連日、日本列島を襲う猛暑。突き刺さるような日差しに、サウナのような蒸し暑さ……。普通に過ごすだけでも体力が大きく消耗してしまいますよね。そんな日本の夏に苦しんでいるのは、日本人だけではありません。南国といわれる国から来た外国人ですら、この猛暑にかなり悩まされている模様。
今回はユニクロが2019年6~7月に外国人105名(在日歴1~3年)を対象に実施した「日本の夏に関する実態調査」の結果を基に、外国人が日本の夏が暑いと感じる理由をご紹介。あわせて、LIVE JAPAN編集部の外国人メンバーがどのような暑さ対策をしているのか、おすすめグッズを4つ紹介します!
日本の夏は母国よりツライ!その理由は「ジメジメした蒸し暑さ」
欧州・北米・中南米・アジア/オセアニア・中東/アフリカ出身の日本に住む外国人に「日本の夏は母国に比べて暑いと思うか」を調査したところ、73.4%の外国人が「日本の夏の方が暑い」と答えました。中南米やアフリカなど赤道に近く、日本よりも気温が高いと思われる国の出身者も、半数以上がYESと回答。
その理由を尋ねたところ、過半数の62.3%が、「湿度が高く、ジメジメしているから」と答え、多くの外国人が日本独特の“蒸し暑さ”に疲弊していることが明らかになりました。
また、「暑いのは好きだが、私の知っている夏の限界を超えている」(ブラジル/26歳女性)「高温多湿に耐えられる人でない限り勧めない」(アルゼンチン/45歳女性)
「相手が捨て身の覚悟でないかぎり、屋外が恐ろしく暑い時期に、この美しい国を訪れることを勧めない」(アメリカ/28歳女性)
など、暑さに慣れている外国人でも、夏の日本観光はおすすめしないという意見も多く寄せられました。
ココにショック!日本の夏で困ったエピソードとは
「日本の夏の暑さに困ったことがあるか」という質問に対しては、2人に1人が「困ったエピソードがある」と回答。
「湿気のせいでどの衣類にも汗ジミができた」(サウジアラビア/37歳男性)
「汗をかいた人々で混雑する電車が不快だ」(カナダ/45歳男性)
「うだるような暑さなのに、仕事にネクタイをしていかねばならない」(ナイジェリア/51歳男性)
など、満員電車やネクタイの着用といった、日本特有の習慣や文化に起因するエピソードが見られました。また、
「屋外に比べて屋内のエアコンの温度が低すぎるので、外へ出ると非常に暑く感じる」(中国/30歳女性)
「エアコンなしで夜寝ることはできないが、寝ている間中エアコンの冷気にあたるのは嫌だ」(オーストラリア/40歳女性)
と、日本人同様に、エアコンによる屋内と屋外の温度差に不快感を表す方がいることも明らかとなりました。
在日外国人にインタビュー!「40℃ある地域でも、湿度が低いと気持ち良い。それに比べて日本は……」
LIVE JAPAN編集部では、外国人メンバー2人に日本の暑さについて思うことや実際に行っている暑さ対策を聞いてみました。
応じてくれたのは、来日16年、アメリカ・ニューヨーク出身のティモシーと、来日1年半、イギリス出身のキャシーの2人。まず日本の夏について、2人は次のように思っているようです。
「正直、気温自体はそれほどでもないと思っています。ただし蒸し暑い。以前、アリゾナ州フェニックスの砂漠に行ったことがあり、気温が40℃もあったのですが、そこは湿度が5~10%くらいだったので、すごく暑いけど気持ち良かったです。それに比べると日本は……」(ティモシー)
「日本に住む前に何度か旅行などで来日していたのですが、春だけだったので、日本で生活して最初の夏は蒸し暑いと思いました。ヨーロッパでは、だいたい乾いているので蒸し暑いと感じたことはありません。イギリスでは今年は暑くなりましたが、たいていは夏に気温が27℃を超えることはほとんどないです」(キャシー)
やはり日本は、気温よりも湿度の高さのほうがキツイという印象。40℃あっても乾いた土地であれば、それなりに快適に過ごせることに驚きです!
汗でベタベタ…汗ジミやニオイなど周りにも気を遣うので大変
続いて、日本の夏で困ったエピソードについて教えてもらいました。
「汗がベタついてあまり取れないことですね。特にハイキングをするときは、普通のTシャツだとどんどん汗が出て、キツイです。汗が出たままでお店などに入るのも気が引けます。来日したばかりの頃は、自分の汗のニオイが誰かに気付かれるのではと思い、香水をたくさんつけていたこともありました」(ティモシー)
「英会話学校で働いていたとき、キッズクラスを担当することが多かったのですが、子供は特に元気でよく動くので、一緒に動いているとこちらは汗だく!エアコンの設定温度を下げたかったのですが、校長先生がかなり厳しい方であまり変更できませんでした。汗が出ると子供に笑われるので、体をたくさん動かす遊びは少し減らしました(笑)」(キャシー)
湿度が高いと、汗でベタついて自分自身が不快な思いをするだけでなく、汗ジミやニオイなど、周りに嫌な思いをさせていないかどうかも気になるようです。場合によっては着替えを用意したり、デオドラントグッズをそろえたりと、気を遣うことが増えて苦労することも。
日本の夏を快適に過ごすためのおすすめグッズ4つ
ここからは、日本の夏を快適に過ごすために使っているおすすめグッズを、2人に教えてもらいました。今回2人が太鼓判を押すグッズはこちら!
