拝の仕方もまた儀式化されている。神社は二礼二拍手一礼、お寺は合掌と覚えよう。
神社の場合
1 まずお賽銭を賽銭箱に入れる
2 鈴を鳴らしてから2回、礼をし、手を2回叩いてから祈る
3 最後に一礼をする。
お寺の場合
1 まずお賽銭を賽銭箱に入れる。
2 鰐口があれば鳴らしてから、手を叩かず、胸の前で合掌して祈る
3 最後に一礼をする。
祈り?願い?誓い?
参拝の説明について、分かりやすく案内するために「祈る」という言葉を用いたが、実は神道も仏教も、実際は祈るとはまた異なる行為を行うものだ。
神社では現世での幸せを願い、お寺では死後の極楽浄土を願う。また神社への参拝は、過去の穢れを清めて新たな決意表明をするのに対し、お寺への参拝は自分の行動改善の誓いに近いのだ。
おみくじとお守り:願掛け
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神社で最も人気のある縁起物は「お守り」だ。お守りには非常にさまざまな種類があり、それぞれ学業や健康、恋愛など異なった願いが込められている。色鮮やかな小さな袋状で、バッグや携帯電話などに付けたり、車内やデスクに置いたりできる。
神社やお寺では「おみくじ」もよく買われている。おみくじとは健康や仕事、結婚などの運勢が書かれた紙のことで、小さく折り畳まれたこの紙を木箱から引いて買う。この木箱の中には吉運のおみくじも入っていれば、凶運のおみくじも入っている。いずれにしてもおみくじを読んだら、神社や寺が用意した壁や木に結びつけよう。こうすることで吉運を神や仏に委ね、凶運を避けることもできるとされている。
総論
現代の日本人の多くは、自分が特定の宗教を信仰しているとは考えていない。しかし多くの人々が日常的に寺や神社を訪れていることからもわかるように、仏教と神道は日本人の生活や習慣に深く根ざしている。21世紀の日本だけでなく、日本古来の伝統や哲学に触れるためにも、ぜひ神社や寺特有の参拝を経験してほしい。
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