(1)冷たいお茶
「“麦茶”ですね。日本に来る前は、飲んだことがなかったのですが、日本の友人がよく飲んでいて気になり、飲むようになりました。スポーツドリンクは自分には合わないですが、麦茶なら自然の味なので、水のようにゴクゴク飲んでしまいます。ハイキングやアウトドアに行くときは、2lの麦茶のペットボトルを持っていきます」(ティモシー)
「私も冷たいお茶が好きで、なかでも『爽健美茶』をよく飲んでいます。弟はスポーツドリンクを好んで飲んでいますが、自分には甘すぎる(甘いものが好きなのに)と感じてしまって……。水と比べてお茶はなぜか500mlでも満足します」(キャシー)
水分補給は熱中症対策としても必要不可欠です。お2人ともスポーツドリンクより、“お茶”を好んで飲む様子。スポーツドリンクは糖分が気になるという方も多いですが、お茶なら水のようにどんどん飲めるだけでなく、香りや風味を楽しめるのがいいですね。
(2)うちわ、扇子
「やはりうちわや扇子は手放せません。日本の文化でもあるし、デザインも豊富で大好きです。自分の手の力であおいで、気持ちいい風が出るところがいいです。また駅前などで販促用のうちわがもらえるのもうれしいです。販促効果は分からないけど、漢字やひらがながかっこいいと思っている外国人がいるので、例えばうちわに“麦茶 最高”なんて書いてあったらかっこいいですね。僕は和風の柄よりもこっちのほうがほしいかもしれない(笑)」(ティモシー)
「私も扇子を毎日使っています。最初は少し使うのが恥ずかしくて、そんなに涼しくなるの?と疑っていたけど、とてもいい感じ。今では毎朝、通勤のとき小走りしてホームで電車を待っているときに使っています。特に首に汗をかいたときは、扇子であおぐと気持ちいい。
小さくてかばんに入れて持ち運びしやすいのも便利ですよね。日本らしくてお土産にもおすすめ」(キャシー)
日本の夏に欠かせないアイテム“扇子”“うちわ”。暑いとき、ちょっと汗をかいたときに自分の力で涼しい風を送ることができる優れものです。また、和柄をはじめ素敵なデザインのものがたくさんあるので、ファッション小物として持ち歩ける点も外国人にとっては魅力のようです。
(3)汗吸収ハンカチ、制汗スプレー
「汗吸収ハンカチもおすすめ。普段使いに和風プリントのものを使っています。お店に入る前にさっと汗をふけるので重宝しています。薬局やコンビニで売っている汗ふきシートも便利ですよね」(ティモシー)
「私は制汗スプレーを使用しています。お気に入りは、シーブリーズ『デオ&ウォーター アイスタイプ』。汗を抑えるだけでなく、肌をクールダウンしてくれるんです。最近はイギリスも暑いので、日本で買って家族にもあげました」(キャシー)
蒸し暑い日本の夏に、汗対策グッズは必須。汗をさっとふきとれるハンカチだけでなく、事前に汗を抑えてくれたり、肌を冷却してくれたりするスプレーなど、さまざまなアイテムが日本では販売されています。
制汗グッズはドラッグストアやコンビニエンスストアにも置いていますので、自分にぴったりのアイテムをぜひ見つけてみて。
(4)ユニクロのエアリズム
「軽くて穴がたくさん空いているので、通気性が良いです。ドライ機能だけでなく抗菌・消臭効果があって汚れが落ちそうな点もいいですね。汗をよくかくのですが、何回も洗えるのがうれしいです。ユニクロの服は結構よく着ています。シャツ以外にも種類があって、なかでもストレッチ素材のものが好きです」(ティモシー)
「私は脇パット付きのものを持っています。ヨーロッパではパット付きというものが、あまりないので不思議だったのですが、他の素材だと汗が出てしまう場合でも、これだと汗がでないし、汗ジミが気になりません。また、女性にとっては下着が透けて見えないのがありがたいです」(キャシー)
汗をかきやすくなる季節は、できるだけ快適な衣類を身につけたいもの。なかでもユニクロの快適インナー“エアリズム”は日本で人気を集めています。夏の衣類の悩みにとことん向き合って、機能性に優れているところがエアリズムの魅力。これなら、汗ジミやニオイを気にする必要がなくなりそうですね。
外国人が日本の夏にショックを受けるその正体は“蒸し暑さ”。肌がベタベタしたり、汗のニオイが気になったり、日本人同様に外国人もその不快さに悩まされていることがわかりました。
しかし汗や暑さ対策グッズが豊富にそろっているのも、湿度が高い日本ならでは。扇子やうちわなどの伝統的な夏の必需品から、衣類や制汗剤など最新技術を駆使したアイテムまで、快適に過ごせるものがたくさん登場しています。
こうした便利グッズなどをうまく利用して不快感をできるだけやわらげ、この猛暑を乗り切ってくださいね。
※価格やメニュー内容は変更になる場合があります。
※特記以外すべて税込み価格です。
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